運命の番は姉の婚約者

riiko

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第二章 男を誘う

14 交わる ※

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「俺、恋人いらないし、これからのこととか考えないで、本気でかかってきて。だから、優しくなんてしなくていいよ、隆二のやりたいようにして?」
「あああああ! もう、なんなの、その発言、ちょっと黙って」

 そして大きな口を開けて、また俺の口内をむちゅむちゅと撫でまわす。

「あ、んんんんっ」
「もう、僕のされるままにしていいってことでしょ、そんなこと君を可愛いっていう男に言ったらどうなるか、体で覚えてね」

 隆二にオメガの急所であるうなじを舐められて、あっけなく俺の下が勃起した。まさか、ベータ男に首を舐められただけで俺の男が起きるなんて思いもしなかった。

「りゅ、りゅうじっ」
「大丈夫、やっぱり優しくするし、慣れたら激しくするから。今夜はただただ流されて」
「ふあっ、あ、りゅじ」

 裸にされて、胸を揉まれる。

「ははっ、くすぐったいって。男だしおっぱいなんかないし」
「男もね、胸で感じるようになるんだよ、初めてじゃさすがに無理か」
「え、あ、あん、んん、ちょ、やだ、それ」
「あれ? 感じた?」

 隆二が胸の突起を、ちゅうと音を立てて吸い込む。その瞬間ぞわっとして、鳥肌が立った。感じたというより、なんというか。

「気持ち悪い……かも」
「はは、それは酷い、じゃあ、これは?」
「な、なんか嫌だァ」
「そう言う割には、感じているね。男の子、もうズボンぱんぱんだよ?」
「え、あ、うそっ」

 今度は乳首を指でころんと転がされた。変な気分になることを、感じていると言うらしい。たしかに下が主張をしてきている。

「ま、ここは追々ね。ズボン脱いで。それとも脱がしてほしい?」
「あ、うん。自分で脱ぐ」

 ガバッと下着ごと、ズボンを下まで降ろした。ちなみに上半身は既に先ほど胸を弄られている間に、脱がされていた。今全ての服を脱ぎ捨て、裸だった。

「綺麗だね」
「なんか、恥ずかしいんだけど、そんなに見るなよ」
「どうして、これからもっと恥ずかしいことするのに」
「そういう、言葉攻め? いいから。早く突っ込んでよ」
「はいはい、じゃあベッドに仰向けになって、足開いてね」

 言われるままにベッドに仰向けになった。さすがに足を開くのは戸惑った。すると隆二はバスローブの前を開いて俺の上に体重をかけずにのしかかってきた。

 うわっ、一瞬であそこは見えなかったけど、思った以上に筋肉ある。

「す、凄いね」
「何が?」
「身体、鍛えてる感じがする」
「趣味でジム通いしてるからかな? 気に入った?」
「しらねぇ、もう、会話とかいいから」
「ふふ、照れ隠しも可愛いね」
「照れ隠しとかじゃ、な、ふっ、あ、あふっ、い、いきなりっ」

 隆二が俺の息子を握る。大きな手に包まれると、とても気持ちが良かった。

「あ、ああ」
「気持ちいい?」

 腰が勝手に揺れる。

「うん、気持ちいっ、あ、キス、キスしたい」
「了解、んん、はは、爽、とろけすぎ。舌も熱くなってる」
「ふ、ふんん、あン、ちゅうっ」

 隆二が動かす舌を追いかけ、口内を堪能する。気持ちいいし、しごかれている手もいい。隆二は器用にキスをしながら、俺の息子を大きくさせた。

「あ、出るっ、だめ」
「いいよ、一度出しておこう」
「あ、あああ、はっ、ああ!」
「なにその顔、マジでそそられる。僕、爽のイキ顔だけでイケそう」
「は、ハア、は、そんな特技、いらない、から。早くれてよぉ、はぁ」
「息切れてるけど、大丈夫?」
「だ、いじょぶ。気持ち良すぎてどうにかなりそうだった」
「はは、可愛いしかないって、こういうこと言うんだね」

 そして隆二はまたキスをして、首筋、胸、おへそ、と、唇はどんどんと下に下がってきた。そして先ほどイッたばかりの水たまりを作った腹の上を指でなぞり始めた。

「やめ、汚いだろ。腹の上で伸ばすなよ」
「綺麗だよ、なんかいい匂いもする。オメガって、凄いね。精液まで清いんだ」
「し、しらねぇよ!」
「コレ少し使おうか」
「え?」

 腹の上の白い液体を、お尻に押し付けていた。くねくねとお尻の周りを指で摩る。

「ふっ、は、っはあ、」
「ゆっくりここを解すからね。痛かったらすぐに言って」

 俺はコクコクと頷いた。言葉を発せられない、ずぶっと初めの一押しが来た瞬間、ずるっと隆二の指を後孔が呑み込んだ。

「うわっ、さすがオメガ。一瞬で指を持っていかれた……」
「はん、あ、なんか、指きたぁ」
「うわ、一本でもすでに気持ちいいの? 凄くエロイな、もう一本いくよ」
「き、きて。はぁ、はぁ、は」

 息を吐きながら、隆二の二本目の指を待った。

「ああああ!」
「あ、いきなり前立腺きた。凄い、爽の中、なにこれ、うねりすぎ。まだ指だけでそんなに気持ちいいの?」
「あ、あん、あ、気持ちいい、そこぐってきたら、あああん!」
「ちょっと僕の挿入はいる前に、体力無くならないでね?」
「じゃ、はやく、きてよぉぉぉ」
「凄い愛液、いやらしいなぁ、じゃあもう一本指入れるね」
「あ、あ、あ、あ、あああ」

 隆二は慎重に進めている。そんなに気を使わなくても、オメガの尻なんだから多少無理が効くはず。ずぼっと入れればいいのに、時間かけて拡張している。そして俺はというと、痛さがみじんもなく、ただ指が増えた圧迫感はあるけれど、途中途中でいいところにかすって、ひたすら気持ち良かった。

 どれくらいの時間が経ったのだろうか。隆二の唾液を飲み込む水音が聞こえる。俺で、感じているらしい。それなのに、ずぶっと自分のモノをれずに、ひたすら指で俺を弄り、そして途中耳もとにキスを落としたりと、音でも俺を攻めたてる。

「あ、りゅうじ、も、れてよぉ」
「爽、ほんととろけて可愛い。じゃ、れるよ」
「はやくっ、あん、あ、あ、あああああああ!!!!」

 やっと望んでいたものがきた。痛みよりも喜びしかない。隆二の大きなモノがゆっくりと突き進む。

「くっ、すごっ、爽っ、や、ばい」
「あ、あん、あ、大きいっ、あ、あんんん、はっ」

 俺はテクニックとか何も知らないけど、きっと隆二はうまいのだと思う。隆二の腰が自分の股に打ち付けられるたびに、肌と肌の結合音が大きく、部屋に響く。

 二人の吐息、交じり合う唾液の水音、下からも俺の愛液と隆二の液体のぐちゅぐちゅという卑猥な音。この部屋が二人の音に支配される。

「あ、ああ、イクっ、イクッ」
「爽、爽、ああ、僕も、爽の中で……っ」
「出してぇ、隆二の子種、頂戴。お腹いっぱいに、はん、してぇ」
「爽!」
「あ、ああああ」

 隆二の温かさを胎で感じた。とてつもなく、幸せな気分になった。これが、満たされるということ。そして、沢山の子種を貰ったことで、達成感も凄かった。

「隆二……」
「爽、もう少し、中に居させて」
「ずっと、いて」

 俺の初めての行為は、とてつもない満足感を得て終わった。

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