上 下
43 / 75

42. Rain

しおりを挟む
「なあ、ちょっと空曇ってきてないか?茜」
「あ、本当だ。なんか暗くなってきたな」
 自転車がぶっ壊れ、今日は徒歩通の俺。それに茜もついてきて、下校も当たり前のように徒歩でしているのだが、そんな俺たちの遥か上空では、水色の空が灰色へと置き換えられていた。
「おいおいやばいぞ…。これ一雨くるんじゃないのか?」
「えぇ本当に?だとしたらやばいなぁ。僕傘持ってないぞー?」
「というかもうちょっとだけずつ当たり始めている気が…」
 ふと右腕を見ると、小さな雨粒がいくつか乗っているのが分かった。そういえばさっきから身体に何か当たる感覚がしてなくもなかった気が…。
「マジか、どうする佑。走る?」
「そうだな、走ろうか」
 俺はカバンを一度強く持ち直して、帰路に向かう足を少しだけ早める。しかし、俺たちの走るスピードが雲の移動速度に勝てるはずもなく…。
「うわ!強くなってきやがった!やばいぞ!」
「きゃっ!だめだ!カバンを頭の上にしても間に合わないぞ!」
 かろうじて持ってたタオルを頭の上に置いてるのはいいものの、そんなもので勝てるほど、突然なゲリラ豪雨は弱くなかった。
「くーっ、まずいな。どこか雨宿りできるところがあれば…」
 引っ越してきたこの町は都会のはずなのだが、意外と雨宿りできるところが見当たらない。必死で首をキョロキョロさせると、2つ先の角を曲がったところに公園があるのが見えた。そこにはありがたいことに、屋根付きのベンチが。
「茜、あの公園だ!屋根があるからそこまで走るぞ!」
 もう制服が肌とまとわりついている状況ながら、俺は茜にそう言った。ダメだ、靴もやられてしまった。
「うん、分かった!」
 茜はカバンを頭の上にかざしながら走ってくる。よくバランスが崩れないなとこの瞬間に関しては本当にどうでもいいことを俺はふと考えるのだった。
「ふーっ、着いた着いた…」
 軽く息を切らしながら俺はベンチに座る。続いて、茜も隣にやってきた。
「やっばいなーこの雨…。夏服だから特に身体がビッショビショだぞー…」
「ああそうだ──」
 俺はそう言いながら茜の方を見た。だが、すぐに、反射的に首を反対方向に動かす。……おぅ、マジか。
「ん?どうしたんだ?佑」
 不思議そうな声が背中から飛んでくると同時にこっちに近づいてくる足音が聞こえる。次の瞬間、俺は向こうを向きながら右手だけ茜に指差し言った。
「ふ、服…!す、透けっ…」
「え?」
 その言葉で茜は自分の身体を確認したのだろう。次に飛んできたのは、言葉にならない叫び声(?)だった。
「ぎゃっ!…う、うぅ…。まさか透けてるなんて…」
「…気づいてなかったのか」
 茜にも聞こえない小さな声で俺は呟く。それは流石に無防備やすぎませんかねぇ…?すると、再び背中から恥ずかしげな声が。
「…み、見た……?」
「……ちょっと、だけ…。…いてっ!」
「ばかっ!変態!セクハラ大魔神!」
「いやワードチョイス小学生か…」
 背中も濡れているからなのか、いつもよりも感触が強く感じた。めちゃめちゃ痛いんですが…。
「と、とにかくごめんって…。別に見ようとして見たわけじゃないんだから…」
「ま、まあ。それもそうか…。ちょっと向こう向いてて、上着だけ出す」
 俺の弁明に心を許してくれたのか、茜は納得したような声で、俺にそう言った。そして、数分後…。
「はい、お待たせ」
「…あれは事故だよ、どうしようもない…」
 俺が座っているベンチのすぐ横には、長袖の体操服を着た茜の姿があった。襟から制服の襟が見えることから上から着たんだろう。
「まあ、今回ばかりは僕の寛大な心の大きさで許してやろう!」
「いやお前何様だよ…」
 ビショビショの髪をタオルで拭きながら俺は苦笑いして茜にそうツッコむ。まあでもとにかく、一段落ついたかな。ちょっと落ち着いてきた…。
 人って落ち着いてくると何かいろんなこと考えちゃうよな…。それは俺も然りだ。今も頭の中にはいろいろなことが飛び交っている。その中でも主張が強い出来事がいくつか激しく飛び交う。
「…………」
 隣の茜も何か考えているのだろうか。目の前を落ちる雫とともに遅れて雨の音が耳に入ってくるように感じる。俺はこの無言の時間を別に気まずいとかは感じない。まあ、茜がどう思ってるかは分からないが…。
