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一章 ギルと名乗る男
あの日の顛末(2)
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押し倒されるまま俯せで尻だけを突き上げるような体勢にされ、大人しくそれに従う。
水音が響いた。ギルの猛りが俺の穴に押し当てられた時になにかねちゃっとしたものを擦り付けるように何度もそこを弄られる。その感触から、ジェルのようなものを塗っていたらしいことが窺えた。
ギルの先っぽ、熱い。
手の平はその動きこそいやらしさをかきたてたものの、そのものは熱くて心地が良かった。けれど、そこだけは、その芯だけはただただ俺に心地よさではなくて、情欲と興奮をもたらした。
くちゅ、と俺の穴にギルの先端があてがわれる。腰を引きそうになったが、両手で掴まれ、固定されてしまった。
「力抜け……出す時と同じだ。ここを開くように意識してみろ」
言われるがまま息を吐いて可能な限りそこから力を抜くと、俺の穴が、その門である筋肉が押し開かれるのが分かった。
やっぱり指なんかとは比べるまでもなく、でかい。
「くっ……は、ぁ……っ」
強い圧迫感。本当に入るのかという疑念の中に恐怖が混じった。ギルは行き詰まりを感じたのか一度腰を引いた。
先端が抜けていって、でもじんじんと俺の中が、門が脈打っているのを俺だけが感じていた。
また、ギルの先がぴったりと俺の穴にあてがわれ、窪みがそれを包む。
「行くぞ?」
低い声は掠れていた。俺はただじっと待つことで精一杯で、ゆっくりと押し入ってくるものに傷つけられないように、変に力まないように、それだけしか考えられなかった。
ぐ、とギルの手に力が入り、俺の穴が広がっていく。ギルの熱を咥えこむ。
見えないが、怖いほど太いもので、俺の侵されたことの無い場所が開かれていく。
息はもう出そうになかった。ギリギリのところで小刻みに呼吸を繰り返していると、ギルはぐっと俺の腰を自分の方へ引き寄せ、自分の腰を俺の方へと突き出した。
「いっ……!」
痛くはない。ないけど、怖い。
けどそれを口にする余裕さえないまま、ギルの大きな熱は俺の中に入ってきた。吐き気ほどではないものの、内臓を押し上げられているようで息苦しい。
どうすればいいか分からずひたすら耐えていると、不意にギルの吐息が背中にかかった。その感触にふるりと背中が震え、淡く鳥肌が立つ。気持ち悪さじゃない。快感で。
「ヒューイ」
ゆっくりとギルが姿勢を変えた。繋がった部分はそのままだが、ギルが上半身を倒して俺の背中に抱きつき、左手を俺の下腹に回してくる。そして、右手で放置されていた俺のサオを扱きだした。
「あっ……」
きゅ、とギルを締め付けてしまう。背中に何度も口づけられながら扱かれているうちに、ギルは僅かに腰を揺らし始めた。
最初はピストンにもならない程の振動だった。その振動が俺の穴を刺激し、前の快感もあって、俺は門がひくつくのを感じた。力を入れっぱなしにするのではなく、何度も断続的に締め付けてしまう。おかしな感覚だった。
ギルの動きは徐々に緩やかに、けれど大きなものになっていき、俺の穴はギルの動きに合わせてその熱を受け入れ始めていた。内壁をかき分ける熱はぼんやりしていた。門の筋肉が押し開かれてひりひりするのに、痛いと思うほどではない。ただただ信じられない。
「やっ……ギル、はいっ……て、くるっ……」
最初のは先が入っただけだったのかと思うと同時に、ギルの熱いものが俺の中を掘り進んでいくのが嫌でも分かってしまう。萎えることもなく硬さを維持したそれは、時間を掛けながらも最終的に全て俺の中に飲み込まれてしまった。
尻たぶに、ぴた、とギルの……足の付け根辺りだろうか。そこが重なってくる。玉の感触も。ギルの――恐らく先端は、俺の奥深くに潜り込んで脈打っていた。
ギルに腰を、上半身を引き寄せられ、膝立ちになる。少しでも動くと繋がっている場所にダイレクトに響いて、俺の身体は不自然に痙攣した。
後背位をベースに、上半身を持ち上げただけと言えばいいのか。それともこれも背面座位になるのか。とにかく、正座から立ち上がりかけたような中途半端に腰を下ろした体勢で後ろからギルに抱きしめられる形になった俺は、その左手で乳首に触れられ、右手で熱い屹立を弄ばれた。
「んっ、……っは、はあっ……ん……っ!」
「ああ……締まる。お前の中、すげえいい」
ぐい、と腰を押し付けられ、ギルの先がどこまで俺の中を進んだのかを意識してしまう。右手が自然と、恐らくはという位置で止まって、下腹を撫でた。
この背中側、奥まったところにギルが収まっている。ギルに中を侵されている。――今、犯されている。
優しいというには足りない。といって、優しくないというわけではない。そういう行為だとぼんやり感じた。
少し首を捻ると、耳に息を吹きかけられ、吐息混じりの色っぽい声が俺の中へ入り込む。そして、下腹部まで瞬間的に快感を運んでいった。
「ヒューイ……」
「っ、ギル……!」
ギルが動き始め、それに翻弄されて俺の腰も揺れる。初めはゆっくり。ノコギリみたいに押して、引いて。どっちの時も門が擦れて、何とも言えない感覚にゾクゾクする。抜かれる時は生理的な気持ち良さを、深く貫かれるときは犯されているという精神的な興奮からくる刺激を。そこに指の時のような快感が生じ始めて、俺は悶えた。
それは射精感に似ていた。そこを擦られると、射精しているように錯覚してしまうような。
「いいのか、ヒューイ?」
目ざとくそれを見たらしいギルが俺に囁く。軟膏とジェルによって滑りの良くなったそこは、ギルのなまめかしい腰つきにもついていっているようだった。
ぱん、ともぽん、ともつかない音が出始め、俺の尻にギルの下腹部が叩きつけられる。大胆なその動きは俺の中を奥まで撫で上げ、擦り、暴いていった。
「んっ、やっ」
ギルが大きく動くと、きゅんと、刺激を受けたとある一点で快感が収縮したように疼き、俺を気持ち良くする。イくときのような快感が何度も何度もそこで生まれて、俺の感覚を麻痺させていく。前を擦ってイくよりもずっと強くて大きな快感が走り、なのに思い出したように俺のサオを扱くギルの手が動いて、もう出ているのか出てないのか分からなかった。ただ生まれる快感に声が漏れ、そして声を出すとその場所がもっともっと気持ち良くなる。
ぎこちなくもギルの動きに合わせて、俺の腰が自発的に揺れ始めたのは直ぐだった。ギルが俺の中に納まるのに合わせて腰を落とす俺に、ギルは低く笑った。
「可愛いな」
「あんっ」
ちゅ、とリップ音を立てて耳に吸い付かれ、乳首を摘まれる。それだけなのに俺の身体は反応して、ギルに穿たれて生まれる快感の中心へと、電気が走るようにして気持ち良さが駆け抜けていった。
自分の口から洩れていく声が信じられないのに、ギルに「良い声」と言われるとまたなよなよとした音がせり上がり、まるで俺が感じているものがどんなものなのかを示すように出ていく。
「あっ、やあっ」
熱い身体と、ゾクゾクする快感。それを作り出すギルの全てと、俺の五感。
きゅう、と中が疼いて、ギルの熱を感じる。締め付けると擦れる時、すごく気持ちいい。それから、ギルがはっきりと勃起して、興奮を維持しているのも分かる。
ギルも興奮している。そのことに思い至るとまた、どこからともなく快感が肌の上を滑って行った。
俺がギルに慣れてくると、ギルは一度サオを抜いた。ゆっくりだったが、気持ちいい場所を擦っていかれて鼻にかかった声を上げてしまった。揶揄はされないが、恥ずかしい。
黙ってそっと首を捻り後ろのギルを窺うと、あっさりと身体を反転させられた。仰向けになり、俺の顔も、股間も、全てがギルの前に晒される。
尻を突き出す姿勢も大概恥ずかしかったが、俺自身がはっきりと確認できる範囲を見られるというのもまた恥ずかしいことだった。驚いてギルを見上げるも、直ぐに俺がどんな表情をしているのか分からなくてわざと目は見なかった。
視線が合うのが怖くて落ち着かない。追い詰められている。自分が頼りなく思え、不安になった。
ギルは俺の顔を見ながらさっと頬を撫でた。 俺は視線を彷徨わせつつもギルをかすめ見たが、その時にはギルは黙って俺の前で入れ物に保管されていた自前らしきジェルを手に取っていた。それを自分のものに塗りたくり、仰向けになった俺の足を持ち上げる。そして再びその前に現れた俺の穴に、熱を納めた。
「っは……ぁ、……ぁ、あっ」
ぬめつくそれに助けられて、二度目の挿入は一度目よりはあっさりしていたかもしれない。でも、こっちの方が快感が強くて、俺はギルから視線を逸らしながらも、俺の気を引くように生まれるそれに腋を締めた。折った肘。指を握り込んだ手。赤ちゃんみたいな格好だった。
俺の中に全てを埋めて、ギルが熱い息を漏らす。俺はじっとそれを見ていたが、不意にギルと目が合い、胸が跳ねた。
真剣な、男らしく凛々しい顔が近づき、頬に唇を押し当てられる。そこで名前を呼びながら腰を動かされて、俺はギルの肩に手を伸ばし、そのまま身体にしがみついた。
肌でギルの体温を感じながら、徐々に早くなる腰つきに喘ぐ。ギルは俺を抱きしめて、耳元で快感をやり過ごすように呻きながらも指示を出した。
「自分で触ってみろ……さっき、よかったろ」
「っ、そんなっ」
擦れるのが気持ちいい。屈服させられて、犯されているのに。ギルの肌も、熱も、声も心地いい。気持ちいい。優しく触れられると安心する。自分から手を伸ばすほど。
ギルは一度動きを止めて少し背を丸めるようにして俺との間に隙間を作ると、俺の右手を取って、一向に萎えていない俺のそこへ導いた。
「ほら」
言われ、本当にしなくてはいけないのかとギルを見上げる。ギルは意地悪そうに笑んだ。それが答えだった。
息を飲み、そそり立つ自分のものとギルの顔を交互に見やる。
初めは無理やりだったはずなのに、恐怖ばかりがあったはずなのに、そんな相手の肌に心地よさを感じている。隠したかったものを暴かれて、もう俺には逃げ場もない。なのに、見下ろされて、背を向けていた時はさほど気にならなかったものが急に気になりだして落ち着かない。でも、嫌なわけじゃない。たまらなく恥ずかしいだけ。見ないでほしいだけで。
結局、俺はギルの視線を感じながらも顔を反らし、ゆっくりと自分の手の中にあるものを扱いた。手に納まるのは慣れたものよりも幾分か小さく幼かったが、それでも今の俺の身体であり、性器だ。
「ん……」
足を広げて、あり得ない場所にはギルが入っているような状態で。見下ろされているのを感じながら、それでも自分の意志で、自分のを右手に収め、上下に動かす。
「み、ないで」
かろうじて出た声は快感に蕩けそうで、恥ずかしさで消え入りそうに聞こえていたらいいのにと思ったが、ギルはくすりと笑みをこぼしただけだった。
返事とばかりにギルの腰が揺れる。中を擦られて、俺はまた射精感に震えた。
「っあ! や、っ……ん、ふぁっ……!」
手の中のものが震える。直接触るだけじゃない快感が、身体の奥深くでしきりに俺を追い詰めてくる。
ギルの呼吸が浅くなり始め、腰の律動が激しさを増した。内壁が摩擦でひりつくような痛さにも似た感覚があったが、それ以上に快感は強く、そこから感じるギルの激しさと、そうされても喘いでしまうほどの気持ち良さに怖くなった。
ギルの先端が俺の中を突き崩すように暴れまわり、俺は擦られることによって与えられる焦れったい快感が積もり積もって大きくなるのを感じながら、それに呑まれてしまうのを恐れるように右手を早めた。
「あっ……あ、あ、あっ、でそう、でる、もうっ……!」
腰がおかしくなりそうだった。力めば力むほど快感がはっきり分かって、これ以上があるのかと思うほどいつになく力が入る。
犬のように浅く早い呼吸が重なり、ギルが顔を歪めながらも俺の側で低く唸った。
「いいぜ……ほら、出せよ……っ」
ギルの硬い熱がぐっと膨らみ、ああ、こいつも自分の快感を追いかけてるのか、俺を使って興奮しているのかと思うと涙が出るほどゾクリとして、その震えのまま俺は腰を、股間を突き上げるように揺らして達した。
「っ、くぅ、ん……!」
びくびくとサオが跳ねる。それに合わせて細い口から白濁色の滴が零れた。これまでそうしてきたのと変わらず、中身が残らないようにとイった後も緩く皮を動かし、絞る。特有の倦怠感の中、身体から力が抜けて行く。後ろからの微妙な快感が混じって変な感じがした。頭は怠いのに、身体はまだ終わってないと言っているような。
俺がその感覚に身じろぎをすると、俺がイく間だけ動きを止めていたギルは、俺の射精が終わるや否や俺の腰を持ち上げ、再び激しく猛りをつき入れた。
「っ、ああっ?! やっ、あ!」
体感として終わったものと思っていた俺の頭は、中を掻き回されて途端に覚醒した。
まるで反射のようにまた尻に力が篭る。力任せに打ち付けられ、俺はにちにちと、動きに反して微かに音を立てるそこへ目をやった。そこにはギルの太いのが、すごい速さで出し入れされているのが見えた。
