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第6章

第137話

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ナバーロは、自分では、努めて平静を装っていたつもりだったが、周りから見れば、焦りが相当に出ていたのだろう。ユノック領主であるイーサルに、面会をした時の開口一番に、何をそんなに焦っている、と言われた。ナバーロは、その時になって、焦りも危機感も、隠せてはいなかったという事に、客観視できた。

「急な面会に応じていただき、ありがとうございます、イーサル様」
「我が国と、ユノックの、経済的な支援をしてくれてるナバーロや、その後ろ楯である帝国を、粗末には扱えんよ。だが、私はナバーロの事を、もう一人の叔父の様に思っている。それだけは、忘れないでくれ」(イーサル)

先代の父親が、不慮の事故によって隠居された事で、若いながらも父親のあとを継いだ苦労人。イーサルは、市井の人々とも、分け隔てなく接し、ユノックの住民からも親しまれている好青年だ。そして、イーサルも、彼の父親である先代の領主様も、その先祖の方々も、代々がこのユノックを、先頭に立って守ってきた一族。そして、何よりも重要なのは、カナロア王国の、海の方面を守ってきた都市の領主たちは、海神セルべトの加護と血脈を、その身に宿している。

海神セルべトは、青い髪に青い瞳の美丈夫びじょうふと言い伝えられている。海の広さを示すかの様な、器の大きい神であり、その器の大きさと共に、寵愛が深い事で知られている。海神セルべトの加護を受けているのは、ユノックのギルマスや、海神セルべトを信仰している宗派の司教であるギルマスの両親。そして、カナロア王国の王族だ。昔は、もっと加護を授けられた人がいたようだが、血の薄まりによって、年々減少している。だが、加護を授かって生まれてくる子は、一目で分かる。ギルマスしかり、イーサルしかり、生まれた時から青髪青目なのだ。

「それで、ナバーロがここまで焦るとは、一体何があった?」(イーサル)
「はい。信じられないかもしれないのですが………」

ナバーロは、イーサルに、上位の水精霊から伝えられた情報を、正しく伝える。話が進んでいく事に、イーサルの顔が、真剣になっていく。その顔は、若くとも立派な領主の顔であり、ナバーロの話が終わると、手を顎に当てて考え込んでいる。そして、結論が出たのか、顔を上げて、机の上に置いてある鈴を鳴らす。

「お呼びですか、イーサル様?」(老執事)
「ああ、至急で悪いが、ケレスを呼んでくれ。緊急で、対応してもらいたいことが出来た」(イーサル)
「了解いたしました」(老執事)
「ナバーロ。君はこのまま、漁業組合の者たちと協力して、避難誘導などを、手伝ってやってくれ。こちらも、準備が出来次第、直ぐにでも動く」(イーサル)
「ありがとうございます」

扉がノックされる。あの老執事長は、何時でも柔らかく微笑みながら、仕事は丁寧でいながら、一分一秒も無駄にせずに終わらせる。老執事長の傍には、長年、このユノックを守り通してきた、騎士団長であるケレス騎士団長が立っている。ケレス騎士団長は、私とすれ違う際に、肩を叩いてくれる。あの優秀な老執事長の事だ、イーサル様の表情などから、ユノックという都市に、危機が迫っている事を、察したのだろう。それを、ケレス騎士団長にも、伝えたのだろう。

〈私は、私の出来る事をする〉

その決意の元に、ナバーロは漁業組合に向かう。漁業組合にたどり着くと、既にガレンさんが、慌ただしく指示を出していた。指示を受けた若い漁師たちは、住民の避難の為に、一斉に外に出ていく。漁師の奥様たちは、既に炊き出しの準備を終わらせており、ニッコリ笑顔で、料理を作り始めている。ガレンさんは、一通りの指示を出し、一息ついた所で、私が戻っている事に気が付いた。疲れた様子ではいるものの、やるべき事をやらなければ、といった雰囲気を、全身から溢れさせている。

「ナバーロ、来たか」(ガレン)
「はい、どのくらい進んでいますか?」
「今の所、海に近い方から、優先的に避難を進めてる所だ。ガンダロフが、冒険者ギルドに情報を提供した事で、一丸となって協力してくれる。全体で、七から八割ほど避難が終わっている」(ガレン)
「まだ、避難が終わっていない所は何処です?」
「ここと、それからここと、ここだ」(ガレン)

ガレンさんは、漁業組合に設置された地図を指差し、避難出来ていない箇所を示す。残りの三割の、避難出来ていない箇所を、正確に記憶していく。

「私は、ここと、それからここに向かいます。人手をいくらか、お借りしても?」
「ああ、構わん。おい‼手の空いた奴はいるか‼」(ガレン)

ガレンさんの問いかけに、数十人の漁師や冒険者が、声を上げて応えてくれる。その中に、何人かの顔見知りがおり、互いに拳を合わせる。全員で、避難させる場所の情報を共有し、時間が惜しいとばかりに動き出す。私も、と動こうとした時に、呼び止められる。

「ナバーロ、お互いに死ぬのは早いぞ」(ガレン)
「ハハハ、そうですな」

最後に、ガレンさんと拳を合わせて、漁業組合を出る。


――――――――――――――――


「ガンダロフ、戻ったのね」
「ああ、冒険者ギルドに情報は伝えた。ギルマスの方も、冒険者を動かしてくれるそうだ。色んな所の顔役にも、協力を頼むそうだ。事が終わったら、酒を奢れと言われたよ」(ガンダロフ)
「それなら、ナバーロさんに頼んで、凄く良い酒を用意しなくちゃね」
「そこは、俺たちの金でじゃないんだな」(シュナイダー)
「……………ケチだ」(ラムダ)
「……何か言ったのかしら、ラムダ?」

私は、ただ優しくラムダに微笑みかけたというのに、ラムダどころか、シュナイダーやガンダロフすらも、私から顔を逸らす。全く、失礼な男共だわ。一体誰が、このパーティーの資金管理をしてると思ってるのよ。男共は報酬を、直ぐに好きなものに使っちゃうし、こういった事になると、考え無しに大盤振る舞いするから、頭が痛い。

今回は、正直に言って、事が終わる頃に生きていられるかは、分からない。呪に関しては、里の長老たちに、知っておくべき事として、幼い頃から教え込まれた。正直、私一人だったのなら、さっさとユノックどころか、カナロア王国から、直ぐにでも逃げ出してる。今でも、内心では少しだけ、そんな気持ちがある。それでも、逃げ出さないのは、ガンダロフたちがいるから。長年パーティーを組んできた、家族ともいえる大事な存在。彼らと共に戦うという事が、私の心の恐怖を消していく。

「始まったな」(ガンダロフ)
「そうね」

感知する必要もないほどに、海中から、膨大な魔力を感じられる。その数分後には、背筋が凍るほどの、呪の気配が私たちを襲う。

「こいつは、結構キツイね」(シュナイダー)
「………予想以上だ」(ラムダ)

海中から遠く離れた、この場所からでも感じられる程の、濃い呪。ここまでになると、普通に暮らしている一般人なんかは、簡単に浸食されてしまうわね。私たち、上位ランクの冒険者でも、一体何人が耐えられるかしら。

砂浜が、突如揺れだす。私たちは、直ぐに戦闘態勢に切り替える 。陣形を組み、お互いの位置を把握しながら、事態の変化に、対応できるように備える。

砂浜から勢いよく、何かが現れる。それは、巨大な蟹のハサミ。ハサミが徐々に移動していくごとに、そのハサミより下の姿が、あらわになっていく。

「来たぞ、タイラントクラブだ」(ガンダロフ)
「だが、カイルの倒した主に比べると、結構小さいな」(シュナイダー)
「……主が、特別に強かったのだろう」(ラムダ)
「さあ、気合いを入れて!!………狩るわよ!!」

私たちの、戦意と魔力のたかぶりに気付いたタイラントクラブも、呪や、シーサーペントからの恐怖を忘れ、目の前の獲物であり、強敵だと認識した私たちに集中し始める。タイラントクラブも、魔力を練り上げ、循環させ、自らの身体を強化する。動いたのは同時。

