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第2章 上級貴族の息子
2.5 落ち着いた日常
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聖礼式が終り、落ち着いた日常が繰り返される。おかあさまは忙しい中、妹弟を含めて僕らにいろいろなお話を聞かせてくれた。
1つは神話。白と黒の大神に6つの色赤橙黄緑青紫の中神、それぞれの神に12体の小神が存在するので全部で96体の神様が存在する。それぞれの名前が難しい。子供の頃に話をする神話は大神と中神の話で、白の神様として神話を教えてくれる。大きくなるにしたがって神様の名前を覚えればよいそうだ。
そして、大神と中神が魔法の属性を示す。白が聖、黒が魔、赤が火、橙が土、黄が光、緑が植物、青が水、紫が風だ。
神話の話だけではなく、おかあさまの話もしてくれた。
おかあさまは別の領地で領主の娘として育った。母親は王女で姉が1人いるそうだ。学園を卒業する頃に巨大な魔物が出現し、領内の騎士たちが総出で討伐に向かった。かなりの死者を出したなんとか討伐したがその時の傷が原因で癒しの魔法も効果がなく半年後に亡くなり、姉が領主となった。
自分は学園で恋仲になっていたおとうさまの元にさっさと嫁いだそうだ。それについては領地の大きさの違いでかなりもめたが姉が後押ししてくれたそうだ。
おばあさまは、元王家なので旦那が亡くなると領内には留まらず王家に戻ったそうだ。そういう習慣らしい。そして学園で領主候補生に向けた先生をしているそうだ。
王家は王家でいろいろと争いがあったそうだ。現在の王はおばあさまのお兄さまになるが当時3人の王子がいたそうだ。第1王子と第2王子は産まれた時は第1夫人の子供だったが、その後で大領地の奥さまを貰うことになりその方が第1夫人になった。第3王子が誕生。その後におばあさまが産まれた。
第3王子が成人した直後に王が亡くなった。王族と大貴族が集まる場では、もっとも魔力が高く優秀だった第2王子が王位を継承する事になった。
だが第3王子と後見となる大領地はそれを良しとしなかった。いきなり第2王子を暗殺し、王の印である王冠を無理やり奪い取った。
その後、無理やり王になった第3王子には反発する領地が多く、退任を求める声がでた。王となった第3王子はそれらの声を出すものを罰しはじめた。
すぐに後見以外の大領地が第1王子を担ぎ出し、第3王子と戦争が始まった。第3王子の後見となる大領地は、当時最大の領地ではあったが、敵になった3つの大領地には勝てず戦いはあっさりと終了した。
その後、大領地は半分に分割されたそうだ。
おばあさまは、第1王子の後見となったエルレドルアに嫁ぐ事になったそうだ。おばあさまの他の王女も残りの大領地に嫁いだらしい。
結果的に、この国は、大領地が3つ、中領地が5つ、最後に8つの小領地。この領地は15位。おかあさまは大領地から小領地のしかも領主ではなく副領主の嫁となったので当時はかなりの反対もあったそうだが、おばあさまが好きな人に嫁ぎなさいと後押ししてくれたそうだ。
姉は応援したいけど自分が言うと追い出すような事になりそうなのでと内心とは別で反対と言う立場を取ったそうだ。だが結婚に向けて準備を進め、沢山の輿入れ道具を持たせてくれたそうだ。小領地に向かう自分が苦労しないようにと、本当にものすごい量の服や魔道具を持ってきたそうだ。
なので、この家は小領地の副領主の家とは思えないぐらいに魔道具が豊富で、城とほぼ変わらないレベルで生活ができるのは輿入れ道具があったからしい。
そんな感じの話を色々としてくれた。
こうして、おかあさまは夜や昼のひとときに色々な話をしてくれた。その中には王家しか知らない話も幾つかあった。
そして王家では領主よりも更に強い魔力が必要だ。魔法を使うための総魔力量はずば抜けて多くなくてはいけない。
現状、代を重ねるごとに王家の総魔力量が減って来ている。昔は王家の子供は全て全属性だったが、それも維持できなくなってきているらしい。
そして、王家だけが腕にバラの痣を持つらしい。バラの痣には痣を持つものだけに口頭で引継がれる何かがあるらしい。妹と弟にはないが僕にだけ痣が出ている。実はおばあさまにも痣がなかったが、姉には痣が合ったらしい。そしておかあさまには痣が無い。僕は突然痣が現れた覚醒遺伝のようだ。
痣を持つ者は、特殊な力を持つことが多いらしい。僕の魔眼も痣を持つ者の力のひとつだそうだ。
ふーんな話を幾つか聞いて、魔力があるなら魔法を教えて欲しいと言ったが子供のうちは魔力を使うことを覚えない方が良いと言われた。総魔力量を伸ばすには魔力を体内に留めるのが一番良いことで、魔法を使って少しだけ魔力が不足した状態が続くと総魔力量の伸びが悪いそうだ。だから学園に入るまでは魔力操作の方法は教えるが体内の魔力を消費して魔法を使うことに関しては教えないそうだ。
