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最終章 閨係の見る夢は
95、王宮での初めての夜は
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初夜っていうからには、やはり夜だよな!
そう思ってたのだけど、結婚式の後の晩餐会やらなんやらで俺はくたくただった。こんなにくたくたで、この後、俺とディーの交わりが始まるの? 風呂を済ませて、最終確認でムスタフ伯爵夫人が訪れた。前日にもチェックされているから、あとはお話だけみたいだった。
「シン君、いよいよだね。あとは殿下にお任せすればいいからね」
「はい」
「ヒートの予定まで三日はあるはずだけど、今夜初めての情交を迎えたら、引き起こされて早めに来るかもしれない。殿下との初夜が終わったと思ったら、すでに七日後ってことになることもあるからね」
「ええ!?」
「それも含めて心配せずにいるといいよ。何かあっても僕はこれからずっと王宮に控えているから、君たちの初夜というか婚姻期間中はいるから安心してね」
「なんだか、すいません」
ムスタフ夫人は俺の頭をぽんっと撫でると、そこに夜着姿のディーがやって来た。髪が少し濡れているから、ディーも風呂を済ませてきたばかりなのだろう。侍女たちが一斉に部屋を出て行った。なんか緊張してきたよ。散々ディーの風呂上りの姿も夜着姿も見てきたはずだし、散々エッチなことは挿入以外はやってきた。それなのに、いざ挿入する日を迎えると、なんとも緊張が体をみなぎってきてしまった。
「夫人、もう診察は大丈夫か?」
「殿下、問題ありませんよ。シン君がヒートに入ったら番契約をなさってくださいね。契約を終えたら一度、私に見せてください。ヒート中でも必ず。うなじの消毒だけはさせてもらいますね」
「ええええぇぇぇ、そうなんですか?」
「君の安全を確認するだけだからね」
凄いのね、王族の番契約。医者が見守るって……。
「まさか、俺たちの交わりも?」
「見ないから! そこまではいくら何でもしないから!」
「そ、そっか」
安心した。というか、この状況がもうすでによく分からないけど。
「では二人とも、楽しい時間を」
「ああ、夫人。すまなかったね、ありがとう」
ムスタフ伯爵夫人も部屋を出て、ディーと二人きりになった。
早速俺はベッドに行って、そこに腰を掛けた。ディーも俺の後を追って、ベッドに上がって来た。
「いきなり?」
「いや、分かんないけど。なんかここに来てみた」
「そう……」
ディーは俺の頬を触り、キスをする。やはりいきなり始まるんだろう。キス、気持ちいいな、とっても気持ちいい。俺は自然と仰向けになり、上にきたディーに抱きついた。
「好き、ディー、好きだよ」
「ああ、シン、私もシンが好きだ。この時をどれだけ待ったか」
「そうだよね、おれも ずと、まって、いた。うおっ、寝そうだったよ、ディー、キス!」
「あ、ああ」
ディーが慌ててキスをしてくれた。俺の夜着をまくって、ディーが大好きな俺の胸を触った。
「んん」
「シン、愛してる」
「ん」
ディーの手が気持ちいい。官能を誘うというよりも、眠気を誘う? ああ、いかんいかん、これから大事な初夜なのに、昼間の緊張感が一気に解放された。ディーと二人きりにやっとなったからか、緊張よりもいつもの安心感が勝ってしまった。
「んちゅっ、ディ、すきっ」
「シン、下もいいか?」
「うん、いいよぉ」
ディーが俺の全てを脱がした。そして唇はずっと繋がったまま、気持ちいい。ああ、ついに俺は、この男と今夜、繋がるんだ。
「ディ、むにゃむにゃ、繋がるぞぉぉ」
「シ、シン?」
「おう、開通だぁぁ、むにゃ」
「シンーっ、まさかの今夜、これで終わりか!?」
「終わりだ、んにゃ」
ディーが睦言を言っている。可愛いな、会話よりも先へ進めよ、もう我慢する事ないんだぞっと思って、俺はディーが来るのを待っていた……夢の中で。
「……まぁ、仕方ないか。慣れないことを今日は沢山させてしまったからな、明日覚悟してくれよ」
「ディー、だいしゅきっ」
俺はディーに絡みついて、安眠を手に入れた。
そう思ってたのだけど、結婚式の後の晩餐会やらなんやらで俺はくたくただった。こんなにくたくたで、この後、俺とディーの交わりが始まるの? 風呂を済ませて、最終確認でムスタフ伯爵夫人が訪れた。前日にもチェックされているから、あとはお話だけみたいだった。
「シン君、いよいよだね。あとは殿下にお任せすればいいからね」
「はい」
「ヒートの予定まで三日はあるはずだけど、今夜初めての情交を迎えたら、引き起こされて早めに来るかもしれない。殿下との初夜が終わったと思ったら、すでに七日後ってことになることもあるからね」
「ええ!?」
「それも含めて心配せずにいるといいよ。何かあっても僕はこれからずっと王宮に控えているから、君たちの初夜というか婚姻期間中はいるから安心してね」
「なんだか、すいません」
ムスタフ夫人は俺の頭をぽんっと撫でると、そこに夜着姿のディーがやって来た。髪が少し濡れているから、ディーも風呂を済ませてきたばかりなのだろう。侍女たちが一斉に部屋を出て行った。なんか緊張してきたよ。散々ディーの風呂上りの姿も夜着姿も見てきたはずだし、散々エッチなことは挿入以外はやってきた。それなのに、いざ挿入する日を迎えると、なんとも緊張が体をみなぎってきてしまった。
「夫人、もう診察は大丈夫か?」
「殿下、問題ありませんよ。シン君がヒートに入ったら番契約をなさってくださいね。契約を終えたら一度、私に見せてください。ヒート中でも必ず。うなじの消毒だけはさせてもらいますね」
「ええええぇぇぇ、そうなんですか?」
「君の安全を確認するだけだからね」
凄いのね、王族の番契約。医者が見守るって……。
「まさか、俺たちの交わりも?」
「見ないから! そこまではいくら何でもしないから!」
「そ、そっか」
安心した。というか、この状況がもうすでによく分からないけど。
「では二人とも、楽しい時間を」
「ああ、夫人。すまなかったね、ありがとう」
ムスタフ伯爵夫人も部屋を出て、ディーと二人きりになった。
早速俺はベッドに行って、そこに腰を掛けた。ディーも俺の後を追って、ベッドに上がって来た。
「いきなり?」
「いや、分かんないけど。なんかここに来てみた」
「そう……」
ディーは俺の頬を触り、キスをする。やはりいきなり始まるんだろう。キス、気持ちいいな、とっても気持ちいい。俺は自然と仰向けになり、上にきたディーに抱きついた。
「好き、ディー、好きだよ」
「ああ、シン、私もシンが好きだ。この時をどれだけ待ったか」
「そうだよね、おれも ずと、まって、いた。うおっ、寝そうだったよ、ディー、キス!」
「あ、ああ」
ディーが慌ててキスをしてくれた。俺の夜着をまくって、ディーが大好きな俺の胸を触った。
「んん」
「シン、愛してる」
「ん」
ディーの手が気持ちいい。官能を誘うというよりも、眠気を誘う? ああ、いかんいかん、これから大事な初夜なのに、昼間の緊張感が一気に解放された。ディーと二人きりにやっとなったからか、緊張よりもいつもの安心感が勝ってしまった。
「んちゅっ、ディ、すきっ」
「シン、下もいいか?」
「うん、いいよぉ」
ディーが俺の全てを脱がした。そして唇はずっと繋がったまま、気持ちいい。ああ、ついに俺は、この男と今夜、繋がるんだ。
「ディ、むにゃむにゃ、繋がるぞぉぉ」
「シ、シン?」
「おう、開通だぁぁ、むにゃ」
「シンーっ、まさかの今夜、これで終わりか!?」
「終わりだ、んにゃ」
ディーが睦言を言っている。可愛いな、会話よりも先へ進めよ、もう我慢する事ないんだぞっと思って、俺はディーが来るのを待っていた……夢の中で。
「……まぁ、仕方ないか。慣れないことを今日は沢山させてしまったからな、明日覚悟してくれよ」
「ディー、だいしゅきっ」
俺はディーに絡みついて、安眠を手に入れた。
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