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第9章
第291話
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「カイルさん!!」(モルガン)
「ええ、分かってます」
突如として森の中に現れた禍々しい魔力。
感知した膨大で濃密な魔力やモルガンさんの反応から考えるに、森に現れたのは妖精族の大敵である妖精喰らいで間違いない。
隠す気が一切なく禍々しい魔力を垂れ流していることから、妖精喰らいが自分の力に自信を持っているのが分かる。
一気に加速して移動するモルガンさん。俺も加速してそれに付いて行き、垂れ流されている魔力の中心、そこにいるであろう妖精喰らいがいる場所へと向かっていく。
「カイル!!」(レイア)
森の中を駆けている俺たちに、分かれて調査をしていた姉さんたちが合流する。
突如として現れた妖精喰らいの存在に驚きつつも、姉さんたちの全身から濃密な魔力が感じられることから、全員意識を切り替えて臨戦態勢に入っている。
姉さんたちと一緒に調査をしていたヴィヴィアンさんとエレインさんは、モルガンさんと同じく険しい雰囲気を身に纏っている。それだけ妖精喰らいという存在は、俺が想像する以上に妖精族にとって非常に厄介な魔物なのだろう。
「あれが……」(レイア)
「そう。妖精喰らい」(セイン)
静かで雄大な自然の中で、妖精喰らいはさながら自分こそ魔物の王であると誇示するように立っていた。
太く大きな曲がった角、獲物を喰らい貫く鋭利な牙、四メートル以上もの体高の羊の体。そして、異質さを放っている顔。
そこにあるのは羊の顔ではなく、人類種・人間族の男性女性どちらにも見える中性的な顔だった。
「あの人間族の顔に見えるのは、生まれ持った元々のものですか?」
明らかに一般的な魔物との違いに対する俺の質問に、妖精喰らいを知るモルガンさんたちがそうなるわよねといった様子で答えてくれる。
「驚くのも無理はないけど、あの顔は妖精喰らいが生まれた時からあるわ」(エレイン)
「人間族の顔で生まれてくるのは、妖精喰らいには人間族の欲望が混じっているからなの」(ヴィヴィアン)
「妖精喰らいという魔物は、ティル・ナ・ノーグが存在するこの異空間内で生まれた、突然変異の固有種みたいなものよ」(モルガン)
妖精喰らいには人間族の欲望が混じっている。
ヴィヴィアンさんの言葉から予想するに、妖精喰らいという魔物には妖精国ティル・ナ・ノーグの建国が関わっているのかもしれない。
ライノスさんとオボロさんが協力し、妖精の国を建国しようとなった切っ掛けは……。
精霊様方の方に視線を向けると、全員が肯定の意思で頷いて返してくる。
〈妖精族を都合の良いように利用していた人間族たちの置き土産。死してもなお付き纏う、消えることのない妄執か〉
妖精喰らいは禍々しい魔力を垂れ流しつつ、その場から微動だにすることはない。
獲物となる存在を積極的に探すでもなく、まるでそちらからこちらに喰われに来いとばかりにそこにいる。
不遜にして傲慢。
正しくその姿は、後の世の世界史や歴史書にて暴君や暗君と称される者たちそのものだ。
「遠距離からの魔術で仕掛けますか?」
あちらが動かないならと聞くが、妖精喰らいを知る者たちは止めた方がいいと首を横に振る。
「妖精族の天敵たる妖精喰らい。奴に付けられたもう一つの異名は、――“魔を喰らうもの”」(ヴィヴィアン)
「魔を……喰らう者」
「各属性の放出系魔術や魔力、それらを喰らい吸収して自身の力へと変える」(エレイン)
「魔術主体で戦う者ほど奴の厄介さが増していく。つまり、魔術師殺しの魔物なのよ」(モルガン)
下位精霊を何名も喰らうことが出来たのはその特性が理由か。
魔術主体で戦う下位精霊や妖精族の者たちでは、妖精喰らいと非常に相性が悪いと言わざるを得ない。