残念ながらファンタジーな世界ではあるが、魔法を使うのは学園に入るまでお預けらしい。とても残念だ。
1つは神話。白と黒の大神に6つの色赤橙黄緑青紫の中神、それぞれの神に12体の小神が存在するので全部で96体の神様が存在する。それぞれの名前が難しい。子供の頃に話をする神話は大神と中神の話で、白の神様として神話を教えてくれる。大きくなるにしたがって神様の名前を覚えればよいそうだ。
そして、大神と中神が魔法の属性を示す。白が聖、黒が魔、赤が火、橙が土、黄が光、緑が植物、青が水、紫が風だ。
神話の話だけではなく、おかあさまの話もしてくれた。
おかあさまは別の領地で領主の娘として育った。母親は王女で姉が1人いるそうだ。学園を卒業する頃に巨大な魔物が出現し、領内の騎士たちが総出で討伐に向かった。かなりの死者を出したなんとか討伐したがその時の傷が原因で癒しの魔法も効果がなく半年後に亡くなり、姉が領主となった。
自分は学園で恋仲になっていたおとうさまの元にさっさと嫁いだそうだ。それについては領地の大きさの違いでかなりもめたが姉が後押ししてくれたそうだ。
おばあさまは、元王家なので旦那が亡くなると領内には留まらず王家に戻ったそうだ。そういう習慣らしい。そして学園で領主候補生に向けた先生をしているそうだ。
王家は王家でいろいろと争いがあったそうだ。現在の王はおばあさまのお兄さまになるが当時3人の王子がいたそうだ。第1王子と第2王子は産まれた時は第1夫人の子供だったが、その後で大領地の奥さまを貰うことになりその方が第1夫人になった。第3王子が誕生。その後におばあさまが産まれた。
第3王子が成人した直後に王が亡くなった。王族と大貴族が集まる場では、もっとも魔力が高く優秀だった第2王子が王位を継承する事になった。
だが第3王子と後見となる大領地はそれを良しとしなかった。いきなり第2王子を暗殺し、王の印である王冠を無理やり奪い取った。
その後、無理やり王になった第3王子には反発する領地が多く、退任を求める声がでた。王となった第3王子はそれらの声を出すものを罰しはじめた。
すぐに後見以外の大領地が第1王子を担ぎ出し、第3王子と戦争が始まった。第3王子の後見となる大領地は、当時最大の領地ではあったが、敵になった3つの大領地には勝てず戦いはあっさりと終了した。
その後、大領地は半分に分割されたそうだ。
おばあさまは、第1王子の後見となったエルレドルアに嫁ぐ事になったそうだ。おばあさまの他の王女も残りの大領地に嫁いだらしい。
結果的に、この国は、大領地が3つ、中領地が5つ、最後に8つの小領地。この領地は15位。おかあさまは大領地から小領地のしかも領主ではなく副領主の嫁となったので当時はかなりの反対もあったそうだが、おばあさまが好きな人に嫁ぎなさいと後押ししてくれたそうだ。
姉は応援したいけど自分が言うと追い出すような事になりそうなのでと内心とは別で反対と言う立場を取ったそうだ。だが結婚に向けて準備を進め、沢山の輿入れ道具を持たせてくれたそうだ。小領地に向かう自分が苦労しないようにと、本当にものすごい量の服や魔道具を持ってきたそうだ。
なので、この家は小領地の副領主の家とは思えないぐらいに魔道具が豊富で、城とほぼ変わらないレベルで生活ができるのは輿入れ道具があったからしい。
そんな感じの話を色々としてくれた。
こうして、おかあさまは夜や昼のひとときに色々な話をしてくれた。その中には王家しか知らない話も幾つかあった。
そして王家では領主よりも更に強い魔力が必要だ。魔法を使うための総魔力量はずば抜けて多くなくてはいけない。
現状、代を重ねるごとに王家の総魔力量が減って来ている。昔は王家の子供は全て全属性だったが、それも維持できなくなってきているらしい。
そして、王家だけが腕にバラの痣を持つらしい。バラの痣には痣を持つものだけに口頭で引継がれる何かがあるらしい。妹と弟にはないが僕にだけ痣が出ている。実はおばあさまにも痣がなかったが、姉には痣が合ったらしい。そしておかあさまには痣が無い。僕は突然痣が現れた覚醒遺伝のようだ。
痣を持つ者は、特殊な力を持つことが多いらしい。僕の魔眼も痣を持つ者の力のひとつだそうだ。
ふーんな話を幾つか聞いて、魔力があるなら魔法を教えて欲しいと言ったが子供のうちは魔力を使うことを覚えない方が良いと言われた。総魔力量を伸ばすには魔力を体内に留めるのが一番良いことで、魔法を使って少しだけ魔力が不足した状態が続くと総魔力量の伸びが悪いそうだ。だから学園に入るまでは魔力操作の方法は教えるが体内の魔力を消費して魔法を使うことに関しては教えないそうだ。
残念ながらファンタジーな世界ではあるが、魔法を使うのは学園に入るまでお預けらしい。とても残念だ。
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