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宿場町での夕食はまるでホテルのビュッフェそのもの

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取敢とりあえず、先遣隊せんけんたいが直ぐ先の宿場町に行かせ、その町の自警団みたいな町で運営している組織に来てもらい、空家、屋敷の状況や今後のことを町で決めてもらう手筈となっていた。

もはや、キサナ国も、キサナ国国境沿いのカスナ国も統治はずさんであることが、この件で明白であるようだった。

そこに来て、移民やら疫病、性病が定期的に蔓延し、人々は数々の不安に悩まされていた。

しかし、スゲー話しだ。

考えによってはたまたま「外人」が異世界に召喚?

日本人の中見オッサンとフランスからのスーパーモデル美女がやってきたから、この二人が居れば百人力とでも安易に思っての視察討伐隊なら、安易と言うか、出たとこ勝負と言うか、もはやおバカとしか言いようが無いな。

そう思いながら、今ではさっきまでイチャラヴしていたマルラとエルザは衛生班魂のスイッチが入ったのか、
未だに現場で甲斐甲斐しく活躍中、
俺とシャルル嬢と監視兵の4人が、今までの馬車に揺られて、乗り心地の悪い道を第二陣として、この日に停まる宿、と言っても異世界の宿は、俺たちが滞在した王宮ホテルと同じくらいの建物に案内され、そこはまさに町の中心部であり、他にも似たような大きな宮殿サイズの建物があり、雰囲気的には都庁や役所関係の建物が密集している雰囲気の石畳の円形広場で馬車が止まり、先発隊の兵士達とその町のお偉いさんが慇懃いんぎんに、俺らに挨拶しに軍馬車へと歩み寄って来た。

宿場町の王宮型宿場ホテルの1階の大広間では盛大な歓迎会兼ね晩餐会が開催され、俺とシャルル嬢は迎賓席げいひんせきの丸テーブルに座らされ、なんだか大規模な結婚披露宴のような雰囲気だった。

違う個所は、主役である新郎新婦の席に、この町のお偉方たちと、ジュリアス侯爵、ペトル子爵らが座っていて、ある意味、会食会を行っていた。

俺らのテーブルには、出ました軍馬車内メンバーが揃っていて、俺の両脇には席順は勝手に決められているのかよ~!
と思うほどマルラとエルザが脇を固めていた。

それよりも驚いたのは、この着席夕食パーティはビュッフェスタイルなので、だからか~な感じで我が視察隊の男よりも参加人数が衛生班の女性が多いのは、こっち要員ですか?

所謂いわゆる、ホテルのホステスさん兼ねコンパニオン的になって、会場内の各テーブルに料理を甲斐甲斐しく運んでいた。

実際、俺のテーブルでもマルラとエルザが我々に食事を運んで来て、ワイン等を注いでいたりしていた。

俺は、なんだ着席ビュッフェスタイルなのね、と理解したので、早速、自分で料理を取りに立ち上がると、マルラが何処へ行くのか、トイレ?と聞いて来たので、好きな料理を自分で取りに行くと答えたら、それは全部私達の役目ですので、と、かなり驚いた表情でたしなまれた。

俺はもともとここの住民じゃないのだから、先に教えてよ~
とは言え、俺はこの異世界に来て、身体が195cm前後の大男になってしまったからなのか、多分、そうでしょうから、お腹が直ぐに空いてしまい、片っ端から持ってくるマルラとエルザの料理を速いペースで完食していった。

シャルルは料理を食べながらも、辺りをキョロキョロと様子を伺っているようだった。

「何か気になるか?」

俺は赤い色の陶器に入った液体、見た目も味も葡萄酒、ワインを飲みながら聞いてみた。

「色々とね、それよりも、さっきはお手柄じゃない」

「シャルルは俺がやったことが見えていたのかい?」

「そんな訳ないじゃん、て、言うか、同じ外人かもしれないけど、私にはムートのような力は残念ながらね、無いわね」

そう言って、如何にも白人女性が映画等で演技するように、両手を上げて、お手上げで~す、なゼスチャーをする。

俺は、そうなんだ~と半分信じ、半分は疑いながらも料理にパク付いていた。

そう言えば、先程の惨劇で生き残ったと言うか、俺が助けた、と言うと自慢みたいだが、その助けた夫人と娘は、普通ならこの町の病院にでも搬送だが、今現在、この宿場ホテルの一室で手当てを受けながら安静中とのことだった。

その理由は、あくまでも移民の意思が強く、この町に留まる訳では無く、我々視察討伐隊と一緒にカスナ国の港町まで同行したいと嘆願されたらしい。

そう言えば、さっきの盗賊討伐の一見の最中、ジュリアン侯爵に忙しいながらも、一応、俺が一番の功労者だからという厚かましい感じも手伝って、色々、質問していたら、奇妙なことを言い出した。

「我々は、10年前の革命の時から、その前の過去の記憶がかなり曖昧になってしまっている」

との、ことだった。

「これは、私だけではなく、全ての人々に当てはまるらしい」

とジュリアンはいつもならふてぶてしい余裕の態度なのだが、この状況、盗賊達の反乱を前に、自分が何も出来ない、考えられない、指示出来ないでいる状態を、「初めてまざまざと見せつけられた」かのように焦りまくる状況だったからこその、彼の本音を聞いたような感じを受けた。

えんたけなわとなっていたが、俺は一足先に俺たちが泊る部屋へ向かう、前にマルラ達と一緒に俺が助けた、と言うと何度でも言うが自慢になるが、盗賊達に凌辱強姦的な輪姦までされた母娘の様子を俺は見に、彼女らは診に案内同行してくれた。

俺たちが宿泊する部屋は、キサナ国での建物位置と同じで3階の一番奥の部屋で、傷付いて安静中の母娘が手当てを受けていた部屋は2階の階段に近い部屋だった。

そこでは、他の衛生班の女性達が静かに音をたてない感じで、前日本で言えば夜のナース達の行動そのものに見えた。

服装が長いドレスと言うか、ロングスカートで長い髪を後ろで結わえていて、長い髪からの黴菌ばいきん)と言いますか、衛生的に良くないと言う格好が、当たり前だが医療を心がける諸君、素晴らしい、と思う半分、短いスカート姿と半袖のブラウス姿だったら、
見た目、白人外人、ロシア人?北欧系美女達に見える、と言うよりも、そのままですから~に、たまには北欧系の完全金髪で瞳がブルー、サファイアブルーか緑色なのか、エメラルドグリーンの美女でモデル並みのグラマラス肉感女体も味わいた~いと、日本生まれの変態中年オヤジDNAが騒ぎ始めましたが、
ま、そこは場をわきまえておごそかな表情で、静かに部屋に入って行った。

大広間での晩餐会夕食のテーブルで、俺はひたすら料理を食べて、ワインを飲みながらも母娘達の事をそれとなく状態をエルザらに聞いてみいた。

母親は名前がオルネラと言い歳は30代前半で娘の方はドロシーと言い、歳は12才だった。
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