36 / 59
イケメン王子の許嫁(いいなずけ)宣言
しおりを挟むその経緯はと言いますと、実はあの西田佳代の【Endless Story】に対しシャルルによる【最愛】の歌合戦を丁度観に来ていた貴公子がいたんですね。
それもスーパーイケメンの登場に僕はホントアタフタしました。
その夜、異世界歌合戦の夜は何時(いつ)も以上にステージは大盛り上がりで、
深夜遅くまでお客・観客はお店から帰らず、
舞台はとっくに終わっているのにシャルルや西田佳代を一目見ようと店内だけで無く、
お店の外でも出待ちの人々が多く、
最近ではシャルルまでもシャーロンが出したダンジョンを通ってグラムデル城へ帰るのだとか。
行きだけは今でもお城の馬車を使っているが、王族関係とバレルのも何かとマズいので、その内、お店に通うのもダンジョンと思っている矢先に、シャーロンにオルネラからの嬉しい悲鳴な相談をされ、どうこうするかと悩んでいる処に、颯爽とこの世の者とは思えない程の超絶イケメンが現れたのです。
まさに少女マンガの王子様状態、僕が彼ことグレアム・ラヴァン王子を見た時の感想は、(ここは地球じゃね~正に異世界か~)の心の声が思わず飛び出しました。
「やあ、シャーロン、久し振り~」
お店が終了し、お店のスタッフ達もお店の後片付けをし出し、
僕たちはそんな状況で西田佳代とシャルルとで反省会と言うよりも、次の戦略を軽く打ち合わせがてら、オルネラから用意された夜食を食べる為に客席で座って歓談している処に、
身長が優にシャルルよりも大きい、シャルルがハイヒールを履いていて190cm近いのに、それよりも背が高いから、
正に身長が188cm強の長身で少女マンガの王子様に出てきそうな、
実写映画だと、世紀の美男子ことアラン・ドロンとオーランド・ブルームを足して2で割った程の超絶イケメンがシャーロンに対して、
正式な挨拶、手の甲にキスをするという挨拶をさらりと爽やかにやってのけ、
シャルルにはなんと頬と頬を寄せてキスする挨拶をしたではあ~りませんか。
「お久し振りで~す。グレアム王子にも手紙が届いたんですね」
「勿論!だけど、連絡がちょっとと遅すぎやしないかね」
「だって、最初こそは酷い有様だったんですよ~」
シャーロンはシャルルを見ながらそう言ったので、シャルルは声には出さなかったけどクチパクで
【それって私のせいですか】
と言わんばかりの大袈裟なゼスチャーをして見せた。
「勿論、シャルルが悪いって訳じゃないけど、最初はホント、グレアム王子に態々見に来てもらうほどの歌や曲じゃ無かったのよ~」
「ああ、そうなんだ!しかし、今日のステージはなんだい、凄い、凄過ぎるよ~、
私は今までに色々な諸国での有名なステージや歌を見たり聴いたりしたけど、
アレは一体何なんだ~演奏家が一人も舞台にいないのに、
あの今までに聴いたこともない美しい楽器演奏と、しかも超感動的な曲のオンパレードに、
私は今まさに天上界に召されたように感じてしまったよ。
これって、ここの国の音楽じゃないんだろう?」
この超イケメン、意外に鋭いです。
と言うより、ちょっと考えれば判るか
「こちらがシャルルと勝るとも劣らない名曲を熱唱した極東の歌姫、ええ~と名前は・・・」
「西田佳代です」
西田佳代もイケメンの挨拶に対し元気に、しかし茶色の瞳は❤目になっていて、デレデレ状態です。
恐るべし、超イケメン!
グレアム王子は、そして当たり前のように空いた席に座り、オルネラに飲み物を注文したり、スタッフ達にも気軽に声を掛けて、一瞬でこの場の主役の座はグレアムのモノになった。
僕はこの中では大分年上な筈なんだけど、外見上は凄い格差と言いますか、
まずはオルネラのお店が閉店しての空間に突如現れた北国の隣国カスナ国の王子と言うのが驚愕もんですが、
それよりも当然のように昔から、
もしかしたらお互い幼い頃から王族王家同士の付き合いがあった、
確かに合った親密な状態に、
これはもしかしてシャーロン姫とグレアム王子は付き合っていた?