それに加えて他の魔物や魔獣も喰らっていることから、近接戦闘も問題なく行える身体能力を有していることも間違いない。
「身体強化など体内を循環させる魔力はどうなんだ?」(レイア)
「そこまでは妖精喰らいでも無理。でも身体から溢れ出ている魔力や付与魔術は喰われる」(セイン)
姉さんの質問にセインさんが答えるが、その内容は非常に厳しいものであった。
体内を循環させる魔力を喰われないのはいいが、付与魔術での強化が封じられるのは地味に響くな。
「なる程。予想以上に厄介ね」(リナ)
「あいつと近接戦闘をやれるのは私とカイルくらいか?」(モイラ)
「そうね。私たちは二人を支援する方向で動く方がいいわね」(ユリア)
モイラさんの言うように、ヴィヴィアンさんたちを除くこの場にいる者の中で、身体強化のみでの近接戦闘に最も慣れているのは俺とモイラさんだ。
姉さんも同じく身体強化のみでの近接戦闘に慣れているが、パーティー全体の指揮を取る司令塔なので、どのような状況になっても即座に対応出来るようにサポートに回ってもらう。
「ヴィヴィアンたちもそれでいいか?」(レイア)
「ええ、構いません。私たちも二人を支援します」(ヴィヴィアン)
火属性の魔力を一気に練り上げ、循環させ、全身に圧縮して身体強化する。
腰に差している打刀を鞘から抜き放ち、意識を集中して凪のように静かな心、明鏡止水の領域へと高めていく。
〈相手は“魔を喰らう者”。刀身に魔力を纏わせて強化することは出来ない。純粋に刀鍛冶と剣士しての技量が問われるな〉
故郷での師匠たちとの修行の一つに、魔力を全く用いずに戦闘を行うというものがある。
魔術に特化している妖精族程ではないものの、エルフという種族も魔術の方に比重を置いている。しかしそれではいざという時、今回のように魔術や魔力が使えない状況では戦士として致命的になるという考えが、古き時代の長や戦士たちの中に生まれた。
そこから幾つもの世代に亘り研鑽を積み続け、どのような環境や状況であっても戦士として戦えるようにと、幼い頃より師匠たちから徹底的に鍛え上げられるようになった。
俺たち三兄妹も例外ではなく、ヘクトル爺やルイス姉さんを筆頭とした師匠たちに徹底的に鍛えられた。師匠たちとの地獄のような厳しい鍛錬のお蔭で、身体強化なしでも師匠たちとある程度戦闘が出来るくらいには力を付けた。
「カイル。こっちはいつでもいいぞ」(モイラ)
「俺の方もいつでも大丈夫です」
「それじゃあ、――――いくぞ!!」(モイラ)
俺とモイラさんは一気に加速し、微動だにしない妖精喰らいへ向かって駆ける。
森の木々を足場として利用してさらに加速し、標的である妖精喰らいとの距離を急速に詰めていく。
「虚飾の王様が動いたぞ!!」(モイラ)
俺とモイラさんの迅速な動きに反応し、この場に現れてから初めて妖精喰らいが動く。
濃密で禍々しい魔力を一気に練り上げ、循環させ、全身に圧縮して身体強化。
続けて太く大きく曲がった角や鋭利な牙に魔力を纏わせて強化し、これこそ魔物の王たる振舞いだと言わんばかりに俺とモイラさんを真正面から迎え撃つ。
「――――――!!」(妖精喰らい)
妖精喰らいが人間族の顔、その口を大きく開いて獣の咆哮を周囲に響かせ放つ。
全身から溢れ出る程の禍々しい魔力で周囲の空気に干渉。空気の流れを操り二点に集中させてから一気に圧縮。
球体状に圧縮された二つの空気にさらに禍々しい魔力を込めて強化し、その色を魔力と同じく禍々しい漆黒へと変化させる。
まだ変化は止まらない。漆黒に染まった二つの空気は球体から徐々に形を変え、死神が振るう魂を刈り取る刃である大鎌となる。
二振りの大鎌はその刃をギラリと輝かせながら、俺とモイラさんに向かって勢いよく迫ってくる。
「そいつで私らの魂を刈り取るってか!!――――やってみろや!!」(モイラ)
