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第3章(幸成)俺の横にいる紗里は
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木曜日。幸成はコンビニでのアルバイトを終え、アパートの部屋へと帰ってきた。すっかり暗くなっている。腕時計を見ると、22時20分だった。
鍵を開け、かかとを踏んでスニーカーを乱暴に脱ぐ。電気を点け、トートバッグをベッド横に投げ捨てると、幸成はそのままベッドに倒れこんだ。
明日は金曜日、2限からか。夜更かししたいところだけれど、こうも眠くてはどうしようもない。もう動きたくもないし、このまま寝てしまおう。シャワーは明日浴びればいいや。
幸成は目覚まし時計を掴んで、アラームを9時にセットする。
流石に9時になる前には起きるだろうが、これでとりあえず心配ない。そういえば、なつきさんはあれ以来見てないな。まあ来週の会計学でまた会えるだろうから、その時は頑張って挨拶でもしてみよう。
幸成はそうして着替えもせず、電気も消さずに布団に包まった。次第に瞼が重くなっていく。思考が止まっていく。意識が落ちていく。
幸成が気付いた時、そこは砂漠だった。所々に石の塔が砂に突き刺さっている。太陽が照りつけていて、そして肌寒い。
あれ、ここは。
幸成は突然、3日前に見た夢のことを思い出した。森に向かって歩いたこと。森に入ると池があったこと。そしてそこには人がいて、その人は……。
「……紗里がいた」
幸成はそう呟くと、周りを見渡した。
間違いない。あの時の夢と同じ砂漠だ。ということは。
あった。やはり緑が見える。もしかしたらまた、紗里に会えるかもしれない。あの森の中に、あの池に、紗里がいるかもしれない。
幸成は走り出した。砂に足がとられて思うように走れない。それでものんびり歩いてなどいられなかったのだ。
走ったり、休んだりを繰り返し、それでも30分程かかっただろうか、ようやく幸成は森に着いた。砂から土へと足を踏み出し、木々の間を進んでいく。しばらく進むとやはり、そこには池があった。そして。
「……紗里!」
幸成は思わず叫んでいた。彼女は3日前の夢と同じように、池のほとりで座っている。その姿は本当に美しくて。
紗里はその声に振り返ると、驚いたように。
「この前の……」
幸成は急いで紗里の元へと駆け寄る。ぜいぜいと息を切らし、そして紗里の横にへたりと座り込んで言った。
「やっぱりいた」
「あなたは一体……」
「俺だけ自己紹介、してなかったよね」
「そうだけれど、そんなに急いでどうしたの?」
「俺の名前は唐木幸成。小学生の時、君と同じ学校にいた」
紗里は困惑した表情を見せた。しかし次第に目を丸くして、そして手で口を覆った。
「……嘘。幸成君?」
「覚えていてくれたんだ」
「それはもちろん。でも、これは」
「そうだね。夢だ」
「私、こんなに大きくなった幸成君なんて知らないのに」
「俺だって紗里を最後に見たのは5年生の時だ」
「それなら今、目の前にいる幸成君は、私が想像した同い年の幸成君ということ?」
「俺がききたいよ」
紗里はぱたん、と背中から倒れ、雑草の上に寝転んだ。そうして仰向けのまま、紗里は言った。
「私はさ、幸成君に会ってからの3日間、毎晩この夢を見てるんだ。昨日と一昨日は幸成君がいなかったからつまらなかったよ」
「……そうなんだ。俺はこれで2回目」
「せっかくベッドで休んでるのにさ、毎晩こんな夢を見るなんて。ま、この池は結構気に入ってはいるけれど」
どういうことだろう。今、俺の目の前にいる紗里は、俺の夢の中にいる住人。つまり、俺の想像でしかない。なのにどうして、こんなことを言うのか。いや、そうか。もし紗里が夢の中にいるとしたらこんなことを話すだろうな、と俺の脳が勝手に予測して、紗里を喋らせているんだ。
「紗里は今、何してるの?」
「大学生だよ。横浜のキャンパスに通ってる。個別の塾講師をしながらね。幸成君は?」
「大学生。多摩のキャンパス。コンビニのバイトで、一人暮らしなんだ」
「へえ。よくできてる」
「よくできてる?」
「私の想像した幸成君」
「それはこっちの台詞だよ」
「お互い様だね」
紗里も俺と同じように夢を見ていて、その間だけここに来ているという設定になっているらしい。だから紗里は紗里で、俺のことを夢の住人だと思っている、ということか。全く、我ながら随分とよくできた夢だ。
そうだ。この紗里にきいてみよう。この不思議な夢は何なのか。結局、彼女は俺自身が作り出した紗里。だから紗里と会話したところで、独り言のようなものなのだけれど。
「紗里。この夢は一体何なのだろう?」
「わからない。不思議なのはさ、起きたら全部忘れてるんだよね。それで、またこの夢に来ると思い出す」
起きたら全部忘れている。そうだ。俺もこの夢の世界に来るまで、以前にもこの夢を見たことをすっかり忘れてしまっていた。忘れるほどどうでもいい夢ではなかったのに。
「俺もそうだ」
「うん。でもまあ、夢って大体そうやって忘れてしまうもの、かな」
「そうかもしれない」
「それか、もしかしたら。毎晩この夢を見ている、っていうのも気のせいかもしれない。私の脳が勝手に作り出しているのかも。本当はこれが最初の夢で、まるで毎晩見ていたような錯覚を植えつけられている。そうとも考えられない?」
そうか。そうかもしれない。夢を見たら全て忘れて、また夢を見たら思い出す。今までにそんな経験があっただろうか。勿論ない。しかし。
「確かに。でも、俺ははっきりと思い出せる。3日前、確かに同じ夢を見て、紗里に会ったことを。こんなに明確に、脳は俺を騙せるだろうか?」
紗里は少し考えていたが。
「……そうだね。私もそう思う」
紗里と同じように、幸成も仰向けに寝転んだ。池の上には木々の葉はなく、青空がのぞいている。トンボが2匹、通り過ぎていった。
紗里が口を開いた。
「ねえ。それじゃ私達、本当に夢の中だけで再会しているのかな」
「……そうだったらいいな」
そうだったら素敵だと、幸成は本当に思った。
「私の横にいる幸成君は、本当に幸成君で」
「俺の横にいる紗里は、本当に紗里なんだ」
紗里はがばっ、と身を起こして、仰向けの幸成を覗き込む。そして言った。
「きっとそうだよ。そうじゃなかったらおかしい。また、会えるかな?」
「うん。また会えるよ。必ず」
「次はもっといろんなお話をしよう」
「今はしないの?」
「したいけれど、できない。私にはわかる。もうすぐ終わりだよ」
「……そっか」
「またね、幸成君」
「そうだね、また」
幸成の視界は、段々とぼやけていく。ぐるぐると回り、そうして夢の世界は遠ざかっていった。
鍵を開け、かかとを踏んでスニーカーを乱暴に脱ぐ。電気を点け、トートバッグをベッド横に投げ捨てると、幸成はそのままベッドに倒れこんだ。
明日は金曜日、2限からか。夜更かししたいところだけれど、こうも眠くてはどうしようもない。もう動きたくもないし、このまま寝てしまおう。シャワーは明日浴びればいいや。
幸成は目覚まし時計を掴んで、アラームを9時にセットする。
流石に9時になる前には起きるだろうが、これでとりあえず心配ない。そういえば、なつきさんはあれ以来見てないな。まあ来週の会計学でまた会えるだろうから、その時は頑張って挨拶でもしてみよう。
幸成はそうして着替えもせず、電気も消さずに布団に包まった。次第に瞼が重くなっていく。思考が止まっていく。意識が落ちていく。
幸成が気付いた時、そこは砂漠だった。所々に石の塔が砂に突き刺さっている。太陽が照りつけていて、そして肌寒い。
あれ、ここは。
幸成は突然、3日前に見た夢のことを思い出した。森に向かって歩いたこと。森に入ると池があったこと。そしてそこには人がいて、その人は……。
「……紗里がいた」
幸成はそう呟くと、周りを見渡した。
間違いない。あの時の夢と同じ砂漠だ。ということは。
あった。やはり緑が見える。もしかしたらまた、紗里に会えるかもしれない。あの森の中に、あの池に、紗里がいるかもしれない。
幸成は走り出した。砂に足がとられて思うように走れない。それでものんびり歩いてなどいられなかったのだ。
走ったり、休んだりを繰り返し、それでも30分程かかっただろうか、ようやく幸成は森に着いた。砂から土へと足を踏み出し、木々の間を進んでいく。しばらく進むとやはり、そこには池があった。そして。
「……紗里!」
幸成は思わず叫んでいた。彼女は3日前の夢と同じように、池のほとりで座っている。その姿は本当に美しくて。
紗里はその声に振り返ると、驚いたように。
「この前の……」
