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第21章(幸成)純白の覚悟
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雪が降っていた。ゆっくりと大粒の雪が舞い落ちていく。それでも空はそれなりに明るかった。
氷の結晶はしっかりと地面を覆っている。雪かきをしていない場所はまともに歩けないほどであった。キャンパスは見事に白で埋め尽くされている。幸成の大学がある八王子市は東京にしては雪が降りやすい地域ではあったが、しかしここまでの大雪は珍しかった。
なつきは赤いダッフルコートを着て、そんなキャンパスの外にあるベンチに座っていた。外とはいえその上には屋根があり、ベンチに雪は積もっていない。彼女は近付いてくる幸成に気がつくと、にやりと笑って言った。
「お、よく来たな」
「まさか大学に来るまで30分もかかるとは思わなかったよ」肩で息をしながら幸成はそう言った。
「さぞ楽しい大冒険だったろう」
「うん。なつきさんが呼び出してくれなければ、こんな体験もできなかった」
「皮肉かな?」
「いや、本心だよ」と幸成は答えた。
なつきはとんとん、とベンチを人差し指で叩いて言った。
「座りなよ」
幸成はコートについた雪を払い落とし、それからなつきの隣に座った。そして幸成は目の前の光景に目を丸くして、ふう、と息をつく。幸成の口角が自然と上がった。
「……なつきさんが呼び出してくれた理由がわかったよ」
幸成となつきの前には、大学の広場があった。ただの何もない広場だったのだが、そこは今や雪の絨毯に覆われていた。しんしんと雪は積もり続け、時折現れる太陽の光にきらりと反射した。周りに人の姿は無く、もちろんその絨毯に踏み入る者もいなかった。そこにはただ、静かに輝く純白だけが広がっていた。
「どうせ引きこもっているんだろうと思っていたからさ。幸成にも見せてやろうと思って」となつきは言った。
「ありがとう」
「ただ、ぼーっとしてたんだ。幸成を待っている間。でも、少しも退屈しなかったよ」
「そうだね、ずっと見ていられる。それになんだろう。うまく言えないけれど、落ち着く」
「ああ。寒いのに、寒くないんだ。幸成も来てくれたから、尚更な」
幸成はなつきの横顔を見た。なつきの目はとろんとして、そうしてぼんやりと雪の絨毯を眺めている。
なつきさんは俺のことをどう思っているのだろう。なつきさんにとって、俺は数ある友達のひとりなのだろうか。
俺には友達と呼べる人なんて、なつきさんしかいない。まともに友達を作れたこともない。だから友達がどんなものなのか、正直わからない。でも俺となつきさんの関係は、ただの友達の関係を少し超越しているのではないだろうかと、どうしてもそう期待してしまうのだ。
俺はなつきさんのことが好きだ。
30分前になつきさんから電話がかかってきた。なつきさんは大学に来いとだけ言って、電話を切った。俺は突然に心が踊り出して、すぐに家を飛び出した。自転車は使えなかった。雪に足がとられた。なつきさんはまだ待っていてくれるだろうか、それだけが不安だった。けれどもなつきさんは待っていてくれた。そして俺が来たことで尚更寒くなくなったのだと、そう言ってくれた。
なつきさんは優しく、真っ直ぐな人だ。そして俺と同じ、生きづらさを抱える人なのだ。俺は独りで、なつきさんも独り。俺には両親がいて、なつきさんにはいない。なつきさんにはたくさんの友達がいて、俺にはいない。
だから俺もなつきさんも、孤独とは言えない。言えないはずなのだが、どうしても独りだと思えてしまう。それは寂しいだとかそういう感情ではなくて、誰とも繋がっていないという奥底の感覚。何かが欠落しているという圧倒的な不安。そういったものなのだ。
俺もなつきさんも、それを埋める何かを追い求めている。欲しくて欲しくてたまらない。でも、それが何なのか、どうしたらそれが手に入るのか、まるで見当がつかないのだ。
俺にはわかる。なつきさんはそういう意味で、俺と同じ側の人なのだと。そしてそれはきっと、なつきさんもまた気づいているのだろう。
俺はなつきさんのことが好きだけれど、なつきさんはそうではないと思う。ではなつきさんはどうして俺を気に入ってくれているのか。
俺がそうであるように、やはりなつきさんも俺に対してシンパシーを感じているのだろう。そして欠落を埋める手がかりになるのではないかと、無意識に俺に期待をしているのだ。
俺の考えは正しくないかもしれない。なつきさんはまるで違うことを考えているかもしれない。でも、おそらくは正しいだろう。あるいは限りなくそれに近いだろう。理由はわからないけれど、そういう確信がある。
