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唯明 智斗 (ゆいあ ちと)

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笑顔で走ってくる女性。

「ちとくーん!別れてきたよ!離婚!離婚!」

はしゃぐ姿がとても可愛い。

「お疲れ様。もう離婚届出してきたの?」

そっと抱きしめられる。

「うん!もちろんだよ!これで私と結婚してくれるよね?」

抱きしめられた手を払い、2歩距離をとった。

「は?」

場の空気が一気に落ちた。

「·····え?」

「何勘違いしてる訳?あと俺達もおわりだよ?」

顔を真っ青にした女性。

「え·····なっ·····え?じゃあなんで·····なんで·····」

分からない。そう言うかのように震え出した。

「んふふ。君ってほんとにバカだねー。俺は女が嫌いなの」

「え·····好きって·····結婚しよって·····」

涙が俺の絨毯に落ちた。

最悪だ。後でコインランドリーに持っていかなければ。

「確かに好きだよ?人妻がね!」

「··········最低·····」

涙目のままキッと睨まれた。

「そう?」

「最低!外道よそんなの!」

「もー、俺は慰謝料払うし、問題なくない?あっ、君もちゃんと払うんだよ」

「ちとくんがいないのに·····私·····私どうやって稼げば·····」

ちとくん。ちとくんって気持ち悪いな。好きでも無いやつに言われるの。

「そうだねー。知らないよ、そんなの。頑張れー」

「ほんとに私と別れるの·····?」

まだ希望があるとでも思っていたのか·····。つくづく馬鹿だな。

「んふふ。ただのババァなんかに興味はねぇよw」

「え·····んじゃなんで·····なんで慰謝料払ってまでこんなまね·····」

「それはねー。人妻と遊ぶ料金ってことだからかな~」
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