幸成は急いで紗里の元へと駆け寄る。ぜいぜいと息を切らし、そして紗里の横にへたりと座り込んで言った。
「やっぱりいた」
「あなたは一体……」
「俺だけ自己紹介、してなかったよね」
「そうだけれど、そんなに急いでどうしたの?」
「俺の名前は唐木幸成。小学生の時、君と同じ学校にいた」
紗里は困惑した表情を見せた。しかし次第に目を丸くして、そして手で口を覆った。
「……嘘。幸成君?」
「覚えていてくれたんだ」
「それはもちろん。でも、これは」
「そうだね。夢だ」
「私、こんなに大きくなった幸成君なんて知らないのに」
「俺だって紗里を最後に見たのは5年生の時だ」
「それなら今、目の前にいる幸成君は、私が想像した同い年の幸成君ということ?」
「俺がききたいよ」
紗里はぱたん、と背中から倒れ、雑草の上に寝転んだ。そうして仰向けのまま、紗里は言った。
「私はさ、幸成君に会ってからの3日間、毎晩この夢を見てるんだ。昨日と一昨日は幸成君がいなかったからつまらなかったよ」
「……そうなんだ。俺はこれで2回目」
「せっかくベッドで休んでるのにさ、毎晩こんな夢を見るなんて。ま、この池は結構気に入ってはいるけれど」
どういうことだろう。今、俺の目の前にいる紗里は、俺の夢の中にいる住人。つまり、俺の想像でしかない。なのにどうして、こんなことを言うのか。いや、そうか。もし紗里が夢の中にいるとしたらこんなことを話すだろうな、と俺の脳が勝手に予測して、紗里を喋らせているんだ。
「紗里は今、何してるの?」
「大学生だよ。横浜のキャンパスに通ってる。個別の塾講師をしながらね。幸成君は?」
「大学生。多摩のキャンパス。コンビニのバイトで、一人暮らしなんだ」
「へえ。よくできてる」
「よくできてる?」
「私の想像した幸成君」
「それはこっちの台詞だよ」
「お互い様だね」
紗里も俺と同じように夢を見ていて、その間だけここに来ているという設定になっているらしい。だから紗里は紗里で、俺のことを夢の住人だと思っている、ということか。全く、我ながら随分とよくできた夢だ。
そうだ。この紗里にきいてみよう。この不思議な夢は何なのか。結局、彼女は俺自身が作り出した紗里。だから紗里と会話したところで、独り言のようなものなのだけれど。
「紗里。この夢は一体何なのだろう?」
「わからない。不思議なのはさ、起きたら全部忘れてるんだよね。それで、またこの夢に来ると思い出す」
起きたら全部忘れている。そうだ。俺もこの夢の世界に来るまで、以前にもこの夢を見たことをすっかり忘れてしまっていた。忘れるほどどうでもいい夢ではなかったのに。
「俺もそうだ」
「うん。でもまあ、夢って大体そうやって忘れてしまうもの、かな」
「そうかもしれない」
「それか、もしかしたら。毎晩この夢を見ている、っていうのも気のせいかもしれない。私の脳が勝手に作り出しているのかも。本当はこれが最初の夢で、まるで毎晩見ていたような錯覚を植えつけられている。そうとも考えられない?」
そうか。そうかもしれない。夢を見たら全て忘れて、また夢を見たら思い出す。今までにそんな経験があっただろうか。勿論ない。しかし。
「確かに。でも、俺ははっきりと思い出せる。3日前、確かに同じ夢を見て、紗里に会ったことを。こんなに明確に、脳は俺を騙せるだろうか?」
紗里は少し考えていたが。
「……そうだね。私もそう思う」
紗里と同じように、幸成も仰向けに寝転んだ。池の上には木々の葉はなく、青空がのぞいている。トンボが2匹、通り過ぎていった。
紗里が口を開いた。
「ねえ。それじゃ私達、本当に夢の中だけで再会しているのかな」
「……そうだったらいいな」
そうだったら素敵だと、幸成は本当に思った。
「私の横にいる幸成君は、本当に幸成君で」
「俺の横にいる紗里は、本当に紗里なんだ」
紗里はがばっ、と身を起こして、仰向けの幸成を覗き込む。そして言った。
「きっとそうだよ。そうじゃなかったらおかしい。また、会えるかな?」
「うん。また会えるよ。必ず」
「次はもっといろんなお話をしよう」
「今はしないの?」
「したいけれど、できない。私にはわかる。もうすぐ終わりだよ」
「……そっか」
「またね、幸成君」
「そうだね、また」
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