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第六章 愛になった
82、朝を迎えたふたり ※
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朝のさわやかな光が目に入る。小鳥の可憐な声が聞こえる。体には何かが巻き付いている? とても心地が良い重さと、良い香り。そうだ、俺はディーと一緒に、初めての朝を迎えたんだ。俺の腹に巻き付く、ディーの腕を見てそれを実感した。
ああ、俺はディーと永遠を誓った。
普通の朝が、たちまち特別な朝へと変わった瞬間。まるで昨日までの自分と違う、目が覚めた瞬間から何も不安がない朝は、ここ最近なかった。いつも、いつも、ディーのことを考えて、朝が始まるたびに、また一日終わりへと近づいてしまったと落胆して目を覚ましていた。いつからか、ディーといつまで過ごせるかを毎朝確認するのが日課になっていた。それは、とても目覚めの悪く悲しい一日の始まりだった。
これからは、こんなふうにディーに抱きしめられて迎える朝が日常になっていくのかもしれない。起きた瞬間からこの男を感じて、今日もまた幸せの始まりだって思えるのかもしれない。
相変わらず体は清いままだけど、昨日はやっと本当の意味で両思いになれた。ディーのバカな嫉妬のせいでキスしかできなかったけど。お互いの性器を合わせたり? ディーが大好きな俺の胸を沢山吸わせてあげようと思ったのに。大丈夫なら、ディーの息子も味わってみたかった。まだ俺の胎には挿れてあげられないけれど、口でならディーを喜ばせてあげることができるのに、って、経験ないからディーが喜ぶかは分からないけど。でも、俺だってディーを味わいたい。
ディーは何度も俺のモノを食べて、飲んでいた。いったいどんな味がするのだろうか? ゼッタイ美味しいはずないのに、ディーはいつも甘いなって言って俺を貪っていた。ああ、俺って、王子様に閨係のときから奉仕させまくりだった。せめて妻になったら俺が奉仕したいな。これからいろいろと楽しめるって思っただけで、俺の息子は起きてしまった。
ディーの寝息が耳にあたる。とても心地いいけれど、とても官能的だった。
俺の男が俺の後ろですやすやと寝ている。あー、俺は幸せだ。こんな幸せな朝は初めてだった。胸が高鳴る。ディーの香りと鼓動がこんなに近くで感じられて目覚めるなんて、本当に俺は幸せ者だ。昨日までは好きでもない男と結婚しようとして、ディーから逃げて、全てに絶望して、全てから逃げていたのに。翌日には今までで一番幸せな朝を迎えている。
後ろから回ってくるディーの手を握った。俺はもうこの男を離さない。これからは、ディーに対してだけは貪欲に生きるって決めた。大好きなディー。ああ、俺、ほんとに幸せだな。
ディーの手をそっと俺の口元に導いて、軽く彼の手にキスをした。
「ディー、愛してる。一生離さない」
「私もだ」
「え……」
後ろですやすやと寝ていたはずのディーから、力強い声が聞こえた。そしてぎゅうっと抱きしめられて、首もとにキスが落ちてきた。
「あ、んん。起きてたの?」
「いや、シンの可愛い手の動きで、今起きた」
「ごめん、起こしちゃったね」
俺は体勢を変えて、ディーの方に向きなおした。寝起きのディーの顔も王国一カッコいい。ディーは俺に微笑み、髪を撫でて、おでこにキスをした。
「今まで生きてきた中で、一番幸せな起こされ方だった。シン、私のシン、朝からなんて可愛いの?」
「なんだよ、それ。でも俺もそう、この朝が一番幸せ。ディーと朝を迎えられて、こんなに近くディーを感じられて、俺もうディーのこと諦めなくていいんだって思ったら、朝から嬉しくて」
ディーの瞳を見つめてそう言うと、ディーは破顔した。
「はぁ、朝からそんなに嬉しいことを言ってくれるなんて、シンを早く抱きたい」
「ふふ、俺も。早くディーに抱かれたい」
