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高次元の意識のレベルは超能力となり物資至上主義者を超える
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ただ、何も物質社会が悪いと決めつけている訳でもありません。
実際、我々は今まで多くの物質社会の恩恵を授受してきて、快適な生活を送って来た事は分かりませんし、その事には大いに感謝しなくてはいけないのです。また、物質化現象が出来るからと言って、全ての生産スタイルを停止すと言う事も、それはそれで間違っている事と思います。
ただ、無闇に物を作り続けたり、必要でも無い物を生産すると言う事には正しく審判する時が来たのだと思います。
我々には、その正しいであろう俯瞰からミクロの目で観る能力を開花させたのだし、その能力は過去から現代、そしてその延長線上の未来までも見渡せる事が出来たのです。
つまり、この製品が作られる事によっての我々の生活や環境にとっての恩恵と、それとは相反するデメリットを、本当に瞬時に把握することが出来ました。
その時代でも、ある程度の予測を基に製品や商品を製作していたのですが、その基準は元々、我々に対して害はないか?もっと改良する余地はあるか?そして、この製品の賞味期限といったところにしか重きを置かないで、合理的なラインを設計し、制作を実行していたのです。
当然、環境や、他の生物に対しての配慮は二の次であり、我々に害がなのであれば、全てに害が無いのでは?と合理的に考えて決定していたのです。
そのような世界全体を、今までの旧体制で作られてきた世界観を我々は変革しようと考えましたが、ここに大きな壁が隔たっていました。
それは、やはり、精神世界に移行したものと、旧態依然の物質社会から抜け出せない者との絶対に分かり合えない考え方や、コミュニケーションだったのです。
これには、我々も困ってしまいました。
要するに、片や旧態依然の感覚で、つまり何か重大な事を決める場合は、集まって話し合いながら決めていくと言う、形でしたが、その頃になると我々は意識を、今、自分がいる場所から動かずに接続する事が出来て、瞬時に相手の思想が入り込み、その真実を見抜く能力が備わって来たのですから、我々はまるで原始的なコミュニケーションに一旦戻って話さなければならず、そこにはかなりの障害が待っていました。
それは、そうかもしれません。考えたら、我々は超能力者になってしまったのですから、我々の全ての行動や言動に対し、旧体制の物質社会側はただただ、恐れ慄いていたのです。
確かに、そこには我々の方にも非がある事は認めます。
しいて言えば、今現在の工藤さんが所属する人類と我々の状態と全く一緒であり、もっと悪いのは、同じ種族だったはずの突然の進化として受け止められていて、昨日まで同じだったのに、外見上も能力も一緒だと思っていたのに、突然圧倒的な能力を備えた元同士が表れたのですから、混乱はそれは酷いものでした。
そして、もっとも混乱を酷くしたのは、完璧なまでに合理主義を妄信していた世界だから、今まで不安定で立証にはかなりの時間と労力を費やすであろう未知の能力が、一斉に開花して、彼らの常識を上回る能力を発揮したのですから、完全に思考停止状態に陥っていたと思われます。
ですから、当然我々のコミュニケーションには参加は出来ませんし、物事の事象についても、我々の瞬時に見通せる能力と言葉や真意に対し、一つ一つ旧体制の言葉に翻訳し直さなくてはなりませんでした。
ここに、我々は圧倒的なジレンマを抱え、そして、その溝は、一向に埋まる気配はなく、どちらも譲り合う事は出来ませんでした。いえ、我々の方が、実は譲歩していたのかもしれませんが、その行動ですら、彼ら旧態依然には嫌味に思えたのかもしれません。
そして、もっとも決定的な事件が発生しました。
それは、今までの旧態依然者達が人道指揮してきた宇宙開発までもが、我々の精神世界では、意識が全宇宙を駆け巡り、まだ、物質社会の探査機や宇宙船が到達していない遥か彼方の情報までも、把握していたのです。
ですから、やっと旧態依然者による宇宙開発での成果が、我々の意識体では既に把握していたのです。
その既に把握された情報を確認するかのごとく、探査機はまるでレースの周回遅れのごとく、その役割を揶揄されることとなっていったのです。
物質社会の崇拝者であり、合理主義者は行き場を失いつつありました。されとて、我々の精神世界に移行する事は出来なかったのです。
我々は、物質社会の限界を見てしまったからなのでしょうか?物質社会から離れようとしない者たちを、奇異の目で観ていたと思います。
また、そんな目で観ている我々を彼ら物質社会の支持者は恐怖と敵意を込めて観ていたのでしょう。
全ては平行線のままに、決して交わることが無く進んで行きました。
我々は我々として、新しい思想に悩まされ続けることとなります。
それは、知的生命体の究極の形態である、精神世界だけで完結することだったのです。
それは生命体でいる事を止めることであり、と言う事は、我々は肉体を必要としなくなる、今までの思想で言えば、死んでしまうと言う事なのでしょう。肉体からの離脱、それが究極の物質社会からの決別に他なりませんでした。
この頃からでしょうか、既に死んだ存在である今は名もなき意識体とも交信といいますか、接触したりコミュニケーションすることが多くなっていきました。
と言う事は、死は完全なる無ではなく、死と言う概念でさえも我々は超越してしまったと言う事になります。
実際、我々は今まで多くの物質社会の恩恵を授受してきて、快適な生活を送って来た事は分かりませんし、その事には大いに感謝しなくてはいけないのです。また、物質化現象が出来るからと言って、全ての生産スタイルを停止すと言う事も、それはそれで間違っている事と思います。
ただ、無闇に物を作り続けたり、必要でも無い物を生産すると言う事には正しく審判する時が来たのだと思います。
我々には、その正しいであろう俯瞰からミクロの目で観る能力を開花させたのだし、その能力は過去から現代、そしてその延長線上の未来までも見渡せる事が出来たのです。
つまり、この製品が作られる事によっての我々の生活や環境にとっての恩恵と、それとは相反するデメリットを、本当に瞬時に把握することが出来ました。
その時代でも、ある程度の予測を基に製品や商品を製作していたのですが、その基準は元々、我々に対して害はないか?もっと改良する余地はあるか?そして、この製品の賞味期限といったところにしか重きを置かないで、合理的なラインを設計し、制作を実行していたのです。
当然、環境や、他の生物に対しての配慮は二の次であり、我々に害がなのであれば、全てに害が無いのでは?と合理的に考えて決定していたのです。
そのような世界全体を、今までの旧体制で作られてきた世界観を我々は変革しようと考えましたが、ここに大きな壁が隔たっていました。
それは、やはり、精神世界に移行したものと、旧態依然の物質社会から抜け出せない者との絶対に分かり合えない考え方や、コミュニケーションだったのです。
これには、我々も困ってしまいました。
要するに、片や旧態依然の感覚で、つまり何か重大な事を決める場合は、集まって話し合いながら決めていくと言う、形でしたが、その頃になると我々は意識を、今、自分がいる場所から動かずに接続する事が出来て、瞬時に相手の思想が入り込み、その真実を見抜く能力が備わって来たのですから、我々はまるで原始的なコミュニケーションに一旦戻って話さなければならず、そこにはかなりの障害が待っていました。
それは、そうかもしれません。考えたら、我々は超能力者になってしまったのですから、我々の全ての行動や言動に対し、旧体制の物質社会側はただただ、恐れ慄いていたのです。
確かに、そこには我々の方にも非がある事は認めます。
しいて言えば、今現在の工藤さんが所属する人類と我々の状態と全く一緒であり、もっと悪いのは、同じ種族だったはずの突然の進化として受け止められていて、昨日まで同じだったのに、外見上も能力も一緒だと思っていたのに、突然圧倒的な能力を備えた元同士が表れたのですから、混乱はそれは酷いものでした。
そして、もっとも混乱を酷くしたのは、完璧なまでに合理主義を妄信していた世界だから、今まで不安定で立証にはかなりの時間と労力を費やすであろう未知の能力が、一斉に開花して、彼らの常識を上回る能力を発揮したのですから、完全に思考停止状態に陥っていたと思われます。
ですから、当然我々のコミュニケーションには参加は出来ませんし、物事の事象についても、我々の瞬時に見通せる能力と言葉や真意に対し、一つ一つ旧体制の言葉に翻訳し直さなくてはなりませんでした。
ここに、我々は圧倒的なジレンマを抱え、そして、その溝は、一向に埋まる気配はなく、どちらも譲り合う事は出来ませんでした。いえ、我々の方が、実は譲歩していたのかもしれませんが、その行動ですら、彼ら旧態依然には嫌味に思えたのかもしれません。
そして、もっとも決定的な事件が発生しました。
それは、今までの旧態依然者達が人道指揮してきた宇宙開発までもが、我々の精神世界では、意識が全宇宙を駆け巡り、まだ、物質社会の探査機や宇宙船が到達していない遥か彼方の情報までも、把握していたのです。
ですから、やっと旧態依然者による宇宙開発での成果が、我々の意識体では既に把握していたのです。
その既に把握された情報を確認するかのごとく、探査機はまるでレースの周回遅れのごとく、その役割を揶揄されることとなっていったのです。
物質社会の崇拝者であり、合理主義者は行き場を失いつつありました。されとて、我々の精神世界に移行する事は出来なかったのです。
我々は、物質社会の限界を見てしまったからなのでしょうか?物質社会から離れようとしない者たちを、奇異の目で観ていたと思います。
また、そんな目で観ている我々を彼ら物質社会の支持者は恐怖と敵意を込めて観ていたのでしょう。
全ては平行線のままに、決して交わることが無く進んで行きました。
我々は我々として、新しい思想に悩まされ続けることとなります。
それは、知的生命体の究極の形態である、精神世界だけで完結することだったのです。
それは生命体でいる事を止めることであり、と言う事は、我々は肉体を必要としなくなる、今までの思想で言えば、死んでしまうと言う事なのでしょう。肉体からの離脱、それが究極の物質社会からの決別に他なりませんでした。
この頃からでしょうか、既に死んだ存在である今は名もなき意識体とも交信といいますか、接触したりコミュニケーションすることが多くなっていきました。
と言う事は、死は完全なる無ではなく、死と言う概念でさえも我々は超越してしまったと言う事になります。
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