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5部 10歳後半
5.27 木こりに聖剣を配っちゃえ
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領地には木が沢山あるが、あまり林業が盛んでは無い。
領地の木は森を少し入れば直系60cm~1mと非常に大きく育っている。
木も密集していて間伐が必要だ。
この領地の木は硬く、家の柱としてはとても良い性能。
必要性も高く、ニーズもある。
しかし木こりが少なく木の切り出し量はかなり少ない。
原因の一つは工具のせいだ。
斧に使う鉄が硬くないため簡単には木が切れない。
現状1本を倒すのに1日では倒れない。
のこぎりを作って試していたがすぐに歯がつぶれた。
そこで、魔法で強化した前世の電動ノコギリ、つまりチェーンソーを作ろうとしていた。
ロジクールさんと試行錯誤したが無理だった。
複雑すぎる、耐えれる金属も無い。
チェーンもゆがみがすぐにでてしまう。
魔道のこぎりを作るのを諦めることにした。
しかし、ふと魔道のこぎりではなく、光の聖剣を作れば木が切れるのではないかと思い浮かぶ。
魔道具としての薄く光を纏った剣。
ロジクールさんに、オメガさん、ロレックスさんを入れて、魔法陣のアイデアを出しトライする。
すると、案外簡単に出来た。
使用者に光魔法の特性が無くても、多少の効果を持たせる事はあっさり出来た。
しかしそこそこの威力を持たせると魔力の消費半端ではない。
次に効果を高める方法。
今迄の経験から使用制約をつける事で効果が上がる事はわかっている。
ここからは、実現性を維持出来る限界まで制約を付ける試行錯誤。
ロジクールと構想を考えてみる。
人を切れないが木と魔物が切れる。
これだと制約ではなく単なる制限で、効果が上がる気配は無い。
しかし”木にしか力が使えない”にすると消費量が減った。
最初に比べ少ない魔力で光の効果がある。
大木でもさくさく切れる。
これをベースに、2種類の方向へ魔道具を調整する。
一つは、加工用の道具。
制約1:使える場所をこの土地に限定する。
制約2:木にしか力が使えない。
大きな丸太を加工して使いやすい柱、板に加工する据え置き型の装置。
これは、数名で動かすので、数名分の魔力を使って歯を維持する。
今までに比べれば、圧倒的にさくさくと加工できる。
据え置きなので、大型の魔法陣を使えるのも良い。
二つ目は、実際に森に入って木を切る斧。
森に入ると、魔物がでる。
折角の光魔法の道具が、魔物相手に使えないと戦力にならない。
単に思い道具を持ち運ぶだけでは効率が悪い。
そこで、最初の加工用よりは制約を少しゆるくした斧にした。
制約1:使える場所を、森の中に限定する。
制約2:木を襲ってくる魔物しかにしか力が使えない。
当然、魔力消費は増えるが加工用に対して使う時間は短い。
今迄、巨木は1本の切り出しに1日から2日かかっていたが、1本1時間もかからずに巨木が切れる。
しかも、光を纏うのは斧の刃だけなので剣に比べれば小さい。
木を切ったり魔物との戦いは1日に何時間もある訳では無い。
実際1本の木を切るには周りの木の状況を確認しどれを間伐するか決めようやく1本を切り出す。
大きな木を伐採でも1本1時間。多くても1日に2,3本しか切らない。
平均的な魔力があれば十分足りる。
次に、切った木を持ち帰るのだが、森の奥深くは数日かけて移動するもの。
大型のマジックリュックでも、数本入れれるぐらいが限界でそれでは非常に効率が悪い。
そこで、現在の転移型のアイテムボックスを大きくして、ベース基地に装置する。
その片割れを持ち運び、木を切る周辺の中央部に中継基地を設置する。
周りで切った木を大型のマジックリュックにしまい、中継基地に行ってベース基地に木を送る。
ある程度木を切ったら中継基地を移動させる。
いままで木こりが森に入る場合は多くても5名一組で活動していたようだが、これからは森の奥深くで長い間活動するので10名以上で中に入る。
マジックテントもあるので、生活もそれほど問題はない。
この世界の木こりは、森の木を維持する知識や経験が豊富だ。
自然を愛する人たちで継承してきたからだろう。間伐と植樹そういったことも心得ていた。
焼畑農業が流行っていなくて良かった。
伐採しても、山がはげになる事もなさそうなのでやり方は任せる事にした。
そして、枝など、家や家具に使えない木は、炭を作ってもらうようにした。
炭の作り方も指示した。
皿の焼きがまを参考に、薪を炭にする。
魔道具によって、温度がコントロールできる。
お試しで、温度によってどう変わるかも試してもらい、自分達で試行錯誤してもらった。
結局、およそ1000度でまきを炭にする事になったようだ。
皿の焼きがまに対してだいぶ温度が低いのでやりやすい。
そして、最初に切った木で最初は教会を立ててもらう。
ついでに日本風の瓦も作った。
教会の完成は、3月末。
山の奥は、精霊が多く、こういう地ではアロノニア様の教会が一般的だ。
なので、今回の教会は、アロノニア様の専用教会です。
私がグランスラム帝国に行く前に神像を設置する予定です。
大量の木が切り出される事で、木に関する職業に従事できる求人が増えた。
彼らは、加工や、炭作りで働ける。
