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第四章 婚約者
67、ディーの真実
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愛しいディーが俺を後ろから抱きしめる。
馬の手綱を引いているのに、手綱ごと俺をぎゅうっと抱きしめてくれるディーの腕の力も強くて安心する。今は、今だけは俺のことを、俺だけのことを想ってくれている。そう感じられた。
でも、王太子が馬でひとりって……。
「ディー、ひとりで来たの?」
「ああ、シンが嫁に行ったと聞かされて慌てて追いかけた」
風が頬を切るので、上手く話せないが、ディーは俺の耳もとでささやくように話してくれる声に安心する。
「ごめんね。俺、勝手に逃げ出して」
「いや、全て私のせいだ。シン、今は急ぐからもうしゃべらないで。舌を噛むといけない。とにかく私に任せて、全てを私にゆだねてほしい」
「うん」
ディーの胸に頭を預けて、馬の上でディーの温度を感じていた。不思議ともう不安はない。ディーに任せればすべて大丈夫。そう思ってしまった。俺の立場は何も変わりないのに、俺の心ひとつで、全てのことを自然に受け入れられるようになった。
そして大きな街が見えてきた。先ほどから王都とは別の方向に馬が走っているとは思ったが、いったいここはどこなのだろうか? もしかして王都には姫がいるから、この離れた土地で俺を囲うのだろうか。
馬が城下町に入る検問で止まると、そこにいた騎士達が驚いた顔をした。そりゃそうだ、この国の王太子が訪れたんだから。
「すまないが、城に用がある。ここを開けてくれ」
「は、はい!」
騎士が敬礼をして、扉が開くと、そこは栄えた街があった。ここは、いったい。
「ここは貴族たちが休暇を過ごす街で有名な、グレイテス領だ。奥には王家の保養所に使用している城がある。そこへ向かう」
「う、うん」
街の中を静かに馬が歩いた。そして、ひとつの屋敷の前でディーが馬をとめた。馬の上から、屋敷の前で忙しそうに動いている男たちに声をかけた。
「カサンドラ!」
「え……ああ、殿下。どうなさったんですか?」
男たちの中のひとりに声をかけた。知り合いかな?
「しばらく、こちらに滞在する、あいつはいるか?」
「ええ、こちらに。旦那様、殿下がお見えです!」
旦那様と言われた男がこちらを見た。
「ああん!? この大事な時に何しに来やがった!」
「え……」
俺は思わず声を出してしまった。なんで、なんでこいつがここに? まさかのディーと知り合い? 俺は思わずディーを振り返った。ディーは優しい顔で俺にキスをした。ええ、ここでキス? いったいなに?
「うわぁ、遠距離恋愛中の俺に見せつけるんじゃねぇよ! ディー」
「喜べ、それはもう終わりだ。子守は終わりだとフィオナに伝えろ」
「はぁ?」
「至急フィオナを、ザンネスク城に連れて来るように。急いで迎えに行け。あとムスタフ伯爵夫人も連れてこい」
「まじかよ、ってことはもういいのか?」
なんなの? この二人の気安い関係は……。何がもういいの? 全く理解できないまま、俺は馬の上から二人の会話を聞いていた。そして、ディーが言った。
「ああ、アストン。全ての準備が整った」
「そうか、それは良かったな、ディー」
えっ、えっ、どういうこと!? アストンって言った。まさかこの男がフィオナの恋人のアストンだってことをディーは知っている? この二人はいったいどういう関係なんだ。俺は思わず後ろを振り返ってディーを見た。
「ディ、ディー?」
「彼は、私とダイスの幼馴染で、信頼のおける友人アストンだ」
「え、えええ!」
ディーの友達……って、どういうこと? じゃあ、フィオナとアストンの関係も知っていたってこと? どういうことぉぉぉぉ!?
「よう、シン! また会ったな」
「ア、アストン、いったいどうなってるのぉ!?」
「はは、それはお前の旦那に聞いてくれよ」
アストンが俺にそう言った。そしてディーをもう一度見上げた。
「ディー、いったいどういうこと?」
「ああ、城に着いたらすべて話す。シン、私は初めからシンしかいない。出会ったその時からシンに惚れて、シンだけを愛してきた。あなたを愛している。それだけは本当のことだから」
「え……」
「とにかく、全てはあの城に入ってからだ。アストン、頼んだぞ。これからシンをあの城に閉じ込める。警備も万全にしてあるから、全てが片付くまでフィオナにもあそこで過ごしてもらう。もうしばらく付き合ってもらうから、覚悟しておけ」
そう言って、ディーは馬を走らせて城門にたどり着くと、騎士達が迎えに来て城まで案内された。馬を降りると俺を抱きかかえ、城に入っていった。
俺は、王都から離れたこの城で囲われるのだろうか。フィオナが来てくれるらしいけど、というかアストンもこの土地にいた。そして後宮専属医師のムスタフ伯爵夫人をここに連れてくる?
俺の物語はこの先いったいどうなるのだろうか。
それでも不安よりも、この男に囲われると言われた時に、嬉しさがこみあげてしまった。俺はもうディーの、ディーだけのオメガだった。ひとつの大きな部屋に入ると、俺を座らせた。ディーも隣に座り、改めて俺と向き合った。
「シン、愛している」
「ディー、俺はっ、今まで閨係だったから言えなかったけど、でも愛人でも側室でもいい。もう俺の気持ちを隠すことはしない! たとえディーが他の人を好きでも俺のことを少しでも好きでいてくれるなら、ディーの側にいたい。俺、ディーが好きだ」
ディーが驚いた顔をした。俺はディーに初めて告白をしたけれど、ダメだったのだろうか。
「ディー? やっぱりディーのことを好きになって迷惑した?」
「シン、違うんだ。私のことを初めて好きだと言ってくれて、とても嬉しい! だが嬉しいと同時に戸惑っている。私の気持ちを、私のしてきたことを、シンは色々誤解しているのをどうやって解いていったらいいのか悩ましい」
俺の頬を触り、愛おしそうに見つめてくる目が好きだ。本当に好き、どうしてこんなに好きなのに、離れようなんて馬鹿なことをしてしまったのだろうか。そして誤解とはいったいなんなのだろうか。
「シン、私の言葉が足りないばかりに今まで辛い思いをさせてきてすまなかった。シンがそこまで悩んでいることに気が付かなかった私を許して欲しい。私は出会った頃からシン一筋だと告白して、シンを番にすると言って、嫁にすると言って、私の気持ちを伝えたことで勝手に安心してしまった。まさか側室にするなんて思われていたとは知らなかった。シンを、シンだけを愛しているんだ。どうか、どうか王太子妃として私のそばに一生いてほしい」
「えっ、だって、王女と番になったんじゃ」
王太子妃としてって、俺に言った?
「なっていない。王女の番は別の男だ」
「え、じゃあ」
「私が結婚するのも、番にするのも、生涯シンひとりだけだ」
その言葉に、涙が溢れた。
いまだにディーの事情は分からなかったが、俺はディーにたったひとりのオメガとして求められていることが、少なくとも分かった。
「うっ、うう、ディー」
ディーに抱きついた。ディーは俺を優しく抱きとめてくれた。また涙がこぼれた。
ディーの言葉を素直に受け取らなかった俺は、空回りしてサッチーにはただただ迷惑をかけてしまった。だけどその行動があったからこそ、最終的に俺がディーとどんな関係であろうとも、ディーしか好きじゃないということにサッチーが気づかせてくれた。
「ディー」
「シン、愛している。私の話を長くなるけど、聞いて欲しい」
「うん、話して、ディー」
そうして俺はディーの、長い過去の話を聞くことになった。
馬の手綱を引いているのに、手綱ごと俺をぎゅうっと抱きしめてくれるディーの腕の力も強くて安心する。今は、今だけは俺のことを、俺だけのことを想ってくれている。そう感じられた。
でも、王太子が馬でひとりって……。
「ディー、ひとりで来たの?」
「ああ、シンが嫁に行ったと聞かされて慌てて追いかけた」
風が頬を切るので、上手く話せないが、ディーは俺の耳もとでささやくように話してくれる声に安心する。
「ごめんね。俺、勝手に逃げ出して」
「いや、全て私のせいだ。シン、今は急ぐからもうしゃべらないで。舌を噛むといけない。とにかく私に任せて、全てを私にゆだねてほしい」
「うん」
ディーの胸に頭を預けて、馬の上でディーの温度を感じていた。不思議ともう不安はない。ディーに任せればすべて大丈夫。そう思ってしまった。俺の立場は何も変わりないのに、俺の心ひとつで、全てのことを自然に受け入れられるようになった。
そして大きな街が見えてきた。先ほどから王都とは別の方向に馬が走っているとは思ったが、いったいここはどこなのだろうか? もしかして王都には姫がいるから、この離れた土地で俺を囲うのだろうか。
馬が城下町に入る検問で止まると、そこにいた騎士達が驚いた顔をした。そりゃそうだ、この国の王太子が訪れたんだから。
「すまないが、城に用がある。ここを開けてくれ」
「は、はい!」
騎士が敬礼をして、扉が開くと、そこは栄えた街があった。ここは、いったい。
「ここは貴族たちが休暇を過ごす街で有名な、グレイテス領だ。奥には王家の保養所に使用している城がある。そこへ向かう」
「う、うん」
街の中を静かに馬が歩いた。そして、ひとつの屋敷の前でディーが馬をとめた。馬の上から、屋敷の前で忙しそうに動いている男たちに声をかけた。
「カサンドラ!」
「え……ああ、殿下。どうなさったんですか?」
男たちの中のひとりに声をかけた。知り合いかな?
「しばらく、こちらに滞在する、あいつはいるか?」
「ええ、こちらに。旦那様、殿下がお見えです!」
旦那様と言われた男がこちらを見た。
「ああん!? この大事な時に何しに来やがった!」
「え……」
俺は思わず声を出してしまった。なんで、なんでこいつがここに? まさかのディーと知り合い? 俺は思わずディーを振り返った。ディーは優しい顔で俺にキスをした。ええ、ここでキス? いったいなに?
