76 / 102
第五章 王太子の恋 ~ディートリッヒside~
76、王太子の秘密 7
しおりを挟む
姫の番契約を王宮関係者が知ることになった。
ムスタフ伯爵夫人に姫の健康状態を確認してもらう。ヒート中の性交で避妊薬を使用していないので妊娠もしているだろうと、医師から大臣や大使に説明が入った。
王宮内は荒れに荒れたが、相手が私の側近で、私の父である陛下も認める男だということと、運命ということ。そして肝心の私が、婚約者を取られたことに怒りもなければ、祝福していることと、両国に損失の無い有効条件をまとめていたことで、姫が我が国に嫁にくることの決議は通った。姫の結婚相手がダイスに変わったことも非難はあったが、受け入れられた。
予定されていた婚儀の日、私は公爵家のオメガと婚姻すると大臣たちに伝えると皆驚いたが、王子の結婚まで流れたとなっては国の沽券に関わるとして、私の結婚も稟議にかけられた。
これは通るだろう。シンは、事前にエリザベスの家に入る手続きを取っていた。父には、カロライン王女が国に入ったときに二人で話をした。全てを了承してくれた父は、私の叔父にあたる人、つまり父の実の弟にシンを養子にするように頼んでくれた。公爵家のオメガが王家に嫁にくるなら問題はない。まだシンには伝えていないが、これから話そうと思う。
すべては整った。いまはまだ王宮関係の大臣クラスにしか知られていない。まだシンが危険にさらされないとも限らない。あとは私の結婚を発表するまでに、貴族からシンを隠せばいいだけだった。
何日もかけて準備を整えた。シンに全てを打ち明けて、結婚までの間を王都から離れて過ごすと伝えようと思った。その時、事件が起こっていたなど知らない私は、シンとやっと二人きりで過ごせると浮かれていてシンが何に悩んでいるかなど、考えもしなかった。
◆◆◆
「殿下! どういうことですか!? 嫁入り前の姫様を番にしてしまうなんて」
「ちょっと待て、それは言い方がおかしい。番にしたのはダイスであって、私ではない」
「そうですが、そうなんですが。こんな話わたくしは聞いておりませんでした」
「そうなのか? 姫はあなたには全て話していたのではないか?」
朝一番でゼバン公爵夫人から謁見の申し込みがあったが、どうやら私と姫のことについてだったので、ゼバン公爵家へと直接来ていた。夫人は凄い勢いで私を責め立ててきたから、それが正解だった。
姫は発情期が終わり、王宮にダイスと契約したと言った。すでに王宮内は荒れに荒れていたが、そんな時にリアナ夫人にも伝えに言っていたとは……。よほど嬉しかったんだな。
夫人の四歳の息子は、ラミスに似て聡明だったが、たいそうフィオナを気に入っていたので、フィオナはその子供から中々離れられずにいた。今からフィオナのような美しいオメガを囲うとは……ラミスの息子の将来が心配だ。
というかフィオナがいないから、夫人の怒りを私ひとりでどう対処したらいいのか分からない。
「わたくしは、姫様はダイス卿と先に結婚をしてから、殿下も結婚をするのだと思っていたのですが、まさか先に番契約をするなんて思っていなくて」
「私と姫の計画は、姫がダイスと運命のヒートを起こして番になるところから始まるんだ」
姫のことを想い、怒りをぶつける夫人に私は細かく話した。
片方に運命のヒートくらいの衝撃がないと、国同士の契約結婚は破談にできない。我が王家の慣例は、結婚後に番になるということだったから、私が先に契約をすることはできないので、姫が私以外の男と先に番になるしかない。
これで姫と私の結婚は無くなるが、その前に完璧な友好的国交契約は済ませておいた。両国に差が出ないように平等にするというのが、お互いが違う相手を選ぶ姫と私の取り決めだった。
そして私の結婚も遅れさせることはできないから、姫とダイスが結ばれた今、シンを公爵家に籍を移す手続きをする。
そう夫人に伝えた。
「え……、殿下のお相手は、フィオナではなくて?」
なぜそこでフィオナが出てきたのだろうか。
「私の想い人はシンだ。なぜそんな勘違いを……」
「だって、旦那様は殿下の婚約者を我が家で保護したって、だからわたくしはフィオナに教育をしてきました」
「フィオナの教育? それは以前ランデインであなたに頼んだ王太子妃教育のことか?」
「え、ええ。それにシン君は、もう恋は終わったって言っていたから。フィオナは結婚に向けて動き出しているって、どう見ても結婚を楽しみにしているフィオナこそが殿下の婚約者かと思って……」
