燃え尽きた貴族が10年後療養してたら元婚約者に娶られてしまいまして

おげんや豆腐

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すでに終えた始まり

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自分が誰か分からないなんて経験、はじめてすると思う。


それはそれとして………。






「んん……ん、いっ」

痛い。


いたい……なんだこれ。


起きて感じたのは、耐え難い激痛。



体が熱くて関節が痛くて、首も、頭も、全部全部、どこが痛いのか分からないくらい、痛い。

無意識に指を動かそうとすれば手が痛み腕が軋み体が裂けたような錯覚を覚えた。

目を開けたくも動くことを拒否する。




「ぐっ、ん……はぁ……」
一呼吸終わるたびに、動くたびにまた体が悲鳴をあげて意識が霞む……。

それでも、気絶だけはしてはいけないような気がした。



いたい、いたい。



そうだ、そうだ、大事なことがあったような、なかったような。



そういえばそうだ忘れちゃいけないこと……なんだっけ。












※※※


記録   一



屋敷についた。

埃っぽくてむせそうになる、すごい汚い。

こんな場所で終わるのは流石に切なくなるからついてきてくれた侍従に掃除をさせている。


ということで軽く日記と今後に向けて記録をつけたいと思う。


今現在、体に違和感はない、詳しく見てみるが、何が問題なのか不思議だ。


心を落ち着けるためにあとでお茶を淹れてお菓子食べよう。










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