僕の白い蝶【完結】

ちゃむにい

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告白

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「……やっぱり、だめ?」
「貴方も知っているでしょうけど、私達の結婚は家と家同士の約束だから容易に破棄出来るものじゃないの。それとも、私って、そんなに女として魅力がない?」
「そ、そんなことはないよ……! だって僕は……」

マリオンは素直な性格で、嘘を付くのが苦手だった。だからこそ、マリオンは、セリーヌに惹かれている気持ちを否定できなかった。

マリオンは幼い頃からセリーヌに片思いをしていた。どうにかして振り向かせたかったが、何をしてもセリーヌの気を惹くことは出来なかった。最初は、ただ可愛いから、いっしょに遊びたい、遊んで仲良くなりたい。遠くからでもセリーヌとわかる、鈴を転がしたような笑い声が気になる、もっと喋ってセリーヌの事が知りたいと思って傍に居たのだが、女性として意識し始めたのは、セリーヌの胸が次第に膨らんでいった頃からだった。

ずっとセリーヌの豊かな乳房を触ってみたいと思っていた。セリーヌが、たまに胸元が大きく開いたドレスを着ていることがあったけど、マリオンの視線は釘付けとなり、ドキドキして胸が高鳴った。マリオンの巨乳好きは、セリーヌから影響されたものだ。マリオンにとって巨乳は、憧れに近いものだった。

「また僕……。こんな、はしたないことを……」

最初の内はセリーヌの頬にキスをするだけだった。それは、とても幸せな夢で、セリーヌを抱き締めることも出来た。けれど、次第に夢の中のマリオンの行為はエスカレートしていった。

夜、寝ている時にセリーヌを抱く夢を見て、朝起きると夢精していることが増えた。下着や布団が濡れるし、夢の中とはいえ、嫌がるセリーヌを強引に組み敷いて、欲望を吐きだすという、最低最悪な行為にマリオンは衝撃を受けた。どんな言い訳をしようとも、そんな夢を見たのは、セリーヌを抱きたいという、マリオンの強い潜在意識があるからだと思ったからだ。
泣きべそをかきながら、恥ずかしくてたまらなかったけれど、下着や布団が濡れる理由をメイドに言わないといけなかった。マリオンの濡れた下着や布団を片付けるのは彼女たちの仕事だからだ。

「違うんだ! おねしょじゃないんだよ……! ……僕、困っているんだ」と顔を真っ赤にしてメイドのメイリンに相談すると「お坊ちゃまが成長した証です。男の子なら、誰でも経験することですよ。気になさることはありません」と言われたが、夢の中とはいえ、悪いことをしているような気がして、マリオンは罪悪感を抱いた。

「あぁ……。また、あの夢見ちゃった……」

マリオンは、セリーヌを抱く夢を見ることを嫌悪していた。しかし、同時に心待ちにしている側面もあった。




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