「シンがそんなことを……」
ゼバン公爵はランデインの大使が王宮内にいるとのことで、シンとフィオナを心配して公爵家へと引き取ってくれた。まだあちらの国に私たちのことを知られるわけにいかなかったから、それは助かったが、シンは学園にいるので、アストンと結婚するまでのフィオナだけを引き取ってもらっていたが、フィオナが私の相手ということに繋がっていたとは思わなかった。しかし今考えると、たしかに思うところはあった。
以前、シンとフィオナが広場で遊んでいるところを、大事な人がいるからそこに行けとラミスに紹介した。私はどちらのオメガが恋人かとまでは言わなかった。
そこでフィオナが来た。
「殿下、お久しぶりです」
「ああ、フィオナ息災か? ゼバン公爵家で辛いことはないか?」
「むしろ居心地が良すぎて困っております。というか殿下、シン君と話し合われたのですか? シン君はいろんな誤解をしてしまって、もう見ていられないくらいでした。僕がなにかを言うこともできないので……でも、殿下はどうして、姫様を番にしたんですか?」
フィオナが心痛な顔をした。
「誤解とはなんだ? というかなぜ私が姫を番にするという話になるんだ」
「ちょっとお待ちください。殿下は、シン君とフィオナに、姫様のお相手がダイス卿だと教えていないのですか?」
そこでリアナが割って入ってきた。
「え……奥様、その話は本当ですか? 僕は殿下がシン君と結婚するという話と、姫様との婚約は解消するという話しか聞いておりません……。だから姫様を番にしたなんて、とても驚きました。どうしてそうなったんですか!? 婚約は解消するっておっしゃっていたじゃないですか! しかもダイス様のお相手を奪ったんですか!」
「いや、フィオナ落ち着け、それは全て間違いだ」
フィオナがそんな勘違いを? どうしてそうなったのだ、では、シンは? シンも私が姫を番にしたと思ったのか!?
「はぁ、ここまで誤解が生じていたなんて……フィオナ、わたくしは、あなたが殿下のお相手だと思っておりました。だからあなたに沢山の教育をしていたのです」
「え、ええぇぇ! 僕ではありません! 殿下のお相手はシン君です。たしかに奥様からは多くのことを教えていただきありがたかったのですが、まさか、あれは王太子妃教育ってやつでした?」
「ええ、もう! 殿下、なんですか、このざまは」
フィオナが驚いて声をあげた。そして夫人が呆れた顔をした。そして私は顔面蒼白になった。みんながみんな、間違ったことを思っていたと知った。
「フィオナ、シンは私が姫を番にしたと思っているのか?」
「はい。姫様がここにいらして、大好きな彼と番になったとおっしゃって、僕たちにうなじを見せてきました。それで、シン君は、うっ、うう、姫様の前では我慢したけれど、退出すると泣き崩れてっ、僕は、彼が心配でたまりません。早く誤解を解いてあげてください。そうしないと、殿下はシン君に捨てられてしまいます。誤解はもうとんでもないところまできております! その数日前にも、姫様はここで彼にプロポーズされたと嬉しそうにおっしゃられていて、その時もシン君は相当傷ついておりました。だから、最近はあんなに痩せてしまって…‥殿下は酷い方です」
「……まさか、そのようなことになっているとは」
急いで学園に行き、シンの宿舎へと足を踏み入れると、そこには何もなかった。いったい、どういうことだ……。
ムスタフ伯爵夫人に姫の健康状態を確認してもらう。ヒート中の性交で避妊薬を使用していないので妊娠もしているだろうと、医師から大臣や大使に説明が入った。
王宮内は荒れに荒れたが、相手が私の側近で、私の父である陛下も認める男だということと、運命ということ。そして肝心の私が、婚約者を取られたことに怒りもなければ、祝福していることと、両国に損失の無い有効条件をまとめていたことで、姫が我が国に嫁にくることの決議は通った。姫の結婚相手がダイスに変わったことも非難はあったが、受け入れられた。
予定されていた婚儀の日、私は公爵家のオメガと婚姻すると大臣たちに伝えると皆驚いたが、王子の結婚まで流れたとなっては国の沽券に関わるとして、私の結婚も稟議にかけられた。
これは通るだろう。シンは、事前にエリザベスの家に入る手続きを取っていた。父には、カロライン王女が国に入ったときに二人で話をした。全てを了承してくれた父は、私の叔父にあたる人、つまり父の実の弟にシンを養子にするように頼んでくれた。公爵家のオメガが王家に嫁にくるなら問題はない。まだシンには伝えていないが、これから話そうと思う。
