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第7章

第154話

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まず最初に前に出てきたのは、前衛にいた拳を構えていたホブゴブリンだ。他にも、前衛にホブゴブリンがいたが、武器を持たない素手のホブゴブリンは、こいつだけであり、俺の危険性をいち早く察知し、直ぐに逃げれる様に距離をとっていたホブゴブリンだ。

その他のホブゴブリンたちは、様子見なのか、素手のホブゴブリンの様に、前には出てこない。俺が後ろを気にしているのに気付いた、素手のホブゴブリンがこっちを見ろとばかりに、全身から闘気を滾らせる。

〈なるほど。ここからは、一対一の戦いって事か?俺が連戦という不利な点は、魔物だから考えないんだろうな~。まあ殺し合いなんて、そんなもんか〉

――うだうだ言ってる暇があったら、頭と身体を動かせ。相手は直ぐにでも、お前を殺すつもりで動いてくるぞ――

ふと、ヘクトル爺の言葉が脳裏に蘇る。まだ若かった頃に、殺す事に抵抗のあった頃に、言われた言葉だったけな。それに、殺したくない相手とか、無力化するだけに留めたいなら、それだけの力や技術を身に付けろとも言われたな。

「………ギ」(ファイターホブゴブリン)

ファイターホブゴブリンが、静かなる闘気でもって、俺に仕掛けてきた。その動きは何かの流派なのか、実に洗練された動きをしている。俺は、ファイターホブゴブリンの意識の隙をついて、先程よりも速く鋭く、抜刀して首を狙う。

〈……反応がいいな〉

ファイターホブゴブリンは、振るわれた打刀の刃を、バックステップして避ける。そして、振り抜いた状態の俺に向かって、勢いよく踏み込んで加速する。

「………ギャ!!」(ファイターホブゴブリン)

嵐のような拳と蹴りが、俺を襲う。俺は、襲いかかるそれらを、冷静に観察しながら避けていく。ファイターホブゴブリンの動きは、今まで殺しあってきた相手から、学習してきたものだろう。次第に、対人・対魔物の流派が混じり始めてきている。

突然、違う流派に変わっていくので、タイミングをずらされたり、蹴りだと思ったら拳だったりと、変幻自在の動きに惑わされた。だが学習した動きから、自らの技として、応用までは出来なかった様で、その動きに慣れてしまうと、ファイターホブゴブリンが、手強い相手から対処のしやすい相手に変わる。

さらに段階を上げた、超高速の抜刀術で、両腕をほぼ同時に切断する。一瞬の間をもって、両腕の切断面から血が吹き出てくる。ファイターホブゴブリンは、両腕を切断されながらも、俺に向かってさらに一歩踏み込む。

ファイターホブゴブリンは、右の上段回し蹴りを、俺の首をへし折るために放つ。それは正しく、ファイターホブゴブリンの生涯で、もっととも美しく、もっとも強力な、最高の一撃だったのだろう。

〈だが、もう遅い〉

ファイターホブゴブリンの右足の、膝から下がズルリとズレていき、ボトリと地面に落ちる。ファイターホブゴブリン自身も、何時切断されたのか分からずに驚いている。そして、その驚愕の表情のまま、首がゆっくりと落ちていく。

「ギャギャ!!」(リーダーホブゴブリン)

ファイターホブゴブリンが死んだと同時に、残っていた全員が仕掛けてきた。ファイターホブゴブリンは、この中でも結構上位の実力者だった様だ。そのファイターホブゴブリンがあっさりと殺された事で、リーダーホブゴブリンに余裕がなくなった様だ。

生き残っているホブゴブリンは、全て戦士タイプのホブゴブリンだ。ゴブリンの時の、小柄な頃よりも体格が大きくなっており、殺してきた相手の装備を、使用する事が出来る様になっている。

使用している武具は、質の良いものから悪いもの、関係なしの様だ。だが、ゴブリンたちの様な革鎧ではなく、身体の各所に金属の鎧が追加されている、一つ上のグレードの鎧を身に纏っている。その中でも、リーダーホブゴブリンの纏う鎧も、手に持つ幅の広いロングソードも、上質なものだ。

戦士タイプのホブゴブリンたちは、リーダーホブゴブリンの側近というか、護衛の様な存在らしく、練度も高い様だ。全員が魔力を自然に扱い、身体強化をしている。連携も、ゴブリンたちと比べ物にならないほど、息が合っている。

「……ギャ」(ソルジャーホブゴブリンA)
「ギ!!」(ソルジャーホブゴブリンB)

俺が、一体のソルジャーホブゴブリンを狙うと、近くのソルジャーホブゴブリンが盾やショートソードでカバーに入り、的確に防いでくる。魔力を盾に籠める事で、俺の打刀の刃に、斬られない強度に強化もしている。

ショートソードの振り方、盾の扱い方共に、Dランク冒険者の者たちに匹敵する腕前をしている。ならばと、こちらも身体強化と、打刀の刀身に、高純度の無属性の魔力を纏わせて強化する。

魔力は感知出来る様だが、それが自身にとって、どれ程の驚異になるのかは、分からない様だ。先程と同じ様に振るわれた打刀の刃を、同じ様に盾で防ごうとしたソルジャーホブゴブリンが、上下で真っ二つになった。

