超常の神剣 タキオン・ソード! ~闘神王列伝Ⅰ~

駿河防人

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第四章  ざわめく水面~朴念仁と二人の少女~

第三十四話  放たれた一撃の先

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 涼やかな湖上の風がそよぐ蒼穹を、二人の剣士が交錯する。

 時折太刀筋に燐光を払いながら、剣と剣がしのぎを削りあい、金属の打ち合う音が湖面を微かに揺らした。

 可能性の低いことと考えてはいたが、ルナフィスにとって、今回ダーンとの再戦にあたり空中戦は予想していたものである。

 戦闘中にでさえ急速に成長し強くなっていくダーンのことだ。
 もしかしたら、《空戦機動フライ・コンバット》のサイキックを会得してくるかもしれない。
 それくらいのことは考えていたのだが……。


――さすがにこんなのは予測できないわよッ!

 
 空中を思うままに駆け巡るダーンから重いけんげきを受けて、はや防戦一方となっている。 

 たとえダーンが《空戦機動フライ・コンバット》のサイキックを会得してきても、しよせんは付け焼き刃の対応策でしかなく、空中戦の経験が豊富な自分が空中で競り負けるはずはないとたかくくっていたのだが。

 まさか空中を地上と同じように脚で駆けるようにし、剣士としての力をそのまま活用してくるとは……。

 見たところ、どうやら空間そのものに干渉する形で、蹴り足の足場を形成しているようだが、厄介なことに、斬撃にもこれが応用できるようで、随分とトリッキーな動きをしてくる。

