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三章 新たな生活
毒だと……?
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「ナパス……! 貴方って人は………!! 」
「そんな怖い声出す事ないじゃ~ん、大丈夫だって、死なない程度の毒なんだからさ」
顔を般若のようにしているミネルスさんをナパスさんはけらけらと笑う、そしてミネルスさんはさらに額に筋をたて怖い声を出した。
「っ!! そういう問題ではありません!!、私は言いましたよねこの子に何かするなら私が許さないと………………!! そこの! 何でもいいから解毒剤を持ってきなさい、早く!」
壁の隅で控えていた侍女さんがミネルスさんに恐ろしい形相で命令され顔を青ざめさせながら慌てて部屋を出ていった。その様子にやれやれとため息をつくナパスさん。
「だからそんな声荒げないでってば~、それに今更解毒剤飲んだってもう手遅れなんだしぃ?」
ナパスさんのにやにやとした顔とは相対的にミネルスさんは真っ赤な顔を深呼吸して落ち着かせるように息を整えるとギロリとナパスさんを見て。
、
「……………なら答えなさいナパス、この子に何を使ったんですか」
「全く、これだよこれ」
やれやれと首をふりながらナパスさんが懐から出したのは掌サイズの赤いバナナのような形の木の実。
なんだこれ。
「それは、ヒガンフルーツ……! 致死毒ですよ!? 」
ナパスさんの手のひらを見たミネルスさんは目を剥き、顔から血の気が引く様子を面白そうに見ながらナパスさんはにやりと笑う。
「ふふ、人族だったらそうだけどその子魔族なんでしょ? 端くれでも毒に強い魔族なら一ヶ月寝込む程度で済むよ」
「そんな笑って言うこと……あぁもう………、ナパス…………幾らなんでもこれは度が過ぎると思いますが? 」
何かを言おうとしたミネルスさんは頭を押さえて論しにかかる。
「なんで? 僕はただアルギスが間違ったことをしてるから正そうと「黙りなさい!! 」」
「そんなもの貴方のエゴに他ならないでしょうが! アルギスがこの子を選んだ! それだけで十分歓迎に値するでしょう!」
「なんで? そいつ魔族だよ? 魔族がアルギスの嫁になるなんてあり得ないことでしょ? 」
「あり得ないと思っているのは貴方だけ、イウァンやアイデン、もちろん私だってこの子との結婚を認めているんです、それにもういい加減魔族というだけで目の敵にするのはやめなさい、この子を【あれ】と一緒にするのは失礼でしょうが」
「は? 」
ミネルスさんのあれという言葉に反応したナパスさんは真顔になる。
「魔族は皆あれみたいなもんでしょ?」
「だから違うと「だってさー」」
そう言いながらナパスはカップを持った状態でキョトンとしている僕の顔を指さす。
「その子魔族なのは白みがかった髪の色で間違いないとは思うんだけどさぁ、見た目僕みたいに耳とがってなければ体に独特な特徴もないじゃん、それに魔力少ないから魔人ていう線も薄いし……、…………なんの魔族なの? 」
それを聞かれたラグーンはん?、と言ってカップを置き。
「ミネルスさんに聞いてなかったの? 僕の種族は不死人だよ」
のんびりとお茶を飲んで言えばナパスさんは訝しげな顔になる。
「不死人? 見たことも聞いたことないし、それに、とっくに君毒で泡吹いてる筈なのになんでけろっとした顔でお茶なんて飲んでるの? 」
「ラグーン君………ついでに言えば何故毒が入ってると分かったタルトを食べているのですか…………? 」
ミネルスさんは今気づいたとばかりに僕が持っている食べかけのタルトを持ちながら恐る恐る聞く。
「え?、だってお二人の会話に入る隙ないしそれに毒なんて僕効かないから別に美味しいもの食べても良いでしょ?」
「毒が効かない……………? ねぇ不死人ってなんなの」
「不死人は不死人でしょ」
「いやそうではなく………不死人が一体どういう特徴を持ってるかをお聞きたいしたいんです、正直私も知らなかったので…………」
二人の疑問の視線に僕は顎に手を当てる。
「ふむ、じゃあ仕方ないか、説明しよう、えとね、不死人っていうのはね、死と再生と、人々の悲願の儀式の成れの果て、かな」
「「は? 」」
あれ、これデジョウ?
