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思い出せない名前と4階の尾形陸将の部屋
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桐山千賀子も当然!自衛官だから、直ぐにでも役に立ちたい旨を訴えていた。
【そうですね。確かにここも人手不足ですし、正直!そんな風に言って頂けると嬉しいです。】
イカツイ風貌の、ここ3人の中では上司に当たる自衛官が自嘲気味に感謝を述べた。
実際、仙台駐屯地!と言うよりも日本全国の自衛隊自体も統制が取れていないらしい。
自衛隊の最優先事項は、東京に集中していた政府、内閣府政治家の速やかな移転・遷都、宮内庁の救出と移転、各官僚の救出!次は日本国内の原子力発電所の警備と運転停止、そして各インフラ設備の警備らしいが、自衛隊の半分以上は離脱、警察はやや少ないけど離脱者が多い、東京一都三県の官僚も非難し、当然、地方の国家公務員も離脱者多数、ただし、反対に地域の住民たちが避難かねボランティアで地方の駐屯地に集まり不足した自衛隊員の補助を行っているのは喜ばしいのか、良く分からないが、みたいな口ぶりだった。
少しずつゆっくりとかけそばを食べていた桐山千賀子が箸を置き、私と桐山千賀子と3人の自衛隊員の計5名は地下食堂から出て、廊下を歩いて直ぐのエレベーターに通された。
地下のエレベーター前で、あの爽やか笑顔の森と小峯と別れを告げられ、彼らは今までの対応とは急変して忙しく決められた任務に戻っていった。
エレベーターには3人が残り、私は真ん中に立っているイカツイ自衛官の名前を必死にお見だしている処に、
「五十嵐曹長は、生まれは仙台ですか?」
と桐山千賀子が気まずいと私だけが思っていたエレベーター内で、早速、イカツイ男に名前で呼んだので、ほっと一息ついた。
五十嵐曹長!まったく覚えていな事を改めて感じた。
五十嵐のいの字も思い浮かばなかった。
もしかしたら私は記憶喪失が加速して、若年性アルツハイマーも発症しているのでは?と真剣にビビりもした。
五十嵐曹長は4階のボタンを押していたので、エレベーターはゆっくりと上昇していた。
エレベーター内の雑談で、東北は東北電力がなんとか稼働していて、特に仙台駐屯地や警察などの災害対策の施設には優先的に供給してもらっているそうだ。
そうじゃ無ければ、我々は徒歩で4階まで登らないとイケない訳です。
みたいな感じで五十嵐曹長はオヤジ特有の自分からの笑いで、場を和やかにしようとしていたので、早速!気遣いの出来る桐山千賀子は社交辞令的笑顔をかえしていた。
重々しい感じのドアを開けると会社で言えば社長秘書の部屋みたいな小さな部屋があり、そこを通って隣の部屋が仙台駐屯地・尾形陸将の部屋だった。
立派な重々しい机と如何にもな黒い社長椅子?以外は結構シンプルな部屋で、後は壁に歴代の陸将の肖像写真や賞状が額縁で並んでいた。
どうやら尾形陸将は第39代の陸将らしい。
部屋に通されたが、部屋の中には肝心の尾形陸将はいなく、五十嵐曹長が慌てるように隣の秘書室?側近が使っている部屋に移動して、スマホを最初に使ったが、電波が生きてないのか、直ぐに携帯用無線で尾形陸将にてんてこ舞いな感じで連絡していた。
五十嵐陸曹はIT関係が苦手な方では?と感じた。
4階の尾形陸将の部屋には大きな窓があり、まるでちょっとした展望台な感じで、仙台駐屯地の一部が一望できた。
今の時間は夜の9時か9時半か?
