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私を知るフランス人の男!ジョルジュ・ピケティ
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私達が初めに入って来た噴水前の東北方面総監部建物正面玄関へと3人の如何にも自衛隊員と言った姿勢のイイ!キビキビとした歩き方でなにやら話しあいながら入って来るのを見たので、あの3人の真ん中が尾形陸将?と思い、窓側から離れて、接客用ソファーに五十嵐曹長に進められる側へと移動して腰を下ろした。
こっちが上座なのか?そんな常識も解らないでいた。
これもそれも記憶喪失のせいにするのが一番だ。
数分がしてエレベーターの扉が開く音がして、3人の靴音が聞こえたが、開いていた扉から颯爽と入って来たのは正式な服装!制服姿の尾形陸将だけだった。
開いたドアには二人の自衛官の人影だけがチラチラと見えた。
「ああ、立ち上がらなくても結構!遅れてすまないね。
色々と時間や手間をおかけしてお二人には失礼おば致しました。
初めまして、仙台駐屯地・東北方面総監部所属・陸将の尾形秀人と申します。
朝霞駐屯地所属・現地情報隊・陸士長の桐山千賀子さんとフランス国立研究所ニューロスピン博士研究員の北川大樹さんですね」
ハッ?私は一瞬!目をきょろきょろ、白黒させながら、「あっ!はいっ」と言って驚きを隠せないでいた。
桐山千賀子も改めて、私の顔を凝視した。
「北川さんを、驚かせる感じになってスイマセン!我々も北川さんの情報を知ったのは昨日の夜、朝霞駐屯地経由での北川さんの情報を知ることになり、現在、やっと北川さんに無事会えたって訳です。
朝霞駐屯地の時は、まだ情報が錯綜していまして、救出が出来なかった訳です。
ま、朝霞駐屯地に居ることが分かったとしても我々で救出出来たかは怪しいですが」
私は尾形陸将が話す内容が、あまりと言うか殆ど頭に入らないでいた。
フランス?フランスの国立なんちゃら?ニューロなんとか?に、私が所属していた?
そう言われても、私は1ミリも思い出せなかった。
記憶喪失はそのままで、私を支配していた。
「五十嵐曹長はもう席は外して結構です。
ご苦労様です。
また、例の通り、ここの事は他言無用で」
と、開いた扉側に直立不動な感じで立っていた五十嵐曹長に命令・指示を出され、五十嵐曹長は自衛隊式敬礼をすると速やかに尾形陸将の部屋を出て行き、尾形陸将はついでに扉を閉めて行ってくれと付け加えた。
尾形陸将の部屋には3人だけになってしまった。
「私もよくは知らない部分はあるのだけど、簡単に概要を北川大樹さんにお知らせしておきます。」
尾形陸将は応接用ソファーの一人用ソファーに座っていた。
長ローテーブルを挟んで4つのソファーがあり、長ローテーブルの端と端側が一人用ソファーで、所謂!お誕生日席のような状態だ。
私と桐山千賀子は三人用ソファーに並んで座っていて、尾形陸将に一番近いのが桐山千賀子だが、メインの話しは私らしい。
「Mr.ジョルジュ・ピケティと言う名はご存知ですか?」
私はその外国人?の名前をいきなり尾形陸将から言われたが、勿論!全く記憶に無い!
または、知っていたのかもしれないが記憶喪失だから解らないので首をふった。
「やはり、あなたは記憶喪失状態なのですね」
私は、なんで尾形陸将が知っているの?と言う顔と同時に、桐山千賀子がどこかのタイミングで自衛隊に連絡したのでは?と咄嗟に思い、彼女の顔を見たが、彼女は、私はその件に関しては誰にも話していない、と言うゼスチャーを私に返した。
「桐山千賀子陸士長じゃないですよ!ジョルジュ・ピケティからの情報です。
彼は、北川大樹は記憶喪失になっている可能性が大でしょう。と我々に教えてくれました。
それと北川大樹は新しい特殊な能力を開花している可能性があることも」
「はい、あの、その、そのMr.ジョルジュ・ピケティって外人は私と何か関わりが深いのですか?」
私は私の記憶が全く無いのに、私の事を良く知っているように話す尾形陸将と謎の外人に対し、得も言われる不快感をあらわにした口調で抗議していた。
「すいません、言い方が下手で、確かに北川さんの身になってみたら、自分の記憶が曖昧なのに、自分の過去を得意になって喋られていると感じれば、誰だって不快になりますよね。その辺は深くお詫びします。
かなり不快だとは思いますが、もう少し、お話しさせてください。
宜しいでしょうか」
確かに、私は一時的に不快な気持に囚われていた。
それは事実だ。
