44 / 96
本編
8.4 シスコとゴン
しおりを挟む
あれから父上達は大人だけで集まり話し合いが行われた。
僕の決めた処罰の内容は甘いと言う意見が多く、親戚中がもっときつい内容にすべきだと言ったそうだ。さすがに身内での事、死刑と言う意見は出ないが、外への追放と意見が多かったらしい。
結局、叔父さんが父上に誠心誠意謝り、さらに持っていた資産を半分ほど没収する事になったそうだ。
反逆の意志ありとの疑いをかけられるような行為は大変なのだと言う事だ。だが、命のやり取りが無い範囲でまとまったので良かったし、シスコも小さいうちに矯正する事ができれば、大丈夫だろう。
だが、このまま育てば間違いなく処刑への一本道だっただろう。早めの処分で良かった。
処罰が公布され、シスコは母親と一緒にかなりきつい躾を受けているそうだ。家のばあちゃんも協力しているらしく、生まれ変わったかのように大人しくなっていると母上が言っていた。ちょっとやり過ぎるではないだろうかと心配になるが、春まで頑張ってもらおう。
冬になり、頼んでいたおもちゃが続々と届けられた。僕は皆に説明をして興味のあるおもちゃを選んで貰う。最初に遊び方を教えて遊んでもらい、遊べるようになったら仕上げについて説明する。自分で自分用のおもちゃを完成させるのだ。
長い冬なので、そのくらいの作業がなければ暇がつぶせない。木札で遊びつつおもちゃを作り、遊ぶ。そういう生活が続いた。
ちなみに、ゴンは僕の護衛となったが、結局、子供の護衛ではやる事はあまりない。なんとなく去年と同じ扱いで、母上達の手伝いをする方が多かった。つまり水くみをしたり、掃除をしたり、食材運び等々だ。
それではいけない。暇があれば絵札を覚えさせ、少しずつ文字や数字を教えた。
体を鍛えつつ、頭も鍛えなければ。
そうして繰り返しの演習をやらせた結果だが、ゴンは馬鹿では無かった。どうやら口下手なだけで頭はそれほど悪くない。
あまり話さないのは、幼い時に父親が亡くなり母親が逃げ出し捨てられと言う精神的なショックが影響したのかもしれない。
寡黙でまじめ、力持ち。
3歳のこの体ではできない事が多い。色々な手伝いをしてくれそうで生活がしやすいそうだ。
そんな中で凧糸が完成し、凧を完成させた。
そして、冬の晴れた日に凧を飛ばした。僕にとってはとても懐かしい行為だったが、皆は初めて。空を鳥が以外の物が飛んでいる、そして自分でそれを飛ばせることに感動していた。ただ、やっぱり寒くてすぐに部屋に入った。
割と南側の地域なのだが、ここは盆地なのだろう。夏は暑いし、冬は寒い。
正月の時期に外での凧あげは、ちょっときつかった。
僕の決めた処罰の内容は甘いと言う意見が多く、親戚中がもっときつい内容にすべきだと言ったそうだ。さすがに身内での事、死刑と言う意見は出ないが、外への追放と意見が多かったらしい。
結局、叔父さんが父上に誠心誠意謝り、さらに持っていた資産を半分ほど没収する事になったそうだ。
反逆の意志ありとの疑いをかけられるような行為は大変なのだと言う事だ。だが、命のやり取りが無い範囲でまとまったので良かったし、シスコも小さいうちに矯正する事ができれば、大丈夫だろう。
だが、このまま育てば間違いなく処刑への一本道だっただろう。早めの処分で良かった。
処罰が公布され、シスコは母親と一緒にかなりきつい躾を受けているそうだ。家のばあちゃんも協力しているらしく、生まれ変わったかのように大人しくなっていると母上が言っていた。ちょっとやり過ぎるではないだろうかと心配になるが、春まで頑張ってもらおう。
冬になり、頼んでいたおもちゃが続々と届けられた。僕は皆に説明をして興味のあるおもちゃを選んで貰う。最初に遊び方を教えて遊んでもらい、遊べるようになったら仕上げについて説明する。自分で自分用のおもちゃを完成させるのだ。
長い冬なので、そのくらいの作業がなければ暇がつぶせない。木札で遊びつつおもちゃを作り、遊ぶ。そういう生活が続いた。
ちなみに、ゴンは僕の護衛となったが、結局、子供の護衛ではやる事はあまりない。なんとなく去年と同じ扱いで、母上達の手伝いをする方が多かった。つまり水くみをしたり、掃除をしたり、食材運び等々だ。
それではいけない。暇があれば絵札を覚えさせ、少しずつ文字や数字を教えた。
体を鍛えつつ、頭も鍛えなければ。
そうして繰り返しの演習をやらせた結果だが、ゴンは馬鹿では無かった。どうやら口下手なだけで頭はそれほど悪くない。
あまり話さないのは、幼い時に父親が亡くなり母親が逃げ出し捨てられと言う精神的なショックが影響したのかもしれない。
寡黙でまじめ、力持ち。
3歳のこの体ではできない事が多い。色々な手伝いをしてくれそうで生活がしやすいそうだ。
そんな中で凧糸が完成し、凧を完成させた。
そして、冬の晴れた日に凧を飛ばした。僕にとってはとても懐かしい行為だったが、皆は初めて。空を鳥が以外の物が飛んでいる、そして自分でそれを飛ばせることに感動していた。ただ、やっぱり寒くてすぐに部屋に入った。
割と南側の地域なのだが、ここは盆地なのだろう。夏は暑いし、冬は寒い。
正月の時期に外での凧あげは、ちょっときつかった。
12
お気に入りに追加
361
あなたにおすすめの小説
異世界転生~チート魔法でスローライフ
リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~
松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。
なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。
生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。
しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。
二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。
婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。
カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。
異世界転生した時に心を失くした私は貧民生まれです
ぐるぐる
ファンタジー
前世日本人の私は剣と魔法の世界に転生した。
転生した時に感情を欠落したのか、生まれた時から心が全く動かない。
前世の記憶を頼りに善悪等を判断。
貧民街の狭くて汚くて臭い家……家とはいえないほったて小屋に、生まれた時から住んでいる。
2人の兄と、私と、弟と母。
母親はいつも心ここにあらず、父親は所在不明。
ある日母親が死んで父親のへそくりを発見したことで、兄弟4人引っ越しを決意する。
前世の記憶と知識、魔法を駆使して少しずつでも確実にお金を貯めていく。
【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです
ノデミチ
ファンタジー
ある女医が、天寿を全うした。
女神に頼まれ、知識のみ持って転生。公爵令嬢として生を受ける。父は王国元帥、母は元宮廷魔術師。
前世の知識と父譲りの剣技体力、母譲りの魔法魔力。権力もあって、好き勝手生きられるのに、おせっかいが大好き。幼馴染の二人を巻き込んで、突っ走る!
そんな変わった公爵令嬢の物語。
アルファポリスOnly
2019/4/21 完結しました。
沢山のお気に入り、本当に感謝します。
7月より連載中に戻し、拾異伝スタートします。
2021年9月。
ファンタジー小説大賞投票御礼として外伝スタート。主要キャラから見たリスティア達を描いてます。
10月、再び完結に戻します。
御声援御愛読ありがとうございました。
称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
私のスローライフはどこに消えた?? 神様に異世界に勝手に連れて来られてたけど途中攫われてからがめんどくさっ!
魔悠璃
ファンタジー
タイトル変更しました。
なんか旅のお供が増え・・・。
一人でゆっくりと若返った身体で楽しく暮らそうとしていたのに・・・。
どんどん違う方向へ行っている主人公ユキヤ。
R県R市のR大学病院の個室
ベットの年配の女性はたくさんの管に繋がれて酸素吸入もされている。
ピッピッとなるのは機械音とすすり泣く声
私:[苦しい・・・息が出来ない・・・]
息子A「おふくろ頑張れ・・・」
息子B「おばあちゃん・・・」
息子B嫁「おばあちゃん・・お義母さんっ・・・」
孫3人「いやだぁ~」「おばぁ☆☆☆彡っぐ・・・」「おばあちゃ~ん泣」
ピーーーーー
医師「午後14時23分ご臨終です。」
私:[これでやっと楽になれる・・・。]
私:桐原悠稀椰64歳の生涯が終わってゆっくりと永遠の眠りにつけるはず?だったのに・・・!!
なぜか異世界の女神様に召喚されたのに、
なぜか攫われて・・・
色々な面倒に巻き込まれたり、巻き込んだり
事の発端は・・・お前だ!駄女神めぇ~!!!!
R15は保険です。
追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中
四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる