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第7章
第176話
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今日も、いつも通りの朝を迎え、執務に励み、昼食を食べ、子供たちや王妃たちとの和やかな時間を、と考えながら、王城の廊下を歩く俺の前に、一人の男が立ちふさがった。
「おう、アステロ。俺の決裁が必要な、至急の案件が上って来たのか?」(グース)
「いえ、そうではありません。父からの伝言です」(アステロ)
「……クレータはなんと?」(グース)
「…………‟我らの狩りが始まった”、と」(アステロ)
「……そうか。お前は、どちら側なのだ?」(グース)
「私は、…………父と共に生きます」(アステロ)
アステロは、揺るがぬ決意をその目に宿し、真正面から、俺の目を見て答える。
「……分かった。伝言は、確かに受け取った。では、往け。互いの信念を、ぶつけ合うとしよう。楽しみにしている」(グース)
「…………はい。では、失礼します」(アステロ)
俺の前から、アステロが、大きく逞しく育った背中を見せて、一人の戦士として去っていく。脳裏に、小さい頃からの、アステロとの思い出が巡っていく。しかし、その懐かしき思い出を振り切って、俺は進まねばならん。子供たちや、その先の世代の為にも。
アステロが去って直ぐに、視線だけで俺を殺さんとする、濃密な殺気が、周囲から俺を囲む。そして、どういう手段を用いたのかは分からんが、王城を包む、魔力を封じる術式を無効化している様だ。
「殺るつもりなら、さっさと来い。そっちが来ないなら、こっちから仕掛けてやろう」(グース)
俺は、先程から抑えきれない闘気を開放して、敵を刺激してやる。
これには、冷徹であり、感情を抑制している暗殺者たちも、触発された様に動き出す。しかし、どいつもこいつも、少し見ない内に、随分と禍々しい魔力と気配を、放つ様になったもんだ。
「獣王グース、その命、我らの未来の為に頂く」(暗殺者の長)
「御託はいいから、かかってこいや‼」(グース)
周囲三百六十度、何かしらの手段でもって強化された暗殺者たちが、一分の隙もないと言ってもいい連携で、徹底的に、致命傷となる部分を狙って、攻撃を仕掛けてくる。
それらの全てを捌き、刃などに触れない様に受け流し、拳による拳撃や、脚による蹴りを放っていく。頭部や腹部、機動力の要である脚部などを狙い、的確に攻撃を当てていく。しかし、感じる手応えに、違和感がある。
〈謎の強化をされた事で、この程度の威力では、ビクともしないか〉
さらに厄介な事に、こいつら全員が、魔力による身体強化をしている。こちらは、王城の術式の影響により、魔力を練り上げる事すら出来ない。
だが、それがどうした‼
そのような不利な状況など、幾たびも乗り越えてきた‼だからこそ、今、この国で獣王として君臨しているのだ‼
敵の移動速度・攻撃速度が上がっていく。だが、戦闘が開始されてから一度も、俺の身体には、傷一つ付いてはいない。魔力が使えなかろうが、今まで培ってきたもの、積み上げてきたものが無くなるわけでもない。何より、そんな事で俺が弱くなるわけでもない。
〈だが、どうせ殺り合うのなら、全力で殺り合いたいな。……演習場に向かうとするか〉
思い立ったら即行動。王城の壁をぶっ壊し、演習場に向かって駆ける。暗殺者たちも、俺の後を追う。
ここまでの騒ぎを起こして、騎士たちが駆けつける事もない。王城の術式を無効化できる技術を持ち、腕の立つ魔術師を擁している連中だ。特別・特殊な魔道具なども、一つや二つ、所持しているだろう。それとも、噂に聞いた事のある、時空間属性の魔術によって創り出される、異空間とやらか?それならば、王城の術式が、全く反応しないのも理解できる。
なんにしても、無辜なる民が、巻き込まれる事がない事は、敵ではあるが、感謝したいところだな。これで、心おきなく‟全力”が出せる。演習場にたどり着き、魔力を練り上げ、全身に循環させていく。無属性の魔力による身体強化を発動し、深呼吸をする事で、昂り過ぎている心身を静めていく。