「魂を刈り取る刃だろうが、――――斬る!!」
目にも止まらぬ速さで放った一振りと右拳が、死を誘う死神の大鎌の刃と真正面からぶつかり合った。
「ええ、分かってます」
突如として森の中に現れた禍々しい魔力。
感知した膨大で濃密な魔力やモルガンさんの反応から考えるに、森に現れたのは妖精族の大敵である妖精喰らいで間違いない。
隠す気が一切なく禍々しい魔力を垂れ流していることから、妖精喰らいが自分の力に自信を持っているのが分かる。
一気に加速して移動するモルガンさん。俺も加速してそれに付いて行き、垂れ流されている魔力の中心、そこにいるであろう妖精喰らいがいる場所へと向かっていく。
「カイル!!」(レイア)
森の中を駆けている俺たちに、分かれて調査をしていた姉さんたちが合流する。
突如として現れた妖精喰らいの存在に驚きつつも、姉さんたちの全身から濃密な魔力が感じられることから、全員意識を切り替えて臨戦態勢に入っている。
姉さんたちと一緒に調査をしていたヴィヴィアンさんとエレインさんは、モルガンさんと同じく険しい雰囲気を身に纏っている。それだけ妖精喰らいという存在は、俺が想像する以上に妖精族にとって非常に厄介な魔物なのだろう。
「あれが……」(レイア)
「そう。妖精喰らい」(セイン)
静かで雄大な自然の中で、妖精喰らいはさながら自分こそ魔物の王であると誇示するように立っていた。
太く大きな曲がった角、獲物を喰らい貫く鋭利な牙、四メートル以上もの体高の羊の体。そして、異質さを放っている顔。
そこにあるのは羊の顔ではなく、人類種・人間族の男性女性どちらにも見える中性的な顔だった。
「あの人間族の顔に見えるのは、生まれ持った元々のものですか?」
明らかに一般的な魔物との違いに対する俺の質問に、妖精喰らいを知るモルガンさんたちがそうなるわよねといった様子で答えてくれる。
「驚くのも無理はないけど、あの顔は妖精喰らいが生まれた時からあるわ」(エレイン)
「人間族の顔で生まれてくるのは、妖精喰らいには人間族の欲望が混じっているからなの」(ヴィヴィアン)
「妖精喰らいという魔物は、ティル・ナ・ノーグが存在するこの異空間内で生まれた、突然変異の固有種みたいなものよ」(モルガン)
妖精喰らいには人間族の欲望が混じっている。
ヴィヴィアンさんの言葉から予想するに、妖精喰らいという魔物には妖精国ティル・ナ・ノーグの建国が関わっているのかもしれない。
ライノスさんとオボロさんが協力し、妖精の国を建国しようとなった切っ掛けは……。
精霊様方の方に視線を向けると、全員が肯定の意思で頷いて返してくる。
〈妖精族を都合の良いように利用していた人間族たちの置き土産。死してもなお付き纏う、消えることのない妄執か〉
妖精喰らいは禍々しい魔力を垂れ流しつつ、その場から微動だにすることはない。
獲物となる存在を積極的に探すでもなく、まるでそちらからこちらに喰われに来いとばかりにそこにいる。
不遜にして傲慢。
正しくその姿は、後の世の世界史や歴史書にて暴君や暗君と称される者たちそのものだ。
「遠距離からの魔術で仕掛けますか?」
あちらが動かないならと聞くが、妖精喰らいを知る者たちは止めた方がいいと首を横に振る。
「妖精族の天敵たる妖精喰らい。奴に付けられたもう一つの異名は、――“魔を喰らうもの”」(ヴィヴィアン)
「魔を……喰らう者」
「各属性の放出系魔術や魔力、それらを喰らい吸収して自身の力へと変える」(エレイン)
「魔術主体で戦う者ほど奴の厄介さが増していく。つまり、魔術師殺しの魔物なのよ」(モルガン)
下位精霊を何名も喰らうことが出来たのはその特性が理由か。
魔術主体で戦う下位精霊や妖精族の者たちでは、妖精喰らいと非常に相性が悪いと言わざるを得ない。
それに加えて他の魔物や魔獣も喰らっていることから、近接戦闘も問題なく行える身体能力を有していることも間違いない。