「…………ハッ!!」(ガンダロフ)
「…………フン!!」(ラムダ)

左右それぞれから、ガンダロフとラムダが仕掛ける。タイラントクラブも、それに応える形で、両方のハサミで、ショートソードと大剣を受け止める。タイラントクラブは、一瞬の間すら置かずに、口元から、魔術の泡爆弾を放つ。ガンダロフとラムダが、素早く退く。それとは逆に、シフィが前に出る。

「これは返すわ。私たちには、必要ないものだから」

迫り来る泡爆弾を、風属性の魔力で風の壁を作り、大気に干渉して、空気の流れを変えた。フワフワと迫り来る、泡爆弾は、変えられた風の流れに沿って進み、そのままタイラントクラブの方に戻っていく。幾つかの泡爆弾は、新たに産み出された泡爆弾同士でぶつかり合い、爆発する。そして、残りの泡爆弾は綺麗に、タイラントクラブの顔面に向けて、シフィの言葉通り返された。

タイラントクラブは、爆発の衝撃によって、身体のバランスを、数秒崩される。そこに、認識阻害と気配を薄めて潜んでいた、シュナイダーがタイラントクラブに迫る。シュナイダーは、一気に加速し、影すら残さぬ速さでもって、タイラントクラブの脚の関節肢かんせつしを狙って、ナイフで切りつけていく。

タイラントクラブが、シュナイダーさんの存在を認識したのは、既に、脚の殆どの関節肢が切りつけられ、自身の身体がズドン、と地面に落とされた瞬間にだった。そこに再び、ガンダロフとラムダが、タイラントクラブに接近する。

「…………!!」(ガンダロフ)
「…………!!」(ラムダ)

ガンダロフと、ラムダの振り下ろしが、タイラントクラブに襲いかかる。タイラントクラブは、再び泡爆弾の魔術で距離をとらせようとする。しかし、そうは簡単に同じ手は、高ランク冒険者には通用しない。

「痺れてなさい」

私の周囲に、雷属性の魔力で構成した、雷の槍を展開していく。それを、シュナイダーが切りつけた脚や、巨大な両ハサミを支えている、腕の関節を狙って放つ。光速で放たれた雷の槍たちは、綺麗に各関節を打ち抜く。そのまま、雷の槍の形を維持する事で、標本の様にタイラントクラブの身体を固定し、動きを完全に止める。タイラントクラブは、それでも自身の身体を無理やり動かそうとするため、雷の槍で打ち抜いた部分から、血が溢れ出している。

タイラントクラブの正面からは、完璧なタイミングで、ガンダロフとラムダの愛剣が一振りされる。それぞれの一振りは、それぞれのハサミの根元を綺麗に、抵抗なく斬り落とす。さらに背後からは、ナイフの剣身に魔力を纏わせ、切れ味抜群の魔刃でシュナイダーが切りかかる。シュナイダーのナイフは、ガンダロフたちの愛剣と同様に、タイラントクラブの背中の甲羅を下から上に向かって、高速でタイラントクラブを登っていきながら、縦に真っ二つに切り裂いていく。最後に、ラムダの大剣でカイルと同じように、縦に真っ二つにして終わらせた。

「ふむ、中々に硬かったな」(シュナイダー)
「まあ、俺たちのこれに比べたら、シュナイダーはナイフだしな」(ガンダロフ)
「………それでも、相も変わらずの、美しく鋭い魔刃だ」(ラムダ)
「どうもありがとう」(シュナイダー)
「気を抜かないでよ。お客さんは、まだまだ順番待ちの様だからね」
「応よ」(ガンダロフ)
「分かってますよ」(シュナイダー)
「………了解」(ラムダ)

私たちの掛け合いが終わったのを、見計らったか様に、砂浜が再び揺れる。その揺れは、先程よりも大きく長い。その揺れがピタリと止むと、手前から奥に向かって、巨大なハサミが次々と姿を現す。自然とシフィの口角が上る。それは、ガンダロフたちも同じようで、全員が、その口元に笑みを浮かべている。その笑みは、目の前に現れた獲物に向かって猛っている、戦士の笑みだった。
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