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六章 変化
……食べるか
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じゅわじゅわと音をたてているお皿の中身、おじさまが持っているから見えなかったがそれが今僕の目の前にだされる。
ジュワジュワと油を立てながら 大皿にどんと陣取っているステーキ。
そう ステーキ様である。そのあまりの迫力に皿の隅にちょこんと乗っているニンジンが可愛そうな事になっているほど。
上にかかってるソースも良いにおい。
「ラム肉をスパイスを数種類を使い焼き上げガーリックソースを上にかけさせて頂きました …………ご賞味あれ」
ほほう……………ん?
「ラム肉ってなんだっけ?」
「子供の羊だぞ」
「子羊………」
僕の食欲を猛烈に刺激しているこのステーキ様が元はあの可愛らしい羊たん…………。
…………。
「いただきます」
おいしけりゃいいや。
「こちらをお使いください」
差し出されたナイフとフォークを受けとり、お肉にナイフを当てる。
「………一人前にしては些か多いんじゃないか?」
「ボリューム満点だから良いんだよ」
「無駄に在庫が余っておりましたので三人前程………」
「おいこら」
「ボリュームがあるからよいのだよ」
「ボリュームどころか皿から溢れかけてるじゃないか………」
「まぁまぁ………あ、アイデン様 こちら即席のサンドイッチでございます …………残したら出禁にさせて頂きますからご注意を」
「俺の扱い雑……」
二人の会話がなんか漫才みたいだねぇ…………。
………多分今僕にやにやしてるね絶対…………気持ち悪っ。
………冷めない内に食べよ。
左手に持ったフォークで押さえステーキをもう片方の手に持ったナイフを当てていく。
えっと…………これってどうやってやるんだっけ。
アルさんと食べてた奴は大体そのまま食いちぎってたし………あれ? あの人に毒されてない僕。
と、とりあえずきこきこすれば良いよね。
ナイフを引けば柔らかいからかあっさりと切れた、湯気すごいし肉汁めっちゃ出る…………。
一切れ切ったけどまだ一口にはでかいね…それに熱そう……。
これくらいならいいか、大きく開けた口にフォークで刺したお肉を持っていく。
いただきまーす。
※※※
「大体いつも予約等なにも入れず突然お越しになられるせいでこちらとしては準備と言うものが………おや? 」
バーの店主 トリーネとアイデンが雑談しているとふとトリーネはカクテルを作る手を止めアイデンの隣を見る。
「飲みに来るのに一々そんなこと入れられるか…………ん? 」
トリーネの視線につられてアイデンは自身の隣、今食事をしているであろうラグーンのいる席を見る。
そこには。
「はふっ………はふはっふ」
首を上に向けて手をパタパタとさせながら口をパクパクとさせているラグーンがいた。
「………ラグーン? 」
心配になったアイデンさんが僕を見てるけどちらりとアイデンさんを見ただけで言葉を返す余裕はない。
「どうした? 」
「こちらを」
と涙目になっている僕に作業をしていたトリーネさんはすっと僕にに青色カクテルの入ったグラスを差し出す。
「おい今のラグーンにそんなもの」
飲むわけないないだろうと口を開いたアイデンさんだけど、僕はすかさずグラスを掴み一気に飲んだ。
「はー、ふぅー………………熱かった」
そう、熱かったのだよ ステーキ様が。
一口にしては大きいけどそれはそれでまぁいいやと頬張った。
そしてまず感じたのは美味しさではなく跳ねるほど熱い肉汁が口内を攻撃していく痛さとそれと共に頭を占める後悔という二文字。
これは、あかん、と思っと時には既に遅く、なんとか熱を逃がそうとしてるところをアイデンさんに見つかってしまった恥ずかしくて死にたいです………。
「大丈夫か?」
恥ずかしい事した僕の背中さすってくれるアイデンさんマジイケメン……………。
「………ウン 大丈夫」
「ほんとに大丈夫か? 急かしたりしないから気を付けて食べろよ」
「はーい………」
ふぅ、一息ついた僕は再度ステーキ様に向き直る。
「こちらをよければ」
そしておじさまからはよく冷えたお水を出される。
おうふ…………。
二人からの心配そうな視線に冷や汗をかく、熱々の食べ物はよく冷ましてから食べよう。
大事だよこれ(泣)
「熱いのなら俺が食べさせてやろうか? 」
「結構です」
「寧ろ食べさせてくれ」
「結構だっつってんでしょ」
「トリーネ フォークとナイフをもう一セット」
「おいこら」
「畏まりました」
「畏まりましたじゃないよ」
全く………と、多分きっと絶対冷めたであろうステーキにナイフを入れる。
うん、今度はあまり湯気立ってないね、
よし。
一口大に切ったお肉をパクリと口に入れる。
「熱くないか?、水……これカクテルじゃないか! 」
「水の代わりにお酒を飲むのは普通の事でしょう?
