旧転生者はめぐりあう

佐藤醤油

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5部 10歳後半

5.10 サフィーナ救出

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【前書き】
昨日、旅行中に行方不明になってた猫が見つかりました。
軽井沢の保健所から連絡があり、迎えに行きました。
本物でした。3カ月半ぶり。
着いた時は私達の事も、家も覚えて無い感じ。
朝になると夢では無くて今日もいました。
ネコちゃんの名前を呼ぶとニャーと返事が、
少し思い出したのかな。

ボロボロ、痩せてました。
これから、ゆっくりと治療です。
もともと、猫が死んだと思って、その悲しみを忘れるために書き始めた小説。
忘れる必要も無いなら、書かなくても良いかもしれませんが、
すっかりライフワークになったので、そこそこ頑張ろうと思います。

【本文】
「じゃあね。急ぎだから、ばいばい!」

「え?!」
アロノニアさまーーーーーー!!

急に目の前の映像が変わる。

場面がいきなり切り替わっている。
強制的に転移させられている。

瞬間、時間魔法を使い自分だけ100倍に加速した状態に。
周りを確認。

1m右にサフィーナ様。
その正面に裸の知らない男が立っている。
私の後ろにコハクがいるようだ。
まずい、余裕が無いな。

すばやくサフィーナ様を正面から確認。
上半身がはだけて肌が見えるが下はちゃんと穿いてる。
良かった、まだ大丈夫。

サフィーナ様の後ろに男が1人いて体を押さえつけている。
両足に1人づつ足を捕まえている。

さらに離れて後ろに侍女2人。
その前に立って二人を剣で脅す男1人。

状況は確認できたが、なぜこうなっているかは解らない。
とりあえず、この男達からサフィーナ様を助けろと言う事だろう。

まず、裸の男を後ろに吹き飛ばし場所を確保。

サフィーナ様の安全確保が最優先、躊躇はしない。
捕まえている男を3人、光の剣で眉間を貫き瞬間的に殺す。
死んだ男は、マイボックスに収納できるのでそこに隠す。
血の1滴すら漏らさず、消す。
サフィーナ様に汚れはつけない。
それに時間の流れを変えている世界で手荒に動かすと、触れているサフィーナ様にダメージが伝わる可能性がある。
極力動きが伝わらないようにした。

そして侍女の前にいる男は侍女に触れているわけでもないので殴って気絶させる。
それで男が死んでも気にしない。

外部時間で2秒未満。
割と丁寧に処理しました。
が、我ながら急に切り替わったこの場面でよく対応できたな。

終わると時間魔法を解除。
同時に周りに防音魔法を展開、音が部屋の外に漏れないようにします。

そして光り魔法で近くを明るくする。

サフィーナ様に「助けに来ました。たぶん」
サフィーナ様が、そっと目を開ける。

私を見て「ジルベール様、どうして?」
「うーん、理由は後にしてください。
すいませんが、私も状況が把握できてません。
とりあえず無事ですか?お怪我は?」

後ろにいた侍女が、
「ささささ、 
       サフィーナ様は、スリ傷や打撲があります。
おおおおお、
      お体は、間に合いました。なんとかぎりぎり。
あああああ、
      ありがとうございます」

そうとう動揺している。
怖かったのだろう。可愛そうに。

「そうですか、良かった。
    コハク、サフィーナ様の着替え手伝って」

私はその間に侍女の縄を切る。

こうい時に記憶が消せると便利なのに。
ふと、記憶を消す魔法をメリーナ様から貰っていた事を思い出した。

スキルを確認。
忘却の魔法:レベル×10分までの記憶を忘れさせる。
都合の良い様に書き換え可能。
使ってないから、スキルレベル1。

よし、10分だな。

急いでサフィーナ様の着替えを終わらてもらう。

そしてすぐにサフィーナ様に向かって忘却の魔法をかける。
記憶については、縛られた状態で男に手出しはされず囲まれてた時に私が突然現れた事に改ざんする。
侍女二人も同じように魔法をかける。

状況を再度確認したら、なんとか10分の記憶の忘却で変な記憶が無くなっていたようで良かった。
改ざんもうまくいったようだ。
サフィーナ様と侍女に回復魔法を使う。

それから、私は最初に吹き飛ばした男と気絶させた男をその辺にあった布と縄をくるくると巻いて、箱に詰めて荷物で隠した。

そして、王子が何処にいるか質問する。

王子は、扉の向こうにいるはずとのこと。
外の部屋に、20名以上の敵。
総数は、全部で100名近くいることが解った。
さて、王子を助けに行かないと。
魔力はまだあるので、普通の兵士が100人ぐらいなら魔力が切れても大丈夫だろう。
よし、さっさと行くか。

「コハク、結界は張れますか?」
「できます」
「では、ここで結界を張って3人を守っていてください」

「お手伝いしなくても宜しいのですか?」(コハク)

「もしかしたら魔法の余波がくるかも知れないから離れていたほうが気が楽だ。
ここで待っていて欲しい」(ジル)
「解りました。この方々をお守りします」(コハク)

「じゃあ、行ってきます」(ジル)

「え、ジルベール様、私も魔法が使えますのでお手伝いさせてください」(サフィーナ)

「いや、邪魔だから。確実に。
コハクと一緒に居てください」(ジル)

「そんな、10歳の少年に全てを任せるなど、私には....」 (サフィーナ)
の言葉の途中でそれを無視して、さっさと行動を開始。
どうぜ、コハクの結界からは出れらないだろうし今は急いで行動したほうが良さそうだ。

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ピンチを救ったジルベール、普通ならサフィーナの危機一髪を救ったことでハーレムフラグが立ってますね。

さて、どうでしょうか?
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