35 / 102
第三章 恋とは
35、王太子と……何回目? ※
しおりを挟む
俺とディーの秘密の関係は、学園で誰にもバレずに進行していた。といっても、出会った頃と変わらず、俺は殿下の閨係というだけだ。後宮には内緒で、学園で毎日一緒に過ごしている。
前にディーから言われた。後宮に知られると、閨係の平等性を問われるから、俺とディーが学園でも会っていることは、言わないで欲しいと。
それって、フィオナより俺のほうが、ディーと特別長い時間を過ごしているってこと?
学園では放課後のディーの時間を独占している。もしフィオナがそれを知ったら、ズルいって思うのかな? でもフィオナは好きな人がいるから、そうは思わない? それともフィオナもディーと同様に、体の熱を発散する相手として相性がいいからヤリたいってこと? 閨係の期間は他の人と体を交えるのを禁止されているなら、発散相手は王太子だけ。
相性がいいのは間違いない。
あの日……あの最初のとき、俺たちは王太子と相性がいいから選ばれた。それにフィオナが赤い顔をして火照っていただけではなく、嬉しそうにしていたのを覚えている。
オメガは相手に好意を持つと、性欲が高まりやすいし感じやすい。フェロモンの相性がいいアルファが目の前にいたら、たとえ好きじゃなくても体は欲を感じると聞いたことがある。フィオナは割り切って、この期間を楽しんでいるのか? 分からない。一度だけ会ったとき、そんな話にはならなかったからフィオナが何を思って閨係をしているのかは知らない。
でも、俺は嬉しかった。
ディーは俺と体を交えないにしても、俺を優先してくれている? たしかに何かしらの愛情は感じる。おこがましいようだけど、好かれているとは思う。体じゃなくて俺の心を欲しがってくれているって、そんなに嬉しいことはないって思う俺は、どうかしているのだろうか? お役目を果たしていないのに、それこそが嬉しいって。ああ、ダメだ、余計なことを考えても、どうせこの仕事が終わったら何もなかったことになる。そういう契約だった。
今の気安い関係も全てが終わる。それなのに、俺の心をあの王太子は占めている。だって毎日会っているから、仕方ない。考えない日はないくらい、一緒にいる。
とにかく、俺たち閨担当は後宮から割り振られて、王太子と過ごす日数が決まっていた。俺もフィオナも同じだけの回数だ。でも王太子も大変だよな、その日はヤラなくちゃいけないと言われているんだから。ヤリたくない日だってあるだろうに、そこで俺の出番だよ。相変わらず後宮に行くと風呂に入るところから始まるのに、その後ディーと体を合わすことはない。でも片付けの侍女たちが怪しまないようにと、俺はディーに散々体を貪られる。俺だけがいろんな液体をまき散らすという痴態を見せている。
でも少し、成長した。
この間のディーはどうしたことか、凄く溜まっていたみたいで、ついに俺にいいかと聞いてきた。いいに決まっている!
「どうしたの? ついに俺を抱く気になった?」
「ああ、抱く気なら出会った頃からある。ただシンとは慎重に進めたいから、これまでは心を繋ぐことに精を出してきた」
出会った頃から抱く気があったのか、それは驚きだった。ディーはいつもの通り、俺を気持ちよくしてくれていた。おしゃべりをしながらもキスは止まらない。
「心は、あん……はぁ、つ、繋がった? ん、んちゅっ」
「どうだろうな、私の心は見せているつもりだが、シンはまだ何か閉ざされている気がしなくもないな」
「んん、はっ、あん!」
ディーは俺の夜着を全て脱がすと、俺の股の前で話しながら、いつものように俺の息子を可愛がってくれた。ここまでは後宮に来るとする行為だったので、俺はいつもディーの技にとろけていた。
そして俺のお尻を舐めた。これも何度かされているけど周りを舐めるだけで、決して孔の中には指一本だって入れてくれたことはない。
「ああ! あ、ダメ、だめ、ああッ」
「どんどん蜜が出てくる、いい香りだ」
「ディー、あん、あっ、あぅッ」
ぐちゅぐちゅと卑猥な音が鳴り響く、俺の息子を美味しそうに舐めて貪りながらも、今日は尻を指で撫でてきている。それが、とても気持ちいい。
「あ、出るッ、出る! あああ!」
「ゴクンっ。シン、今日も上手にイケたね」
いつも通り、俺の愛液を飲み込んだディーは嬉しそうに俺を褒める。そして先ほど「今日はいいか?」と言った言葉どおり、ディーが普段しないことをしてきた。
「シン、私も脱ぐぞ」
「え、う、うん」
俺はドキドキした。ハプニング的にディーがシャツを脱いだことはあったけれど、自分から脱ぎだしたのは初めてだった。
「シン、顔が真剣だね」
「え、だって。ディーが脱ぐのなんて初めてだし」
「今日は私の全てを見てくれるか?」
「う、うん」
ドキドキしながら、俺はディーが服を脱いでいくのを見守った。ズボンに手がかかるとディーは俺を見てにやっと笑った。
「シンが脱がして」
「え!」
「ダメなのか?」
「ダメじゃないけど、なんか緊張する」
そう言いながらも、俺は好奇心が勝って体は勝手に動き、立っているディーの足元に膝をついてディーの大事な部分の前に顔を持っていった。
「その割には、脱がす気、満々だね」
「い、いくよ?」
「ああ」
勢いよく一気に脱がすと、想像以上のブツが出てきた。そしてすでに戦闘態勢に入っていらっしゃるディーの殿下が出てきた。
「す、凄いね」
「そうか? シンが感じている姿を見たら、だいたいいつもこうなるぞ」
「そ、そうなんだ」
つ、ついにコレが、今日、俺の中に……。
やっと、そのときはやって来た。でも、少し怖かった。こんなモノ、使ったことの無い俺の中に入るのかと……。
前にディーから言われた。後宮に知られると、閨係の平等性を問われるから、俺とディーが学園でも会っていることは、言わないで欲しいと。
それって、フィオナより俺のほうが、ディーと特別長い時間を過ごしているってこと?
学園では放課後のディーの時間を独占している。もしフィオナがそれを知ったら、ズルいって思うのかな? でもフィオナは好きな人がいるから、そうは思わない? それともフィオナもディーと同様に、体の熱を発散する相手として相性がいいからヤリたいってこと? 閨係の期間は他の人と体を交えるのを禁止されているなら、発散相手は王太子だけ。
相性がいいのは間違いない。
あの日……あの最初のとき、俺たちは王太子と相性がいいから選ばれた。それにフィオナが赤い顔をして火照っていただけではなく、嬉しそうにしていたのを覚えている。
オメガは相手に好意を持つと、性欲が高まりやすいし感じやすい。フェロモンの相性がいいアルファが目の前にいたら、たとえ好きじゃなくても体は欲を感じると聞いたことがある。フィオナは割り切って、この期間を楽しんでいるのか? 分からない。一度だけ会ったとき、そんな話にはならなかったからフィオナが何を思って閨係をしているのかは知らない。
でも、俺は嬉しかった。
ディーは俺と体を交えないにしても、俺を優先してくれている? たしかに何かしらの愛情は感じる。おこがましいようだけど、好かれているとは思う。体じゃなくて俺の心を欲しがってくれているって、そんなに嬉しいことはないって思う俺は、どうかしているのだろうか? お役目を果たしていないのに、それこそが嬉しいって。ああ、ダメだ、余計なことを考えても、どうせこの仕事が終わったら何もなかったことになる。そういう契約だった。
今の気安い関係も全てが終わる。それなのに、俺の心をあの王太子は占めている。だって毎日会っているから、仕方ない。考えない日はないくらい、一緒にいる。
とにかく、俺たち閨担当は後宮から割り振られて、王太子と過ごす日数が決まっていた。俺もフィオナも同じだけの回数だ。でも王太子も大変だよな、その日はヤラなくちゃいけないと言われているんだから。ヤリたくない日だってあるだろうに、そこで俺の出番だよ。相変わらず後宮に行くと風呂に入るところから始まるのに、その後ディーと体を合わすことはない。でも片付けの侍女たちが怪しまないようにと、俺はディーに散々体を貪られる。俺だけがいろんな液体をまき散らすという痴態を見せている。
でも少し、成長した。
この間のディーはどうしたことか、凄く溜まっていたみたいで、ついに俺にいいかと聞いてきた。いいに決まっている!
「どうしたの? ついに俺を抱く気になった?」
「ああ、抱く気なら出会った頃からある。ただシンとは慎重に進めたいから、これまでは心を繋ぐことに精を出してきた」
出会った頃から抱く気があったのか、それは驚きだった。ディーはいつもの通り、俺を気持ちよくしてくれていた。おしゃべりをしながらもキスは止まらない。
「心は、あん……はぁ、つ、繋がった? ん、んちゅっ」
「どうだろうな、私の心は見せているつもりだが、シンはまだ何か閉ざされている気がしなくもないな」
「んん、はっ、あん!」
ディーは俺の夜着を全て脱がすと、俺の股の前で話しながら、いつものように俺の息子を可愛がってくれた。ここまでは後宮に来るとする行為だったので、俺はいつもディーの技にとろけていた。
そして俺のお尻を舐めた。これも何度かされているけど周りを舐めるだけで、決して孔の中には指一本だって入れてくれたことはない。
「ああ! あ、ダメ、だめ、ああッ」
「どんどん蜜が出てくる、いい香りだ」
「ディー、あん、あっ、あぅッ」
ぐちゅぐちゅと卑猥な音が鳴り響く、俺の息子を美味しそうに舐めて貪りながらも、今日は尻を指で撫でてきている。それが、とても気持ちいい。
「あ、出るッ、出る! あああ!」
「ゴクンっ。シン、今日も上手にイケたね」
いつも通り、俺の愛液を飲み込んだディーは嬉しそうに俺を褒める。そして先ほど「今日はいいか?」と言った言葉どおり、ディーが普段しないことをしてきた。
「シン、私も脱ぐぞ」
「え、う、うん」
俺はドキドキした。ハプニング的にディーがシャツを脱いだことはあったけれど、自分から脱ぎだしたのは初めてだった。
「シン、顔が真剣だね」
「え、だって。ディーが脱ぐのなんて初めてだし」
「今日は私の全てを見てくれるか?」
「う、うん」
ドキドキしながら、俺はディーが服を脱いでいくのを見守った。ズボンに手がかかるとディーは俺を見てにやっと笑った。
「シンが脱がして」
「え!」
「ダメなのか?」
「ダメじゃないけど、なんか緊張する」
そう言いながらも、俺は好奇心が勝って体は勝手に動き、立っているディーの足元に膝をついてディーの大事な部分の前に顔を持っていった。
「その割には、脱がす気、満々だね」
「い、いくよ?」
「ああ」
勢いよく一気に脱がすと、想像以上のブツが出てきた。そしてすでに戦闘態勢に入っていらっしゃるディーの殿下が出てきた。
「す、凄いね」
「そうか? シンが感じている姿を見たら、だいたいいつもこうなるぞ」
「そ、そうなんだ」
つ、ついにコレが、今日、俺の中に……。
やっと、そのときはやって来た。でも、少し怖かった。こんなモノ、使ったことの無い俺の中に入るのかと……。
96
お気に入りに追加
2,473
あなたにおすすめの小説

青少年病棟
暖
BL
性に関する診察・治療を行う病院。
小学生から高校生まで、性に関する悩みを抱えた様々な青少年に対して、外来での診察・治療及び、入院での治療を行なっています。
※性的描写あり。
※患者・医師ともに全員男性です。
※主人公の患者は中学一年生設定。
※結末未定。できるだけリクエスト等には対応してい期待と考えているため、ぜひコメントお願いします。

初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。
事故つがいの夫は僕を愛さない ~15歳で番になった、オメガとアルファのすれちがい婚~【本編完結】
カミヤルイ
BL
2023.9.19~完結一日目までBL1位、全ジャンル内でも20位以内継続、ありがとうございました!
美形アルファと平凡オメガのすれ違い結婚生活
(登場人物)
高梨天音:オメガ性の20歳。15歳の時、電車内で初めてのヒートを起こした。
高梨理人:アルファ性の20歳。天音の憧れの同級生だったが、天音のヒートに抗えずに番となってしまい、罪悪感と責任感から結婚を申し出た。
(あらすじ)*自己設定ありオメガバース
「事故番を対象とした番解消の投与薬がいよいよ完成しました」
ある朝流れたニュースに、オメガの天音の番で、夫でもあるアルファの理人は釘付けになった。
天音は理人が薬を欲しいのではと不安になる。二人は五年前、天音の突発的なヒートにより番となった事故番だからだ。
理人は夫として誠実で優しいが、番になってからの五年間、一度も愛を囁いてくれたこともなければ、発情期以外の性交は無く寝室も別。さらにはキスも、顔を見ながらの性交もしてくれたことがない。
天音は理人が罪悪感だけで結婚してくれたと思っており、嫌われたくないと苦手な家事も頑張ってきた。どうか理人が薬のことを考えないでいてくれるようにと願う。最近は理人の帰りが遅く、ますます距離ができているからなおさらだった。
しかしその夜、別のオメガの匂いを纏わりつけて帰宅した理人に乱暴に抱かれ、翌日には理人が他のオメガと抱き合ってキスする場面を見てしまう。天音ははっきりと感じた、彼は理人の「運命の番」だと。
ショックを受けた天音だが、理人の為には別れるしかないと考え、番解消薬について調べることにするが……。
表紙は天宮叶さん@amamiyakyo0217

新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
【完結】愛執 ~愛されたい子供を拾って溺愛したのは邪神でした~
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
BL
「なんだ、お前。鎖で繋がれてるのかよ! ひでぇな」
洞窟の神殿に鎖で繋がれた子供は、愛情も温もりも知らずに育った。
子供が欲しかったのは、自分を抱き締めてくれる腕――誰も与えてくれない温もりをくれたのは、人間ではなくて邪神。人間に害をなすとされた破壊神は、純粋な子供に絆され、子供に名をつけて溺愛し始める。
人のフリを長く続けたが愛情を理解できなかった破壊神と、初めての愛情を貪欲に欲しがる物知らぬ子供。愛を知らぬ者同士が徐々に惹かれ合う、ひたすら甘くて切ない恋物語。
「僕ね、セティのこと大好きだよ」
【注意事項】BL、R15、性的描写あり(※印)
【重複投稿】アルファポリス、カクヨム、小説家になろう、エブリスタ
【完結】2021/9/13
※2020/11/01 エブリスタ BLカテゴリー6位
※2021/09/09 エブリスタ、BLカテゴリー2位

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

当たり前の幸せ
ヒイロ
BL
結婚4年目で別れを決意する。長い間愛があると思っていた結婚だったが嫌われてるとは気付かずいたから。すれ違いからのハッピーエンド。オメガバース。よくある話。
初投稿なので色々矛盾などご容赦を。
ゆっくり更新します。
すみません名前変えました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる