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倉庫内自衛隊ヘリ、三砲身ガトリング砲発射

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そして、遂に自衛隊員の服装をした感染者達も多くなり、ヘリに近付いてくる感染者も増えてきたが、今の処、私らに気付いている感じでは無かった。

とは言え、いつまでも、ここでヘリの中でじっとしていることにも限界があるし、隙を見て、逃げる?ヘリから降りて?それは正直!無理だった。

感染者の身体能力は一時的に向上していて、奴らに捕まらないで、ここから逃げることは不可能だろう。

そんな、絶体絶命の中、私は昼間に、あの高層ビルの最上階で停電していた状態で、電子施錠してあった状態で、鍵を解除した事を思い出し、AH-1Sベルヘリコプターの操縦コックピット前の操縦パネルと機器類を真剣に観察していた。

その時、佐々木と桐山が一緒に座っている場所から何かが光り出した。

それは、桐山の持っていたタブレットが何かの拍子で、スイッチが入り、光り出したのだ。

その光に、反応した感染者達が、ヘリコプターに集まってきて、コックピットに座っている我々を発見してしまった。

そこからは、風防ハッチに無数の感染者の手が這いずり回り、叩いたり引っ掻いたりして、中の餌を引き摺り出して食べる事だけに本能が集中しているようにしていた。

私は初めて分かったのだが、感染者が触った処は、汗?なのか?体液が身体全体から分泌していて、ハッチに付着していると言う事から、この感染者の分泌液でも感染すると言う仕組みを改めて見て納得した。

そんな思考状態と同期する感じで、一瞬にしてAH-1Sベルヘリコプターの操縦方法が頭に入ってきて、動力スイッチをオンにし、ヘリの駆動ローヤーがモーターの独特な音を発し周り始め、回転数がマックスになった頃、感染者達がヘリの回転する羽の風圧で飛ばされたり、終いには、プロペラに直接!感染者の身体が当たって吹っ飛んだり、プロペラに抉(えぐ)られて即死した。

ヘリも少しずつ浮き始めたが、ヘリがその倉庫から脱出出来るほどのドアが開いていなく、このまま体当たりしたら、機体か羽が破損し、脱出は不可能?であり、残るはAH-1Sベルヘリコプターの前方にセットしてある20ミリ三砲身ガトリング砲に弾が入っているか?だった。

コックピット操縦パネルで弾奏数をチェックした。奇跡的にも若干の20ミリ砲がセットされていた。

それを確かめ、操縦レバーの上部キャップを親指で外すと、前方のドア周辺に狙いを定めて、赤いボタンを親指で押すと、前方の三砲身ガトリングが高速回転しながら、前方のドアを吹き飛ばし、大勢の感染者も20ミリ砲に当たって、粉々な肉片になって吹き飛んだ。

粉々になった肉片は、当然!多くのCウイルスを含んだ血液、体液を倉庫床に散らばった。

出口付近が広くなり、ヘリも1メートル位上昇した位置で、倉庫内から外に脱出することができた。

だが、ヘリにはまだ何体かの感染者がしがみついていたので、急上昇しながら振り落とすように朝霞駐屯地敷地内を旋回しながら飛び回った。

一人、二人と、振り落とされたが、一人、執拗にしがみついていて、急速度で、上昇し降下しても中々落ちないでいた。

地上では、今では銃撃の火を吐く自衛隊員たちの銃口のシーンも見えず、非難していた住民も全てが感染者の犠牲になっているようだった。

(そう言えば、今まで一緒に日比谷公園から軽装甲車で逃げ帰った吉田は今、どうなったのだろうか?
あの、吉田の上司?
お偉いさんの50代位の中年たちと無事に逃げたのだろうか?
そして、この状態を他の駐屯地には情報がちゃんと伝わっているのだろうか?)

前の席では、右側のハッチにぶら下がる感染者と目が合って、恐怖で泣き叫ぶ佐々木ミカの声がうるさく!もう一度だけ、奴を振り払うべく、ヘリを上昇し、後は一気に急降下して、丁度下には和光市民、朝霞市民の一部が避難していた倉庫型体育館があり、そこの屋根に今までしがみついていた男?

髪の長い男かと思っていたら、落ちる寸前に喉仏が無い事で女だと確認してしまい、そんな事を考えながら落下する奴を見届けると、
それは、倉庫屋根に激突し、屋根を突き破り、倉庫内に落ちていった。

私はもう一回だけ、朝霞駐屯地内の敷地や、いま、倉庫の屋根に穴を開けて落下した処の屋根の穴から下が少し見えたので、覗き見てみると、中には段ボールが散乱していて、嘗て、避難者達が段ボールで陣地取り!仕切っていた無残りの部分と、無数の血を流した死体や、その死体に蠢く感染者の群れが見えて、気持ち悪くなり、大きくヘリを旋回して、私達は北の方!感染者の流れが関西の方に流れているとの情報を聞いていたので、東北に進路を取って燃料が無くなるまで、飛べる処まで飛んで逃げ始めた。
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