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大阪は人が多いだけ…じゃなかった
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「ふぅ…」
やはりバイト終わりのビールはうまい。
大阪は人が多くて苦手だけど、安くて良い居酒屋がたくさんある。貧乏人の私は、こういう店を見つけるのが得意だ。
「お姉さん!ハイボール2つ!」
となりの席に座っているサラリーマンが店員に叫んだ。
「げっ。部長、俺もう飲めないっす!」
上司と部下だろうか。2人とも、顔を赤くして、相当酔っている。誰かと飲むって、どんな気分なんだろう。
目の前のビールジョッキに語りかけると、答えもせず、泡だけ消して逃げた。
分かってる。私は1人が似合う女だ。友達がいないのなんて、もう慣れた。
ぐびっとビールを飲み干して時計を見ると、もう22:00をまわろうとしていた。
明日は朝早くからコンビニのバイトだったはず。そろそろ帰るか。
お会計を済ませ、駅へと向かう。人並みをかきわけ、改札の近くまで来た時、ポケットの中に入れていた携帯が震えた。
同じコンビニで働いている大学生のマミさんという人からのメッセージだった。
『夜遅くにすいません‼︎明日13:00~シフト代わっていただけませんか?』
多分代わってあげられるはずだけど…
急いでスマホのカレンダーを開く。
「コンビニ 6:00~」
としか書かれていなかった。
『大丈夫ですよ。』
返信するとすぐに
『ありがとうございます!』
と返ってきた。
今の子は文字打つの早いな、なんて感心しながら、携帯をポケットにしまい直し、改札に入ろうとしたその時だった。
「あの、すみません」
後ろから、呼び止められた気がした。私じゃないかもしれないと思いつつ、振り返ると、高校生くらいの男の子が、私のほうを向いていた。
やはりバイト終わりのビールはうまい。
大阪は人が多くて苦手だけど、安くて良い居酒屋がたくさんある。貧乏人の私は、こういう店を見つけるのが得意だ。
「お姉さん!ハイボール2つ!」
となりの席に座っているサラリーマンが店員に叫んだ。
「げっ。部長、俺もう飲めないっす!」
上司と部下だろうか。2人とも、顔を赤くして、相当酔っている。誰かと飲むって、どんな気分なんだろう。
目の前のビールジョッキに語りかけると、答えもせず、泡だけ消して逃げた。
分かってる。私は1人が似合う女だ。友達がいないのなんて、もう慣れた。
ぐびっとビールを飲み干して時計を見ると、もう22:00をまわろうとしていた。
明日は朝早くからコンビニのバイトだったはず。そろそろ帰るか。
お会計を済ませ、駅へと向かう。人並みをかきわけ、改札の近くまで来た時、ポケットの中に入れていた携帯が震えた。
同じコンビニで働いている大学生のマミさんという人からのメッセージだった。
『夜遅くにすいません‼︎明日13:00~シフト代わっていただけませんか?』
多分代わってあげられるはずだけど…
急いでスマホのカレンダーを開く。
「コンビニ 6:00~」
としか書かれていなかった。
『大丈夫ですよ。』
返信するとすぐに
『ありがとうございます!』
と返ってきた。
今の子は文字打つの早いな、なんて感心しながら、携帯をポケットにしまい直し、改札に入ろうとしたその時だった。
「あの、すみません」
後ろから、呼び止められた気がした。私じゃないかもしれないと思いつつ、振り返ると、高校生くらいの男の子が、私のほうを向いていた。
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