流石に側近クラスとなると、仲間の死にも動揺は少ない。そのまま動きが鈍る事なく、俺を包囲していく。

「……ギャギャ!!」(ソルジャーホブゴブリンA)
「ギ………グギャ!!」(ソルジャーホブゴブリンB)

時間差での攻撃や、死角から攻撃。盾を用いて、俺の視覚的情報を狭めたり、簡単な魔術を放ってきたりなど、様々な事を仕掛けてくるが、一つ一つを丁寧に潰していく。そして、一人一人の首をしっかりと、斬り落としていく。

上位種であるホブゴブリンであるため、通常種のゴブリンたちに比べると、肉体的にも魔力の扱い的にも上だった。だが、さらに上位のジェネラルやキングという最上位の存在に比べると、そこまで通常種と大差がない。

最後に残ったのは、この群れのトップである、リーダーホブゴブリンだ。彼はソルジャーホブゴブリンたちとは違い、盾を持ってはいない。剣技のみで生き残ってきた剣士の様だ。

そして、このホブゴブリンは、側近たちよりも一つ上の進化先である、ナイトホブゴブリンだ。魔力量が少なくなる変わりに、身体性能が格段に上がり、剣の扱い方も、ソルジャーホブゴブリンよりも上がる個体だ。

「…………グギャ!!」(ナイトホブゴブリン)

ナイトホブゴブリンが、闘気を滾らせる。ロングソードを上段に構えて、腰を落とす。四肢に魔力が循環され、強化されていく。そして、仲間を殺された怒気を籠めた、怒りの叫びと共に、真っ正面から俺に仕掛けてくる。

ソルジャーホブゴブリンとは、比較にならない速度で迫り、ロングソードを振り下ろす。俺はそれを、半身をずらす事で、最小限の動きで避ける。ナイトホブゴブリンは、避けられたと認識したと同時に、ロングソードの剣身を水平にし、九十度の直角で真横に振るう。

迫り来るロングソードの刃を、抜刀した打刀の柄頭で受け止める。そのままロングソードの勢いを受け流しながら、後ろに飛んで距離を取る。飛んでいる間に、納刀と共に、両脚を雷属性の魔力で、脚力を強化する。着地と同時に、高速でナイトホブゴブリンの眼前に移動する。驚くナイトホブゴブリンをそのままに、超高速の抜刀術を放つ。

「…………ギ!!」(ナイトホブゴブリン)

ナイトホブゴブリンは、俺の振るった打刀の刃にぶつける様に、ロングソードを振るう。互いの刃がぶつかり合い、火花を散らす。拮抗状態のまま、数秒間互いに動かぬままだったが、先にナイトホブゴブリンが動いた。

一旦、俺から距離をとり、ロングソードに魔力を圧縮していく。そのままナイトホブゴブリンは、俺に向かって、その場でロングソードを振るう。

「…………ギ!?」(ナイトホブゴブリン)

俺は、ナイトホブゴブリンの魔刃の範囲外に、バックステップで移動して避ける。ナイトホブゴブリンは、今まで出会った強敵を、葬ってきた技を避けられたと事に、驚いている。

ナイトホブゴブリンの動きから、こいつもまた、戦った相手の動きや、魔力の扱い方を独学で学んだのだろう。この個体は、特に騎士の様な動きをしてくる事が多い。

自由自在な動きが、魔物の強みでもある。まあ、人の技を得た魔物も、厄介である事に変わりはないが。このナイトホブゴブリンは、どちらかというと、人の技を得た変わりに、魔物本来の野性的な動きが少なくなったタイプだな。

人も魔物も、上手くいった事を、成功体験を続けたくなるものだ。ナイトホブゴブリンは、騎士の動きで仕留められた成功体験を得た事で、野性的な動きが疎かになった様だ。

〈魔刃の構成が甘い。これでは、質の良い武具を装備している者が相手なら、小さい傷一つ付けられれば、良い方だろう。こいつが相手をしてきたものは、騎士崩れの冒険者だろうな〉

ナイトホブゴブリンの、必殺の刃の連撃が、俺を殺そうと放たれ続ける。しかしそれを全て、余裕を持って避けていく。手を変え品を変え、ただただがむしゃらに、俺に向かってロングソードを振るう。

〈これで、終わらせる〉

フッと、ただただ自然と、ナイトホブゴブリンの懐に潜り込んでいく。ナイトホブゴブリンは、目の前にいたはずの俺が、いつの間にか自分の懐に入られた事に驚き、一瞬動きが固まる。だが、ここまで生き残ってきた個体だけある。直ぐ様反応して、上段から真下に、綺麗にロングソードを振り下ろしてくる。

それを、ただゆっくりと右半身を前に出して、一歩を踏み込む。そして、光速の抜刀術でもって、一太刀を振り抜く。ナイトホブゴブリンが、ロングソードを振り下ろしきり、切っ先が地面に軽く刺さっている。

最初に、振り下ろしきっているロングソードが、半ばから綺麗に断ち斬れる。そして、ゆっくりと綺麗な断面を残して、ナイトホブゴブリンの首が落ちていった。
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