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第4章 10歳王都編
4.17.3 クロスロード到着
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その後も、何がダメでこういう行動をするべきだと説明をされた。
リリアーナ母様は、念のために出せる戦力を出し切った部分は評価された。ただし、魔法が封印されるかもしれない状況を考えると、イシスとガルダの2体を自分から離れた所に置くのではなく、ガルダを精霊として船の中に連れて行くべきだったようだ。
ベストはティアマトの協力が得られるのなら、船を王都に転移させる事。これは、無理だと思うのだけど、もしかしたら可能だったかもしれない。
後で聞いておこう。
それができないなら、次点でイシスで足止めしている間にティアマトが王都に戻り騎士達を連れてくる。そう言われればそうかもしれない。二つ目もティアマト頼みではあるが。
最後に、ティアマトが転移の協力を拒むなら、僕が船に降りたらすぐに転移用の魔法陣を残して撤退する。そして王都から転移で騎士を連れ込み船を制圧すれば良かったそうだ。
つまり、たった3人で船の船員達を制圧する事がまずいのだと。結果的には可能だったが、いくら能力が高くてもやるべきでは無いそうだ。
まず、一番危険だったのは、取られている人質を盾にされた場合だ。人質を捨てられないエイミーが捕まるだろうと。そうすると僕は手も足も出せなくなっていた可能性があると言われた。
確かに、あの時はそこまで思い至る事が出来なかった。エイミーの実力なら大丈夫だろうと軽く考えていた。だがエイミーが修行したエルドラには剣帝と言われるエイミー以上の実力者、そして複数の剣王、つまり同クラスの達人もいるのだ。彼らが海賊如きに協力する事は無いだろうが、彼らは傭兵として雇われる事はあるそうだ。あの船が単なる海賊の持ち物ではなく、国が絡む工作船であったらそういう力を持つ戦士が居た場合もあり得るそうだ。今回が偶然だったのか解らないが、意図して領主の子供を狙ったのなら他国の工作船である可能性もあるだろうと。
少し10歳の僕には難しかったかもしれない。
10歳の子供がそういう事件に巻き込まれた今回が特殊過ぎるのだ。
話を聞いたあとでアメリ母様に挨拶をして、部屋に戻った。
レティーシアが居なくなったので今日は久しぶりにコリンナが僕の面倒を見てくれた。
「ねえ、コリンナ。僕はずいぶんと強くなったと思ってるんだ。船を発見して助けられるって。でも、僕は自分の実力を過信しすぎていたみたいだ」
「リリアーナ様は、ああ言ってましたが本当はすごく誉めていらしたのですよ。さすがだって。ただ、リリアーナ様は他の方々を助けたことよりもジルベール様を失うかもしれない事を恐れているのです」
「まあ、それは解るけど、心配しすぎだと思うんだよね」
「それが親心ですよ。リリアーナ様にとっては、アメリ様はいつまでも子供のままで、ジルベール様は赤ちゃんのままなのですよ。親という者は、そう言う者なのです」
なるほど。
「赤ちゃんはひどくないか。でも僕はリリアーナ母様に愛されてるから怒られたって事」
「そうですね」
「じゃあ、甘んじて受けるしかないのか」
「ええ、怒られるのも子の務めですよ。アメリ様もジルベール様も他の子供達と比べるととても良い子です、ですからリリアーナ様は親として怒る機会がありませんでしたから。
それに、ジルベール様の成長が周りの方々と比べてお早いので、親の方が付いていけないのですよ」
「確かに、誘拐された同じ年齢の子供が追いかけると言うのは心配しかないか」
「甘えられるうちに甘えてください。そういうわけなんで、今日はわたくしが甘えさせましょう」
「コリンナはアメリの母様の従妹だったよね」
「ええ、血のつながりがあるのですよ。わたくしもジルベール様の事を子供の用に思ってます。ですから存分に甘えてください」
リリアーナ母様は、念のために出せる戦力を出し切った部分は評価された。ただし、魔法が封印されるかもしれない状況を考えると、イシスとガルダの2体を自分から離れた所に置くのではなく、ガルダを精霊として船の中に連れて行くべきだったようだ。
ベストはティアマトの協力が得られるのなら、船を王都に転移させる事。これは、無理だと思うのだけど、もしかしたら可能だったかもしれない。
後で聞いておこう。
それができないなら、次点でイシスで足止めしている間にティアマトが王都に戻り騎士達を連れてくる。そう言われればそうかもしれない。二つ目もティアマト頼みではあるが。
最後に、ティアマトが転移の協力を拒むなら、僕が船に降りたらすぐに転移用の魔法陣を残して撤退する。そして王都から転移で騎士を連れ込み船を制圧すれば良かったそうだ。
つまり、たった3人で船の船員達を制圧する事がまずいのだと。結果的には可能だったが、いくら能力が高くてもやるべきでは無いそうだ。
まず、一番危険だったのは、取られている人質を盾にされた場合だ。人質を捨てられないエイミーが捕まるだろうと。そうすると僕は手も足も出せなくなっていた可能性があると言われた。
確かに、あの時はそこまで思い至る事が出来なかった。エイミーの実力なら大丈夫だろうと軽く考えていた。だがエイミーが修行したエルドラには剣帝と言われるエイミー以上の実力者、そして複数の剣王、つまり同クラスの達人もいるのだ。彼らが海賊如きに協力する事は無いだろうが、彼らは傭兵として雇われる事はあるそうだ。あの船が単なる海賊の持ち物ではなく、国が絡む工作船であったらそういう力を持つ戦士が居た場合もあり得るそうだ。今回が偶然だったのか解らないが、意図して領主の子供を狙ったのなら他国の工作船である可能性もあるだろうと。
少し10歳の僕には難しかったかもしれない。
10歳の子供がそういう事件に巻き込まれた今回が特殊過ぎるのだ。
話を聞いたあとでアメリ母様に挨拶をして、部屋に戻った。
レティーシアが居なくなったので今日は久しぶりにコリンナが僕の面倒を見てくれた。
「ねえ、コリンナ。僕はずいぶんと強くなったと思ってるんだ。船を発見して助けられるって。でも、僕は自分の実力を過信しすぎていたみたいだ」
「リリアーナ様は、ああ言ってましたが本当はすごく誉めていらしたのですよ。さすがだって。ただ、リリアーナ様は他の方々を助けたことよりもジルベール様を失うかもしれない事を恐れているのです」
「まあ、それは解るけど、心配しすぎだと思うんだよね」
「それが親心ですよ。リリアーナ様にとっては、アメリ様はいつまでも子供のままで、ジルベール様は赤ちゃんのままなのですよ。親という者は、そう言う者なのです」
なるほど。
「赤ちゃんはひどくないか。でも僕はリリアーナ母様に愛されてるから怒られたって事」
「そうですね」
「じゃあ、甘んじて受けるしかないのか」
「ええ、怒られるのも子の務めですよ。アメリ様もジルベール様も他の子供達と比べるととても良い子です、ですからリリアーナ様は親として怒る機会がありませんでしたから。
それに、ジルベール様の成長が周りの方々と比べてお早いので、親の方が付いていけないのですよ」
「確かに、誘拐された同じ年齢の子供が追いかけると言うのは心配しかないか」
「甘えられるうちに甘えてください。そういうわけなんで、今日はわたくしが甘えさせましょう」
「コリンナはアメリの母様の従妹だったよね」
「ええ、血のつながりがあるのですよ。わたくしもジルベール様の事を子供の用に思ってます。ですから存分に甘えてください」
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