奇跡だ、と幸成は思った。
なつきさんと出会えたのは奇跡だ。俺は今後の人生で、なつきさんほど魅力的で、なつきさんほど通じ合える可能性のある人とは出会えないだろう。
「なつきさん」と幸成は言った。
「ん?」
「なつきさんと知り合えて、すごくよかった」
なつきは雪の絨毯から目を離し、幸成を見る。そして彼女は笑った。
「ああ。よかったな、私と知り合えて」
なつきはそう言うと、右手の手袋を外した。それからその手を幸成の前に差し出した。握手をしよう、ということであった。
「なつきさん?」
「幸成。私の手を握れるか? 私には友達みたいなやつならたくさんいる。でも、私は独りだ。もし幸成が私の手を握ったなら、私は独りじゃなくなる。そう思うんだ」
なつきの言葉には重みがあった。なつきの差し出した右手には雰囲気があった。
幸成はなつきの目を見る。幸成に向けられたなつきの眼差しは優しく、穏やかで、そして深かった。
なつきさんの言葉の、明確な意味はわからない。いや、もしかするとなつきさん自身にもわかっていないのかもしれない。
それでも、今なつきさんの手を握るには覚悟が必要なのだ。もちろんこれは、恋人になろうという意味ではない。それくらいは俺にもわかる。しかしなつきさんの手を握れば、俺となつきさんはもはや他人ではなくなる。俺となつきさんの間に、何かしらの人間関係が生まれるのだ。
友達を作るというのは、こんなに大層なことなのか。世の中の人達は、こんなことを軽くやってのけるのか。道理で俺は独りなわけだ。
ペットを飼いたくない、という人がいる。いつかペットが死んでしまう時、その悲しみに耐えられないと言うのだ。何を言っているのだろうと思っていた。それは悲しいだろうけれど、それまでは楽しくペットと触れ合えるのだからいいじゃないかと。
違った。俺が甘かったのだ。ペットを飼うには、そのペットと深く繋がる覚悟が必要なのだ。悲しみも苦しみも楽しみも全て受け入れる覚悟を。
なつきさんは手を差し伸べてくれた。覚悟を持ってくれた。それならば俺も、覚悟を持とう。
俺は、なつきさんと出会えたのだから。
幸成はかじかんだ手で、なつきの右手をぐっ、と握った。なつきの手は小さく、暖かかった。
なつきは握られた手を見て、ふっ、と微笑んで言った。
「……幸成、ありがとう」
「こちらこそ、ありがとう」と幸成は言った。
雪の絨毯に、雪は積もり続けていくのであった。
氷の結晶はしっかりと地面を覆っている。雪かきをしていない場所はまともに歩けないほどであった。キャンパスは見事に白で埋め尽くされている。幸成の大学がある八王子市は東京にしては雪が降りやすい地域ではあったが、しかしここまでの大雪は珍しかった。
なつきは赤いダッフルコートを着て、そんなキャンパスの外にあるベンチに座っていた。外とはいえその上には屋根があり、ベンチに雪は積もっていない。彼女は近付いてくる幸成に気がつくと、にやりと笑って言った。
「お、よく来たな」
「まさか大学に来るまで30分もかかるとは思わなかったよ」肩で息をしながら幸成はそう言った。
「さぞ楽しい大冒険だったろう」
「うん。なつきさんが呼び出してくれなければ、こんな体験もできなかった」
「皮肉かな?」
「いや、本心だよ」と幸成は答えた。
なつきはとんとん、とベンチを人差し指で叩いて言った。
「座りなよ」
幸成はコートについた雪を払い落とし、それからなつきの隣に座った。そして幸成は目の前の光景に目を丸くして、ふう、と息をつく。幸成の口角が自然と上がった。
「……なつきさんが呼び出してくれた理由がわかったよ」
幸成となつきの前には、大学の広場があった。ただの何もない広場だったのだが、そこは今や雪の絨毯に覆われていた。しんしんと雪は積もり続け、時折現れる太陽の光にきらりと反射した。周りに人の姿は無く、もちろんその絨毯に踏み入る者もいなかった。そこにはただ、静かに輝く純白だけが広がっていた。
「どうせ引きこもっているんだろうと思っていたからさ。幸成にも見せてやろうと思って」となつきは言った。
「ありがとう」
「ただ、ぼーっとしてたんだ。幸成を待っている間。でも、少しも退屈しなかったよ」
「そうだね、ずっと見ていられる。それになんだろう。うまく言えないけれど、落ち着く」
「ああ。寒いのに、寒くないんだ。幸成も来てくれたから、尚更な」
幸成はなつきの横顔を見た。なつきの目はとろんとして、そうしてぼんやりと雪の絨毯を眺めている。
なつきさんは俺のことをどう思っているのだろう。なつきさんにとって、俺は数ある友達のひとりなのだろうか。
