王太子専属閨係の見る夢は

riiko

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第三章 恋とは

35、王太子と……何回目? ※

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 俺とディーの秘密の関係は、学園で誰にもバレずに進行していた。といっても、出会った頃と変わらず、俺は殿下の閨係というだけだ。後宮には内緒で、学園で毎日一緒に過ごしている。

 前にディーから言われた。後宮に知られると、閨係の平等性を問われるから、俺とディーが学園でも会っていることは、言わないで欲しいと。

 それって、フィオナより俺のほうが、ディーと特別長い時間を過ごしているってこと? 

 学園では放課後のディーの時間を独占している。もしフィオナがそれを知ったら、ズルいって思うのかな? でもフィオナは好きな人がいるから、そうは思わない? それともフィオナもディーと同様に、体の熱を発散する相手として相性がいいからヤリたいってこと? 閨係の期間は他の人と体を交えるのを禁止されているなら、発散相手は王太子だけ。

 相性がいいのは間違いない。

 あの日……あの最初のとき、俺たちは王太子と相性がいいから選ばれた。それにフィオナが赤い顔をして火照っていただけではなく、嬉しそうにしていたのを覚えている。

 オメガは相手に好意を持つと、性欲が高まりやすいし感じやすい。フェロモンの相性がいいアルファが目の前にいたら、たとえ好きじゃなくても体は欲を感じると聞いたことがある。フィオナは割り切って、この期間を楽しんでいるのか? 分からない。一度だけ会ったとき、そんな話にはならなかったからフィオナが何を思って閨係をしているのかは知らない。

 でも、俺は嬉しかった。

 ディーは俺と体を交えないにしても、俺を優先してくれている? たしかに何かしらの愛情は感じる。おこがましいようだけど、好かれているとは思う。体じゃなくて俺の心を欲しがってくれているって、そんなに嬉しいことはないって思う俺は、どうかしているのだろうか? お役目を果たしていないのに、それこそが嬉しいって。ああ、ダメだ、余計なことを考えても、どうせこの仕事が終わったら何もなかったことになる。そういう契約だった。

 今の気安い関係も全てが終わる。それなのに、俺の心をあの王太子は占めている。だって毎日会っているから、仕方ない。考えない日はないくらい、一緒にいる。

 とにかく、俺たち閨担当は後宮から割り振られて、王太子と過ごす日数が決まっていた。俺もフィオナも同じだけの回数だ。でも王太子も大変だよな、その日はヤラなくちゃいけないと言われているんだから。ヤリたくない日だってあるだろうに、そこで俺の出番だよ。相変わらず後宮に行くと風呂に入るところから始まるのに、その後ディーと体を合わすことはない。でも片付けの侍女たちが怪しまないようにと、俺はディーに散々体をむさぼられる。俺だけがいろんな液体をまき散らすという痴態を見せている。

 でも少し、成長した。

 この間のディーはどうしたことか、凄く溜まっていたみたいで、ついに俺にいいかと聞いてきた。いいに決まっている!

「どうしたの? ついに俺を抱く気になった?」
「ああ、抱く気なら出会った頃からある。ただシンとは慎重に進めたいから、これまでは心を繋ぐことに精を出してきた」

 出会った頃から抱く気があったのか、それは驚きだった。ディーはいつもの通り、俺を気持ちよくしてくれていた。おしゃべりをしながらもキスは止まらない。

「心は、あん……はぁ、つ、繋がった? ん、んちゅっ」
「どうだろうな、私の心は見せているつもりだが、シンはまだ何か閉ざされている気がしなくもないな」
「んん、はっ、あん!」

 ディーは俺の夜着を全て脱がすと、俺の股の前で話しながら、いつものように俺の息子を可愛がってくれた。ここまでは後宮に来るとする行為だったので、俺はいつもディーの技にとろけていた。

 そして俺のお尻を舐めた。これも何度かされているけど周りを舐めるだけで、決して孔の中には指一本だって入れてくれたことはない。

「ああ! あ、ダメ、だめ、ああッ」
「どんどん蜜が出てくる、いい香りだ」
「ディー、あん、あっ、あぅッ」
 
 ぐちゅぐちゅと卑猥な音が鳴り響く、俺の息子を美味しそうに舐めてむさぼりながらも、今日は尻を指で撫でてきている。それが、とても気持ちいい。

「あ、出るッ、出る! あああ!」
「ゴクンっ。シン、今日も上手にイケたね」

 いつも通り、俺の愛液を飲み込んだディーは嬉しそうに俺を褒める。そして先ほど「今日はいいか?」と言った言葉どおり、ディーが普段しないことをしてきた。

「シン、私も脱ぐぞ」
「え、う、うん」

 俺はドキドキした。ハプニング的にディーがシャツを脱いだことはあったけれど、自分から脱ぎだしたのは初めてだった。

「シン、顔が真剣だね」
「え、だって。ディーが脱ぐのなんて初めてだし」
「今日は私の全てを見てくれるか?」
「う、うん」

 ドキドキしながら、俺はディーが服を脱いでいくのを見守った。ズボンに手がかかるとディーは俺を見てにやっと笑った。

「シンが脱がして」
「え!」
「ダメなのか?」
「ダメじゃないけど、なんか緊張する」

 そう言いながらも、俺は好奇心が勝って体は勝手に動き、立っているディーの足元に膝をついてディーの大事な部分の前に顔を持っていった。

「その割には、脱がす気、満々だね」
「い、いくよ?」
「ああ」

 勢いよく一気に脱がすと、想像以上のブツが出てきた。そしてすでに戦闘態勢に入っていらっしゃるディーの殿下が出てきた。

「す、凄いね」
「そうか? シンが感じている姿を見たら、だいたいいつもこうなるぞ」
「そ、そうなんだ」

 つ、ついにコレが、今日、俺の中に……。

 やっと、そのときはやって来た。でも、少し怖かった。こんなモノ、使ったことの無い俺の中に入るのかと……。
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