 主張が強い出来事が頭を叩く。ああ痛い。できるだけ考えないようにはしたいが、一度考えてしまうと、抜こうと思えど、どこかに行ってくれないのがその出来事なのだろうか。
 その出来事というのは主に2つ。これらは朝からもずーっと考えていることなのだが、最近見る夢の内容と見た理由。それと先輩のヘアバンドについての内容だ。考えれば考えるほど頭が重くなるような感覚に陥る。でも今は、1番答えに辿り着きそうなやつがいる。先輩には忙しそうって理由で聞けなかったけど、茜なら聞けるんじゃないか、今はそんな空気感というか時期な気がする。勝手な解釈なら申し訳ないが…。
「…なあ、茜」
「…ん、どーした佑」
 手元をいじりながら茜は俺に尋ね返した。今だ、聞こう佐野佑。目の前の彼女に、尋ねてみよう…。
「ちょっと聞きたいことがあるんだけどさ」
「うん」
「前…、俺の家に来てくれた時、星本先輩と茜、雫の話をしたの覚えてるか?」
「…?う、うん」
 一瞬、茜の頭の上に疑問符が浮かんだが、茜はその状態ながらも、俺の話を聞こうとする。
「…部活でさ、星本先輩と2人になった時があったんだけど、その時に先輩はヘアバンドを探してたんだ。で、そのヘアバンドにさ、名前が書いてあったんだけど…、"ゆい"って」
「ヘアバンド…。え、ゆ、ゆい!?」
 刹那、茜は飛び跳ねるようなリアクションでその言葉、名前に反応した。こんなに目をバッチリ開いている茜を見るのは初めてだ…。
「お、おお…。どうしたんだ?」
「あそっか、そういえばゆいゆいも…。ブツブツ…」
「おーい、茜ー?」
 何やら1人の世界に入ってしまったらしい。何かブツブツ言ってるし…。でも、そんなに過剰に反応するってことはやっぱり茜にも関係のある人なのだろうか。ああダメだ、完全に置いて行かれてしまった。こうなったらもっかい景色を眺めておくしかないな…。
「た、佑…」
 そんなことを考えていると、横から声がかかった。隣を見ると、頭に人差し指を当てながら、小難しい顔をして、むむむと小さく唸る茜の姿があった。
「ど、どうした?」
「…うん、やっぱり話すか。お姉ちゃんのためでもあるし…」
 すると、何か意を決したように目を開け茜はそう言うと、俺に向き合い続けた。
「今からする話は、前佑が僕を家に入れてくれた時の話のいわば"続き"。本当は、もっと先になると思ってた、正直この話は…。確か、あの時もそう言ったかな、あはは…」
「茜…?」
 表情は笑っているが、どこか元気のないように見える茜。そんなにこれからの話の内容は、重いものなのか…?俺はふと固唾を飲み込んだ。
「…さぁ、まず単刀直入に言うな。佑が見たその"ゆい"って人は、僕たちの知る先輩、あおちゃんの…、実の妹だ。星本結衣、僕たちの1個下の子だ」
「い、妹…!?」
 俺は思わず彼女の言葉を反芻した。妹…、確かにそう言われれば色々と辻褄が…?
「じ、じゃあなんで先輩は妹のヘアバンドを使ってるんだ?そ、それと…。それなら、先輩の妹に聞けば、色々──!」
「無駄だよ」
「えっ?」
「無駄だ、というより無理なんだ。あおちゃんの妹は…。もうこの世にはいない…」
「なんだって!?」
 どこか遠くで、雷が落ちた音がした。だいぶ雨も強くなってきたみたいだが、今の俺にはその強くなる雨足が耳に入らないほど、驚く事実があった。
「この世にはいないって…。どうして!」
「なぁ佑。なんで雨って降るんだろうな…」
 俺の嘆きを遮るように、茜はそんなことを言った。視線はすっかり青空を覆ってしまった、暗い曇天を見つめているように感じる。
「は、はぁ?」
「雨ってさ…。濡れるし、嫌な気持ちになるし、外で遊べなくなるし、最悪なことばっかだよな」
「い、今はそんなことを言ってる場合じゃ…!第一、それは関係な──」
「関係あるんだよ。雨と、ゆいゆいの死が。そのことがきっかけで僕は雨の日を嫌いになったんだ」
 どこか優しく俺を諭すようにそう言う茜。そんな言葉に俺の口は思わず止まる。
「…雨が、ゆいゆいを…」
 力なく、拳を握る茜。空を見上げるその眼は、その瞬間だけ、雨を恨むような眼に見えた。
「…む、無理に離さなくていいんだぞ?茜」
「…いいや。話すさ、これは話さなくちゃならないんだ。今後の…、ためにも」
「今後の?」
「…まあとにかく、過去話を始めようか」
 聞き返す俺の言葉を受け流し、彼女はゆっくりと語り始めた。
「時期は僕たちの両親が亡くなってから約3ヶ月後。前も言ったけど、両親を失った僕たちに真っ先に寄り添ってくれたのはあおちゃん。そこに妹である星本結衣こと、ゆいゆいもいてくれてたんだ」