「うわぁ、遠距離恋愛中の俺に見せつけるんじゃねぇよ! ディー」
「喜べ、それはもう終わりだ。子守は終わりだとフィオナに伝えろ」
「はぁ?」
「至急フィオナを、ザンネスク城に連れて来るように。急いで迎えに行け。あとムスタフ伯爵夫人も連れてこい」
「まじかよ、ってことはもういいのか?」
なんなの? この二人の気安い関係は……。何がもういいの? 全く理解できないまま、俺は馬の上から二人の会話を聞いていた。そして、ディーが言った。
「ああ、アストン。全ての準備が整った」
「そうか、それは良かったな、ディー」
えっ、えっ、どういうこと!? アストンって言った。まさかこの男がフィオナの恋人のアストンだってことをディーは知っている? この二人はいったいどういう関係なんだ。俺は思わず後ろを振り返ってディーを見た。
「ディ、ディー?」
「彼は、私とダイスの幼馴染で、信頼のおける友人アストンだ」
「え、えええ!」
ディーの友達……って、どういうこと? じゃあ、フィオナとアストンの関係も知っていたってこと? どういうことぉぉぉぉ!?
「よう、シン! また会ったな」
「ア、アストン、いったいどうなってるのぉ!?」
「はは、それはお前の旦那に聞いてくれよ」
アストンが俺にそう言った。そしてディーをもう一度見上げた。
「ディー、いったいどういうこと?」
「ああ、城に着いたらすべて話す。シン、私は初めからシンしかいない。出会ったその時からシンに惚れて、シンだけを愛してきた。あなたを愛している。それだけは本当のことだから」
「え……」
「とにかく、全てはあの城に入ってからだ。アストン、頼んだぞ。これからシンをあの城に閉じ込める。警備も万全にしてあるから、全てが片付くまでフィオナにもあそこで過ごしてもらう。もうしばらく付き合ってもらうから、覚悟しておけ」
そう言って、ディーは馬を走らせて城門にたどり着くと、騎士達が迎えに来て城まで案内された。馬を降りると俺を抱きかかえ、城に入っていった。
俺は、王都から離れたこの城で囲われるのだろうか。フィオナが来てくれるらしいけど、というかアストンもこの土地にいた。そして後宮専属医師のムスタフ伯爵夫人をここに連れてくる?
俺の物語はこの先いったいどうなるのだろうか。
それでも不安よりも、この男に囲われると言われた時に、嬉しさがこみあげてしまった。俺はもうディーの、ディーだけのオメガだった。ひとつの大きな部屋に入ると、俺を座らせた。ディーも隣に座り、改めて俺と向き合った。
「シン、愛している」
「ディー、俺はっ、今まで閨係だったから言えなかったけど、でも愛人でも側室でもいい。もう俺の気持ちを隠すことはしない! たとえディーが他の人を好きでも俺のことを少しでも好きでいてくれるなら、ディーの側にいたい。俺、ディーが好きだ」
ディーが驚いた顔をした。俺はディーに初めて告白をしたけれど、ダメだったのだろうか。
「ディー? やっぱりディーのことを好きになって迷惑した?」
「シン、違うんだ。私のことを初めて好きだと言ってくれて、とても嬉しい! だが嬉しいと同時に戸惑っている。私の気持ちを、私のしてきたことを、シンは色々誤解しているのをどうやって解いていったらいいのか悩ましい」
俺の頬を触り、愛おしそうに見つめてくる目が好きだ。本当に好き、どうしてこんなに好きなのに、離れようなんて馬鹿なことをしてしまったのだろうか。そして誤解とはいったいなんなのだろうか。
「シン、私の言葉が足りないばかりに今まで辛い思いをさせてきてすまなかった。シンがそこまで悩んでいることに気が付かなかった私を許して欲しい。私は出会った頃からシン一筋だと告白して、シンを番にすると言って、嫁にすると言って、私の気持ちを伝えたことで勝手に安心してしまった。まさか側室にするなんて思われていたとは知らなかった。シンを、シンだけを愛しているんだ。どうか、どうか王太子妃として私のそばに一生いてほしい」
「えっ、だって、王女と番になったんじゃ」
王太子妃としてって、俺に言った?
「なっていない。王女の番は別の男だ」
「え、じゃあ」
「私が結婚するのも、番にするのも、生涯シンひとりだけだ」
その言葉に、涙が溢れた。
いまだにディーの事情は分からなかったが、俺はディーにたったひとりのオメガとして求められていることが、少なくとも分かった。
「うっ、うう、ディー」
ディーに抱きついた。ディーは俺を優しく抱きとめてくれた。また涙がこぼれた。
ディーの言葉を素直に受け取らなかった俺は、空回りしてサッチーにはただただ迷惑をかけてしまった。だけどその行動があったからこそ、最終的に俺がディーとどんな関係であろうとも、ディーしか好きじゃないということにサッチーが気づかせてくれた。
「ディー」
「シン、愛している。私の話を長くなるけど、聞いて欲しい」
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