そして、領地の家を建てる速度も上がり、人の増員に追いついてない建物不足も解消されそうだ。
切りすぎなければ、良いことづくめ。
領地の木は森を少し入れば直系60cm~1mと非常に大きく育っている。
木も密集していて間伐が必要だ。
この領地の木は硬く、家の柱としてはとても良い性能。
必要性も高く、ニーズもある。
しかし木こりが少なく木の切り出し量はかなり少ない。
原因の一つは工具のせいだ。
斧に使う鉄が硬くないため簡単には木が切れない。
現状1本を倒すのに1日では倒れない。
のこぎりを作って試していたがすぐに歯がつぶれた。
そこで、魔法で強化した前世の電動ノコギリ、つまりチェーンソーを作ろうとしていた。
ロジクールさんと試行錯誤したが無理だった。
複雑すぎる、耐えれる金属も無い。
チェーンもゆがみがすぐにでてしまう。
魔道のこぎりを作るのを諦めることにした。
しかし、ふと魔道のこぎりではなく、光の聖剣を作れば木が切れるのではないかと思い浮かぶ。
魔道具としての薄く光を纏った剣。
ロジクールさんに、オメガさん、ロレックスさんを入れて、魔法陣のアイデアを出しトライする。
すると、案外簡単に出来た。
使用者に光魔法の特性が無くても、多少の効果を持たせる事はあっさり出来た。
しかしそこそこの威力を持たせると魔力の消費半端ではない。
次に効果を高める方法。
今迄の経験から使用制約をつける事で効果が上がる事はわかっている。
ここからは、実現性を維持出来る限界まで制約を付ける試行錯誤。
ロジクールと構想を考えてみる。
人を切れないが木と魔物が切れる。
これだと制約ではなく単なる制限で、効果が上がる気配は無い。
しかし”木にしか力が使えない”にすると消費量が減った。
最初に比べ少ない魔力で光の効果がある。
大木でもさくさく切れる。
これをベースに、2種類の方向へ魔道具を調整する。
一つは、加工用の道具。
制約1:使える場所をこの土地に限定する。
制約2:木にしか力が使えない。
大きな丸太を加工して使いやすい柱、板に加工する据え置き型の装置。
これは、数名で動かすので、数名分の魔力を使って歯を維持する。
今までに比べれば、圧倒的にさくさくと加工できる。
据え置きなので、大型の魔法陣を使えるのも良い。
二つ目は、実際に森に入って木を切る斧。
森に入ると、魔物がでる。
折角の光魔法の道具が、魔物相手に使えないと戦力にならない。
単に思い道具を持ち運ぶだけでは効率が悪い。
そこで、最初の加工用よりは制約を少しゆるくした斧にした。
制約1:使える場所を、森の中に限定する。
制約2:木を襲ってくる魔物しかにしか力が使えない。
当然、魔力消費は増えるが加工用に対して使う時間は短い。
今迄、巨木は1本の切り出しに1日から2日かかっていたが、1本1時間もかからずに巨木が切れる。
しかも、光を纏うのは斧の刃だけなので剣に比べれば小さい。
木を切ったり魔物との戦いは1日に何時間もある訳では無い。
実際1本の木を切るには周りの木の状況を確認しどれを間伐するか決めようやく1本を切り出す。
大きな木を伐採でも1本1時間。多くても1日に2,3本しか切らない。
平均的な魔力があれば十分足りる。
次に、切った木を持ち帰るのだが、森の奥深くは数日かけて移動するもの。
大型のマジックリュックでも、数本入れれるぐらいが限界でそれでは非常に効率が悪い。
そこで、現在の転移型のアイテムボックスを大きくして、ベース基地に装置する。
その片割れを持ち運び、木を切る周辺の中央部に中継基地を設置する。
周りで切った木を大型のマジックリュックにしまい、中継基地に行ってベース基地に木を送る。
ある程度木を切ったら中継基地を移動させる。
いままで木こりが森に入る場合は多くても5名一組で活動していたようだが、これからは森の奥深くで長い間活動するので10名以上で中に入る。
マジックテントもあるので、生活もそれほど問題はない。
この世界の木こりは、森の木を維持する知識や経験が豊富だ。
自然を愛する人たちで継承してきたからだろう。間伐と植樹そういったことも心得ていた。
焼畑農業が流行っていなくて良かった。
伐採しても、山がはげになる事もなさそうなのでやり方は任せる事にした。
そして、枝など、家や家具に使えない木は、炭を作ってもらうようにした。
炭の作り方も指示した。
皿の焼きがまを参考に、薪を炭にする。
魔道具によって、温度がコントロールできる。
お試しで、温度によってどう変わるかも試してもらい、自分達で試行錯誤してもらった。
結局、およそ1000度でまきを炭にする事になったようだ。
皿の焼きがまに対してだいぶ温度が低いのでやりやすい。
そして、最初に切った木で最初は教会を立ててもらう。
ついでに日本風の瓦も作った。
教会の完成は、3月末。
山の奥は、精霊が多く、こういう地ではアロノニア様の教会が一般的だ。
なので、今回の教会は、アロノニア様の専用教会です。
私がグランスラム帝国に行く前に神像を設置する予定です。
大量の木が切り出される事で、木に関する職業に従事できる求人が増えた。
彼らは、加工や、炭作りで働ける。
そして、領地の家を建てる速度も上がり、人の増員に追いついてない建物不足も解消されそうだ。
切りすぎなければ、良いことづくめ。
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