地上の広場では多くの市民と自衛隊員が照明の中、動き回っていた。
その光景は、自衛隊の炊事車が避難して来ている近隣の市民に炊きたてをふるまっていたのだった。
桐山千賀子も窓際に近付き、まるで夜のイベントでも見ているような明るい表情をしていた。
隣の部屋で尾形陸将と連絡がついた五十嵐曹長は頭をかきながら入って来た。
「今、向かっていますので、今しばらく座ってお待ちください」
そう、恐縮そうに見た目や屈強な身体の割には神経質そうに歩きまわっていた。
【そうですね。確かにここも人手不足ですし、正直!そんな風に言って頂けると嬉しいです。】
イカツイ風貌の、ここ3人の中では上司に当たる自衛官が自嘲気味に感謝を述べた。
実際、仙台駐屯地!と言うよりも日本全国の自衛隊自体も統制が取れていないらしい。
自衛隊の最優先事項は、東京に集中していた政府、内閣府政治家の速やかな移転・遷都、宮内庁の救出と移転、各官僚の救出!次は日本国内の原子力発電所の警備と運転停止、そして各インフラ設備の警備らしいが、自衛隊の半分以上は離脱、警察はやや少ないけど離脱者が多い、東京一都三県の官僚も非難し、当然、地方の国家公務員も離脱者多数、ただし、反対に地域の住民たちが避難かねボランティアで地方の駐屯地に集まり不足した自衛隊員の補助を行っているのは喜ばしいのか、良く分からないが、みたいな口ぶりだった。
少しずつゆっくりとかけそばを食べていた桐山千賀子が箸を置き、私と桐山千賀子と3人の自衛隊員の計5名は地下食堂から出て、廊下を歩いて直ぐのエレベーターに通された。
地下のエレベーター前で、あの爽やか笑顔の森と小峯と別れを告げられ、彼らは今までの対応とは急変して忙しく決められた任務に戻っていった。
エレベーターには3人が残り、私は真ん中に立っているイカツイ自衛官の名前を必死にお見だしている処に、
「五十嵐曹長は、生まれは仙台ですか?」
と桐山千賀子が気まずいと私だけが思っていたエレベーター内で、早速、イカツイ男に名前で呼んだので、ほっと一息ついた。
五十嵐曹長!まったく覚えていな事を改めて感じた。
五十嵐のいの字も思い浮かばなかった。
もしかしたら私は記憶喪失が加速して、若年性アルツハイマーも発症しているのでは?と真剣にビビりもした。
五十嵐曹長は4階のボタンを押していたので、エレベーターはゆっくりと上昇していた。
エレベーター内の雑談で、東北は東北電力がなんとか稼働していて、特に仙台駐屯地や警察などの災害対策の施設には優先的に供給してもらっているそうだ。
そうじゃ無ければ、我々は徒歩で4階まで登らないとイケない訳です。
みたいな感じで五十嵐曹長はオヤジ特有の自分からの笑いで、場を和やかにしようとしていたので、早速!気遣いの出来る桐山千賀子は社交辞令的笑顔をかえしていた。
重々しい感じのドアを開けると会社で言えば社長秘書の部屋みたいな小さな部屋があり、そこを通って隣の部屋が仙台駐屯地・尾形陸将の部屋だった。
立派な重々しい机と如何にもな黒い社長椅子?以外は結構シンプルな部屋で、後は壁に歴代の陸将の肖像写真や賞状が額縁で並んでいた。
どうやら尾形陸将は第39代の陸将らしい。
部屋に通されたが、部屋の中には肝心の尾形陸将はいなく、五十嵐曹長が慌てるように隣の秘書室?側近が使っている部屋に移動して、スマホを最初に使ったが、電波が生きてないのか、直ぐに携帯用無線で尾形陸将にてんてこ舞いな感じで連絡していた。
五十嵐陸曹はIT関係が苦手な方では?と感じた。
4階の尾形陸将の部屋には大きな窓があり、まるでちょっとした展望台な感じで、仙台駐屯地の一部が一望できた。
今の時間は夜の9時か9時半か?
地上の広場では多くの市民と自衛隊員が照明の中、動き回っていた。
その光景は、自衛隊の炊事車が避難して来ている近隣の市民に炊きたてをふるまっていたのだった。
桐山千賀子も窓際に近付き、まるで夜のイベントでも見ているような明るい表情をしていた。
隣の部屋で尾形陸将と連絡がついた五十嵐曹長は頭をかきながら入って来た。
「今、向かっていますので、今しばらく座ってお待ちください」
そう、恐縮そうに見た目や屈強な身体の割には神経質そうに歩きまわっていた。
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