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本編
16.8 領都の生活
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「そうか、お願いだ」
「お願い?」
「そう、魔力と違う別の力」
「別の?」
「現象だけを考えると魔力ではできない事。まるで神様の力を使うような」
「温泉の事?」
「そう、魔物の部隊を半分にしたり、数万人の軍隊の蹴散らしたり」
「数万の軍隊を蹴散らす? それが温泉と同じなのですか」
「意味不明の力と言う意味では一緒じゃないか」
「アースアシュリーが使った、最後に敵に止めを刺した力、アクアオルギュスが数万の部隊を全滅させた力。いずれも神様にお願い。いや祈った結果じゃないか」
「祈りで、そんな事が」
「ああ、僕ら神を信じる使徒は、祈りによって神の力を施行する事が出来るのではないか。ただの信徒、使徒、神徒と祈りによって使える力の量、成功率、様々なの違いがあるのかもしれない。
まずは、僕が変える前に、アリスを信徒ではなく神徒で洗礼をやり直しておこう」
「私が、洗礼をやり直すの? なんで?」
「僕の前世を繰り返した感触からすると、 普通の人は使徒になれれば魔力量が少し増えるぐらいだけど、神と直接会話をしたことがある者は神徒として洗礼を受ける事で力が急増するんだ」
「私、別に魔法が強くならなくても支障ないよ」
「僕が、いない間が不安だ。洗礼を受けなおして」
「まあ、クリスがそこまで言うなら。別に断る理由も無いし」
そういう事で、すぐに教会へと向かい司祭に状況を話して洗礼式をやり直してもらった。
「神徒として洗礼式が成功しました」
実は、僕が神徒として洗礼を行った後で、使徒や神徒として司祭や牧師が再洗礼を行ったらしい。すると洗礼が失敗すると床にある魔法陣が光らないらしい。その中でおじいちゃんは使徒としての洗礼式を受けなおしていたことが解った。
使徒として洗礼式が成功しているのは、この教会の司祭と、ラクサニアの司祭の二人だけだそうだ。
領主様も再洗礼はやっていたらしい。領主に僕が神徒と言う事は伝わっていないが、僕が使徒か神徒のどちらかだと言うのは知っているそうだ。
「アリス、僕は君の事が好きなんだ。この世界で僕と共に歩んでくれないだろうか」
「私もクリス様の事は好きよ。でもこの世界は身分制があるわ。クリス様は貴族様に。私は平民。無理だと思うけど」
「いや、名誉男爵は1代限り。恒久的に続くわけではない。次代は平民に戻るんだ。
だから、平民との結婚も許されている」
「ほんとに、でもご両親は」
「帰った時に両親に君と婚約したいと伝えるつもりだ、帰る前に君の両親にも伝えておきたい」
そして、その日の夜にアリスの両親にも話をした。反対はされなかったが、良い顔はしていなかった。そして、アリスの両親からは、身分が上の人から言われてたら、断る事はできないと言う返事だった。つまり、喜んではいないし、賛成では無いと言う意見。
それは、これからの人なりをもう少し見てもらうしかないだろう。
僕は、すぐに戻って来るとアリスと約束し、旅だった。
「お願い?」
「そう、魔力と違う別の力」
「別の?」
「現象だけを考えると魔力ではできない事。まるで神様の力を使うような」
「温泉の事?」
「そう、魔物の部隊を半分にしたり、数万人の軍隊の蹴散らしたり」
「数万の軍隊を蹴散らす? それが温泉と同じなのですか」
「意味不明の力と言う意味では一緒じゃないか」
「アースアシュリーが使った、最後に敵に止めを刺した力、アクアオルギュスが数万の部隊を全滅させた力。いずれも神様にお願い。いや祈った結果じゃないか」
「祈りで、そんな事が」
「ああ、僕ら神を信じる使徒は、祈りによって神の力を施行する事が出来るのではないか。ただの信徒、使徒、神徒と祈りによって使える力の量、成功率、様々なの違いがあるのかもしれない。
まずは、僕が変える前に、アリスを信徒ではなく神徒で洗礼をやり直しておこう」
「私が、洗礼をやり直すの? なんで?」
「僕の前世を繰り返した感触からすると、 普通の人は使徒になれれば魔力量が少し増えるぐらいだけど、神と直接会話をしたことがある者は神徒として洗礼を受ける事で力が急増するんだ」
「私、別に魔法が強くならなくても支障ないよ」
「僕が、いない間が不安だ。洗礼を受けなおして」
「まあ、クリスがそこまで言うなら。別に断る理由も無いし」
そういう事で、すぐに教会へと向かい司祭に状況を話して洗礼式をやり直してもらった。
「神徒として洗礼式が成功しました」
実は、僕が神徒として洗礼を行った後で、使徒や神徒として司祭や牧師が再洗礼を行ったらしい。すると洗礼が失敗すると床にある魔法陣が光らないらしい。その中でおじいちゃんは使徒としての洗礼式を受けなおしていたことが解った。
使徒として洗礼式が成功しているのは、この教会の司祭と、ラクサニアの司祭の二人だけだそうだ。
領主様も再洗礼はやっていたらしい。領主に僕が神徒と言う事は伝わっていないが、僕が使徒か神徒のどちらかだと言うのは知っているそうだ。
「アリス、僕は君の事が好きなんだ。この世界で僕と共に歩んでくれないだろうか」
「私もクリス様の事は好きよ。でもこの世界は身分制があるわ。クリス様は貴族様に。私は平民。無理だと思うけど」
「いや、名誉男爵は1代限り。恒久的に続くわけではない。次代は平民に戻るんだ。
だから、平民との結婚も許されている」
「ほんとに、でもご両親は」
「帰った時に両親に君と婚約したいと伝えるつもりだ、帰る前に君の両親にも伝えておきたい」
そして、その日の夜にアリスの両親にも話をした。反対はされなかったが、良い顔はしていなかった。そして、アリスの両親からは、身分が上の人から言われてたら、断る事はできないと言う返事だった。つまり、喜んではいないし、賛成では無いと言う意見。
それは、これからの人なりをもう少し見てもらうしかないだろう。
僕は、すぐに戻って来るとアリスと約束し、旅だった。
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