王太子専属閨係の見る夢は

riiko

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第三章 恋とは

37、その先とは ※

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 ディーの上に乗っている俺をディーは軽々と抱え、向かい合わせに座った。俺は改めて目の前に来たディーにドキドキした。ディーは俺にキスをすると、手は俺の男根をしっかりと握った。

「ふあっ」
「今日は、シンの可愛い欲望と私のをくっつけようと思う」
「へっ」

 ディーのソレは、明らかに先程よりもさらに育っていた。それを俺のモノと一緒に握った。俺はその行動を見ていただけだったが、自分のがディーの男らしいモノとくっついたことでビクッとした。

「あっ」
「触れ合っただけでも、とても気持ちいいが、一緒に握って昇りつめたい」
「う、うん」

 恐る恐る、俺は自分の手をディーの手にのせると、ディーが俺の手を掴んで直にディーの男根を触るように促された。初めて触った。とても熱くて硬くて俺のとは全く違う。一緒にくっつけられたのを見ると、なんだか卑猥だった。

「シンの手がとても気持ちいい」
「俺も、気持ちいい……」

 なんとも言えない心地よさがあった。

 ディーと俺がくっついている。お互いの手で握りしめているだけだけど、俺達の関係からは相当な進歩だった。俺はたまらなくなってキスをしたら、ディーも今度は答えてくれた。もうされるままではないらしい。ディーは舌も手も器用に動かしていた。俺の手も一緒に握りこまれているので、自然に動く。そうすると、俺の欲望とディーの欲望が動き出す。

「ふはっ、ふっ、はっ」
「は、気持ちいいな」
「まるで、はっ、んん、初めてしたみたいに、言う……なよ」
「初めてだ。さすがにこんなコトはしたことなかった」
「えっ、あ、あッ、あんっ」

 その言葉に驚くも、初めてとは思えないくらい、ディーはその後ずっと俺を翻弄した。お互いに何度も熱を出した。初めてディーの出す蜜を見た。その香りに俺は狂ったように、腰を振った。何度も、何度も、ディーの熱い液体をオレの息子にも、お腹にも、勢い余って俺の顔にまで飛んできた。それはもうどちらの蜜かは分からなかったが、とてもいい香りだった。

 まさか男から、アソコからでたモノがこんなにいい香りだとは知らなかった。自分のは男臭いって分かっているから、きっとディーの欲望だと思う。アルファの香りは出すものまで力強くオメガを狂わす香りをするんだって、初めて知った。俺の出るモノが尽きても、ディーはいつまでも、何度も達して、俺の体を汚した。

 それがたまらなく嬉しくて、俺はいつまでもディーにくっついていて、最終的に疲れ果てて力尽きて、先にフェードアウトした。

 なんとなく想像していたけれど、やはり最終ステップは今日ではなかった。俺が次に目を開いたとき、全てがなかったことにされたかのように、香りも白濁も何もかもが綺麗にされていた。全ては俺が夢見た幻かと思って、勢いよく飛び上がると、そこには優しい顔で俺の寝顔を見ていたディーがいた。

 もう欲望を隠さなかったあのディーはいなくて、いつもの穏やかなディーだった。

 そこで俺は気がついた。幻ではなくあれは現実だったと。そして俺はまだ処女だったことを実感することになった。優しいディーの顔は俺を不安にさせるだけだった。
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