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第一章

旅立ち

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 外へ出て城を見上げると、優人が想像するよりもずっと大きな城だったことがわかった。白く美しいその城は、どこの部屋もがらんと人が居なかったことを知っているとどこか寂しげに見える。
 必ず戻ります、とエリーは城に深く頭を下げる。その様を見つめ、カミーユはほんの少し苦々しい表情をしていた。
 優人にはまだ、エリーの言葉の意味もカミーユのその表情の意味もわからなかった。

 まずは城からも見えた森に入り、そこを抜けて隣の街を目指す。エリーの話によると、その目的地までは大した魔物も居らず心配することはないと言う。
「城の近辺は国の騎士団が守っているからな、あまり強い魔物は寄ってこないのだ。」
「へえ、騎士団が居るのか」
「魔力の強く残っている者や剣の腕が立つ強者揃いの騎士団だ。ここの城の周りだけでなく、世界のあちこちに支部があって街や村を守っている」
「エリーも剣の腕は相当なものだとアリアンナ様から聞いたよ」
 優人がそう言うとエリーは誇らしげに笑って胸を張った。
「何を隠そう、わたしがその騎士団を率いる団長だ。この国では、誰にも負ける気はせんな」
 優人はそうだったのか、と驚きつつも思わず尊敬の眼差しを向けてしまった。身体は優人よりもうんと小さく細い腕なのに、誰よりも強いなんて。俄かに信じ難い話ではあるが、共に旅をするうえではこの上なく心強い。それに、エリーの堅苦しい喋り方に対する疑問も晴れた。確かに、軍人だと言われればそんな雰囲気である。
「救世主とは言えだ、まだ戦闘の経験もないままでは何もできまい。一人前になるまではきちんとサポートするぞ、安心しろ」
「よろしくお願いします」
 任せろ、とエリーは握り拳で自らの胸を叩く。優人は小さいけれど頼もしい師匠が出来た気分だった。