ギルの黒い陰毛はジェルと軟膏でしっとりと濡れていて、肌にへばり付いた乱れたそこは行為の激しさを反映しているようだった。そして、そこからは俺の尻に打ち付ける音と、離れる際にべとべとになったそこが糸を引くような微かな音が響いていた。
受け入れている自分の穴や、まさにその場所の直視は叶わないが、見えなくてよかったと思う。
――もし見ることができていたら、俺は間違いなく今以上に興奮していただろうから。
「やあんっ、やあっ、ぎるっ」
萎み始めた俺のものに反して、射精感が止まない。気持ち良くてたまらなくて、おかしくなりそうだった。
ギルはかすれた声で、浅い呼吸で時折呻くように喘ぎながら、呼吸の中に俺の名前を織り交ぜていた。
「……っい、ヒューイ……」
掠れているからか声と言えるほどのものじゃない。でもギルのその囁きに、俺は身体の奥が疼くのを感じた。きゅん、とそこが、ギルに応えるように締まる感覚。
「ギル、あ、あっあっ、やんっ、っおれ、おれっ、そこ、きもちい、」
「っあ……っ、く、イく、出すぞッ」
「んぁ、あっ!」
低い声に身体が震えた。一際大きく穿たれて、ギルの動きが止まる。でも俺は、ギルが吐き出す鼓動を直に感じていた。俺の中でどくどくと脈打って、熱い種を噴き出しているだろう、それ。
中に出されている。
そのショックより、はっきりと分かるその力強さをただただ、感じる。それにあてられるようにしてまたひくりと中が疼いたが、ギルの漏らした大きな吐息によって、俺の意識はギルの顔へ向かった。
見上げたギルの顔は、いつになく無防備に見えた。うっとりとしていて、少し幼ささえ見えるような。こめかみを伝う汗を指先で払うと、手首を掴まれ、唇へキスをされた。
普段は全くそれらしく感じない唇はこの状況とまだ尾を引いている興奮のせいか敏感で、痺れるような快感が口の周りで這い回って、慣れないその感覚に思わず顎を引いてしまった。けれど、ギルはそれを咎めるように追いかけてきて、また唇を重ねてくる。熱い舌で舐められ、逃げるために唇を開いてしまえば、後はギルのペースだった。
逃げ惑う俺の舌を追いかけて吸い付き、かと思えばたっぷりと舌先で俺の舌を愛撫する。それは口内だけには留まらず、ギルは俺の身体に手を這わせた。最初と同じ、宥めるような手つきだった。
けれど何度も啄ばまれ、貪られて行くうちに、俺はそこにはっきりとした快感を覚えた。大きなリップ音がするほど強く吸い付かれて、下腹部まで落下した快感にきゅっと尻に力が入ったのだ。
「まだ足りないのか?」
「っ、」
即座にからかわれて、身体に変な力が入った。それはまだ入れられたままのそこも同じで。
「俺も……まだ、足りない」
「あっ」
締め付けてしまったギルは、また硬さを取り戻そうとしていた。揺さぶられ、また遠ざかったものがやってくる。けれどそれははっきりとした摩擦ではなくて、だから、そんな予感ももどかしいほど小さな快感の芽でしかなかった。
ギルの熱いものが俺の中を擦って初めて生まれる快感。それをまた味わうことになるのだと思うと、咽喉が震えた。
「溜まった者同士、もう少し楽しむか」
俺を見下ろして笑うギルは色っぽくて、俺が何か言うよりも早く、下の穴はきゅんとして、その言葉に応えていた。
結局その後軟膏とジェルとを追加した上、ギルの出したもので滑りが良くなったせいか、俺はギルの方を向いたまま騎乗位で下から突き上げられた。散々揺さぶられて、後ろ手を着いて腰を動かすように言われて、竿は萎んでいたのに尻の中は気持ち良くてたまらなくて、前をぶらぶらと揺らしながら腰を動かし感じる俺を見て、ギルは終始楽しそうだった。
「はっ、良い眺め」
なんて言葉責めともつかない言葉をたくさん言われて、俺は恥ずかしいのに気持ち良さは止まらなくて。
最後はひっくり返されてギルの思うまま中を荒らされ、前を扱かれて殆ど同時にイった。終わる頃にはベタベタで、脱力するとともに襲いかかってきた眠気に負けずに服を含む俺達とベッドに生活魔法をかけた俺は褒められるべきだと思う。
狭いベッドに二人で横になり、肉体疲労でまともに頭が回らなくなっていた俺は、何度も顔のあちこちにキスをされながらギルの腕の中で眠りに落ちた。
人肌は心地が良くて、俺はすっきりした気分で。いつになく安堵し、寄る辺を見つけたような幸せに満ちていた。