いやいや今でも付き合っている!まさか婚約者ですか~
と、僕のシャーロン!って訳じゃないけど、多分、僕の一方的な誤解だとは思うけど、
シャーロンも僕のことを好意的に思っているとか、
勝手に妄想していたから、現実的に異世界のスーパーイケメン君が現れ、
しかもこのテーブル内のメンツは、西田佳代だって、ハッキリ言って女優の卵以上、
もうりっぱに孵化しているほどのルックスだし、
シャーロンとシャルルに至っては、スーパーモデルか、
ミス・インターナショナル?
ミス・ユニバースの世界トップ3にでも選ばれそうなルックスとスタイルだから、
僕は当然のようにこの場ではミスキャストです。
主役級の俳優達にたまたま混じってしまったエキストラ状態で、肩身の狭い状態だから、
僕は終始無口になってしまいました。
「で、シャーロン、私にも早く紹介してよ、こちらの方がシャーロンが絶賛しているムート大先生だろう?」
グレアム王子はさっき席に座ったばかりなのに、また起立し、
僕の座る席の前に立ち、やや緊張した面持ちで立った。
真近で見ると、更に身長が高く、爽やか超絶イケメンだ。
僕も慌てて、グレアム王子の前に立った。
そして当然のようにグレアム王子の顔を見上げた。
やはり僕との身長差が20cm以上はありそうだ。
先に握手する手を出して来たのは当然、イケメン貴公子王子のグレアムで、僕は遅れてその手を握手した。
「光栄です。ムート大先生、貴方が本日の歌や曲を用意したのですか?」
用意?なるほど、シャーロンは結構、事細かく目の前にすらっと高い身長で立っているグレアム王子に手紙で逐一報告していたのね。
グレアム王子に席に着くように促され、僕は座っていた今までの席に、
グレアム王子は先程座った席に戻って座り直した。
座ると、これも当然のように僕よりも若干座高が低いのか、低くなったので、
どんだけ脚が長いんだよ~と、心の中で羨ましくてやっかんで毒づいています。
しかし、この異世界の超イケメン王子も現世ニッポンで紹介したら、
凄いことに、凄い人気になるだろうな~と、
早くもグレアム王子のプロデュースまでも頭の片隅で考えています。
タイミングを見てスマホで撮って、まずは片岡代表に観て頂こう~と。
僕は社交辞令的に
「シャーロン姫とグレアム王子は幼い頃からのお知合いなんですか?」
と何気なく聞くと
「小さい頃からの幼馴染です」
とにこやかに応える流石のイケメン。
ホント、笑顔が爽やか過ぎます。
現世ニッポンの笑顔爽やかの芸能人で言うならば俳優の三浦春馬なんかが最強かと思っていたけど、それを軽く超えてしまいましたよ、
グレアム・ラヴァン王子は。
「もしかしたら、幼馴染の隣国王家同士のお付き合いなら、
もしかしてシャーロン姫とは許嫁関係とか?」
僕は、冗談のつもりでそう質問すると
「そうです。シャーロン姫から聞いていたのですか?」
と、突然のグレアム王子のシャーロンとの許嫁宣言に僕はホント危なく椅子からひっくり返るほど動揺した。
西田佳代までもビックリして
「そうなの?シャーロンはグレアム王子と婚約しているの?」
西田はシャーロンに思わず質問した。
シャーロンは慌てたように、
「またまたグレアム王子ったら~」
とお茶を濁すように、話題をはぐらかし始めようとし、その雰囲気にシャルルも気付いたのか、
「そうそう、只の幼馴染よね~
お兄様~」
と、またまた、爆弾発言!