すべては整った。いまはまだ王宮関係の大臣クラスにしか知られていない。まだシンが危険にさらされないとも限らない。あとは私の結婚を発表するまでに、貴族からシンを隠せばいいだけだった。
何日もかけて準備を整えた。シンに全てを打ち明けて、結婚までの間を王都から離れて過ごすと伝えようと思った。その時、事件が起こっていたなど知らない私は、シンとやっと二人きりで過ごせると浮かれていてシンが何に悩んでいるかなど、考えもしなかった。
◆◆◆
「殿下! どういうことですか!? 嫁入り前の姫様を番にしてしまうなんて」
「ちょっと待て、それは言い方がおかしい。番にしたのはダイスであって、私ではない」
「そうですが、そうなんですが。こんな話わたくしは聞いておりませんでした」
「そうなのか? 姫はあなたには全て話していたのではないか?」
朝一番でゼバン公爵夫人から謁見の申し込みがあったが、どうやら私と姫のことについてだったので、ゼバン公爵家へと直接来ていた。夫人は凄い勢いで私を責め立ててきたから、それが正解だった。
姫は発情期が終わり、王宮にダイスと契約したと言った。すでに王宮内は荒れに荒れていたが、そんな時にリアナ夫人にも伝えに言っていたとは……。よほど嬉しかったんだな。
夫人の四歳の息子は、ラミスに似て聡明だったが、たいそうフィオナを気に入っていたので、フィオナはその子供から中々離れられずにいた。今からフィオナのような美しいオメガを囲うとは……ラミスの息子の将来が心配だ。
というかフィオナがいないから、夫人の怒りを私ひとりでどう対処したらいいのか分からない。
「わたくしは、姫様はダイス卿と先に結婚をしてから、殿下も結婚をするのだと思っていたのですが、まさか先に番契約をするなんて思っていなくて」
「私と姫の計画は、姫がダイスと運命のヒートを起こして番になるところから始まるんだ」
姫のことを想い、怒りをぶつける夫人に私は細かく話した。
片方に運命のヒートくらいの衝撃がないと、国同士の契約結婚は破談にできない。我が王家の慣例は、結婚後に番になるということだったから、私が先に契約をすることはできないので、姫が私以外の男と先に番になるしかない。
これで姫と私の結婚は無くなるが、その前に完璧な友好的国交契約は済ませておいた。両国に差が出ないように平等にするというのが、お互いが違う相手を選ぶ姫と私の取り決めだった。
そして私の結婚も遅れさせることはできないから、姫とダイスが結ばれた今、シンを公爵家に籍を移す手続きをする。
そう夫人に伝えた。
「え……、殿下のお相手は、フィオナではなくて?」
なぜそこでフィオナが出てきたのだろうか。
「私の想い人はシンだ。なぜそんな勘違いを……」
「だって、旦那様は殿下の婚約者を我が家で保護したって、だからわたくしはフィオナに教育をしてきました」
「フィオナの教育? それは以前ランデインであなたに頼んだ王太子妃教育のことか?」
「え、ええ。それにシン君は、もう恋は終わったって言っていたから。フィオナは結婚に向けて動き出しているって、どう見ても結婚を楽しみにしているフィオナこそが殿下の婚約者かと思って……」
「シンがそんなことを……」
ゼバン公爵はランデインの大使が王宮内にいるとのことで、シンとフィオナを心配して公爵家へと引き取ってくれた。まだあちらの国に私たちのことを知られるわけにいかなかったから、それは助かったが、シンは学園にいるので、アストンと結婚するまでのフィオナだけを引き取ってもらっていたが、フィオナが私の相手ということに繋がっていたとは思わなかった。しかし今考えると、たしかに思うところはあった。
以前、シンとフィオナが広場で遊んでいるところを、大事な人がいるからそこに行けとラミスに紹介した。私はどちらのオメガが恋人かとまでは言わなかった。
そこでフィオナが来た。
「殿下、お久しぶりです」
「ああ、フィオナ息災か? ゼバン公爵家で辛いことはないか?」
「むしろ居心地が良すぎて困っております。というか殿下、シン君と話し合われたのですか? シン君はいろんな誤解をしてしまって、もう見ていられないくらいでした。僕がなにかを言うこともできないので……でも、殿下はどうして、姫様を番にしたんですか?」
フィオナが心痛な顔をした。
「誤解とはなんだ? というかなぜ私が姫を番にするという話になるんだ」
「ちょっとお待ちください。殿下は、シン君とフィオナに、姫様のお相手がダイス卿だと教えていないのですか?」
