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本編
六十六話 エウァルドさんとニッキーさん
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「んん~」
お話を、聞いた、反応に、困った。
困った僕はそのままよくわかんないと言ったら、そうかとエウァルドさんは仰って。
眠たくなるまでまったりとベッドでごろごろしているのだけども、そうすると違和感が出てくる。
「なんだ」
「んんーとですねえ」
頭の回転があまりよろしくないからまったりと考える、エウァルドさんとの会話を思い出す。
「ミルクの気分じゃないのか」
「そういうのじゃないです」
ミルクは美味しい、できれば甘いクッキーが食べたい。
それは本心、否々邪念雑念食欲未満、むむむ。
いや、ちがうちかう、こんなんじゃない。
もっとしっかりしたことを、ちゃんと、聞きたいことが、そう、これだこれ。
「重たーいですよね、エウァルドさん」
「ん? 先程伝えた言葉のことか? 」
「それもありますが~なんていうか、なんか、エウァルドさん……おもたい」
「重たい、か? 」
「うん」
なんか、言葉の節々が重たいというか、ずっしりしてるなーて、思った。
「意味がわからんが、お前がそういうのならそうなんだろう」
「そこなんですよねー」
「なにがだ? 」
「すごい僕のこと肯定しますよね」
「そうか? 厳しくしているつもりだが」
無表情なエウァルドさんから訝しげなオーラを感じるけれど僕もちょっとわからない。
「そうですねー、」
「ふむ、そうなのか」
「それですそれ、」
「ん? 」
「そうなのか、で納得しちゃうところもです」
「そうか? ふむ、そうかもしれない、」
「ほらー」
肯定とかしてくれるのはとても良いんだけど、度が過ぎると重くなるし。
僕の側にいるって発言も重い、重量級だねエウァルドさん。
「だが、当然の事と認識している」
「んえ? 」
ごろんと転がっていって、じとっと見つめて軽めに抗議をしてみると、なんとニヤリとエウァルドさんが笑ったではないかね。
「俺はただニッキーと共に過ごしたいだけだが、そのためには色々とするべきだろう? 」
「すること? 」
「無理矢理にでも共にいるには強くなるしかない、共に寄り添うためには、お前の事を理解して、妥協して、あわよくば俺のやりたいことを混ぜて、お前が死ぬまで、死んだあとも共にいたい、そのためならあらゆる事をする」
「おもたいおもたい、すっごい重たいよエウァルドさん、なんでそんな重たいの」
「なんでと言われてもな……生きる目的だからじゃないか? 」
「重たいね すんごい重たいよ」
「そうか、すまないがこの先ずっと言い続ける、慣れてくれ」
「うそぉ」
「共にいるという言葉も言い続けているだろう、それと同じだ、そうだろう? 」
「おお? あーたし、かに」
「うむ」
そういや最初から同じこと言ってるねエウァルドさん、最初から重さたっぷり。
「いやうむじゃないよエウァルドさん」
「うむ? 」
「そもそもそんな重たい言葉なんで僕に向けてるんですかねぇ」
「気になるか? 」
「なりますとも、エウァルドさんならもっとこう、いい感じにできると思うんだけど」
「”いい感じ”にした結果が今だ、俺はおニッキーという男そのものを生きる目的にすると定めた、シンプルだろう? 」
「えぇ……すんごいおもたーい」
「そうだな、頭を撫でてもいいか? 」
「良いですよー」
ゴツゴツした手に撫でられるのは嫌いじゃあない、ちょっとしたマッサージよ。
「……このまま」
「ん? なんです? 」
「このままの生活が永遠に続けば良いのにな」
「ノーコメントで」
「うむ、独り言だ」
……やっぱり重たいじゃんこのひとおやだあ。
まあ嫌じゃないしいいや。
お話を、聞いた、反応に、困った。
困った僕はそのままよくわかんないと言ったら、そうかとエウァルドさんは仰って。
眠たくなるまでまったりとベッドでごろごろしているのだけども、そうすると違和感が出てくる。
「なんだ」
「んんーとですねえ」
頭の回転があまりよろしくないからまったりと考える、エウァルドさんとの会話を思い出す。
「ミルクの気分じゃないのか」
「そういうのじゃないです」
ミルクは美味しい、できれば甘いクッキーが食べたい。
それは本心、否々邪念雑念食欲未満、むむむ。
いや、ちがうちかう、こんなんじゃない。
もっとしっかりしたことを、ちゃんと、聞きたいことが、そう、これだこれ。
「重たーいですよね、エウァルドさん」
「ん? 先程伝えた言葉のことか? 」
「それもありますが~なんていうか、なんか、エウァルドさん……おもたい」
「重たい、か? 」
「うん」
なんか、言葉の節々が重たいというか、ずっしりしてるなーて、思った。
「意味がわからんが、お前がそういうのならそうなんだろう」
「そこなんですよねー」
「なにがだ? 」
「すごい僕のこと肯定しますよね」
「そうか? 厳しくしているつもりだが」
無表情なエウァルドさんから訝しげなオーラを感じるけれど僕もちょっとわからない。
「そうですねー、」
「ふむ、そうなのか」
「それですそれ、」
「ん? 」
「そうなのか、で納得しちゃうところもです」
「そうか? ふむ、そうかもしれない、」
「ほらー」
肯定とかしてくれるのはとても良いんだけど、度が過ぎると重くなるし。
僕の側にいるって発言も重い、重量級だねエウァルドさん。
「だが、当然の事と認識している」
「んえ? 」
ごろんと転がっていって、じとっと見つめて軽めに抗議をしてみると、なんとニヤリとエウァルドさんが笑ったではないかね。
「俺はただニッキーと共に過ごしたいだけだが、そのためには色々とするべきだろう? 」
「すること? 」
「無理矢理にでも共にいるには強くなるしかない、共に寄り添うためには、お前の事を理解して、妥協して、あわよくば俺のやりたいことを混ぜて、お前が死ぬまで、死んだあとも共にいたい、そのためならあらゆる事をする」
「おもたいおもたい、すっごい重たいよエウァルドさん、なんでそんな重たいの」
「なんでと言われてもな……生きる目的だからじゃないか? 」
「重たいね すんごい重たいよ」
「そうか、すまないがこの先ずっと言い続ける、慣れてくれ」
「うそぉ」
「共にいるという言葉も言い続けているだろう、それと同じだ、そうだろう? 」
「おお? あーたし、かに」
「うむ」
そういや最初から同じこと言ってるねエウァルドさん、最初から重さたっぷり。
「いやうむじゃないよエウァルドさん」
「うむ? 」
「そもそもそんな重たい言葉なんで僕に向けてるんですかねぇ」
「気になるか? 」
「なりますとも、エウァルドさんならもっとこう、いい感じにできると思うんだけど」
「”いい感じ”にした結果が今だ、俺はおニッキーという男そのものを生きる目的にすると定めた、シンプルだろう? 」
「えぇ……すんごいおもたーい」
「そうだな、頭を撫でてもいいか? 」
「良いですよー」
ゴツゴツした手に撫でられるのは嫌いじゃあない、ちょっとしたマッサージよ。
「……このまま」
「ん? なんです? 」
「このままの生活が永遠に続けば良いのにな」
「ノーコメントで」
「うむ、独り言だ」
……やっぱり重たいじゃんこのひとおやだあ。
まあ嫌じゃないしいいや。
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