 そんな和やかなムードの中、森へ向かって歩き続けていると、エリーが突然、お、と何かを見つけた声を上げた。カミーユもちらりとこちらを見てニヤリと笑う。
「仲良く喋ってる場合じゃねえぜ、救世主サマよ。」
「早速敵のお出ましだ。剣を構えろユウト!」
「えっ?あ、はい!」
 カミーユとエリーが目を向ける方を見てみると、深く草が茂った部分が揺れ動き、確かに何か居るようだった。腰に提げた剣を抜き、前に構えてみる。剣を扱ったことなどないので正しい構え方なのかどうかはわからないから、身体が動いた通りに持ってみた。
「なかなかサマになっているぞ。いいか、敵の姿が見えないのに無闇に斬りかかるのは得策ではない。姿を見極めて、かつ向こうがこちらに気付いていないうちに仕留めることが肝要だ」
「なるほど、相手をきちんと見てから…」
 ガサガサと音を立てて何かが姿を現わす。 それはゲームなどをよく知らない優人でも見覚えのある、丸いフォルムの魔物だった。
「スライム…まさに初めてには御誂え向きのヤツだな」
 離れているので正確な大きさはわからないが、バスケットボールくらいはありそうだ。鮮やかなオレンジ色が動きに合わせて弾む姿はゼリーのようで、正直強そうには見えない。
「弱そう…」
「ああ、個体差もあるが好戦的ではなく力もあまりない。それでも野生の魔物だ、襲われれば身を守ろうとしてかかってくるぞ。」
 ただ見た目に騙されて油断しては思わぬ危険があるかもしれない。そろりと近寄り、改めて剣を握り直す。
「説明するより、やってみた方がはやい。さ、やってみろ」
 エリーはそう言ったきり背後で腕を組み、立ったままでいる。どうやらこれ以上は口出しも手出しもするつもりはなさそうであるため、とりあえずは一人でやってみるしかない。そう思った。
 それでも後ろに国で一番強い騎士が居ると思えることが心強く、良くも悪くも思い切りよく行動できた。サッとスライムの背後へ近寄り、気付かれる前に剣を振り下ろす。剣を振るうのはもちろん初めてなので、腰が引けて格好悪い姿だったろうと思う。
「やっ!」
 剣は見事に命中した。綺麗に真っ二つ、という訳にはいかなかったが、その身を切り裂くことができた。剣が入り込む感覚は本当にゼリーのようで、少しの弾力を感じた後にするりと切れてしまった。裂かれたスライムが弾け、破片が散り散りとなってあたりに舞った。
 倒したかのように思えた、が、次の瞬間、優人の左肩に鈍い痛みが走る。
「…っ!痛っ!なんだ?」
 周りを見回すと、散り散りになったスライムがそれぞれに動き出し、優人へ反撃しようと体当たりをしてきているのだった。
「わっ!くそ、なんだこれ…!」
「わはは!そいつは細かく斬れば斬るほど分裂するのだ。ほらほら、どんどん増えるぞ」
「いった!これ、地味に結構痛い…!」
 優人がやられているのを見ても、エリーは助けようとする素振りは見せない。カミーユは肩を震わせて笑ってすらいる。優人がなんとかしようと剣を振るうたびに、スライムは少しずつ小さくなりながらもどんどんと増えていく。
「これ、どうしたらいいんだ…!」
「そいつを倒すには二つポイントがある。ひとつは正確に真ん中を狙うこと。ちょうど真ん中にある見えない核が弱点だ。ふたつめは素早く斬り裂くこと。そいつらは核がほんの少し切れた瞬間から分裂が始まる。分裂が終わるその一瞬までに斬り裂くんだ。このふたつのどちらが欠けてもいけない」
「真ん中を、素早く…」
 確かにさっきの優人の剣は微妙に中心を外し、おまけに恐る恐る斬りかかったので剣の勢いはヘロヘロだった。これではスライムは分裂し続け不利になるばかりである。
 優人はもう一度気合いを入れ直し、ぶつかってこようとするスライムめがけ、まっすぐ真ん中を、できるだけ速く剣を振り下ろした。
「はっ!…やあっ!」
「くはは、全然ダメじゃねえか、遅い遅い!オマエのそんなヘロヘロ剣じゃ増え続けるだけだぜ」
 思い切って剣を振り真ん中を狙うものの、動く標的にはうまく当てられない。もともと腕力もあるほうではないため、速度も足りていないようだった。スライムたちは失敗するごとに小さく分裂し、それぞれに動き回る。数は増え続け、的は小さくなり、状況はどんどん不利になる。
 初めての戦闘だが、想像以上に苦戦している。初めてに御誂え向きとは一体何のことだったのかと問いたくなるほどだ。思ったより現実は厳しいということなのか、優人の才能があまりにもないのか、優人自身ではそれはわからなかった。ほんの少しだけ泣きそうだった。
 それでもやるしかない、やると決めたのだ。なんとか自分を奮い立たせる。
 優人は一旦スライムの群れから距離を取り、深く呼吸をして心と身体を落ち着かせる。集中だ、集中、と雑念を取り払う。こんなことでこの先大丈夫なのかとか、もしダメでもエリーが何とかしてくれるかもとか、そういうことは一度一切忘れる。
 意識をひとつに、ただ真っ直ぐ、魔物だけを見る。
 …すると、不思議な感覚が湧いてきた。湧いてきたというよりも、伝わってきたのだ。何処からなのか、それはよくわからなかったが、恐らくはスライムたちからだ。伝わってきた感覚は、言葉にしようとすればどう表現したらいいのか、少し難しい。
 チクチクとした、嫌な気持ち。小さな悪意のような、ちょっとした害意のような、そんな感情だ。それは、誰にでもあるような、そう、嫌なやつを少し困らせてやろうとか、ちょっと痛い目に合わせてやろうとか、そういう気持ちだ。
 何故こんな場面でそんな気持ちを感じるのかはわからなかった。表情などなにも判別できやしないスライムたちに向き合うと、それがまるで自分の感情であるかのように感じた。それと同時に、この手でそれを断ち切らなくてはと強く思った。
「…はあっ!」
 こう動こう、と頭で考えるよりも先に身体が動いていた。迷いなく振り下ろされた剣は、今度はすっぱりとスライムの真ん中を斬り裂いた。途端、視界で何かがきらりと光ったが、優人は次のスライムに意識を集中して今度も同じように綺麗に真ん中を斬る。素早く標的に剣を振るう感覚を忘れず、身体が覚えてしまえるようにと夢中で次々に斬り続けた。
 優人が感じた不思議な感覚は、スライムを斬りつけるごとに強くなっていった。それでも、一心不乱に剣を振るい続けた。
「ほう、驚いたな。どうなることかと思ったが、飲み込みは早いようだ」
「…フン、面白くねえ」
「そう言うな、カミーユ。ユウトの持ち味はあの集中…か。今は技術のなさも力のなさも精神力で何とかしている…」
 エリーは面白がっているようで、冷静に優人の今の実力を測っていた。剣や魔物などとは関わりのない世界で生きてきた人間なのだから、未熟なのは当たり前である。それでも、追い込まれたときに顔を見せるのは本人の一番得意とするもの、持ち味であり、それが才能である。そしてそれ以外は伸び代であるとも言える。エリーはそれを探していた。
 本人にその自覚はないが、優人の集中力はエリーの目から見ても凄まじいものだった。エリーは始めから、優人が二、三ほどスライムを倒せれば御の字であろうと考えていた。優人の立って歩く姿を見れば戦える力がほぼないと言ってよいほど力がないことがわかる。もちろん経験もない。全くの初めてなのだから、うまくいかなくて当然である。
 まず剣を振るう感覚に慣れされること、うまくいかないこともあるとわかってもらうことが今回の目的であった。
 けれどいざ戦わせてみればどうだ。必死に感覚を追い求めて掴み、ひたすらに相手に集中することで、既に分裂し続けたスライムの半分ほどは倒し終えた。この結果はエリーも驚いたし、エリーと同じように考えていたカミーユも驚いていた。
「…しかし、それもそう長く続くものではない、か」
 いくら集中すると言っても限度がある。元々体力も腕力もある訳ではないところを、全て精神力だけでカバーしていたのだ。その分長くは持たない。優人はひどく息を切らし、だんだんと剣も鈍くなってきた。これでは、またスライムを分裂させ続けてしまうかもしれない。
「くそっ……はぁっ…!」
 残り三体を残したところで、ついにまた中心を外してしまった。弾けたスライムがまた増えてしまった…そう思ったときだった。
「…えっ…!」
 ひゅん、と風を切るような音が一つ、微かに聞こえたと思った。気がついたら、目の前にエリーの背中が見えた。残ったスライムはみんな真っ二つに斬られ、びちゃりと地面に落ちた。
「…よく頑張った、最後のはおまけだ」
「…ありがとう、エリー…」
 最後に分裂させてしまったスライムを入れて六体は居たはずだったが、一つの音がなる間に全て消えてしまった。優人には、剣の軌道はもちろん、何も見えはしなかった。


「大丈夫かユウト、立てるか?」
「な、なんとか…」
 普段運動も殆どしない優人にとって、初めてのスライム戦は激しすぎる運動だった。ひどく体力を消耗し、地面に刺した剣にしがみついてしゃがみ込んでしまっていた。エリーが手を差し伸べて立たせてくれる。
「…すごいなエリーは。さっきまで結構遠くで眺めていたのに…」
 エリーが元々立って見ていたところにはまだカミーユが立っている。この距離を駆け寄ってくるのに、優人は全く気がつけなかった。
「なに、これくらいは朝飯前だ。ユウトも初めてにしてはすごかったぞ!」
「いや、こんなに大変だとは…あれ、」
 呼吸を整えて辺りを見回すと、さっきまで戦っていた場所にキラキラと光る石のようなものが見える。戦う前までは、こんな宝石のような石はなかったように思う。
「エリー、これは?」
 優人が尋ねると、エリーは見たこともないくらいに優しく微笑んでいた。その表情に、優人は少しどきりとする。
「これはあのスライムだったモノだ。ユウトの封印の力で、魔力のみが残り凝縮され、この石になる」
 拾い上げてみると、確かに色はスライムの鮮やかなオレンジ色と似た色をしていた。
「わたしたちは星石と呼ぶ。この旅は魔物を倒していくことが目的ではあるが、とりわけわたしが求めているのはこの石…そして、この石を作れるのは封印の力を持つ救世主、ユウトだけだ」
 丁寧にひとつひとつ残さず拾い集めながらエリーは話す。細かく散らばったそれを優人も手伝って拾うと、エリーが斬ったスライムたちは液状になり辺りにまだ残っていることに優人は気がついた。
「わたしが斬っても魔物が星石になることはない。スライムたちはばらばらになって身動きできない状態にはなったものの、それはやがて集まってひとつになり、また元の姿に戻る…」
「…なるほど…アリアンナ様から聞いた、この世界の人の手では魔物を弱らせることはできても、消し去ることは出来ないって」
「そういうことだ、見ての通りな」

 拾い終えた後、飴玉のように小さな一粒を摘みあげ、光に翳して眺める。その瞳は愛おしむような、そんな優しい色をしていた。
「…改めて言おう、ユウト。この任、受けてくれて感謝する。お前は、恩人だ。」
「…どういたしまして」
 こんなにも面と向かって感謝を述べられることもなかなかない。どういう顔をしたらいいのかわからず、思わず目を逸らしてしまった。
「ま、この程度で苦戦してるようじゃ~、先が思いやられるがなぁ」
 いつの間にか側まで来ていたカミーユが会話に割り込み、優人が持っていた星石を取り上げ、そのままエリーの手の中に投げ入れた。
「うん、自分が全然ダメなのはすごくよくわかった…強くなれるよう、努力する」
「そうしてくれ」
 そう言うとさっさと歩いて先に行ってしまった。それを少し疲れた顔で見つめる優人に、エリーは苦笑いをした。
「…さ、わたしたちも先を急ごう。今日はあの先に見える森の少し入ったところまで行くぞ」
「ああ、行こう」
 歩き出す足は少し疲れて重かったが、これ以上情けないことは言えない。せめて今日の目的地まで、また魔物が現れないことを祈るばかりだ。

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