「…うん」
「ゆいゆいはとにかくスポーツ万能だった。でも、髪は長めだったから、いつもピンク色のヘアバンドをしていた」
「え…!?」
 ピ、ピンクのヘアバンドって…!それに、あのヘアバンドにはゆいって…!?そ、そういうことだったのか…。
 そう驚く俺を片目に、茜は話を続ける。
「ある日、星本姉妹は僕たち双子を水族館に誘ってくれたんだ。流石に子供だけで水族館はダメだから、向こうの親も付き添いで、僕たちはそこへと向かった」
「…うん」
「…その日は雨だった。さっきまでのような小雨から始まって、今のような雷雨伴う激しい豪雨になった」
 さらに強くなる雨足を見ながら茜はそう言う。
「そして、帰りのこと…。横断歩道の前で、渡るタイミングを伺ってた僕たちは、数秒待って渡るタイミングを見つけた。星本姉妹が渡って、僕が渡って、最後に渡るのはお姉ちゃん。すると、その横断歩道の真ん中でお姉ちゃんが転んじゃったんだ」
「し、雫が…?」
「うん。きっと雨が強かったから、その分道路が濡れてて、滑っちゃったんだと思う。そして、転んじゃったお姉ちゃんに鳴るクラクションが1つ…」
「…………」
「僕は、僕はその音が怖くて、動けなかった。身体が何かに縛られたかのように、拘束されていたんだ…」
 自分の胸に手を当て、そう言う茜。その時の自分の行動を悔やむように、嘆くように…。
「その時、僕を横切る1つの少女の姿があった。それは、僕よりも小柄な。ゆいゆいの姿だった…。彼女は自分よりも大きな身体をしたお姉ちゃんに近づいて助けようとした」
 …だけど、と茜は小さな声でそう続けて、
「流石に、体格の問題がありすぎた。ゆいゆいはお姉ちゃんを支えながらブレーキを踏む車と共に…。車に…、今までに聞いたことない音を上げて…」
「…嘘だろ?」
「でもゆいゆいは当たる直前に、お姉ちゃんを軽く突き飛ばしたから、お姉ちゃんはまあ、腕の骨は折っちゃったけど、一応生命に危機はなかったんだ。そのかわり、その衝突をモロに食らったゆいゆいは…」
 茜はその続きを喋らなかった。もう、喋らなくても俺は完全に分かった。その事故の経緯、結衣さんの死の理由。そして1番驚いているのは…。
「…お前ら佐伯姉妹は…」
「え?」
「茜と雫は…。3ヶ月の間に、大切な人を3人も失ってしまったのか!?」
「ま、まあそうなっちゃうけど…」
「そ、それに…。さっき最初に言ってたヘアバンドって、あれ、妹の結衣さんの…」
「うん。あれはゆいゆいの形見だな。佑の言ってたヘアバンドはきっとそれなんじゃないか?」
 俺が部活中、顔を洗いに行った時、先輩は言ってた。これは本当に、本当に大切なものなんだって。ふと思ってたんだ。ちょっと年季が入ってるようにも見えるし、ピンク色だから尚更、汚れが目立って見える。なぜ買い替えないのかなって。それは、買い替えで引き換えにならないほど、大切なものだったってことなんだな…。
「あ、ああ…」
「で、話を戻すと…。ゆいゆいは、跳ねられた時はまだ意識はあったんだけど、救急搬送先の病院で、息を引き取った。そして、このことがきっかけでお姉ちゃんは今までの明るいテンションじゃなくなってしまって、今の性格になっちゃったってわけだ。事故は自分のせいだって、何度も何度も呟きながら…」
「なるほど…」
「それとさ、佑のお母さんが事故に遭っちゃった時、佑の家には僕しかこなかっただろ?本当はお姉ちゃんも誘ったんだけど、お姉ちゃんはその時の事故を思い出しちゃって、とても佑に合わせる顔がないとか言って、結局行かなかったんだ」
 そういえば、記憶の奥片隅に、こんな記憶がある。先生に家まで送ってもらった野活最終日、雫の表情が今にも泣き出しそうな感じだったのだ。あれは、その事故のことを思い出して、自分のせいだと思い込んで、そうなってたってことか…?
「…それで、そこで僕たちとあおちゃんたちの関係が途絶えた。この事故をきっかけにお姉ちゃんは負い目を感じ、会話すらもしなくなっちゃったんだ。気がつけば中学生活が終わってたって感じだよ。……まあ、とりあえず」
 茜はゆっくりと伸びをして言った。
「これが、僕とお姉ちゃん、そして星本姉妹との関係の過去のおおよそ全般だ。きっと佑は僕たち双子とあおちゃんにこのことを聞こうと思ってただろ?」
「う、なんで分かんだよ…」