暗殺者たちも、高密度・高濃度の魔力を練り上げて、身体機能・能力を、さらに大幅に向上させる。手には、黒く剣身を塗りつぶした、ダガーを持っている。当然ながら、その剣身には多種多様な毒類が塗られており、かすり傷だろうがなんだろうが、肉体に触れさせるだけでもダメだ。
俺は、さらに魔力を練り上げて、肉体を覆う鎧をイメージして、魔力鎧を形成する。高密度の魔力によって形成された魔力鎧は、刀剣類の刃を通す事は無く、厄介な相手と相対する時には、これが便利なのだ。
「ハハハ‼ここからは、この闘争を、全力で楽しもうか‼」(グース)
「抜かせ‼」(暗殺者の長)
迫りくる暗殺者たちに対して、俺は特に構える事なく、自然体の状態で迎え撃つ。俺の武器は、日々鍛え続けている、肉体そのもの。振り抜かれたダガーの刃を砕き、そのまま暗殺者の顔面に、俺の左拳が突き刺さる。背後から迫ってきた暗殺者には、右腕の肘打ちを腹部に放ち、顔面を掴んで、演習場の壁に向かって放り投げる。
左右から挟み込む様に、暗殺者が迫る。二人の暗殺者は、息を合わせて、同時にダガーを突き刺してくる。それに対して、後方に宙返りする事で避け、着地と同時に、それぞれの暗殺者に片腕で手刀を振り下ろして、暗殺者を地に沈める。
「「「――――――――――‼」」」(暗殺者たち)
次は上空から、三人の暗殺者が息を合わせて、落下攻撃を仕掛けてくる。俺は、両脚に力を溜めて、上空に跳び上がる。
真ん中の位置にいる暗殺者に、左脚による蹴りで、顔面に一撃。それと同時に、もう一人の暗殺者に、右拳での裏拳を顔面に叩き込む。
最後の一人は、冷静に俺の死角から、ダガーでの鋭き一振りを放つ。それを、裏拳を叩き込んだ暗殺者の身体を足場にして避け、左の肘を腰に叩き込んで地に墜とす。そして最後に、足場にした暗殺者の背中に、踵落としを叩き込み、同じく地に墜とす。
堕ちていく暗殺者たちと共に、演習場の中心に、ズシンと、響き渡る音と砂煙を上げ、地面を粉砕して着地する。
口角が上る。久々に手応えのある相手。それも、集団で。せっかく静めた昂ぶりが、再び再燃してしまいそうになる。だが、その熱に身を任せると、後の楽しみまでの‟準備運動”が、早々に終わってしまう。
身体を温めながらも、出来るだけ、こいつらとの闘争を楽しむ。
『――――――――――‼』(暗殺者たち)
暗殺者たちの放っていた、禍々しい魔力と気配が、より濃くなっていく。それと同時に、暗殺者たちの身体が、急速に変貌していく。
「おいおい、そりゃ何だ?その身体は………一体?」(グース)
暗殺者たちも、様々な獣の因子を、その身に宿す獣人たちだ。しかし、何かの力を完全に開放した暗殺者たちの身体は、因子の‟力”を覚醒させて、解放させた姿ではなかった。
それはまるで、魔獣や魔物が、人型へと進化したかの様な姿だった。
「同盟者の協力により、我々は獣人という小さき存在から、‟魔人”という上位の存在に‟進化”し、強者として生まれ変わったのだ」(暗殺者の長)
「‟魔人”………ねぇ。そいつが、いかほどかは知らん。だが、獣人が小さき存在、か」(グース)
「それは、間違えない様のない、事実だ。見ろ、感じろ、この果てしないまでの強き‟力”を‼」(暗殺者の長)
「…………」(グース)
「今更ながらに、この‟力”に怖気づいたか?」(暗殺者の長)
得た‟力”に酔い、上機嫌に言葉を紡ぐ暗殺者の長。周りにいる、部下の暗殺者たちも、同じ様に高揚し、自らに湧き上がる‟力”に酔っている。
俺は、自らの身体に流れる獣の因子を、ほんの少しだけ開放し、身体と精神を活性化させる。
腕周り、脚周り、首周りなどの部分に、暗い茶色の、獅子の体毛が薄っすらと現れる。身体機能・能力が、普段の時よりも、さらに強化されていく。この身に流れる、代々受け継いできた獅子の因子が、王者としての格を見せつけろと、激しく訴えかけてくる。
〈分かっているとも。獣人としての誇りを捨てたこの者共には、その身をもって感じてもらう。自らの、愚かさというものを〉
自らを‟魔人”と、上位の存在というからには、この程度の‟力”で、膝を折ってくれるなよ。
力強く一歩踏み込み、地を粉砕し、強者として、狩人として、愚か者共に向かって駆ける。
「おう、アステロ。俺の決裁が必要な、至急の案件が上って来たのか?」(グース)
「いえ、そうではありません。父からの伝言です」(アステロ)
「……クレータはなんと?」(グース)
「…………‟我らの狩りが始まった”、と」(アステロ)
「……そうか。お前は、どちら側なのだ?」(グース)
「私は、…………父と共に生きます」(アステロ)
アステロは、揺るがぬ決意をその目に宿し、真正面から、俺の目を見て答える。
「……分かった。伝言は、確かに受け取った。では、往け。互いの信念を、ぶつけ合うとしよう。楽しみにしている」(グース)
「…………はい。では、失礼します」(アステロ)
俺の前から、アステロが、大きく逞しく育った背中を見せて、一人の戦士として去っていく。脳裏に、小さい頃からの、アステロとの思い出が巡っていく。しかし、その懐かしき思い出を振り切って、俺は進まねばならん。子供たちや、その先の世代の為にも。
アステロが去って直ぐに、視線だけで俺を殺さんとする、濃密な殺気が、周囲から俺を囲む。そして、どういう手段を用いたのかは分からんが、王城を包む、魔力を封じる術式を無効化している様だ。
「殺るつもりなら、さっさと来い。そっちが来ないなら、こっちから仕掛けてやろう」(グース)
俺は、先程から抑えきれない闘気を開放して、敵を刺激してやる。
これには、冷徹であり、感情を抑制している暗殺者たちも、触発された様に動き出す。しかし、どいつもこいつも、少し見ない内に、随分と禍々しい魔力と気配を、放つ様になったもんだ。
「獣王グース、その命、我らの未来の為に頂く」(暗殺者の長)
「御託はいいから、かかってこいや‼」(グース)
周囲三百六十度、何かしらの手段でもって強化された暗殺者たちが、一分の隙もないと言ってもいい連携で、徹底的に、致命傷となる部分を狙って、攻撃を仕掛けてくる。
それらの全てを捌き、刃などに触れない様に受け流し、拳による拳撃や、脚による蹴りを放っていく。頭部や腹部、機動力の要である脚部などを狙い、的確に攻撃を当てていく。しかし、感じる手応えに、違和感がある。
〈謎の強化をされた事で、この程度の威力では、ビクともしないか〉
さらに厄介な事に、こいつら全員が、魔力による身体強化をしている。こちらは、王城の術式の影響により、魔力を練り上げる事すら出来ない。
だが、それがどうした‼
そのような不利な状況など、幾たびも乗り越えてきた‼だからこそ、今、この国で獣王として君臨しているのだ‼
敵の移動速度・攻撃速度が上がっていく。だが、戦闘が開始されてから一度も、俺の身体には、傷一つ付いてはいない。魔力が使えなかろうが、今まで培ってきたもの、積み上げてきたものが無くなるわけでもない。何より、そんな事で俺が弱くなるわけでもない。
〈だが、どうせ殺り合うのなら、全力で殺り合いたいな。……演習場に向かうとするか〉
思い立ったら即行動。王城の壁をぶっ壊し、演習場に向かって駆ける。暗殺者たちも、俺の後を追う。
ここまでの騒ぎを起こして、騎士たちが駆けつける事もない。王城の術式を無効化できる技術を持ち、腕の立つ魔術師を擁している連中だ。特別・特殊な魔道具なども、一つや二つ、所持しているだろう。それとも、噂に聞いた事のある、時空間属性の魔術によって創り出される、異空間とやらか?それならば、王城の術式が、全く反応しないのも理解できる。
なんにしても、無辜なる民が、巻き込まれる事がない事は、敵ではあるが、感謝したいところだな。これで、心おきなく‟全力”が出せる。演習場にたどり着き、魔力を練り上げ、全身に循環させていく。無属性の魔力による身体強化を発動し、深呼吸をする事で、昂り過ぎている心身を静めていく。
暗殺者たちも、高密度・高濃度の魔力を練り上げて、身体機能・能力を、さらに大幅に向上させる。手には、黒く剣身を塗りつぶした、ダガーを持っている。当然ながら、その剣身には多種多様な毒類が塗られており、かすり傷だろうがなんだろうが、肉体に触れさせるだけでもダメだ。