「身体強化など体内を循環させる魔力はどうなんだ?」(レイア)
「そこまでは妖精喰らいでも無理。でも身体から溢れ出ている魔力や付与魔術は喰われる」(セイン)
姉さんの質問にセインさんが答えるが、その内容は非常に厳しいものであった。
体内を循環させる魔力を喰われないのはいいが、付与魔術での強化が封じられるのは地味に響くな。
「なる程。予想以上に厄介ね」(リナ)
「あいつと近接戦闘をやれるのは私とカイルくらいか?」(モイラ)
「そうね。私たちは二人を支援する方向で動く方がいいわね」(ユリア)
モイラさんの言うように、ヴィヴィアンさんたちを除くこの場にいる者の中で、身体強化のみでの近接戦闘に最も慣れているのは俺とモイラさんだ。
姉さんも同じく身体強化のみでの近接戦闘に慣れているが、パーティー全体の指揮を取る司令塔なので、どのような状況になっても即座に対応出来るようにサポートに回ってもらう。
「ヴィヴィアンたちもそれでいいか?」(レイア)
「ええ、構いません。私たちも二人を支援します」(ヴィヴィアン)
火属性の魔力を一気に練り上げ、循環させ、全身に圧縮して身体強化する。
腰に差している打刀を鞘から抜き放ち、意識を集中して凪のように静かな心、明鏡止水の領域へと高めていく。
〈相手は“魔を喰らう者”。刀身に魔力を纏わせて強化することは出来ない。純粋に刀鍛冶と剣士しての技量が問われるな〉
故郷での師匠たちとの修行の一つに、魔力を全く用いずに戦闘を行うというものがある。
魔術に特化している妖精族程ではないものの、エルフという種族も魔術の方に比重を置いている。しかしそれではいざという時、今回のように魔術や魔力が使えない状況では戦士として致命的になるという考えが、古き時代の長や戦士たちの中に生まれた。
そこから幾つもの世代に亘り研鑽を積み続け、どのような環境や状況であっても戦士として戦えるようにと、幼い頃より師匠たちから徹底的に鍛え上げられるようになった。
俺たち三兄妹も例外ではなく、ヘクトル爺やルイス姉さんを筆頭とした師匠たちに徹底的に鍛えられた。師匠たちとの地獄のような厳しい鍛錬のお蔭で、身体強化なしでも師匠たちとある程度戦闘が出来るくらいには力を付けた。
「カイル。こっちはいつでもいいぞ」(モイラ)
「俺の方もいつでも大丈夫です」
「それじゃあ、――――いくぞ!!」(モイラ)
俺とモイラさんは一気に加速し、微動だにしない妖精喰らいへ向かって駆ける。
森の木々を足場として利用してさらに加速し、標的である妖精喰らいとの距離を急速に詰めていく。
「虚飾の王様が動いたぞ!!」(モイラ)
俺とモイラさんの迅速な動きに反応し、この場に現れてから初めて妖精喰らいが動く。
濃密で禍々しい魔力を一気に練り上げ、循環させ、全身に圧縮して身体強化。
続けて太く大きく曲がった角や鋭利な牙に魔力を纏わせて強化し、これこそ魔物の王たる振舞いだと言わんばかりに俺とモイラさんを真正面から迎え撃つ。
「――――――!!」(妖精喰らい)
妖精喰らいが人間族の顔、その口を大きく開いて獣の咆哮を周囲に響かせ放つ。
全身から溢れ出る程の禍々しい魔力で周囲の空気に干渉。空気の流れを操り二点に集中させてから一気に圧縮。
球体状に圧縮された二つの空気にさらに禍々しい魔力を込めて強化し、その色を魔力と同じく禍々しい漆黒へと変化させる。
まだ変化は止まらない。漆黒に染まった二つの空気は球体から徐々に形を変え、死神が振るう魂を刈り取る刃である大鎌となる。
二振りの大鎌はその刃をギラリと輝かせながら、俺とモイラさんに向かって勢いよく迫ってくる。
「そいつで私らの魂を刈り取るってか!!――――やってみろや!!」(モイラ)
「魂を刈り取る刃だろうが、――――斬る!!」
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