例えるのなら、記憶を無くすまで大酒を喰らい、記憶を失った時にどれだけ変な行動や言動をしたのか、を第三者に教えられているような、そんな感情の最大の屈辱とでも言うのか。
私はしぶしぶと小さく頷いた。
何にしても悪いのは記憶を全部無くした私、なのだから。
こっちが上座なのか?そんな常識も解らないでいた。
これもそれも記憶喪失のせいにするのが一番だ。
数分がしてエレベーターの扉が開く音がして、3人の靴音が聞こえたが、開いていた扉から颯爽と入って来たのは正式な服装!制服姿の尾形陸将だけだった。
開いたドアには二人の自衛官の人影だけがチラチラと見えた。
「ああ、立ち上がらなくても結構!遅れてすまないね。
色々と時間や手間をおかけしてお二人には失礼おば致しました。
初めまして、仙台駐屯地・東北方面総監部所属・陸将の尾形秀人と申します。
朝霞駐屯地所属・現地情報隊・陸士長の桐山千賀子さんとフランス国立研究所ニューロスピン博士研究員の北川大樹さんですね」
ハッ?私は一瞬!目をきょろきょろ、白黒させながら、「あっ!はいっ」と言って驚きを隠せないでいた。
桐山千賀子も改めて、私の顔を凝視した。
「北川さんを、驚かせる感じになってスイマセン!我々も北川さんの情報を知ったのは昨日の夜、朝霞駐屯地経由での北川さんの情報を知ることになり、現在、やっと北川さんに無事会えたって訳です。
朝霞駐屯地の時は、まだ情報が錯綜していまして、救出が出来なかった訳です。
ま、朝霞駐屯地に居ることが分かったとしても我々で救出出来たかは怪しいですが」
私は尾形陸将が話す内容が、あまりと言うか殆ど頭に入らないでいた。
フランス?フランスの国立なんちゃら?ニューロなんとか?に、私が所属していた?
そう言われても、私は1ミリも思い出せなかった。
記憶喪失はそのままで、私を支配していた。
「五十嵐曹長はもう席は外して結構です。
ご苦労様です。
また、例の通り、ここの事は他言無用で」
と、開いた扉側に直立不動な感じで立っていた五十嵐曹長に命令・指示を出され、五十嵐曹長は自衛隊式敬礼をすると速やかに尾形陸将の部屋を出て行き、尾形陸将はついでに扉を閉めて行ってくれと付け加えた。
尾形陸将の部屋には3人だけになってしまった。
「私もよくは知らない部分はあるのだけど、簡単に概要を北川大樹さんにお知らせしておきます。」
尾形陸将は応接用ソファーの一人用ソファーに座っていた。
長ローテーブルを挟んで4つのソファーがあり、長ローテーブルの端と端側が一人用ソファーで、所謂!お誕生日席のような状態だ。
私と桐山千賀子は三人用ソファーに並んで座っていて、尾形陸将に一番近いのが桐山千賀子だが、メインの話しは私らしい。
「Mr.ジョルジュ・ピケティと言う名はご存知ですか?」
私はその外国人?の名前をいきなり尾形陸将から言われたが、勿論!全く記憶に無い!
または、知っていたのかもしれないが記憶喪失だから解らないので首をふった。
「やはり、あなたは記憶喪失状態なのですね」
私は、なんで尾形陸将が知っているの?と言う顔と同時に、桐山千賀子がどこかのタイミングで自衛隊に連絡したのでは?と咄嗟に思い、彼女の顔を見たが、彼女は、私はその件に関しては誰にも話していない、と言うゼスチャーを私に返した。
「桐山千賀子陸士長じゃないですよ!ジョルジュ・ピケティからの情報です。
彼は、北川大樹は記憶喪失になっている可能性が大でしょう。と我々に教えてくれました。
それと北川大樹は新しい特殊な能力を開花している可能性があることも」
「はい、あの、その、そのMr.ジョルジュ・ピケティって外人は私と何か関わりが深いのですか?」
私は私の記憶が全く無いのに、私の事を良く知っているように話す尾形陸将と謎の外人に対し、得も言われる不快感をあらわにした口調で抗議していた。
「すいません、言い方が下手で、確かに北川さんの身になってみたら、自分の記憶が曖昧なのに、自分の過去を得意になって喋られていると感じれば、誰だって不快になりますよね。その辺は深くお詫びします。
かなり不快だとは思いますが、もう少し、お話しさせてください。
宜しいでしょうか」
確かに、私は一時的に不快な気持に囚われていた。
それは事実だ。
例えるのなら、記憶を無くすまで大酒を喰らい、記憶を失った時にどれだけ変な行動や言動をしたのか、を第三者に教えられているような、そんな感情の最大の屈辱とでも言うのか。
私はしぶしぶと小さく頷いた。
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