俺は、さらに魔力を練り上げて、肉体を覆う鎧をイメージして、魔力鎧を形成する。高密度の魔力によって形成された魔力鎧は、刀剣類の刃を通す事は無く、厄介な相手と相対する時には、これが便利なのだ。
「ハハハ‼ここからは、この闘争を、全力で楽しもうか‼」(グース)
「抜かせ‼」(暗殺者の長)
迫りくる暗殺者たちに対して、俺は特に構える事なく、自然体の状態で迎え撃つ。俺の武器は、日々鍛え続けている、肉体そのもの。振り抜かれたダガーの刃を砕き、そのまま暗殺者の顔面に、俺の左拳が突き刺さる。背後から迫ってきた暗殺者には、右腕の肘打ちを腹部に放ち、顔面を掴んで、演習場の壁に向かって放り投げる。
左右から挟み込む様に、暗殺者が迫る。二人の暗殺者は、息を合わせて、同時にダガーを突き刺してくる。それに対して、後方に宙返りする事で避け、着地と同時に、それぞれの暗殺者に片腕で手刀を振り下ろして、暗殺者を地に沈める。
「「「――――――――――‼」」」(暗殺者たち)
次は上空から、三人の暗殺者が息を合わせて、落下攻撃を仕掛けてくる。俺は、両脚に力を溜めて、上空に跳び上がる。
真ん中の位置にいる暗殺者に、左脚による蹴りで、顔面に一撃。それと同時に、もう一人の暗殺者に、右拳での裏拳を顔面に叩き込む。
最後の一人は、冷静に俺の死角から、ダガーでの鋭き一振りを放つ。それを、裏拳を叩き込んだ暗殺者の身体を足場にして避け、左の肘を腰に叩き込んで地に墜とす。そして最後に、足場にした暗殺者の背中に、踵落としを叩き込み、同じく地に墜とす。
堕ちていく暗殺者たちと共に、演習場の中心に、ズシンと、響き渡る音と砂煙を上げ、地面を粉砕して着地する。
口角が上る。久々に手応えのある相手。それも、集団で。せっかく静めた昂ぶりが、再び再燃してしまいそうになる。だが、その熱に身を任せると、後の楽しみまでの‟準備運動”が、早々に終わってしまう。
身体を温めながらも、出来るだけ、こいつらとの闘争を楽しむ。
『――――――――――‼』(暗殺者たち)
暗殺者たちの放っていた、禍々しい魔力と気配が、より濃くなっていく。それと同時に、暗殺者たちの身体が、急速に変貌していく。
「おいおい、そりゃ何だ?その身体は………一体?」(グース)
暗殺者たちも、様々な獣の因子を、その身に宿す獣人たちだ。しかし、何かの力を完全に開放した暗殺者たちの身体は、因子の‟力”を覚醒させて、解放させた姿ではなかった。
それはまるで、魔獣や魔物が、人型へと進化したかの様な姿だった。
「同盟者の協力により、我々は獣人という小さき存在から、‟魔人”という上位の存在に‟進化”し、強者として生まれ変わったのだ」(暗殺者の長)
「‟魔人”………ねぇ。そいつが、いかほどかは知らん。だが、獣人が小さき存在、か」(グース)
「それは、間違えない様のない、事実だ。見ろ、感じろ、この果てしないまでの強き‟力”を‼」(暗殺者の長)
「…………」(グース)
「今更ながらに、この‟力”に怖気づいたか?」(暗殺者の長)
得た‟力”に酔い、上機嫌に言葉を紡ぐ暗殺者の長。周りにいる、部下の暗殺者たちも、同じ様に高揚し、自らに湧き上がる‟力”に酔っている。
俺は、自らの身体に流れる獣の因子を、ほんの少しだけ開放し、身体と精神を活性化させる。
腕周り、脚周り、首周りなどの部分に、暗い茶色の、獅子の体毛が薄っすらと現れる。身体機能・能力が、普段の時よりも、さらに強化されていく。この身に流れる、代々受け継いできた獅子の因子が、王者としての格を見せつけろと、激しく訴えかけてくる。
〈分かっているとも。獣人としての誇りを捨てたこの者共には、その身をもって感じてもらう。自らの、愚かさというものを〉
自らを‟魔人”と、上位の存在というからには、この程度の‟力”で、膝を折ってくれるなよ。
力強く一歩踏み込み、地を粉砕し、強者として、狩人として、愚か者共に向かって駆ける。
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