 こちらが先回りして動こうと考えても、瞬発力で明らかな差があった。

 ルナフィスが飛行している原理は、重力制御である。

 浮遊だけで無く、『落ちていく』現象を横向きに置き換えることで、縦横無尽に飛び回ることができる。

 しかし、なんらかの『力場』で飛行するには、どうしても加速の時間が必要になる。

 つまり、静止している状態からいきなり最高速に動くことは不可能だ。

 それをダーンは、『空中を蹴る』という発想で、いきなり最高速に達する動きを可能にしたのだ。

 よって、一時、間合いを空けて体勢を立て直そうとするルナフィスが、彼から離れようとしても、初速の早いダーンに移動する先へ先回りされてしまう。

 その上、斬撃を放つ際に空間に脚を踏ん張れるので、慣性制御を必要とせずに強力で素早い剣戟が可能なのだからタチが悪い。

 空中で地上と同様の剣戟が可能である。

 そんな相手に、空中で戦うのは明らかに不利だ。

 ルナフィスは当初ダーンを圧倒する最も有効な選択肢と考えていた戦術を放棄せざるを得なかった。

 ダーンの猛攻から逃れつつ、武道台の岩床に急いで着地する。

 彼女の《空戦機動フライ・コンバット》では、ダーンのような空中戦は到底できない。

 せめて条件を対等にするには、地上戦に戻すよりほかなかったのだ。

 ダーンも、まるで狭い谷間の壁を蹴って降りるように、空中を左右にステップしつつ下に降りてくる。



「とんでもないわね、アンタ」

 ルナフィスは半ば呆れるように言い放つが、既にその肩は上下に揺れ始めていた。

 僅かな空中での攻防で、息が上がりつつあり、右手は剣を握っている握力も抜けかけている。

 この状態では、長い戦闘はできない。
 早々に勝負をつけなければ、いずれ体力が尽きて敗北だ。


「ケーニッヒにも同じようなことを言われたよ。へんてこな空中戦だって文句言われたしな」

 軽く肩をすくめて言い返してくるダーンは、肩で息をするどころかまるで疲労を感じさせないでいる。

 いや、むしろ――――

 加速状態で何度も剣を重ね合い、空中でも少なくない斬り合いがあったはずが、ダーンはその全てにおいて自己の闘気を活用している。

 もっと闘気を消耗していていいはずなのだが……。

 短い会話の後、お互い剣を構え直せば、やはり伝わってくる圧倒的なまでの重厚な闘気の気配。

 消耗するどころか、戦う度に膨れあがっているかのようだ。


――勝てない。


 敗北を意識しせんりつする少女は、ちようてきな薄ら笑いを浮かべた。

 このまま剣を交えていても、時間を追う度に敗色が濃くなっていく。

 唯一有効と考えていた空中戦が圧倒的に不利となったのは決定的だった。



 強大な闘気をまとう蒼髪の剣士に向かって、レイピアを右片手に構えるルナフィス。

 残りの闘気を洗練し、腰だめに力を蓄えていく。

 一応、地上戦では自分の方が速度が上であり、有効なダメージを与えられないまでも、剣戟戦の主導だけは握り返すことができるはずだ。


 やはり、この男相手に出し惜しみしている場合では無い。


 今、自分が持てる能力と最高の速度をもって、相手をほんろうし、必殺の威力を持つ一撃をたたき込む。


 ルナフィスは、《固有時間加速クロック・アクセル》を最大加速で発動し、己が持つ闘気の全てを使い切るかのようにたかぶらせた。

 そして、まさに奥の手としていた技を発動する。

 昂ぶらせた闘気を周囲に放出し、その闘気に意志の力でささやかな超常を起こさせた。


 おぼろづきの舞――――


 ルナフィス必殺の奥義であり、あまり剣術や技に名前を付けない彼女が、いくつか名付けていた技の一つだ。

 もっとも、その技に名をつけたのは彼女自身では無く……。


――ディン……アンタが勝手に付けた名前だけど、まあ、正直気に入っていたのよ。そっちに行ったら素直に言ってあげないとね……。


 ルナフィスは口元を僅かに緩ませて、さらに高めた闘気を緩やかに放出していく。

 ほどなくして、放出された闘気が銀に鈍く輝き始めた。


「これは……なるほどな」

 ダーンは短く感嘆する。
 彼の視界が銀色のモヤにかすみ、素早く動くルナフィスの姿を捉えにくくしていった。


――勝負よ! ダーン・エリンッ!!


 銀髪の少女剣士が、その最高の速度をもって、蒼髪の剣士に攻撃を仕掛けた。




     ☆




 朧気にたゆたう銀の燐光――――

 そのあやしくひそやかな剣舞をもって、ルナフィスはダーンに防戦を強いる。

 この剣戟に全てをかけた彼女は、レイピアを振るう右腕に細かな筋断裂を起こしつつも、ダーンを翻弄していった。

 ルナフィスの意志が溶け込んだ闘気が生む銀の霞。

 それは相手の視界を僅かに曇らせる程度のモノであったのだが、彼女の《固有時間加速クロック・アクセル》と持ち前の速度、そして視界に捉えにくい細身の剣が効果を最大限に発揮させる。

 対するダーンは、視界には頼らず剣気の気配とルナフィスの殺気を察知して、高速の刺突の内、致命傷にいたるモノだけを避けていた。

 武道台の岩床には、ダーンの血しぶきが舞い落ちて、赤黒い染みを転々と生み出していく。

 地に足を着けての剣戟戦は、お互いに最大限の威力を持った重い一撃を打ち込めるため、空中戦の時のような一方的な形ではなく、力と闘気が拮抗した対峙となった。

 せめぎ合う二つの闘気と、剣先が生む破壊の衝撃――――

 その膨大で強烈な力の衝突が、湖面の濡れた大気をプラズマ化させて、周囲に雷光をスパークさせている。

 意志を孕んだ闘気が、二人の剣戟によって渦巻き、先のプラズマを巻き込みながら、互いの熱をも呑み込んで灼熱の暴風域を形成しつつあった。

 そんな苛烈な剣戟の闘いは、ここ一番に勝負をかけ仕掛けた銀髪の剣士に、僅かながらの優位が生まれる。

 敵の知覚を緩慢に狂わせ、超高速の連撃を放ち翻弄した結果、彼女の一撃が彼の長剣の護りを崩し掛かる――――

 瞬間、ダーンの長剣が弾かれ、剣を落とさなかったものの、体勢が大きく崩れた。


――今よッ!


 ルナフィスは、一瞬の溜めをもって、全身全霊をかけた刺突を放つ。

 剣先に銀に輝く圧縮された闘気、音速をはるかに超える速度と、それにより発生した衝撃波を、闘気のせんをもって剣先に集中させて、より突きの威力を上げる。


 崩月衝ほうげつしよう――――


 とある夜に、水面に映った満月をその突きの威力で崩れさせたように見えたことから名付けた、最大の威力を誇る技だ。

 最大加速した意識と感覚の中、ルナフィスは一瞬、自分の勝利を信じた。


 しかし――――!

 体勢を崩したかに見えたダーンが、軽く剣を振るって、その反動で体勢を整えると、そのまま技を放ち始めたルナフィスへと長剣を突き出そうとしていた。

 そして、先に技を放っていたルナフィスのレイピアが迫るよりも早く、重厚で洗練された闘気をまとった蒼く輝く刀身が、恐るべき速度でルナフィスの胸元に迫ろうとしていたのだ。



 秘剣・崩魔蒼閃衝ほうまそうせんしよう――――



 アテネの大地母神が遺跡の前、カラスと馬の合成魔獣にとどめを刺した、闘神剣でも《秘剣》と称される大技だ。


――そんな……溜めも無しで……。


 ほぼノータイムの一息モーションで放ってきたその一撃にきようがくしつつ、ルナフィスは敗北を意識した。

 発動がこちらの方が早いのに、間違いなく相手の方が早く届く上、狙われているのは胸元だ。

 相討ち狙いすら及ばず、一瞬で吹き飛ばされる事だろう。


――これで最期……。


 ルナフィスは死を覚悟した。


 そんな時、加速した思考がその一瞬を緩やかなものとし、ふと思い立ってしまう。


――私が死んだら…………。


 自分自身でも思わず自分勝手な感傷だとあざわらうところだろうが…………。


――誰か泣いてくれるかな? お笑いぐさね、その私が兄様の時に泣きもしなかったクセに


 何故、ルナフィスはそのように考えてしまったのか。

 その一瞬で、ルナフィス自身が気付いてしまっていた。

 それは――――


 ルナフィスは何故自分の記憶にこだわっていたかの解答でもある。

 彼女の兄がステフに敗れて死したと知ったとき、彼女は確かに冷めた反応しかできなかった。

 一滴の涙すら湧かなかったのだ。

 兄妹が亡くなったのに、涙すら流さない冷酷な女。

 そんな自分に嫌気が差し、自分は一体何者かと疑うように自分自身が気味悪かった。

 最近は、自分の魔力が時間の経過と共に失われていくことに不安を覚えながら、彼女は徐々にその不快感を大きくしていった。

 そんな中、無意識に理由づけていたのだ。

 私が泣けなかったのは、兄との昔の思い出が……記憶が無いからなのだ、と。


 ルナフィスは自嘲気味に笑い、目を閉じた。


 その彼女の胸元に、蒼く輝く強烈な一撃が迫りつつある。


 そして――――


 その背中に、禍々しき魔力を悪趣味に編み込んだ紅い小さな矢が迫る。




     ☆



 
 熱く鉄の臭いのするものが、少女の胸元に広がった。

 それはとても熱く、そして、恐ろしい現実の感触。



 目を閉じていたその一瞬に、背後に不快な気配を感じ、左脇を膨大な力を纏う何かが通り過ぎていった。

 背後で硬質なガラスが砕け散る気配と共に急速に不快な感覚が消失。


 そして自らの右手に、肉と骨を断つ不気味で確かな感触。


 きようがくに見開かれたルナフィスの瞳に、苦痛にうめく蒼髪の剣士の顔が映り込む。

 鍛え抜かれた彼の肉体が、左脇のあたりから大量の血液を噴出しつつ、彼女のきやしやな肉体に覆い被さるように倒れてくる。

 彼女は思わずレイピアを離し、両腕で彼の身体を抱きとめた。

 血で濡れた自分の胸に彼の体が触れて、彼女はようやく気が付く。

 自身が無傷であることと、胸を濡らした大量の鮮血は彼のものだということに。


 その瞬間――――


 ルナフィスの悲痛な悲鳴が絶叫となってそうきゆうの彼方に消えていった。

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