俺には友達と呼べる人なんて、なつきさんしかいない。まともに友達を作れたこともない。だから友達がどんなものなのか、正直わからない。でも俺となつきさんの関係は、ただの友達の関係を少し超越しているのではないだろうかと、どうしてもそう期待してしまうのだ。
俺はなつきさんのことが好きだ。
30分前になつきさんから電話がかかってきた。なつきさんは大学に来いとだけ言って、電話を切った。俺は突然に心が踊り出して、すぐに家を飛び出した。自転車は使えなかった。雪に足がとられた。なつきさんはまだ待っていてくれるだろうか、それだけが不安だった。けれどもなつきさんは待っていてくれた。そして俺が来たことで尚更寒くなくなったのだと、そう言ってくれた。
なつきさんは優しく、真っ直ぐな人だ。そして俺と同じ、生きづらさを抱える人なのだ。俺は独りで、なつきさんも独り。俺には両親がいて、なつきさんにはいない。なつきさんにはたくさんの友達がいて、俺にはいない。
だから俺もなつきさんも、孤独とは言えない。言えないはずなのだが、どうしても独りだと思えてしまう。それは寂しいだとかそういう感情ではなくて、誰とも繋がっていないという奥底の感覚。何かが欠落しているという圧倒的な不安。そういったものなのだ。
俺もなつきさんも、それを埋める何かを追い求めている。欲しくて欲しくてたまらない。でも、それが何なのか、どうしたらそれが手に入るのか、まるで見当がつかないのだ。
俺にはわかる。なつきさんはそういう意味で、俺と同じ側の人なのだと。そしてそれはきっと、なつきさんもまた気づいているのだろう。
俺はなつきさんのことが好きだけれど、なつきさんはそうではないと思う。ではなつきさんはどうして俺を気に入ってくれているのか。
俺がそうであるように、やはりなつきさんも俺に対してシンパシーを感じているのだろう。そして欠落を埋める手がかりになるのではないかと、無意識に俺に期待をしているのだ。
俺の考えは正しくないかもしれない。なつきさんはまるで違うことを考えているかもしれない。でも、おそらくは正しいだろう。あるいは限りなくそれに近いだろう。理由はわからないけれど、そういう確信がある。
奇跡だ、と幸成は思った。
なつきさんと出会えたのは奇跡だ。俺は今後の人生で、なつきさんほど魅力的で、なつきさんほど通じ合える可能性のある人とは出会えないだろう。
「なつきさん」と幸成は言った。
「ん?」
「なつきさんと知り合えて、すごくよかった」
なつきは雪の絨毯から目を離し、幸成を見る。そして彼女は笑った。
「ああ。よかったな、私と知り合えて」
なつきはそう言うと、右手の手袋を外した。それからその手を幸成の前に差し出した。握手をしよう、ということであった。
「なつきさん?」
「幸成。私の手を握れるか? 私には友達みたいなやつならたくさんいる。でも、私は独りだ。もし幸成が私の手を握ったなら、私は独りじゃなくなる。そう思うんだ」
なつきの言葉には重みがあった。なつきの差し出した右手には雰囲気があった。
幸成はなつきの目を見る。幸成に向けられたなつきの眼差しは優しく、穏やかで、そして深かった。
なつきさんの言葉の、明確な意味はわからない。いや、もしかするとなつきさん自身にもわかっていないのかもしれない。
それでも、今なつきさんの手を握るには覚悟が必要なのだ。もちろんこれは、恋人になろうという意味ではない。それくらいは俺にもわかる。しかしなつきさんの手を握れば、俺となつきさんはもはや他人ではなくなる。俺となつきさんの間に、何かしらの人間関係が生まれるのだ。
友達を作るというのは、こんなに大層なことなのか。世の中の人達は、こんなことを軽くやってのけるのか。道理で俺は独りなわけだ。
ペットを飼いたくない、という人がいる。いつかペットが死んでしまう時、その悲しみに耐えられないと言うのだ。何を言っているのだろうと思っていた。それは悲しいだろうけれど、それまでは楽しくペットと触れ合えるのだからいいじゃないかと。
違った。俺が甘かったのだ。ペットを飼うには、そのペットと深く繋がる覚悟が必要なのだ。悲しみも苦しみも楽しみも全て受け入れる覚悟を。
なつきさんは手を差し伸べてくれた。覚悟を持ってくれた。それならば俺も、覚悟を持とう。
俺は、なつきさんと出会えたのだから。
幸成はかじかんだ手で、なつきの右手をぐっ、と握った。なつきの手は小さく、暖かかった。
なつきは握られた手を見て、ふっ、と微笑んで言った。
「……幸成、ありがとう」
「こちらこそ、ありがとう」と幸成は言った。
雪の絨毯に、雪は積もり続けていくのであった。
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