「そんな怖い声出す事ないじゃ~ん、大丈夫だって、死なない程度の毒なんだからさ」
顔を般若のようにしているミネルスさんをナパスさんはけらけらと笑う、そしてミネルスさんはさらに額に筋をたて怖い声を出した。
「っ!! そういう問題ではありません!!、私は言いましたよねこの子に何かするなら私が許さないと………………!! そこの! 何でもいいから解毒剤を持ってきなさい、早く!」
壁の隅で控えていた侍女さんがミネルスさんに恐ろしい形相で命令され顔を青ざめさせながら慌てて部屋を出ていった。その様子にやれやれとため息をつくナパスさん。
「だからそんな声荒げないでってば~、それに今更解毒剤飲んだってもう手遅れなんだしぃ?」
ナパスさんのにやにやとした顔とは相対的にミネルスさんは真っ赤な顔を深呼吸して落ち着かせるように息を整えるとギロリとナパスさんを見て。
、
「……………なら答えなさいナパス、この子に何を使ったんですか」
「全く、これだよこれ」
やれやれと首をふりながらナパスさんが懐から出したのは掌サイズの赤いバナナのような形の木の実。
なんだこれ。
「それは、ヒガンフルーツ……! 致死毒ですよ!? 」
ナパスさんの手のひらを見たミネルスさんは目を剥き、顔から血の気が引く様子を面白そうに見ながらナパスさんはにやりと笑う。
「ふふ、人族だったらそうだけどその子魔族なんでしょ? 端くれでも毒に強い魔族なら一ヶ月寝込む程度で済むよ」
「そんな笑って言うこと……あぁもう………、ナパス…………幾らなんでもこれは度が過ぎると思いますが? 」
何かを言おうとしたミネルスさんは頭を押さえて論しにかかる。
「なんで? 僕はただアルギスが間違ったことをしてるから正そうと「黙りなさい!! 」」
「そんなもの貴方のエゴに他ならないでしょうが! アルギスがこの子を選んだ! それだけで十分歓迎に値するでしょう!」
「なんで? そいつ魔族だよ? 魔族がアルギスの嫁になるなんてあり得ないことでしょ? 」
「あり得ないと思っているのは貴方だけ、イウァンやアイデン、もちろん私だってこの子との結婚を認めているんです、それにもういい加減魔族というだけで目の敵にするのはやめなさい、この子を【あれ】と一緒にするのは失礼でしょうが」
「は? 」
ミネルスさんのあれという言葉に反応したナパスさんは真顔になる。
「魔族は皆あれみたいなもんでしょ?」
「だから違うと「だってさー」」
そう言いながらナパスはカップを持った状態でキョトンとしている僕の顔を指さす。
「その子魔族なのは白みがかった髪の色で間違いないとは思うんだけどさぁ、見た目僕みたいに耳とがってなければ体に独特な特徴もないじゃん、それに魔力少ないから魔人ていう線も薄いし……、…………なんの魔族なの? 」
それを聞かれたラグーンはん?、と言ってカップを置き。
「ミネルスさんに聞いてなかったの? 僕の種族は不死人だよ」
のんびりとお茶を飲んで言えばナパスさんは訝しげな顔になる。
「不死人? 見たことも聞いたことないし、それに、とっくに君毒で泡吹いてる筈なのになんでけろっとした顔でお茶なんて飲んでるの? 」
「ラグーン君………ついでに言えば何故毒が入ってると分かったタルトを食べているのですか…………? 」
ミネルスさんは今気づいたとばかりに僕が持っている食べかけのタルトを持ちながら恐る恐る聞く。
「え?、だってお二人の会話に入る隙ないしそれに毒なんて僕効かないから別に美味しいもの食べても良いでしょ?」
「毒が効かない……………? ねぇ不死人ってなんなの」
「不死人は不死人でしょ」
「いやそうではなく………不死人が一体どういう特徴を持ってるかをお聞きたいしたいんです、正直私も知らなかったので…………」
二人の疑問の視線に僕は顎に手を当てる。
「ふむ、じゃあ仕方ないか、説明しよう、えとね、不死人っていうのはね、死と再生と、人々の悲願の儀式の成れの果て、かな」
「「は? 」」
あれ、これデジョウ?
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