二人でおはようのキスをした。自然の濃厚なものへと変わる。抱きしめられている体は、ディーが起きる前から反応を起こしていた。そしてディーもそうだった。抱き合っているとお互いに隠せない。
「シン、少しだけ、いいか?」
「少しで、いいの?」
目を合わせてほほ笑みあう。
自然と二人でお互いを触り、言葉もなく、口づけを繰り返した。俺を仰向けにすると、ディーが上から攻めてくる。まだ明けたばかりの始まりの朝、ベッドの上では目覚めると自然に始まる行為。口づけの水音と、互いが興奮する吐息だけが静寂の中で聞こえてくる。
ああ、気持ちいい。キスもそうだけど、ディーが触るところ全てが気持ちいい。この手はいったい何なのだろう。俺のモノを握りしめたディーの手に、ピクっと反応した。
「あっ、あァッん」
「シン、気持ちいい?」
「うん、俺も、ディーの触ってもいい?」
「……ああ」
ディーが俺のを、俺がディーのを握る。朝だからなのか、昨日のことがあったからなのか、気持ちも体もすぐに昂った。言葉もなく、キスを繰り返しながら唾液の交換をしていた。そして手は休まずに、お互いを愛した。
「はっ、はっ、はぁ、んん」
「シン、シン、はァっ、うっ、もう」
「俺も、も、ダメっ、イクっ、あああ」
「くっ、シン! 私もっ」
二人はあっけなく昇りつめ、お互いの熱を吐き出した。息を乱してお互いの腹を汚した。
「はぁ、気持ちいい」
「ああ、気持ちいいな、スッキリしたか?」
「うん、ディーは?」
ディーのその顔を見て、俺は嬉しくなった。満足している顔だった。
「私もだよ、シン、愛してる」
「俺も、ディーを愛してる」
またキスが始まる、飽きることなくこの行為を続ける二人。お互いがお互いを求めている。だけどそんな時間は、俺の腹の音であっけなく終わった。その音を聞いて、二人で笑いあった。
「お腹すいたな。起きようか?」
「うん」
ディーは俺を抱き起して、ふたりでベッドの上に座った。ディーが俺の頭を撫でて、そして俺の手を両手で握って言った。
「シン、おはよう」
「はは! ディー、おはよう」
足早に、寝起きに一通りのことをしてから、やっと朝の挨拶を交わした。
今までで一番甘く、くすぐったい朝だった。
ああ、俺はディーと永遠を誓った。
普通の朝が、たちまち特別な朝へと変わった瞬間。まるで昨日までの自分と違う、目が覚めた瞬間から何も不安がない朝は、ここ最近なかった。いつも、いつも、ディーのことを考えて、朝が始まるたびに、また一日終わりへと近づいてしまったと落胆して目を覚ましていた。いつからか、ディーといつまで過ごせるかを毎朝確認するのが日課になっていた。それは、とても目覚めの悪く悲しい一日の始まりだった。
これからは、こんなふうにディーに抱きしめられて迎える朝が日常になっていくのかもしれない。起きた瞬間からこの男を感じて、今日もまた幸せの始まりだって思えるのかもしれない。
相変わらず体は清いままだけど、昨日はやっと本当の意味で両思いになれた。ディーのバカな嫉妬のせいでキスしかできなかったけど。お互いの性器を合わせたり? ディーが大好きな俺の胸を沢山吸わせてあげようと思ったのに。大丈夫なら、ディーの息子も味わってみたかった。まだ俺の胎には挿れてあげられないけれど、口でならディーを喜ばせてあげることができるのに、って、経験ないからディーが喜ぶかは分からないけど。でも、俺だってディーを味わいたい。
ディーは何度も俺のモノを食べて、飲んでいた。いったいどんな味がするのだろうか? ゼッタイ美味しいはずないのに、ディーはいつも甘いなって言って俺を貪っていた。ああ、俺って、王子様に閨係のときから奉仕させまくりだった。せめて妻になったら俺が奉仕したいな。これからいろいろと楽しめるって思っただけで、俺の息子は起きてしまった。
ディーの寝息が耳にあたる。とても心地いいけれど、とても官能的だった。
俺の男が俺の後ろですやすやと寝ている。あー、俺は幸せだ。こんな幸せな朝は初めてだった。胸が高鳴る。ディーの香りと鼓動がこんなに近くで感じられて目覚めるなんて、本当に俺は幸せ者だ。昨日までは好きでもない男と結婚しようとして、ディーから逃げて、全てに絶望して、全てから逃げていたのに。翌日には今までで一番幸せな朝を迎えている。
後ろから回ってくるディーの手を握った。俺はもうこの男を離さない。これからは、ディーに対してだけは貪欲に生きるって決めた。大好きなディー。ああ、俺、ほんとに幸せだな。
ディーの手をそっと俺の口元に導いて、軽く彼の手にキスをした。
「ディー、愛してる。一生離さない」
「私もだ」
「え……」
後ろですやすやと寝ていたはずのディーから、力強い声が聞こえた。そしてぎゅうっと抱きしめられて、首もとにキスが落ちてきた。
「あ、んん。起きてたの?」
「いや、シンの可愛い手の動きで、今起きた」
「ごめん、起こしちゃったね」
俺は体勢を変えて、ディーの方に向きなおした。寝起きのディーの顔も王国一カッコいい。ディーは俺に微笑み、髪を撫でて、おでこにキスをした。
「今まで生きてきた中で、一番幸せな起こされ方だった。シン、私のシン、朝からなんて可愛いの?」
「なんだよ、それ。でも俺もそう、この朝が一番幸せ。ディーと朝を迎えられて、こんなに近くディーを感じられて、俺もうディーのこと諦めなくていいんだって思ったら、朝から嬉しくて」
ディーの瞳を見つめてそう言うと、ディーは破顔した。
「はぁ、朝からそんなに嬉しいことを言ってくれるなんて、シンを早く抱きたい」
「ふふ、俺も。早くディーに抱かれたい」
二人でおはようのキスをした。自然の濃厚なものへと変わる。抱きしめられている体は、ディーが起きる前から反応を起こしていた。そしてディーもそうだった。抱き合っているとお互いに隠せない。
「シン、少しだけ、いいか?」
「少しで、いいの?」
目を合わせてほほ笑みあう。
自然と二人でお互いを触り、言葉もなく、口づけを繰り返した。俺を仰向けにすると、ディーが上から攻めてくる。まだ明けたばかりの始まりの朝、ベッドの上では目覚めると自然に始まる行為。口づけの水音と、互いが興奮する吐息だけが静寂の中で聞こえてくる。
ああ、気持ちいい。キスもそうだけど、ディーが触るところ全てが気持ちいい。この手はいったい何なのだろう。俺のモノを握りしめたディーの手に、ピクっと反応した。
「あっ、あァッん」
「シン、気持ちいい?」
「うん、俺も、ディーの触ってもいい?」
「……ああ」
ディーが俺のを、俺がディーのを握る。朝だからなのか、昨日のことがあったからなのか、気持ちも体もすぐに昂った。言葉もなく、キスを繰り返しながら唾液の交換をしていた。そして手は休まずに、お互いを愛した。
「はっ、はっ、はぁ、んん」
「シン、シン、はァっ、うっ、もう」
「俺も、も、ダメっ、イクっ、あああ」
「くっ、シン! 私もっ」
二人はあっけなく昇りつめ、お互いの熱を吐き出した。息を乱してお互いの腹を汚した。
「はぁ、気持ちいい」
「ああ、気持ちいいな、スッキリしたか?」
「うん、ディーは?」
ディーのその顔を見て、俺は嬉しくなった。満足している顔だった。
「私もだよ、シン、愛してる」
「俺も、ディーを愛してる」
またキスが始まる、飽きることなくこの行為を続ける二人。お互いがお互いを求めている。だけどそんな時間は、俺の腹の音であっけなく終わった。その音を聞いて、二人で笑いあった。
「お腹すいたな。起きようか?」
「うん」
ディーは俺を抱き起して、ふたりでベッドの上に座った。ディーが俺の頭を撫でて、そして俺の手を両手で握って言った。
「シン、おはよう」
「はは! ディー、おはよう」
足早に、寝起きに一通りのことをしてから、やっと朝の挨拶を交わした。
今までで一番甘く、くすぐったい朝だった。
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