「その常識をこの子に押し付けないでくれ」
「押し付けるなんて失礼な事を私がするわけないでしょう 単にプレゼントを」
「何がプレゼントだ阿呆」
「人の事をあほうなどと失礼ですね」
「お二人とも静かにしてもらえる?」
わちゃわちゃしてるのさ構わないけどそのせいでお肉の柔らかさと美味しさが台無しになってんだよ。
「すまん」
「もうしわけありません」
………食べるか
ジュワジュワと油を立てながら 大皿にどんと陣取っているステーキ。
そう ステーキ様である。そのあまりの迫力に皿の隅にちょこんと乗っているニンジンが可愛そうな事になっているほど。
上にかかってるソースも良いにおい。
「ラム肉をスパイスを数種類を使い焼き上げガーリックソースを上にかけさせて頂きました …………ご賞味あれ」
ほほう……………ん?
「ラム肉ってなんだっけ?」
「子供の羊だぞ」
「子羊………」
僕の食欲を猛烈に刺激しているこのステーキ様が元はあの可愛らしい羊たん…………。
…………。
「いただきます」
おいしけりゃいいや。
「こちらをお使いください」
差し出されたナイフとフォークを受けとり、お肉にナイフを当てる。
「………一人前にしては些か多いんじゃないか?」
「ボリューム満点だから良いんだよ」
「無駄に在庫が余っておりましたので三人前程………」
「おいこら」
「ボリュームがあるからよいのだよ」
「ボリュームどころか皿から溢れかけてるじゃないか………」
「まぁまぁ………あ、アイデン様 こちら即席のサンドイッチでございます …………残したら出禁にさせて頂きますからご注意を」
「俺の扱い雑……」
二人の会話がなんか漫才みたいだねぇ…………。
………多分今僕にやにやしてるね絶対…………気持ち悪っ。
………冷めない内に食べよ。
左手に持ったフォークで押さえステーキをもう片方の手に持ったナイフを当てていく。
えっと…………これってどうやってやるんだっけ。
アルさんと食べてた奴は大体そのまま食いちぎってたし………あれ? あの人に毒されてない僕。
と、とりあえずきこきこすれば良いよね。
ナイフを引けば柔らかいからかあっさりと切れた、湯気すごいし肉汁めっちゃ出る…………。
一切れ切ったけどまだ一口にはでかいね…それに熱そう……。
これくらいならいいか、大きく開けた口にフォークで刺したお肉を持っていく。
いただきまーす。
※※※
「大体いつも予約等なにも入れず突然お越しになられるせいでこちらとしては準備と言うものが………おや? 」
バーの店主 トリーネとアイデンが雑談しているとふとトリーネはカクテルを作る手を止めアイデンの隣を見る。
「飲みに来るのに一々そんなこと入れられるか…………ん? 」
トリーネの視線につられてアイデンは自身の隣、今食事をしているであろうラグーンのいる席を見る。
そこには。
「はふっ………はふはっふ」
首を上に向けて手をパタパタとさせながら口をパクパクとさせているラグーンがいた。
「………ラグーン? 」
心配になったアイデンさんが僕を見てるけどちらりとアイデンさんを見ただけで言葉を返す余裕はない。
「どうした? 」
「こちらを」
と涙目になっている僕に作業をしていたトリーネさんはすっと僕にに青色カクテルの入ったグラスを差し出す。
「おい今のラグーンにそんなもの」
飲むわけないないだろうと口を開いたアイデンさんだけど、僕はすかさずグラスを掴み一気に飲んだ。
「はー、ふぅー………………熱かった」
そう、熱かったのだよ ステーキ様が。
一口にしては大きいけどそれはそれでまぁいいやと頬張った。
そしてまず感じたのは美味しさではなく跳ねるほど熱い肉汁が口内を攻撃していく痛さとそれと共に頭を占める後悔という二文字。
これは、あかん、と思っと時には既に遅く、なんとか熱を逃がそうとしてるところをアイデンさんに見つかってしまった恥ずかしくて死にたいです………。
「大丈夫か?」
恥ずかしい事した僕の背中さすってくれるアイデンさんマジイケメン……………。
「………ウン 大丈夫」
「ほんとに大丈夫か? 急かしたりしないから気を付けて食べろよ」
「はーい………」
ふぅ、一息ついた僕は再度ステーキ様に向き直る。
「こちらをよければ」
そしておじさまからはよく冷えたお水を出される。
おうふ…………。
二人からの心配そうな視線に冷や汗をかく、熱々の食べ物はよく冷ましてから食べよう。
大事だよこれ(泣)
「熱いのなら俺が食べさせてやろうか? 」
「結構です」
「寧ろ食べさせてくれ」
「結構だっつってんでしょ」
「トリーネ フォークとナイフをもう一セット」
「おいこら」
「畏まりました」
「畏まりましたじゃないよ」
全く………と、多分きっと絶対冷めたであろうステーキにナイフを入れる。
うん、今度はあまり湯気立ってないね、
よし。
一口大に切ったお肉をパクリと口に入れる。
「熱くないか?、水……これカクテルじゃないか! 」
「水の代わりにお酒を飲むのは普通の事でしょう?
「その常識をこの子に押し付けないでくれ」
「押し付けるなんて失礼な事を私がするわけないでしょう 単にプレゼントを」
「何がプレゼントだ阿呆」
「人の事をあほうなどと失礼ですね」
「お二人とも静かにしてもらえる?」
わちゃわちゃしてるのさ構わないけどそのせいでお肉の柔らかさと美味しさが台無しになってんだよ。
「すまん」
「もうしわけありません」
………食べるか
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