……翌朝、一人分の温もりしかないベッドで目覚め、いつも通りごっそりとアイテムがなくなっているのを確認するまでは。
水音が響いた。ギルの猛りが俺の穴に押し当てられた時になにかねちゃっとしたものを擦り付けるように何度もそこを弄られる。その感触から、ジェルのようなものを塗っていたらしいことが窺えた。
ギルの先っぽ、熱い。
手の平はその動きこそいやらしさをかきたてたものの、そのものは熱くて心地が良かった。けれど、そこだけは、その芯だけはただただ俺に心地よさではなくて、情欲と興奮をもたらした。
くちゅ、と俺の穴にギルの先端があてがわれる。腰を引きそうになったが、両手で掴まれ、固定されてしまった。
「力抜け……出す時と同じだ。ここを開くように意識してみろ」
言われるがまま息を吐いて可能な限りそこから力を抜くと、俺の穴が、その門である筋肉が押し開かれるのが分かった。
やっぱり指なんかとは比べるまでもなく、でかい。
「くっ……は、ぁ……っ」
強い圧迫感。本当に入るのかという疑念の中に恐怖が混じった。ギルは行き詰まりを感じたのか一度腰を引いた。
先端が抜けていって、でもじんじんと俺の中が、門が脈打っているのを俺だけが感じていた。
また、ギルの先がぴったりと俺の穴にあてがわれ、窪みがそれを包む。
「行くぞ?」
低い声は掠れていた。俺はただじっと待つことで精一杯で、ゆっくりと押し入ってくるものに傷つけられないように、変に力まないように、それだけしか考えられなかった。
ぐ、とギルの手に力が入り、俺の穴が広がっていく。ギルの熱を咥えこむ。
見えないが、怖いほど太いもので、俺の侵されたことの無い場所が開かれていく。
息はもう出そうになかった。ギリギリのところで小刻みに呼吸を繰り返していると、ギルはぐっと俺の腰を自分の方へ引き寄せ、自分の腰を俺の方へと突き出した。
「いっ……!」
痛くはない。ないけど、怖い。
けどそれを口にする余裕さえないまま、ギルの大きな熱は俺の中に入ってきた。吐き気ほどではないものの、内臓を押し上げられているようで息苦しい。
どうすればいいか分からずひたすら耐えていると、不意にギルの吐息が背中にかかった。その感触にふるりと背中が震え、淡く鳥肌が立つ。気持ち悪さじゃない。快感で。
「ヒューイ」
ゆっくりとギルが姿勢を変えた。繋がった部分はそのままだが、ギルが上半身を倒して俺の背中に抱きつき、左手を俺の下腹に回してくる。そして、右手で放置されていた俺のサオを扱きだした。
「あっ……」
きゅ、とギルを締め付けてしまう。背中に何度も口づけられながら扱かれているうちに、ギルは僅かに腰を揺らし始めた。
最初はピストンにもならない程の振動だった。その振動が俺の穴を刺激し、前の快感もあって、俺は門がひくつくのを感じた。力を入れっぱなしにするのではなく、何度も断続的に締め付けてしまう。おかしな感覚だった。
ギルの動きは徐々に緩やかに、けれど大きなものになっていき、俺の穴はギルの動きに合わせてその熱を受け入れ始めていた。内壁をかき分ける熱はぼんやりしていた。門の筋肉が押し開かれてひりひりするのに、痛いと思うほどではない。ただただ信じられない。
「やっ……ギル、はいっ……て、くるっ……」
最初のは先が入っただけだったのかと思うと同時に、ギルの熱いものが俺の中を掘り進んでいくのが嫌でも分かってしまう。萎えることもなく硬さを維持したそれは、時間を掛けながらも最終的に全て俺の中に飲み込まれてしまった。
尻たぶに、ぴた、とギルの……足の付け根辺りだろうか。そこが重なってくる。玉の感触も。ギルの――恐らく先端は、俺の奥深くに潜り込んで脈打っていた。
ギルに腰を、上半身を引き寄せられ、膝立ちになる。少しでも動くと繋がっている場所にダイレクトに響いて、俺の身体は不自然に痙攣した。
後背位をベースに、上半身を持ち上げただけと言えばいいのか。それともこれも背面座位になるのか。とにかく、正座から立ち上がりかけたような中途半端に腰を下ろした体勢で後ろからギルに抱きしめられる形になった俺は、その左手で乳首に触れられ、右手で熱い屹立を弄ばれた。
「んっ、……っは、はあっ……ん……っ!」
「ああ……締まる。お前の中、すげえいい」
ぐい、と腰を押し付けられ、ギルの先がどこまで俺の中を進んだのかを意識してしまう。右手が自然と、恐らくはという位置で止まって、下腹を撫でた。
この背中側、奥まったところにギルが収まっている。ギルに中を侵されている。――今、犯されている。
優しいというには足りない。といって、優しくないというわけではない。そういう行為だとぼんやり感じた。
少し首を捻ると、耳に息を吹きかけられ、吐息混じりの色っぽい声が俺の中へ入り込む。そして、下腹部まで瞬間的に快感を運んでいった。
「ヒューイ……」
「っ、ギル……!」
ギルが動き始め、それに翻弄されて俺の腰も揺れる。初めはゆっくり。ノコギリみたいに押して、引いて。どっちの時も門が擦れて、何とも言えない感覚にゾクゾクする。抜かれる時は生理的な気持ち良さを、深く貫かれるときは犯されているという精神的な興奮からくる刺激を。そこに指の時のような快感が生じ始めて、俺は悶えた。
それは射精感に似ていた。そこを擦られると、射精しているように錯覚してしまうような。
「いいのか、ヒューイ?」
目ざとくそれを見たらしいギルが俺に囁く。軟膏とジェルによって滑りの良くなったそこは、ギルのなまめかしい腰つきにもついていっているようだった。
ぱん、ともぽん、ともつかない音が出始め、俺の尻にギルの下腹部が叩きつけられる。大胆なその動きは俺の中を奥まで撫で上げ、擦り、暴いていった。
「んっ、やっ」
ギルが大きく動くと、きゅんと、刺激を受けたとある一点で快感が収縮したように疼き、俺を気持ち良くする。イくときのような快感が何度も何度もそこで生まれて、俺の感覚を麻痺させていく。前を擦ってイくよりもずっと強くて大きな快感が走り、なのに思い出したように俺のサオを扱くギルの手が動いて、もう出ているのか出てないのか分からなかった。ただ生まれる快感に声が漏れ、そして声を出すとその場所がもっともっと気持ち良くなる。
ぎこちなくもギルの動きに合わせて、俺の腰が自発的に揺れ始めたのは直ぐだった。ギルが俺の中に納まるのに合わせて腰を落とす俺に、ギルは低く笑った。
「可愛いな」
「あんっ」
ちゅ、とリップ音を立てて耳に吸い付かれ、乳首を摘まれる。それだけなのに俺の身体は反応して、ギルに穿たれて生まれる快感の中心へと、電気が走るようにして気持ち良さが駆け抜けていった。
自分の口から洩れていく声が信じられないのに、ギルに「良い声」と言われるとまたなよなよとした音がせり上がり、まるで俺が感じているものがどんなものなのかを示すように出ていく。
「あっ、やあっ」
熱い身体と、ゾクゾクする快感。それを作り出すギルの全てと、俺の五感。
きゅう、と中が疼いて、ギルの熱を感じる。締め付けると擦れる時、すごく気持ちいい。それから、ギルがはっきりと勃起して、興奮を維持しているのも分かる。
ギルも興奮している。そのことに思い至るとまた、どこからともなく快感が肌の上を滑って行った。
俺がギルに慣れてくると、ギルは一度サオを抜いた。ゆっくりだったが、気持ちいい場所を擦っていかれて鼻にかかった声を上げてしまった。揶揄はされないが、恥ずかしい。
黙ってそっと首を捻り後ろのギルを窺うと、あっさりと身体を反転させられた。仰向けになり、俺の顔も、股間も、全てがギルの前に晒される。
尻を突き出す姿勢も大概恥ずかしかったが、俺自身がはっきりと確認できる範囲を見られるというのもまた恥ずかしいことだった。驚いてギルを見上げるも、直ぐに俺がどんな表情をしているのか分からなくてわざと目は見なかった。
視線が合うのが怖くて落ち着かない。追い詰められている。自分が頼りなく思え、不安になった。
ギルは俺の顔を見ながらさっと頬を撫でた。 俺は視線を彷徨わせつつもギルをかすめ見たが、その時にはギルは黙って俺の前で入れ物に保管されていた自前らしきジェルを手に取っていた。それを自分のものに塗りたくり、仰向けになった俺の足を持ち上げる。そして再びその前に現れた俺の穴に、熱を納めた。
「っは……ぁ、……ぁ、あっ」
ぬめつくそれに助けられて、二度目の挿入は一度目よりはあっさりしていたかもしれない。でも、こっちの方が快感が強くて、俺はギルから視線を逸らしながらも、俺の気を引くように生まれるそれに腋を締めた。折った肘。指を握り込んだ手。赤ちゃんみたいな格好だった。
俺の中に全てを埋めて、ギルが熱い息を漏らす。俺はじっとそれを見ていたが、不意にギルと目が合い、胸が跳ねた。
真剣な、男らしく凛々しい顔が近づき、頬に唇を押し当てられる。そこで名前を呼びながら腰を動かされて、俺はギルの肩に手を伸ばし、そのまま身体にしがみついた。
肌でギルの体温を感じながら、徐々に早くなる腰つきに喘ぐ。ギルは俺を抱きしめて、耳元で快感をやり過ごすように呻きながらも指示を出した。
「自分で触ってみろ……さっき、よかったろ」
「っ、そんなっ」
擦れるのが気持ちいい。屈服させられて、犯されているのに。ギルの肌も、熱も、声も心地いい。気持ちいい。優しく触れられると安心する。自分から手を伸ばすほど。
ギルは一度動きを止めて少し背を丸めるようにして俺との間に隙間を作ると、俺の右手を取って、一向に萎えていない俺のそこへ導いた。
「ほら」
言われ、本当にしなくてはいけないのかとギルを見上げる。ギルは意地悪そうに笑んだ。それが答えだった。
息を飲み、そそり立つ自分のものとギルの顔を交互に見やる。
初めは無理やりだったはずなのに、恐怖ばかりがあったはずなのに、そんな相手の肌に心地よさを感じている。隠したかったものを暴かれて、もう俺には逃げ場もない。なのに、見下ろされて、背を向けていた時はさほど気にならなかったものが急に気になりだして落ち着かない。でも、嫌なわけじゃない。たまらなく恥ずかしいだけ。見ないでほしいだけで。
結局、俺はギルの視線を感じながらも顔を反らし、ゆっくりと自分の手の中にあるものを扱いた。手に納まるのは慣れたものよりも幾分か小さく幼かったが、それでも今の俺の身体であり、性器だ。
「ん……」
足を広げて、あり得ない場所にはギルが入っているような状態で。見下ろされているのを感じながら、それでも自分の意志で、自分のを右手に収め、上下に動かす。
「み、ないで」
かろうじて出た声は快感に蕩けそうで、恥ずかしさで消え入りそうに聞こえていたらいいのにと思ったが、ギルはくすりと笑みをこぼしただけだった。
返事とばかりにギルの腰が揺れる。中を擦られて、俺はまた射精感に震えた。
「っあ! や、っ……ん、ふぁっ……!」
手の中のものが震える。直接触るだけじゃない快感が、身体の奥深くでしきりに俺を追い詰めてくる。
ギルの呼吸が浅くなり始め、腰の律動が激しさを増した。内壁が摩擦でひりつくような痛さにも似た感覚があったが、それ以上に快感は強く、そこから感じるギルの激しさと、そうされても喘いでしまうほどの気持ち良さに怖くなった。
ギルの先端が俺の中を突き崩すように暴れまわり、俺は擦られることによって与えられる焦れったい快感が積もり積もって大きくなるのを感じながら、それに呑まれてしまうのを恐れるように右手を早めた。
「あっ……あ、あ、あっ、でそう、でる、もうっ……!」
腰がおかしくなりそうだった。力めば力むほど快感がはっきり分かって、これ以上があるのかと思うほどいつになく力が入る。
犬のように浅く早い呼吸が重なり、ギルが顔を歪めながらも俺の側で低く唸った。
「いいぜ……ほら、出せよ……っ」
ギルの硬い熱がぐっと膨らみ、ああ、こいつも自分の快感を追いかけてるのか、俺を使って興奮しているのかと思うと涙が出るほどゾクリとして、その震えのまま俺は腰を、股間を突き上げるように揺らして達した。
「っ、くぅ、ん……!」
びくびくとサオが跳ねる。それに合わせて細い口から白濁色の滴が零れた。これまでそうしてきたのと変わらず、中身が残らないようにとイった後も緩く皮を動かし、絞る。特有の倦怠感の中、身体から力が抜けて行く。後ろからの微妙な快感が混じって変な感じがした。頭は怠いのに、身体はまだ終わってないと言っているような。
俺がその感覚に身じろぎをすると、俺がイく間だけ動きを止めていたギルは、俺の射精が終わるや否や俺の腰を持ち上げ、再び激しく猛りをつき入れた。
「っ、ああっ?! やっ、あ!」
体感として終わったものと思っていた俺の頭は、中を掻き回されて途端に覚醒した。
まるで反射のようにまた尻に力が篭る。力任せに打ち付けられ、俺はにちにちと、動きに反して微かに音を立てるそこへ目をやった。そこにはギルの太いのが、すごい速さで出し入れされているのが見えた。
ギルの黒い陰毛はジェルと軟膏でしっとりと濡れていて、肌にへばり付いた乱れたそこは行為の激しさを反映しているようだった。そして、そこからは俺の尻に打ち付ける音と、離れる際にべとべとになったそこが糸を引くような微かな音が響いていた。
