ゴブリン転生【完結】

ちゃむにい

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叫び声

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俺が特注で作らせたベットには、所在無げにキョロキョロしている妹とその彼氏、雪下伶弥が居た。

「待たせて悪かったな」

俺は部屋の扉を閉めて、Cシーのスキルを解除した。あきらかに人間ではない俺の姿に、妹と雪下伶弥は悲鳴を上げた。

「な、な、なにあれ……化け物!???」

涙を目に浮かべ、絞り出すようにして妹が呟いた。腰が抜けたのか、雪下伶弥はベットの上でへたりこんで、動くことが出来なくなったようだ。

「こ、この女を差し上げますから、命だけは! どうか命だけはお助けください……!!!」

雪下伶弥は妹を守りもせず、己の身代わりとして突き出すかのようにして、その背中を押した。命の危機が差し迫った時にとる行動が、その人間の本質だと言う。
母親と同じで、どうやら妹には男を見る目がなかったようだ。

「れ、伶弥……!?」

信じていたであろう彼氏の言葉が、妹の恐怖と不安をさらに広げた。

「い、いやぁ――ッ……!」

爆発的な恐怖に駆られたのか、妹は走り出した。その叫び声が、あまりにも魅惑的で、感動した。ああ、これだ。これなのだ。
手負いの獲物を追い詰めるような、命を刈り取る寸前の臨場感がたまらなく良かった。

「――それ以上、逃げ場所はないぞ?」

俺は部屋の隅に逃げた女の肩を掴み、捕まえた。

女の目に浮かぶのは恐怖、ただそれだけだった。

「痛ッ‥…!!」

俺は爪で制服と多少の素肌を切り裂き、その素肌を露出させた。じわりと傷口から滲む血を、べろりと舐める。それは甘美な味がした。

俺は長年抱えていた不満を晴らすかのように、妹と交わった。

「はっはっはっはぁ!!! どうだ!? ゴブリンの味は??? ああ!!???」
「ふぐっ、ぐっ、あッ、あああ、あ!?」

パンッ、パン、パン、パァン、パン、パン

気持ちいい。気持ちいい。気持ちいい。 ――孕ませたい、中に出したい。繰り返される強いゴブリンとしての性欲が女の中に射精を促した。

――もうこの女は俺に逆らうことは出来ない。

そう思うだけで、すぐに肉棒は膨らんでくる。中に射精をしても、俺の性欲は高まる一方だった。妹を組み敷いてから数十分が経過しただろうか。

ようやく高ぶりが静まり、俺は魔族を呼び出した。

「――パティファクト」
「お呼びでしょうか」

種族はサキュバス。
魔王を手籠めにした時に「そのお力に感服致しました。今より私は貴方様の下僕です」と、進んで俺の配下になった変わり者だ。
フェラが非常に上手く、かの者にかかれば、ただの人間であれば、舌だけで天国に昇華してしまうだろう。幾多の女を抱いてきた俺ですら驚嘆するほどの、巧みな舌使いであった。

出逢ったその日から、性的に奉仕を続けており、既にその腹には俺の子が宿っている。

「そこの腰抜けを虜にしろ。褒美に俺の子をまた孕ませてやろう」
「まぁ素敵………貴方様のためなら獣にだってなりますわ。ご期待くださいませ。全身全霊でご命令に従います」

嘗め回すように、妹の彼氏をチラリとみてから、笑顔を浮かべた。
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