「顔見ればすぐ分かるさ、きっと聞けなかったんだろ?何かが邪魔してさ?」
「茜…」
「…ま、とりあえず帰ろ?雨も弱くなってきたし、今が帰りどきだぞきっと!」
 首を傾げ決して元気いっぱいではない、そんな重々しい笑顔を浮かべる茜。こいつ、俺に悲しい思いをさせないように…。そんな彼女を目の前にした俺は、次の瞬間、頭で考える前に、茜の手を握っていた。
「えっ…。な、何?」
「お、俺が!」
「…?」
「俺が、相談に乗るから!いつでも…その、俺が、悩んでる時とかに、茜が、困ってる時に…」
 やばい、何言ってたんだ俺。茜を守りたいというか、そういう気持ちが先走って思わず見切り発車にごちゃごちゃ喋ってしまった。
「…佑。ふふっ」
 すると、そんな俺の様子を見て茜は頬を緩ませ、ベンチに座る俺との距離をすすっと詰める。
「お、おい茜…?」
 不意に胸が跳ねる。茜が近づいてくる…。今はあまりそうなっちゃいけないはずなのに、俺の意思とは反し、胸の鼓動はさらに加速する。
 そして、肩がくっつく距離まで茜は距離を詰め、茜は俺の身体を座りながらギュッと抱きしめた。俺の目は驚きのあまり、目を見開いてしまったが、そんな状態の俺に茜は言う。
「ありがとう、本当に。さっきの話みたいに、僕には悲しい過去があるけど、楽しくて充実感のある今があるから、今の僕は本当に幸せ者だ。本当に、本当に…。助かってる、佑。特に最近は君の存在が、僕が笑顔でい続けられる理由になっている。改めて…、ありがとう」
 優しくそう言った茜はゆっくりと俺の身体から離れた。あの時のような笑顔を浮かべて、にひっ、とはにかんだ。
「…………」
「僕は、支えてくれる存在がいて嬉しい。あと、あまり気づいてないかもだけど、実はお姉ちゃんも、佑には大きく感謝してるんだぞ?」
「そうなのか?」
「うん、前佑と下校してた日があったでしょ?あの日、家に帰ってからずっとお姉ちゃん機嫌よかったもん。あれは絶対佑のおかげだと思う」
 それに…。と、茜は付け足して、
「お姉ちゃん、佑と出会ってから笑顔が増えた気がするんだ。最初はちょっと印象悪そうにしてたけど…。最近は、たまにお姉ちゃんの口から佑の話題が出てくるくらいにさ!僕はとっても嬉しかったんだ!以前のようなお姉ちゃんに戻りつつあるってことに、佑にその可能性があるってことに!」
 自分のことではないのに、どこか嬉しそうに話す茜。それだけ、5年前の雫が背負ったものは大きかったんだろうな。まだ小6の少女には重すぎるレッテルが…。
「だからこそ、あの時は驚いたけど、今考えてみれば、お姉ちゃんが佑を花火大会に誘ったのも納得は行くんだ。まあ…、本当は僕が一緒に行きたかったけど…」
「え?最後なんて?よく聞こえなかったぞ」
「と、とにかく!僕とお姉ちゃんは佑によって救われてるんだ。返しても返しきれないほどにな!」
 頬を小さく膨らませて紅色に染めながら俺にそう言う茜。なんでちょっと怒ってんだよ…。
「そうか…。嬉しいよ、ありがとうな茜」
「うん!こっちこそ!さ、雨が止んだぞ、帰るなら今だな!」
 茜は意気揚々とそう言うと、元気よく立ち上がり、先程とは対照的に、グーッと伸びをした。俺も釣られて立ち上がり、伸びをする。身体に乗っていた重いものがスーッと抜けていく感じがした。
「よっし、帰るか」
「うん、…あ!」
 不意に茜が声を上げる。ベンチの外で嬉しそうな顔をしながら空を指差している。不思議に思った俺は手招きをする彼女の元へと向かった。
「おお、すげえ!」
 そこには、雨上がりの空のキャンパスに描かれた、美しいダブルレインボーだった。背景の水色の澄んだ空がいい味を出している。
「いいものも見れたし、早く帰って、宿題しなきゃ!」
「そうだな、さ、徒歩だと後10分くらいかな、行こうぜ、茜!」
 空にかかった七色の架け橋の下で、俺と茜は少しの間お世話になった公園を後にするのだった。何か、ずっと頭の中に残っていたモヤモヤがスッと抜けていった気がする。茜と雫の過去、星本先輩との関係、そして妹の結衣さんの死…。でも、それを乗り越えて今のこの茜や雫、星本先輩の姿があるのなら、俺はこの人たちを見習わないといけないだろう。
 そんなことを心の中で考えながら、俺は残りの道のりを、勇気を出して話してくれた茜とともに辿るのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

ナースコール

wawabubu
青春
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

『器のちっちゃな、ふとちょ先輩』

小川敦人
青春
大学卒業後、スポーツジムで働き始めた蓮見吾一。彼は個性豊かな同僚たちに囲まれながら、仕事の楽しさと難しさを学んでいく。特に気分屋で繊細な「器の小さい」中田先輩に振り回される日々。ジム内の人間模様や恋愛模様が交錯しながらも、吾一は仲間との絆を深めていく。やがて訪れるイベントのトラブルを通じて、中田先輩の意外な一面が明らかになり、彼の成長を目の当たりにする。笑いあり、切なさありの職場青春ストーリー。

『俺アレルギー』の抗体は、俺のことが好きな人にしか現れない?学園のアイドルから、幼馴染までノーマスク。その意味を俺は知らない

七星点灯
青春
 雨宮優(あまみや ゆう)は、世界でたった一つしかない奇病、『俺アレルギー』の根源となってしまった。  彼の周りにいる人間は、花粉症の様な症状に見舞われ、マスク無しではまともに会話できない。  しかし、マスクをつけずに彼とラクラク会話ができる女の子達がいる。幼馴染、クラスメイトのギャル、先輩などなど……。 彼女達はそう、彼のことが好きすぎて、身体が勝手に『俺アレルギー』の抗体を作ってしまったのだ!

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

将棋部の眼鏡美少女を抱いた

junk
青春
将棋部の青春恋愛ストーリーです

処理中です...