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五章 そしてまったりと

★後悔は決意へと変わる★

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まるで全てを諦めた。

いや。

全てを圧し殺したようなラグの生気のない顔に俺は自分の首をへし折りたくなる。
ラグにこんな顔をさせるために俺は聞きたかったわけじゃねえ。
 歴史書を読むように淡々と喋らせるような事はさせたくなかった。

アイデンやイウァンはラグ話を聞いて思うところがあるのか複雑な表情をしている。

ラグの住んでいる家で過ごしている時も時折、窓から外の森をを眺めながら表情の死んだ顔をしていた、基本人間は何も無い時は無表情だ。
だがラグのそれとは違った。

無意識でやっているのだろうが、顔だけでなくいつもはキラキラと光っている眼の生気さえ消した顔は今にも倒れるのではないかと背筋が冷える。


あんな森で、たった一人で暮らしていたんだ、何かしら闇を抱えていることは分かっていた。

魔王だからなんだ。

ダンジョンマスターだからなんだ。

死んでるからなんだ。

そんなもの俺に関係ねえ。

むしろ不老な俺にとって永遠を共にできる、俺の描く幸せが実現できる理由になるだけで苦とも思わねぇ。

だから、お前の抱えている闇を受けいれる事なんて容易い。


そうたかをくくっていた、アイデンも同じ考えだった筈だ。

だがそれはあくまでだったことを今知らしめられている。

大好きな奴の事を全て知りたい。

全て包んでやりたい。

当然の事のように聞いた、だが返ってきた答えもそうだが、なにより、ラグーンの顔を見て馬鹿な俺でも分かった。


その闇をラグ本人が受け入れきれて無いのだと。


俺たちに気を使って言えないとばかり思っていた、言える内容じゃないと黙っているだけだと思っていた。
実際会って半年も経ってはいないからな。


周りもそうだが無理に聞いた俺が一番浅はかだ。

自分が受け入れて無いことを他人に言えるわけが無い、ましてや事情が事情。




…………なんども同じような考えを巡らせるが後悔しかでてこねえ。



ラグはそんな俺を笑って許してくれる。


無理矢理拐ってきたこの俺を。

 ダンジョンの最深部で泣きそうになるのを堪えたラグの顔が頭によぎる。



ラグにあんな顔をさせねえように、どんなときも笑顔で出迎えてくれるように、幸せにしよう。






絶対に。



そう決心した俺は気がつくとラグをきつく抱きしめていたのか怒られてしまった。

   

★★★
読んで頂きありがとうございます(´・ω・`)
アルギスが決意した瞬間でございます(´・ω・`)
さてどうなるでしょうか(ФωФ)






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感想 181

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