シャルルのお兄さん疑惑まで発覚した。
そんな取り付く島もない状態に流石の超イケメンのグレアム王子も
「ああ、あれは昔の話しですからね」
と言って空気を読んでの対応をします。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
世界最強で始める異世界生活〜最強とは頼んだけど、災害レベルまでとは言ってない!〜
ワキヤク
ファンタジー
その日、春埼暁人は死んだ。トラックに轢かれかけた子供を庇ったのが原因だった。
そんな彼の自己犠牲精神は世界を創造し、見守る『創造神』の心を動かす。
創造神の力で剣と魔法の世界へと転生を果たした暁人。本人の『願い』と創造神の『粋な計らい』の影響で凄まじい力を手にしたが、彼の力は世界を救うどころか世界を滅ぼしかねないものだった。
普通に歩いても地割れが起き、彼が戦おうものなら瞬く間にその場所は更地と化す。
魔法もスキルも無効化吸収し、自分のものにもできる。
まさしく『最強』としての力を得た暁人だが、等の本人からすれば手に余る力だった。
制御の難しいその力のせいで、文字通り『歩く災害』となった暁人。彼は平穏な異世界生活を送ることができるのか……。
これは、やがてその世界で最強の英雄と呼ばれる男の物語。
【本編完結】「聖女に丸投げ、いい加減やめません?」というと、それが発動条件でした。
ハル*
ファンタジー
コミュ障気味で、中学校では友達なんか出来なくて。
胸が苦しくなるようなこともあったけれど、今度こそ友達を作りたい! って思ってた。
いよいよ明日は高校の入学式だ! と校則がゆるめの高校ということで、思いきって金髪にカラコンデビューを果たしたばかりだったのに。
――――気づけば異世界?
金髪&淡いピンクの瞳が、聖女の色だなんて知らないよ……。
自前じゃない髪の色に、カラコンゆえの瞳の色。
本当は聖女の色じゃないってバレたら、どうなるの?
勝手に聖女だからって持ち上げておいて、聖女のあたしを護ってくれる誰かはいないの?
どこにも誰にも甘えられない環境で、くじけてしまいそうだよ。
まだ、たった15才なんだから。
ここに来てから支えてくれようとしているのか、困らせようとしているのかわかりにくい男の子もいるけれど、ひとまず聖女としてやれることやりつつ、髪色とカラコンについては後で……(ごにょごにょ)。
――なんて思っていたら、頭頂部の髪が黒くなってきたのは、脱色後の髪が伸びたから…が理由じゃなくて、問題は別にあったなんて。
浄化の瞬間は、そう遠くはない。その時あたしは、どんな表情でどんな気持ちで浄化が出来るだろう。
召喚から浄化までの約3か月のこと。
見た目はニセモノな聖女と5人の(彼女に王子だと伝えられない)王子や王子じゃない彼らのお話です。
※残酷と思われるシーンには、タイトルに※をつけてあります
追記事項:本編完結しましたが、別なキャラとの別エンディングもIFストーリーとしてあげています。
2024.8.3より、ジークムント・シファルのルートを別でアップしはじめました。
付随して、こちらに載せていた各キャラのものは、非公開とさせていただきます。
2024.8.19に、ジークムント・シファルルートの話を、本編より下げました。
この後、順にそれぞれの話がアップの予定となっております。更新をお待ちください。
不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?
カタナヅキ
ファンタジー
現実世界で普通の高校生として過ごしていた「白崎レナ」は謎の空間の亀裂に飲み込まれ、狭間の世界と呼ばれる空間に移動していた。彼はそこで世界の「管理者」と名乗る女性と出会い、彼女と何時でも交信できる能力を授かり、異世界に転生される。
次に彼が意識を取り戻した時には見知らぬ女性と男性が激しく口論しており、会話の内容から自分達から誕生した赤子は呪われた子供であり、王位を継ぐ権利はないと男性が怒鳴り散らしている事を知る。そして子供というのが自分自身である事にレナは気付き、彼は母親と供に追い出された。
時は流れ、成長したレナは自分がこの世界では不遇職として扱われている「支援魔術師」と「錬金術師」の職業を習得している事が判明し、更に彼は一般的には扱われていないスキルばかり習得してしまう。多くの人間から見下され、実の姉弟からも馬鹿にされてしまうが、彼は決して挫けずに自分の能力を信じて生き抜く――
――後にレナは自分の得た職業とスキルの真の力を「世界の管理者」を名乗る女性のアイリスに伝えられ、自分を見下していた人間から逆に見上げられる立場になる事を彼は知らない。
※タイトルを変更しました。(旧題:不遇職に役立たずスキルと馬鹿にされましたが、実際はそれほど悪くはありません)。書籍化に伴い、一部の話を取り下げました。また、近い内に大幅な取り下げが行われます。
※11月22日に第一巻が発売されます!!また、書籍版では主人公の名前が「レナ」→「レイト」に変更しています。
婚約者を交換ですか?いいですよ。ただし返品はできませんので悪しからず…
ゆずこしょう
恋愛
「メーティア!私にあなたの婚約者を譲ってちょうだい!!」
国王主催のパーティーの最中、すごい足音で近寄ってきたのはアーテリア・ジュアン侯爵令嬢(20)だ。
皆突然の声に唖然としている。勿論、私もだ。
「アーテリア様には婚約者いらっしゃるじゃないですか…」
20歳を超えて婚約者が居ない方がおかしいものだ…
「ではこうしましょう?私と婚約者を交換してちょうだい!」
「交換ですか…?」
果たしてメーティアはどうするのか…。
俺の店の屋根裏がいろんな異世界ダンジョンの安全地帯らしいから、握り飯を差し入れてる。
網野ホウ
ファンタジー
【小説家になろう】さまにて作品を先行投稿しています。
俺、畑中幸司。
過疎化が進む雪国の田舎町の雑貨屋をしてる。
来客が少ないこの店なんだが、その屋根裏では人間じゃない人達でいつも賑わってる。
賑わってるって言うか……祖母ちゃんの頼みで引き継いだ、握り飯の差し入れの仕事が半端ない。
食費もかかるんだが、そんなある日、エルフの女の子が手伝いを申し出て……。
まぁ退屈しない日常、おくってるよ。
異世界帰りの底辺配信者のオッサンが、超人気配信者の美女達を助けたら、セレブ美女たちから大国の諜報機関まであらゆる人々から追われることになる話
kaizi
ファンタジー
※しばらくは毎日(17時)更新します。
※この小説はカクヨム様、小説家になろう様にも掲載しております。
※カクヨム週間総合ランキング2位、ジャンル別週間ランキング1位獲得
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
異世界帰りのオッサン冒険者。
二見敬三。
彼は異世界で英雄とまで言われた男であるが、数ヶ月前に現実世界に帰還した。
彼が異世界に行っている間に現実世界にも世界中にダンジョンが出現していた。
彼は、現実世界で生きていくために、ダンジョン配信をはじめるも、その配信は見た目が冴えないオッサンということもあり、全くバズらない。
そんなある日、超人気配信者のS級冒険者パーティを助けたことから、彼の生活は一変する。
S級冒険者の美女たちから迫られて、さらには大国の諜報機関まで彼の存在を危険視する始末……。
オッサンが無自覚に世界中を大騒ぎさせる!?
異世界幻想曲《ファンタジア》
紅
ファンタジー
魔法は存在する。
天にはドラゴンが舞い、地には魔獣が存在し、草木には精霊が宿る。魔法が認知され、それを汎用化した魔術が成立している。地球とは違う別の世界、つながることのない世界。
その世界に、ほころびが生まれる。
ほころびは世界の境界線をあいまいにし、ゆがめる。
境界線がなくなり、二つの世界が一瞬繋がる。
そのとき、長い停滞から世界は動き出す。歯車が回り始める。
これは、とあるふたりの物語。
異世界へと招かれ、そこで美しく輝いた、ふたりの少年少女の物語。
※「カクヨム」様、「小説家になろう」様でも投稿しております。小説家になろう様がメインのため、完全版はそちらの方をご拝読ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる