19 / 118
本編
十三話 穏やかな暮らしとささやかな刺激 あとお風呂
しおりを挟む
ネガティブな考えをうだうだジメジメ悩み三日……疲れたからやめようと思う。
小難しく考えるからいけない、こうなんか良い感じに過ごそう、ご飯のこととか考えていれば、多分大丈夫。
「おはようございますニッキー様、お手伝いしますね」
「はい……おはよう」
この先の不安を過剰に考えても体に悪いという結論に至った今日の朝、寝ぼけてる中お父様の手厚い検査を受け、ダンさんに手伝って貰い起きて、しばらく何もない壁無心で見つめる。
ああ~……、なんかいい感じがする。
「ニッキー様、ニッキー様」
「はいー、なんでしょう」
「壁をずっと見ていますが、もし体調が優れなければ当主様を」
「いえ、壁見てると和むので」
「……失礼いたしました」
「いえー」
……鼻から大きく息を吐きだして、もう一度壁を見る。
本は読み終わってしまい、朝から読みたいという熱は冷めて、やりたいことが無くなってしまった……悪いことではないからゆっくりと新しいことを探せばいいよね。
「待たせてすまないニッキー!! 今日はよい合鴨を仕入れステーキにしてみたぞ!」
「え、朝からステーキ……?」
「うむ! 味付けは軽くしたからお前なら大丈夫だ!」
「その信頼いらないです」
「うむ!」
うむじゃない。
鼻歌を謳いながらワゴンを押してきたお父様に驚き、その上に乗っている料理に更に驚き、ボリュームに絶句する。
「さっ、少し多く作ってしまったがたんと召し上がれ!」
「……よろこんで」
お肉これすんごい大きいじゃないの、サラダもついて大きいパンもついて……え、朝食? とりあえず一口、うん、すんごい美味しい。
若干独特な肉の味もソースでいい感じになってて自分好みで朝食に食べるメニューじゃない点さえみなければ最高。
カットされたお肉を一口、足りないからもう一口たべて、くどくなってきたらサラダでさっぱり、たまにパンを食べて、味に集中食べている間は何も考えずに済む……たのしい。
「さてニッキー! 」
「む、なんでしょう」
「今日は風呂に入ろうではないか! 」
「お風呂、ですか? 」
お風呂とな……湯船に入って体を効率的に温めれてリラックスもできるあれ? ほうほうほう……入ったことないけど楽しそう。
「いつも拭くだけでは楽しくないだろうと思ってな、好きだろう? 」
「良いですねえお風呂、ゆっくりしたいです」
いつもベッドの上にいたから疲れらしい疲れはないけど気分転換には最適すぎて、わくわくしてきた。
のんびりとした一日にもこういう刺激は大事だね、うん、嬉しくて食欲も出てきた気がする。
「体力は正直目も当てられん程だが気分転換によいだろう、花を浮かべ流行りの入浴剤を入れ冷たいジュースでも飲んで存分に楽しもうではないか、私と」
「え”」
今日は楽しく過ごせそうだなと思いながら口の中のものを飲み込んで、お父様の最後の言葉に固まる。
「え……ん?_ ちょっとあの」
「詳しくは食事を終えてからにしようか」
「え」
「さ、残ったら私が食べるから思う冷める前に存分味わってくれ」
「え、あ……はい、……まあいいか」
「うむ!」
ん~難しく考えない難しく考えない、……ごはん美味しい!
「……いや、私だけではだめだな」
「んぐ?」
なにをしようとしてるのかな……。
「ダン、手伝ってくれるか」
「ん?!」
え?!
「畏まりました」
「んぐ、あの、どういうことで……?」
どんどん進む話に慌てて聞けば、お父様はにこりと笑う。
「なに、体力のない今のお前ではなにをどう頑張っても一人では入れぬからな、私が手伝おうと思ったのだがさすがに歳でな、もしもの事もある故、のあるダンの手も借りようかと思ってな」
「え……あ~」
まあ、うん、正論でぐうの音もでないです、はい。
「ん~? なんだ、一人で入りたかったのか? 残念だがもう少し力をつけてからだぞ? 」
「はい~……」
「くくっ、そう落ち込まないでくれ、侍女でもつけるか?」
「勘弁してください」
「だろうな、さあ、水を飲むといい」
ニコニコと笑うお父様の顔がすんごく邪悪にみえるのは気のせいではない、言い返せないのもなんか理不尽だし、この人意地悪!! 助けてダンさん! あ、ダンさんも一緒だった、悲しい!!
★★★
遅くなりました! 読んで頂きありがとうございます!
蛇足
ニッキーの心情
序盤 悩みなんて知らない(´・ω・`)
ステーキを見て (´・ω・`)ナンダコレ
食べて (´ω`*オイシイ)
風呂の話 (´ω`*ハピネス)
風呂に父がついてくると聞いて ( ・ω・)エェ
ダンさんもついてくる(;・ω・)エェ
次回 風呂 です!
小難しく考えるからいけない、こうなんか良い感じに過ごそう、ご飯のこととか考えていれば、多分大丈夫。
「おはようございますニッキー様、お手伝いしますね」
「はい……おはよう」
この先の不安を過剰に考えても体に悪いという結論に至った今日の朝、寝ぼけてる中お父様の手厚い検査を受け、ダンさんに手伝って貰い起きて、しばらく何もない壁無心で見つめる。
ああ~……、なんかいい感じがする。
「ニッキー様、ニッキー様」
「はいー、なんでしょう」
「壁をずっと見ていますが、もし体調が優れなければ当主様を」
「いえ、壁見てると和むので」
「……失礼いたしました」
「いえー」
……鼻から大きく息を吐きだして、もう一度壁を見る。
本は読み終わってしまい、朝から読みたいという熱は冷めて、やりたいことが無くなってしまった……悪いことではないからゆっくりと新しいことを探せばいいよね。
「待たせてすまないニッキー!! 今日はよい合鴨を仕入れステーキにしてみたぞ!」
「え、朝からステーキ……?」
「うむ! 味付けは軽くしたからお前なら大丈夫だ!」
「その信頼いらないです」
「うむ!」
うむじゃない。
鼻歌を謳いながらワゴンを押してきたお父様に驚き、その上に乗っている料理に更に驚き、ボリュームに絶句する。
「さっ、少し多く作ってしまったがたんと召し上がれ!」
「……よろこんで」
お肉これすんごい大きいじゃないの、サラダもついて大きいパンもついて……え、朝食? とりあえず一口、うん、すんごい美味しい。
若干独特な肉の味もソースでいい感じになってて自分好みで朝食に食べるメニューじゃない点さえみなければ最高。
カットされたお肉を一口、足りないからもう一口たべて、くどくなってきたらサラダでさっぱり、たまにパンを食べて、味に集中食べている間は何も考えずに済む……たのしい。
「さてニッキー! 」
「む、なんでしょう」
「今日は風呂に入ろうではないか! 」
「お風呂、ですか? 」
お風呂とな……湯船に入って体を効率的に温めれてリラックスもできるあれ? ほうほうほう……入ったことないけど楽しそう。
「いつも拭くだけでは楽しくないだろうと思ってな、好きだろう? 」
「良いですねえお風呂、ゆっくりしたいです」
いつもベッドの上にいたから疲れらしい疲れはないけど気分転換には最適すぎて、わくわくしてきた。
のんびりとした一日にもこういう刺激は大事だね、うん、嬉しくて食欲も出てきた気がする。
「体力は正直目も当てられん程だが気分転換によいだろう、花を浮かべ流行りの入浴剤を入れ冷たいジュースでも飲んで存分に楽しもうではないか、私と」
「え”」
今日は楽しく過ごせそうだなと思いながら口の中のものを飲み込んで、お父様の最後の言葉に固まる。
「え……ん?_ ちょっとあの」
「詳しくは食事を終えてからにしようか」
「え」
「さ、残ったら私が食べるから思う冷める前に存分味わってくれ」
「え、あ……はい、……まあいいか」
「うむ!」
ん~難しく考えない難しく考えない、……ごはん美味しい!
「……いや、私だけではだめだな」
「んぐ?」
なにをしようとしてるのかな……。
「ダン、手伝ってくれるか」
「ん?!」
え?!
「畏まりました」
「んぐ、あの、どういうことで……?」
どんどん進む話に慌てて聞けば、お父様はにこりと笑う。
「なに、体力のない今のお前ではなにをどう頑張っても一人では入れぬからな、私が手伝おうと思ったのだがさすがに歳でな、もしもの事もある故、のあるダンの手も借りようかと思ってな」
「え……あ~」
まあ、うん、正論でぐうの音もでないです、はい。
「ん~? なんだ、一人で入りたかったのか? 残念だがもう少し力をつけてからだぞ? 」
「はい~……」
「くくっ、そう落ち込まないでくれ、侍女でもつけるか?」
「勘弁してください」
「だろうな、さあ、水を飲むといい」
ニコニコと笑うお父様の顔がすんごく邪悪にみえるのは気のせいではない、言い返せないのもなんか理不尽だし、この人意地悪!! 助けてダンさん! あ、ダンさんも一緒だった、悲しい!!
★★★
遅くなりました! 読んで頂きありがとうございます!
蛇足
ニッキーの心情
序盤 悩みなんて知らない(´・ω・`)
ステーキを見て (´・ω・`)ナンダコレ
食べて (´ω`*オイシイ)
風呂の話 (´ω`*ハピネス)
風呂に父がついてくると聞いて ( ・ω・)エェ
ダンさんもついてくる(;・ω・)エェ
次回 風呂 です!
126
お気に入りに追加
3,084
あなたにおすすめの小説

侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

家を追い出されたのでツバメをやろうとしたら強面の乳兄弟に反対されて困っている
香歌奈
BL
ある日、突然、セレンは生まれ育った伯爵家を追い出された。
異母兄の婚約者に乱暴を働こうとした罪らしいが、全く身に覚えがない。なのに伯爵家当主となっている異母兄は家から締め出したばかりか、ヴァーレン伯爵家の籍まで抹消したと言う。
途方に暮れたセレンは、年の離れた乳兄弟ギーズを頼ることにした。ギーズは顔に大きな傷跡が残る強面の騎士。悪人からは恐れられ、女子供からは怯えられているという。でもセレンにとっては子守をしてくれた優しいお兄さん。ギーズの家に置いてもらう日々は昔のようで居心地がいい。とはいえ、いつまでも養ってもらうわけにはいかない。しかしお坊ちゃん育ちで手に職があるわけでもなく……。
「僕は女性ウケがいい。この顔を生かしてツバメをしようかな」「おい、待て。ツバメの意味がわかっているのか!」美貌の天然青年に振り回される強面騎士は、ついに実力行使に出る?!
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。

新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。

美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる