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第5章 シドニア訪問編
5.11.7 ディックハウト公爵家攻防戦待機
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地竜の姿が消え、それから1分もしないうちに解呪に成功した。
「ティアマト終わったよ。後のこと頼める。僕はあっちに流された地竜の様子を見に行くから」
「妾も行くのじゃ」
「イシス、その巨体で移動したら大変なことになるよ。ただでさえすごい状況なのに」
「安心するのだジルベール。あれは天罰では無いから人は死んでおらんのじゃ。ほれ、水の高さもすでに膝ぐらいになっておる」
「そうなの、それでも食料とか水浸しじゃあ大変だろ。まあ良いや。イシスが付いて来ると言っても、そのままじゃあ大変だし、精霊体にするか」
「いや、少し待つのだ。ジルベール。水の中から変な物を見つけた。ゆえにしばし待つのだ」
「え、変な物?」
「そうじゃ。先ほど流した水のある場所は、何があるのかすべて把握しておる。そこに奇妙の物があるのじゃ。このまま取り寄せができるゆえ待て」
言われた通り、少し待つとイシスは口から3枚の丸い板を取り出した。
「これじゃ」
イシスが取り出した3枚の板を見る。
「これは、僕が転移先の目印に使う転移板と同じ」
「そうじゃ、3種類の板を見つけたぞ。見つけた場所に案内するのじゃ。精霊体にしてくれ、すぐに行くのじゃ」
ああ、解ったよ。
イシスを川の中にいた巨大な竜は人の姿に酷似した精霊体へと変化していく、イシスは川の空中に浮いた状態で顕現した。
妖精体同様に角が2本生え、全身は青い色、髪は緑で眼は僕と同じ金眼だ。違いは妖精体は3頭身で30cmぐらいだが、精霊体は大きさも容姿も人と同じぐらいだ。
「こっちだ、ジルベール。ついて来るのじゃ」
重力魔法で飛び上がり敵の領地にイシスと侵入する。
まず目についたのは、巨体を持つ地竜たち。大きいし、目立つのだからしょうがない。
大波によってひっくり返った状態でバタバタとしている。それを大人数で元に戻そうとしているようだ。
ここでは声が飛び交っているがイシスが言った通り地竜も今のところ無事だし、大怪我をした人が居るわけではなさそうだ。
あれ、どうしようかな。
「ガルダに任せればよかろう。敵対したのじゃ。あのようなトカゲは焼いてしまえ」
「え、トカゲ?」
「あれは、でかいだけのトカゲじゃ。竜なのではない」
「ふーん、そうなんだ。じゃあガルダ。精霊体で召還、そしてあれ焼いといて。終わったら上空で警戒を」
ガルダも精霊体で召還された。
両手が翼になっている。赤い服を着て、髪の毛はオレンジ。眼は金眼。
ガルダは、僕をちらりと見た後、返事も無くさっさと行ってしまった。
「さあ、行くぞ。あの建物じゃ」
僕はイシスと共に200mほど先にある大きな城のような建物に移動した。
「そっちでは無いのじゃ。隣の教会じゃ」
僕らは、下に降りた。大きな城の横にある教会は、一軒家としては大き目の建物だ。
周りに人はいないが、扉は開いていたので中に入る。
中は礼拝室に直結していた。
礼拝の一番奥に女神の像が置いてある。アロノニア様と同じように頭に2本の角があり、背には6対の翼がある。
ラルクバッハにある3人の女神像は、アロノニア様が長女となっているためなのか、見た目的にも一番年上に見える外観をしているが、僕が見えた感じではラキシス様が女子大生、メリーナ様が女子高生。そしてアロノニア様は女子中学生と言った印象だ。
この像は、そのアロノニア様と同じぐらいの年齢で作られている。
少し幼さくも見える美少女だ。
顔つきは、アロノニア様、ラキシス様、メリーナ様のいずれとも違う。
「これは」
「アークロンじゃ」
「邪神」
「そう呼ばれておるのはラルクバッハの方だけじゃ。こちらではアロノニア様が邪神と呼ばれておる」
「そうなんだ」
「ここじゃ、その女神の像の隣、そこに置いてあったのじゃ」
床には丸い印が残されている。ここにあったのかな。
丸い印の前には棚がありそこには似たような板が収納されていた。
まさか他にもあるのか。
僕は棚の前に行き、板を引き出し。
「所有者が違う」
板は全部で20種類もあった。
「転移できる術者が20人もいるのか」
「ジルベール、どうするのじゃ」
「ここに戻った時ティアマトが、近くに竜は居ないと言っていた。監視からも地竜のことは言われていない。あんなにでかいんだ、移送して来たにしても絶対に解るはずだ。おそらく転移で連れ来たのだろうな。竜はティアマト同様自分で転移できたのかもしれないけど」
「だが、地竜の移動に20人も必要ないと思うのじゃ」
「ディックハルト公爵家に現れた襲撃者も転移か。まずいな作戦に転移者が組み込まれている。戻ろう」
僕はイシスを掴んだ後、転移で公爵家に戻った。
転移した場所は借りた部屋の前にある廊下。その通路にはラルクバッハの兵士たちが少なくとも4人いるはずだったが、今は2人しかいない。
それも立っているのはエリンたちの部屋の前ではなかった。
「どうなってるんだ」
「ジルベール様。転移ですか」
「ああ、そうだ。どうなってる、他の護衛はどうした」
「皆は大広間に移動しました。護衛もそちらに。我々はかく乱の為とそこの窓から侵入してきた場合に備えです」
「ああ、わかった大広間はあっちだったな」
近距離だが走るよりは転移の方が早い。今は一刻も早く合流した方が良いだろう。僕は再び転移を実行した。
「ティアマト終わったよ。後のこと頼める。僕はあっちに流された地竜の様子を見に行くから」
「妾も行くのじゃ」
「イシス、その巨体で移動したら大変なことになるよ。ただでさえすごい状況なのに」
「安心するのだジルベール。あれは天罰では無いから人は死んでおらんのじゃ。ほれ、水の高さもすでに膝ぐらいになっておる」
「そうなの、それでも食料とか水浸しじゃあ大変だろ。まあ良いや。イシスが付いて来ると言っても、そのままじゃあ大変だし、精霊体にするか」
「いや、少し待つのだ。ジルベール。水の中から変な物を見つけた。ゆえにしばし待つのだ」
「え、変な物?」
「そうじゃ。先ほど流した水のある場所は、何があるのかすべて把握しておる。そこに奇妙の物があるのじゃ。このまま取り寄せができるゆえ待て」
言われた通り、少し待つとイシスは口から3枚の丸い板を取り出した。
「これじゃ」
イシスが取り出した3枚の板を見る。
「これは、僕が転移先の目印に使う転移板と同じ」
「そうじゃ、3種類の板を見つけたぞ。見つけた場所に案内するのじゃ。精霊体にしてくれ、すぐに行くのじゃ」
ああ、解ったよ。
イシスを川の中にいた巨大な竜は人の姿に酷似した精霊体へと変化していく、イシスは川の空中に浮いた状態で顕現した。
妖精体同様に角が2本生え、全身は青い色、髪は緑で眼は僕と同じ金眼だ。違いは妖精体は3頭身で30cmぐらいだが、精霊体は大きさも容姿も人と同じぐらいだ。
「こっちだ、ジルベール。ついて来るのじゃ」
重力魔法で飛び上がり敵の領地にイシスと侵入する。
まず目についたのは、巨体を持つ地竜たち。大きいし、目立つのだからしょうがない。
大波によってひっくり返った状態でバタバタとしている。それを大人数で元に戻そうとしているようだ。
ここでは声が飛び交っているがイシスが言った通り地竜も今のところ無事だし、大怪我をした人が居るわけではなさそうだ。
あれ、どうしようかな。
「ガルダに任せればよかろう。敵対したのじゃ。あのようなトカゲは焼いてしまえ」
「え、トカゲ?」
「あれは、でかいだけのトカゲじゃ。竜なのではない」
「ふーん、そうなんだ。じゃあガルダ。精霊体で召還、そしてあれ焼いといて。終わったら上空で警戒を」
ガルダも精霊体で召還された。
両手が翼になっている。赤い服を着て、髪の毛はオレンジ。眼は金眼。
ガルダは、僕をちらりと見た後、返事も無くさっさと行ってしまった。
「さあ、行くぞ。あの建物じゃ」
僕はイシスと共に200mほど先にある大きな城のような建物に移動した。
「そっちでは無いのじゃ。隣の教会じゃ」
僕らは、下に降りた。大きな城の横にある教会は、一軒家としては大き目の建物だ。
周りに人はいないが、扉は開いていたので中に入る。
中は礼拝室に直結していた。
礼拝の一番奥に女神の像が置いてある。アロノニア様と同じように頭に2本の角があり、背には6対の翼がある。
ラルクバッハにある3人の女神像は、アロノニア様が長女となっているためなのか、見た目的にも一番年上に見える外観をしているが、僕が見えた感じではラキシス様が女子大生、メリーナ様が女子高生。そしてアロノニア様は女子中学生と言った印象だ。
この像は、そのアロノニア様と同じぐらいの年齢で作られている。
少し幼さくも見える美少女だ。
顔つきは、アロノニア様、ラキシス様、メリーナ様のいずれとも違う。
「これは」
「アークロンじゃ」
「邪神」
「そう呼ばれておるのはラルクバッハの方だけじゃ。こちらではアロノニア様が邪神と呼ばれておる」
「そうなんだ」
「ここじゃ、その女神の像の隣、そこに置いてあったのじゃ」
床には丸い印が残されている。ここにあったのかな。
丸い印の前には棚がありそこには似たような板が収納されていた。
まさか他にもあるのか。
僕は棚の前に行き、板を引き出し。
「所有者が違う」
板は全部で20種類もあった。
「転移できる術者が20人もいるのか」
「ジルベール、どうするのじゃ」
「ここに戻った時ティアマトが、近くに竜は居ないと言っていた。監視からも地竜のことは言われていない。あんなにでかいんだ、移送して来たにしても絶対に解るはずだ。おそらく転移で連れ来たのだろうな。竜はティアマト同様自分で転移できたのかもしれないけど」
「だが、地竜の移動に20人も必要ないと思うのじゃ」
「ディックハルト公爵家に現れた襲撃者も転移か。まずいな作戦に転移者が組み込まれている。戻ろう」
僕はイシスを掴んだ後、転移で公爵家に戻った。
転移した場所は借りた部屋の前にある廊下。その通路にはラルクバッハの兵士たちが少なくとも4人いるはずだったが、今は2人しかいない。
それも立っているのはエリンたちの部屋の前ではなかった。
「どうなってるんだ」
「ジルベール様。転移ですか」
「ああ、そうだ。どうなってる、他の護衛はどうした」
「皆は大広間に移動しました。護衛もそちらに。我々はかく乱の為とそこの窓から侵入してきた場合に備えです」
「ああ、わかった大広間はあっちだったな」
近距離だが走るよりは転移の方が早い。今は一刻も早く合流した方が良いだろう。僕は再び転移を実行した。
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