そこでリアナが割って入ってきた。
「え……奥様、その話は本当ですか? 僕は殿下がシン君と結婚するという話と、姫様との婚約は解消するという話しか聞いておりません……。だから姫様を番にしたなんて、とても驚きました。どうしてそうなったんですか!? 婚約は解消するっておっしゃっていたじゃないですか! しかもダイス様のお相手を奪ったんですか!」
「いや、フィオナ落ち着け、それは全て間違いだ」
フィオナがそんな勘違いを? どうしてそうなったのだ、では、シンは? シンも私が姫を番にしたと思ったのか!?
「はぁ、ここまで誤解が生じていたなんて……フィオナ、わたくしは、あなたが殿下のお相手だと思っておりました。だからあなたに沢山の教育をしていたのです」
「え、ええぇぇ! 僕ではありません! 殿下のお相手はシン君です。たしかに奥様からは多くのことを教えていただきありがたかったのですが、まさか、あれは王太子妃教育ってやつでした?」
「ええ、もう! 殿下、なんですか、このざまは」
フィオナが驚いて声をあげた。そして夫人が呆れた顔をした。そして私は顔面蒼白になった。みんながみんな、間違ったことを思っていたと知った。
「フィオナ、シンは私が姫を番にしたと思っているのか?」
「はい。姫様がここにいらして、大好きな彼と番になったとおっしゃって、僕たちにうなじを見せてきました。それで、シン君は、うっ、うう、姫様の前では我慢したけれど、退出すると泣き崩れてっ、僕は、彼が心配でたまりません。早く誤解を解いてあげてください。そうしないと、殿下はシン君に捨てられてしまいます。誤解はもうとんでもないところまできております! その数日前にも、姫様はここで彼にプロポーズされたと嬉しそうにおっしゃられていて、その時もシン君は相当傷ついておりました。だから、最近はあんなに痩せてしまって…‥殿下は酷い方です」
「……まさか、そのようなことになっているとは」
急いで学園に行き、シンの宿舎へと足を踏み入れると、そこには何もなかった。いったい、どういうことだ……。
76
お気に入りに追加
2,473
あなたにおすすめの小説
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜
クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。
生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。
母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。
そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。
それから〜18年後
約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。
アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。
いざ〜龍国へ出発した。
あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね??
確か双子だったよね?
もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜!
物語に登場する人物達の視点です。

その眼差しは凍てつく刃*冷たい婚約者にウンザリしてます*
音爽(ネソウ)
恋愛
義妹に優しく、婚約者の令嬢には極寒対応。
塩対応より下があるなんて……。
この婚約は間違っている?
*2021年7月完結

初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。
【完結・ルート分岐あり】オメガ皇后の死に戻り〜二度と思い通りにはなりません〜
ivy
BL
魔術師の家門に生まれながら能力の発現が遅く家族から虐げられて暮らしていたオメガのアリス。
そんな彼を国王陛下であるルドルフが妻にと望み生活は一変する。
幸せになれると思っていたのに生まれた子供共々ルドルフに殺されたアリスは目が覚めると子供の頃に戻っていた。
もう二度と同じ轍は踏まない。
そう決心したアリスの戦いが始まる。

嫌われ者の長男
りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる