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18 初夜 ~溺愛夫編1~ ※

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 ガリアードの部屋に入るなり、キスが始まる。

「ふっ、んん、が、りあど、さま」
「リリアン、ふっ、可愛い、君のそんなレース下着姿を、あのクソ王子に見られたかと思うと、悔しいっ」
「あん、っ、ああ」

 ガリアードは器用にも、キスをしながら歩いてベッドに俺をおろした。そしてキスは首元に到達し、肌を思いっきり吸われた。

「ああ!」
「リリアン、美しい。とても綺麗だ」
「は、恥ずかしいです」
「だめだ、よく見せて。私のためにこのような下着を身に着けてくれたのだろう?」
「あっ、でも今、下は履いてない……」

 ガリアードに両手を掴まれて広げられた。そしたら総レースのキャミソールの前が開き、俺の恥ずかしい男の子が丸見えだ。それよりもこの意味をなさないキャミソールを脱ぎたい。裸より卑猥な気がしてきた。

 ジュリたちの前に出た時は、ガリアードがシーツをぐるぐる巻きにしていたので、俺の肌は顔と足裏ぐらいしか見えなかった。でも部屋に入った瞬間、体に巻いていたシーツは取られた。

「リリアンのいやらしい下着はここにあるよ」
「えっ、なんでそんなところに! 返してください」
「だめだ、初夜の記念品だ。洗濯せずに額縁に飾ろう」
「……」

 えっ、キモイ。

 俺の旦那様は、真顔でキモイことを言っている。それはリリアンの部屋で脱げと言われて脱いだハイレグTバックという何とも卑猥な真っ白な総レースの下着、というよりも布、下着の意味はどこにも見つけられなかった代物だった。しかも先走りで少し濡れている下着。それをシュシュのようにガリアードは自分の手首に巻いていた。可愛い白いシュシュを手首に着けているなって思っていたんだよね。俺の総レースのキャミソールに合わせたガリアードなりの初夜のアクセサリーか何かかと思っていたけれど、チガッタ! それは俺の使用済みおパンティ、しかもほやほや。

 俺の旦那はただの変態夫だった。凌辱夫ではなく、凌辱朗読夫を見事にこなした変態夫だった。

「リリアン、何を考えているの?」
「僕の下着より、僕を見てください。そんなものに負けたくありません、だからガリアード様の気を引くものは、僕が保管します。返してください」
「……」

 あれ? 旦那大好き新米妻を演じてみたけれど間違えた? ガリアードの顔が怖いことになっている。俺調べによると、溺愛夫はこういった種類の意味のわからない嫉妬にさえも、萌えるということだったが。ついに社畜として、先方の求めるものを掴むことができなかった、これではリリアンはただのわがまま令息と思われかねない! 凌辱が始まる!?

「わがまま言ってごめんなさい!」
「……なんて可愛いんだ」
「へ?」
「自分の濡れた下着にさえも嫉妬するとは! リリアン心配いらないよ、下着はリリアンの肌から外れた時点でもう興味を失った。すまない、こんな初歩的なミスをしてしまうとは。嫉妬なんてさせて悪かった。リリアンの想いは受け取った。これはきちんと洗濯をしてまたリリアンに履いてもらうからな」

 ん? もう会話が複雑すぎてわかんねぇ。とにかく、俺の言葉のチョイスに間違いはなかったらしい。

「では、先ほどの続きを始めていいか?」
「は、はい!」

 ついに始まる、俺の初夜!

 ガリアードは、総レースのキャミソールを脱がせてくれた。裸になった、するとガリアードも自分の着ていたバスローブを脱いだ。先ほどはバスローブを着たまま俺のお股にアレを挟んで楽しんでいただけなので、きっちり紐まで結ばれていたのをほどくと、ノーパンツ、ノー 贅肉ぜいにく、そこにあるのは筋肉の塊だった。割れた腹筋、雄っぱい、彫刻のような見事な肉体美。そして大きなブツ、ここ重要!

「す、すごいっ」
「そんなに見られると恥ずかしいな」
「さ、触ってもいいですか?」
「好きなだけ触れ、この体はもうリリアン一人だけのものだ」

 俺とガリアードはベッドで向かい合わせに座っている。リリアンは正座、ガリアードはあぐらで向かい合わせ、お互いに裸でね。そっと手をガリアードの雄っぱいに伸ばす。

「あっ、凄い筋肉」
「ふっ、触るのはそこなのか。てっきり息子を可愛がってくれると思ったのになぁ」
「息子……」
「息子がわからないか、リリアンは経験のない可憐な乙女だったな」

 いや、わかるよ。そこに主張していらっしゃる大きな大きなブツのことでしょう?

「リリアンの細くて柔らかい手で触ってもらうのも嬉しいけど、そろそろ私が主導権をもらってもいいか? 旦那として妻を快楽の世界へ導きたい」
「あっ、ごめんなさい。僕でしゃばった真似を、ガリアード様に全てお任せします」

 快楽へ導いて欲しいわ、俺も。仰向けで寝ていたらいつの間にか昇天しました、みたいなのいいな。

「リリアン、では私の膝に座って」
「えっ」
「ほら、対面でくっつこう」
「はい」

 マジですか、いきなりその体位!? 無理でしょ。そう思っても初心なリリアンは何を言われてもその通りに従うのが正解だから、俺はガリアードの首に手を当ててくっついて抱き合う形で膝の上にのった。

 そしたらガリアードがキスを始める、だから俺は必死に首に縋りついて落ちないように、口内を開けてガリアードの侵入を許した。くちゅん、くちゅっと水音が響く。ガリアードは唇を離さずに、俺をそのまま抱きかかえて仰向けに寝かせた。

 良かった、初めから対面座位はちょっと絶対無理って思っていたから、やはり基本姿勢大事だよね。

 なにごとも始めは基本、これ社畜の常識、基本がなっていないと応用きかないのに、それを越して先に行こうとする人、失敗するんだよね。だからまずは基本をマスターしてから、いつかは応用編に行こうな! 俺は心の中でガリアードに言った。夫というよりも、もうすっかり戦友な気分だった。

 ガリアードはリリアンを上からのぞき込む、とても熱いまなざしだった。リリアンは愛されている、それにリリアンもガリアードを少なからず思っている。って俺ね。そう、さっきからこの男がかっこよく見えて……実際かっこいいんだけど。とにかくこの先の展開を楽しみに軽く勃起した。それを見てガリアードはくすりと笑う。そしてキスは胸元に降りてきて、リリアンのピンクの小さい突起を口に含めた。

「ふあっ」

 ぴちゃぴちゃと舐める音、ちゅうぅっと吸う音、それが響く中、リリアンの吐息も混ざる。

「はぁ、ぁ、ああ、んん」
「リリアン、もう声を抑える必要などない、私しかリリアンの可愛らしい声は聞いていないから大丈夫だよ」
「ガリアード様、気持ちぃいです。そこがそんなに気持ちいいところだったなんて知らなかった、です」
「知っていたら大問題だよ、これから全てのことは私が教えていくからね。ほら、ふぅー、こうやって息を吹きかけても」
「はん」
「こうやって指でつねってみても」
「ああん!」
「何をしてもここは触って欲しい、もっとって言ってくる。可愛いな」

 わかっているってば、だって気持ちいいんだもん。アソコが張りつめてきて膝をもじもじしてしまった。

「こっちも気持ちよくなろう」
「ああ、あ、あ!」

 凌辱シーン同様に、俺のあそこを躊躇なくしゃぶるから、秒でイッテしまったよ。二回目の口淫でそのテクニック、やばいな。ガリアードこそ仕事が早くて覚えがいい、俺たちあっちの世界で知り合ったらいい社畜仲間になれただろうな。

「ご、ごめんなさいっ、僕また、ガリアード様のお口にっ」
「ゴクン、良いんだ、リリアンが喜んだ証拠なのだから、気持ち良かったか?」
「……はい、とっても」

 ガリアードはにっこりとほほ笑む、カッコイイ。男前! あっ、俺ばっかりされていてはいけない、してもらって嬉しかったことはしてあげる、これ俺の基本!

「とても気持ち良かったので、僕もガリアード様にして差し上げたいのですが、いいですか?」
「は!? リリアンが? 何をするというのだ」
「えっと、ガリアード様の大きなこちらを僕のお口に……」
「したことあるのか!」

 えっ、まさかの怒った!?

「あ、ありません! だからガリアード様のように出来るかは分かりませんがっ」
「そうか。驚かせないでくれ、大丈夫だ、私はリリアンの中で気持ちよくなりたいから」

 言葉、難しい。俺はもう提案はしないで、そのままガリアードに従う貞淑な妻を演じよう、でも、そのブツ、入るかな? 俺の小さくてかわいいお尻に。

「リリアン、不安にならないで。最初に時間かけて後ろを ほぐすからな」
「はい、よろしくお願いします」

 ついに、来ました。後ろへゴー‼

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