受け入れている自分の穴や、まさにその場所の直視は叶わないが、見えなくてよかったと思う。
――もし見ることができていたら、俺は間違いなく今以上に興奮していただろうから。
「やあんっ、やあっ、ぎるっ」
萎み始めた俺のものに反して、射精感が止まない。気持ち良くてたまらなくて、おかしくなりそうだった。
ギルはかすれた声で、浅い呼吸で時折呻くように喘ぎながら、呼吸の中に俺の名前を織り交ぜていた。
「……っい、ヒューイ……」
掠れているからか声と言えるほどのものじゃない。でもギルのその囁きに、俺は身体の奥が疼くのを感じた。きゅん、とそこが、ギルに応えるように締まる感覚。
「ギル、あ、あっあっ、やんっ、っおれ、おれっ、そこ、きもちい、」
「っあ……っ、く、イく、出すぞッ」
「んぁ、あっ!」
低い声に身体が震えた。一際大きく穿たれて、ギルの動きが止まる。でも俺は、ギルが吐き出す鼓動を直に感じていた。俺の中でどくどくと脈打って、熱い種を噴き出しているだろう、それ。
中に出されている。
そのショックより、はっきりと分かるその力強さをただただ、感じる。それにあてられるようにしてまたひくりと中が疼いたが、ギルの漏らした大きな吐息によって、俺の意識はギルの顔へ向かった。
見上げたギルの顔は、いつになく無防備に見えた。うっとりとしていて、少し幼ささえ見えるような。こめかみを伝う汗を指先で払うと、手首を掴まれ、唇へキスをされた。
普段は全くそれらしく感じない唇はこの状況とまだ尾を引いている興奮のせいか敏感で、痺れるような快感が口の周りで這い回って、慣れないその感覚に思わず顎を引いてしまった。けれど、ギルはそれを咎めるように追いかけてきて、また唇を重ねてくる。熱い舌で舐められ、逃げるために唇を開いてしまえば、後はギルのペースだった。
逃げ惑う俺の舌を追いかけて吸い付き、かと思えばたっぷりと舌先で俺の舌を愛撫する。それは口内だけには留まらず、ギルは俺の身体に手を這わせた。最初と同じ、宥めるような手つきだった。
けれど何度も啄ばまれ、貪られて行くうちに、俺はそこにはっきりとした快感を覚えた。大きなリップ音がするほど強く吸い付かれて、下腹部まで落下した快感にきゅっと尻に力が入ったのだ。
「まだ足りないのか?」
「っ、」
即座にからかわれて、身体に変な力が入った。それはまだ入れられたままのそこも同じで。
「俺も……まだ、足りない」
「あっ」
締め付けてしまったギルは、また硬さを取り戻そうとしていた。揺さぶられ、また遠ざかったものがやってくる。けれどそれははっきりとした摩擦ではなくて、だから、そんな予感ももどかしいほど小さな快感の芽でしかなかった。
ギルの熱いものが俺の中を擦って初めて生まれる快感。それをまた味わうことになるのだと思うと、咽喉が震えた。
「溜まった者同士、もう少し楽しむか」
俺を見下ろして笑うギルは色っぽくて、俺が何か言うよりも早く、下の穴はきゅんとして、その言葉に応えていた。
結局その後軟膏とジェルとを追加した上、ギルの出したもので滑りが良くなったせいか、俺はギルの方を向いたまま騎乗位で下から突き上げられた。散々揺さぶられて、後ろ手を着いて腰を動かすように言われて、竿は萎んでいたのに尻の中は気持ち良くてたまらなくて、前をぶらぶらと揺らしながら腰を動かし感じる俺を見て、ギルは終始楽しそうだった。
「はっ、良い眺め」
なんて言葉責めともつかない言葉をたくさん言われて、俺は恥ずかしいのに気持ち良さは止まらなくて。
最後はひっくり返されてギルの思うまま中を荒らされ、前を扱かれて殆ど同時にイった。終わる頃にはベタベタで、脱力するとともに襲いかかってきた眠気に負けずに服を含む俺達とベッドに生活魔法をかけた俺は褒められるべきだと思う。
狭いベッドに二人で横になり、肉体疲労でまともに頭が回らなくなっていた俺は、何度も顔のあちこちにキスをされながらギルの腕の中で眠りに落ちた。
人肌は心地が良くて、俺はすっきりした気分で。いつになく安堵し、寄る辺を見つけたような幸せに満ちていた。
……翌朝、一人分の温もりしかないベッドで目覚め、いつも通りごっそりとアイテムがなくなっているのを確認するまでは。
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