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第四章 ざわめく水面~朴念仁と二人の少女~
第二十三話 水上の対戦相手
しおりを挟む少女は戸惑っていた。
それは、目の前に記載された競技説明なる文面の意味するところについてだ。
憂鬱な視線をその文面に走らせてみれば――――
○ 男女ペア2組によるポイント制の競技。
○ エリアごと、基礎ポイント・ボーナスポイント獲得の規則が定められており、各エリアスタート地点に案内表示されている。
○ エリアによっては、案内表示されていない隠し要素が存在し、場合によって罰ゲームも課せられる。
○ 最終エリアを終了し、合計ポイントが優勢だったペアが《祝福の門》を開くことができる。
○ ただし、優勢ペアのポイントが100ポイントに至らない場合は、無効試合となる。
○ 無効試合となった場合は、《祝福の門》は開かずに両ペアとも罰ゲーム。
○ 競技終了後、劣勢のペアは罰ゲームが用意される。
○ 各種武装は一時的に当神殿で没収し、本競技終了後に返還する。
○ 本競技場では、各種異能(魔法・サイキック等)は、特殊相殺フィールドにより使用できない。
○ なお、本競技中もしくは競技後、ペア間のトラブルが発生しても当神殿はいかなる責任も負わないものとする。
「何なのよ? コレ……」
目眩を覚える気分で吐き捨てるステフ、対照的にスレームは妖艶な唇を緩めて笑っていた。
「あちらにある大きな扉が《祝福の門》なのでしょうが。さて……問題は男女ペア2組という点ですね。ここにいる男性はダーンだけですから……」
含み笑いをかみ殺しつつ話すスレームに、ステフは逆手でひっぱたきたい気分になりつつ――――
「問題点はソコ? 仮にも《水神の姫君》って大層な二つ名を持つ水の精霊王の神殿なのよ。こんなに不真面目でいいの?」
少しヒステリックにスレームに尋ね返すが、スレームは眉一つ動かさずに当たり前といった感じで応じる。
「いいんですよ……楽しければ。特に私が楽しめるのでこういう趣向は大歓迎です」
「アンタに聞くんじゃなかったわ……」
目頭に指を押しつけて頭を振るステフ、その彼女に妹のカレリアが近付き、
「お姉様、いずれにしてもここが精霊王の用意したものであるのなら、この競技をすることが契約のための試練なのかもしれませんわ。きっと精霊王の考えることですから、私達の考えの及ばない深い意味がこの競技の中にあるのかもしれませんし……」
「いやいや、ナイでしょう『深い意味』なんて……ボクは完全な悪ふざけだと思うよ」
突然背後に軽薄そうな男の声。
言葉の途中、無遠慮に差し込まれたその声に、僅かに眉根を上げたカレリア。
彼女が振り返ると、長い金髪の優男が水着姿で立っていた。
「あら……カビくさいところは嫌だと仰っていましたのに、結局来てしまったのですか。それにしても、随分と前衛的なデザインの水着ですね」
カレリアは柔らかい微笑を浮かべつつも、半目で凍てつきそうな視線を送る。
「あははははッ……もぉう、コレ考えた人の美的センスを疑っちゃうね。頭の中がお花畑になっているのかもしれないなぁ……」
腰に手を当て軽薄に言いつつ、誰かに毒を吐くように言うケーニッヒ・ミューゼル。
彼も男物の水着姿になっていたが、ダーンのものとは随分とデザインが変わっていた。
……というよりも、普通のデザインの水着ではない。
本体は黒い競泳用のパンツで、それだけでも肌の露出がきわどい。
そしてパンツの前側には、子供の頭程度の大きさがある、ゾウの頭部を模したぬいぐるみが設置されていた。
そのゾウが妙にリアリティーを追求した造形で、表面にはうぶ毛のようなものまで再現されていて――――
しかも悪いことに、いかにも「ぱおー」と雄々しく吠えているように、鼻を持ち上げて口を開いた姿になっている。
ステフが嫌悪感を思いっきり含んだ視線でケーニッヒを一瞥した後、彼の存在を意識から完全に除外し、彼の後ろで所在なさげな銀髪の少女に視線を移していた。
「よく似合っていますわよ……ええ、もう本当に、ふふふふ……」
あくまでも柔和な声色で、冷たく笑うカレリア。
対するケーニッヒの表情もにわかに硬くなりかけた。
「まあ……なんだ、よく来てくれたな、ケーニッヒ。それにしても……」
微妙に火花を散らし合うカレリアとケーニッヒの間に割り込むようにして、ダーンが声をかけ、さらに難しい表情で銀髪の少女を仰ぎ見る。
「なによ……約束通り勝負に来ただけよ。……ただ、この場所が思いっきりふざけているだけでしょ。私のせいじゃないんだからッ」
ダーンの視線を受け、耳まで真っ赤になって、言い返してくるルナフィス。
よく見れば、羞恥で朱に染まったのは首から上だけでなく、鎖骨の辺りまで朱が薄く広がっていた。
身につけているのは、やはり露出の高いセパレートの水着で、上下とも基本はローズレッド。
それは濃淡のグラデーションが薔薇をモチーフにしたデザインだった。
その彼女の水着をつい見入ってしまったダーンは、ハッとして視線をケーニッヒに戻せば……
「ダーン……君はなってないね。こういうときは、水着について一言申し向けてあげないと女性はどんどん不愉快になっていくよ」
ケーニッヒはダーンに近づき、口元を片手で隠して彼だけに聞こえるように小声で忠告してきた。
「そ……そうなのか? あ……そう言えば同じようなことをビキニを着たリリスにも言われたっけ……」
声をひそめて応じるダーンの言葉に、ケーニッヒは少し驚いた顔をし、
「え……彼女の身体を包んでずり落ちないビキニって、ソレどんな魔法かかっているの?」
ケーニッヒの言葉につられてダーンはふと義妹の姿を思い浮かべてしまう。
幼少の頃から、義理の兄ナスカとともにアルドナーグ邸で育てられたが――――
一つ年下の金髪ツインテールは、確かに同年代の少女たちとは明らかに肉体の発育が芳しくなかった。
それこそ――――
ダーンはそろりと、隣に立つ蒼い髪の少女の肢体を視界の端に捉える。
朴念仁の彼をして、生唾を飲み込むような最高峰の発育結果がそこにあった。
一つ年上とはいえ義妹と同年代であるはずだが、この理不尽なまでの『差』はなんなのだろうか。
――あと一年ではとても追いつけないだろうな……って、なに考えているんだ俺は。
ダーンは自分自身の思考にクレームをつけたい気分のままに、ケーニッヒにも半ば非難の視線を向けて、
「ヒドイ言われようだな……っていうか、ウチの義妹と面識があったのか」
「おおとも。彼女はこのアーク王国ではちょっとしたアイドルだからね。そりゃあもう、コアなファンが多いんだ。なんか、勝手に『夢王国民』とか自分たちに妙な属性をつけている人たちだけど……あ、悪い人たちじゃないから安心してくれたまえ」
腰に手を当てて乾いた笑いを浮かべるケーニッヒに、ダーンはどんよりとした視線を向けて、
「はあ。……なんか、この前も歌唱大会だとか、料理大会とか言っていたが、あの娘はよその国でなにやってんだか……」
「そう言うな。それこそ、君の相方なんかマイクもってステージ立ったらすごいんだぞ。その歌声はロイヤル・ビブラートとか言われていて、アークののど自慢あらしとまで……」
ケーニッヒは、蒼い髪の少女の方を見やって言う。
「何だそれ?」
ダーンが怪訝な顔をして訪ね返すと、ケーニッヒは思い出したようにはっとして、
「いや……すまない。余分なことだった忘れてくれ。それよりも、この流れだとボクらはお互い敵同士ということになるのかな」
涼やかに笑って言うケーニッヒは、未だ赤い顔をしているルナフィスが隣まで歩いてきたのを横目で見る。
ケーニッヒ達がいる場所は、ステフと並び立つダーンと丁度対峙するような立ち位置だった。
「どうやら、対戦カードが決まったようですわ」
口元を片手で覆いつつ少し楽しそうに呟くカレリア。
「ちょっと待って! なんでそうなんのよ?」
ステフが妹の言葉に激しく疑問を投げかけるが――――
「精霊王との契約のためですよ。これが精霊王の課した試しであるのなら従うべきです」
スレームが説得するように説いてくる。
さらに、スレームは銀髪の少女の方にも視線を向け、
「貴女も、武器を没収されていては無関係とも言い切れないでしょう。魔法やサイキックも使えないエリアで水着姿のまま素手で戦うのなら、止めはしませんが……」
「別に私じゃなくても、アンタたちのどちらかがコイツと組めばいいんじゃないの? 私はこの茶番が終わるまで大人しくしているけど?」
ため息混じりに、ルナフィスはとなりに立つケーニッヒを逆立てた親指で肩越しに指し示す。
「いいえ、それはダメでしょう。あちらをご覧になって下さい」
スレームはルナフィスの言葉を否定しつつ、彼女に水上アスレチックが設営された方向を促した。
怪訝な表情で、スレームに促された方向を見やれば、ルナフィスの視界に、妙な光景が映り込む。
水上アスレチックの上空に、突如巨大な水晶玉……いや、透明度の高い水の塊が現れ、その球体の中に光り輝く文字と映像が映し出されていた。
それを見ると、ダーンとステフのペアとケーニッヒとルナフィスのペアが対戦するように表示されているのだ。
しかも、ご丁寧に四人の顔写真入りで背景に炎の特殊効果まで演出されていて、まさに対戦カードを効果的に表現している。
「な……バカなの? ねえ、水神の姫君ってバカなの?」
悲観に近い表情でスレームに問い詰めるルナフィスに対し、スレームは楽しそうに微笑むばかりであったが――――
ルナフィスの背後から、ケーニッヒがそっと「完全なおバカちゃんだから、君も諦めた方がいいよ……ハハハッ」と耳打ちしていた。
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