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キリト
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お兄ちゃんと初めて会ったのは25年前。いつも遊んでいたあの公園に行く途中の交差点。青信号で渡ろうとしたのに後ろからぐいっと腕を引っぱられた。その瞬間に目の前を凄いスピードで横切った強引な右折の車。俺の腕を掴んでいる手を辿った先にいたのがお兄ちゃん、まだヒロくんと同じ歳くらいの野島さんだった。ちなみに普通の10歳男子の服装で、髪はちょっともっさりしてた。
お兄ちゃんはお礼を言う間もなく手を離してすたすたと歩いていって、なぜか見失ってしまった。
次に会ったのは数日後。お兄ちゃんはスーパーの軒先に出ているリンゴを堂々と無断で手に取ってかぶりつこうとした。どう考えても見えてる位置にいる人も誰もそれを見ていない。でも今度は俺がお兄ちゃんの腕をぐいっと引っぱって、リンゴをそっとワゴンに戻した。
「お腹が空いてるの? ぼくのおやつ一緒に食べよう?」
お兄ちゃんは驚いた後、不思議そうな顔のまま素直に俺に手を引かれて公園まで歩いた。
「俺が見えるの?」
俺はお兄ちゃんの話を聞かずに自分の言いたいことを優先した。6歳児のすることだから多めに見てくれ。
「この前は助けてくれてありがとう。って言おうと思ったのにいなくなっちゃうんだもん」
「あの時も見えてたの?」
ここでやっと、会話がかみ合ってないことになんとなく気付いたんだよな。そのタイミングでヒロくんに会った。
あの頃から一族の大人はみんな働いていて、家政婦さんが家事と夕食作りを終える18時まで俺は従姉と公園にいるのが日課だった。でも従姉は自分のタイミングで公園に行くし、公園にいるだけで自分の友達と遊んだりケータイを見たり。実際に遊んでくれるのは従姉と同じクラスの、近所に住んでるヒロくんだった。
「良? 誰と話して……え、お前いつからいたの? ってか誰?」
「……ずっといましたが?
俺は……誰でもありません」
公園に着くと、お兄ちゃんはヒロくんに独り言のように自分のことを話した。
「俺に名前は……あるのかもしれませんが分かりません。呼ばれた記憶が無いので。おぼろげにある両親の記憶は俺の能力を気味悪がる目と、何度も繰り返された『消えてくれたらいいのに』という言葉だけ。お望み通り消えて流れて今はここに。また流れていくのでお気になさらず」
どう考えても10歳かそこらのセリフじゃない。そして意味も空気も理解できていなかった当時の俺。
「名前ないの? じゃあお兄ちゃんって呼んでもいい?」
よみがえるあの頃の感情。あの頃はむしろ、野島さんの方が俺の気持ちに応えてくれている状態だった。
毎日あの公園に現れて、公園にいるみんなに怪しまれないように普通に振る舞うようになっていった。ヒロくんに髪を切った方がいいと言われても渋っていたらヒロくんが切ってくれた。短髪のお兄ちゃんはかわいくて、その見た目に合わせてなのか幼いくらいの言動をするようになった頃、台風が来たんだ。
その時の台風は今よりもっとひどくて、今は尾張さんが住んでいる所にあった自治会館に避難したんだ。あっという間に風が強くなって、備蓄を置いてある物置にさえ行くのが危なくなってしまった。それでみんなが寒いとかお腹が空いたって言いだした時にお兄ちゃんが備蓄用の物置から中身を転移させたんだ。
ヒロくんに言われて「そうね。ありがとう」って言う人も怯えていたし、転移されてきた物を使おうとしない人もいた。逆に「いっそ私たちをもっと安全な場所に移動させられないの?」とか「僕のうちからゲーム持ってきて」とか言う人も出てきてパニックになった時、黒いローブを着た人が現れたんだ。今の野島さんと全く同じものだから、もしかしたら弟子入りしたか制服なのかもしれない。
「見つけましたよ野島小太郎くん。来なさい。君は国が保護します」
丁寧なようで有無を言わせない空気だった。
お兄ちゃんは黒魔術師を見上げて、黒魔術師はお兄ちゃんに何か言われたみたいになった。
「どうやって? ちょっと力を使っただけでこの有様。もう元には戻れませんよ」
きっとお兄ちゃんの心を読んでたんだろう。
「心配いりません。君が現れる前に戻るだけです」
一瞬だった。
一瞬で黒魔術師とお兄ちゃんは消えて、みんなはどうして毛布と缶詰がここにあるのか少しも考えずに使い始めた。俺とヒロ君をのぞいて。
台風が去って家に帰って、次に公園に行った時にはヒロくんさえお兄ちゃんのことを忘れていた。
「お兄ちゃんを探しに行こうよ!」
半泣きな俺にヒロくんは困ったように微笑んだ。
「お兄ちゃんがほしいの? 俺のことお兄ちゃんって呼んでもいいよ?」
「みんなのお兄ちゃんじゃなくて僕のお兄ちゃん! 台風からみんなを守ってくれたのに、どうして忘れちゃったの?」
ヒロくんの空気が変わった。
「……こたろう?」
近くにいたおばさんがぼんやりと自治会館を見ている。怯えながらもお兄ちゃんにありがとうって言ってくれた人だ。
次の瞬間。またあの黒魔術師が現れた。リードに繋がれたレトリバーを連れていて、そのリードをヒロくんに持たせた。
「こたろうくんです」
とだけ言って、ママさんに向かって指を鳴らしてすぐに消えた。
「ヒロくん?」
「あ、ああ。こたろう頑張ったよな。あの台風のなか物置から色々持って来るなんて」
あの人のせいだ! まさかおばさんも?
「おばさん! 自治会館で」
「そうそう自治会館ね、交番の隣に移動するんだって。あそこはマンションになるそうよ。」
次の日に俺が公園に行こうとすると、珍しく従姉が俺の手を引いて一緒に家を出た。なのになぜか病院に向かって歩きだしたんだ。
「病院に行くの?」
従姉は不思議そう。
「いつも行ってるでしょ?」
そこにはあの公園とよく似た公園があった。
その後も思い出しかけるたびにあの黒魔術師が現れて俺から糸口を奪っていった。
お兄ちゃんはお礼を言う間もなく手を離してすたすたと歩いていって、なぜか見失ってしまった。
次に会ったのは数日後。お兄ちゃんはスーパーの軒先に出ているリンゴを堂々と無断で手に取ってかぶりつこうとした。どう考えても見えてる位置にいる人も誰もそれを見ていない。でも今度は俺がお兄ちゃんの腕をぐいっと引っぱって、リンゴをそっとワゴンに戻した。
「お腹が空いてるの? ぼくのおやつ一緒に食べよう?」
お兄ちゃんは驚いた後、不思議そうな顔のまま素直に俺に手を引かれて公園まで歩いた。
「俺が見えるの?」
俺はお兄ちゃんの話を聞かずに自分の言いたいことを優先した。6歳児のすることだから多めに見てくれ。
「この前は助けてくれてありがとう。って言おうと思ったのにいなくなっちゃうんだもん」
「あの時も見えてたの?」
ここでやっと、会話がかみ合ってないことになんとなく気付いたんだよな。そのタイミングでヒロくんに会った。
あの頃から一族の大人はみんな働いていて、家政婦さんが家事と夕食作りを終える18時まで俺は従姉と公園にいるのが日課だった。でも従姉は自分のタイミングで公園に行くし、公園にいるだけで自分の友達と遊んだりケータイを見たり。実際に遊んでくれるのは従姉と同じクラスの、近所に住んでるヒロくんだった。
「良? 誰と話して……え、お前いつからいたの? ってか誰?」
「……ずっといましたが?
俺は……誰でもありません」
公園に着くと、お兄ちゃんはヒロくんに独り言のように自分のことを話した。
「俺に名前は……あるのかもしれませんが分かりません。呼ばれた記憶が無いので。おぼろげにある両親の記憶は俺の能力を気味悪がる目と、何度も繰り返された『消えてくれたらいいのに』という言葉だけ。お望み通り消えて流れて今はここに。また流れていくのでお気になさらず」
どう考えても10歳かそこらのセリフじゃない。そして意味も空気も理解できていなかった当時の俺。
「名前ないの? じゃあお兄ちゃんって呼んでもいい?」
よみがえるあの頃の感情。あの頃はむしろ、野島さんの方が俺の気持ちに応えてくれている状態だった。
毎日あの公園に現れて、公園にいるみんなに怪しまれないように普通に振る舞うようになっていった。ヒロくんに髪を切った方がいいと言われても渋っていたらヒロくんが切ってくれた。短髪のお兄ちゃんはかわいくて、その見た目に合わせてなのか幼いくらいの言動をするようになった頃、台風が来たんだ。
その時の台風は今よりもっとひどくて、今は尾張さんが住んでいる所にあった自治会館に避難したんだ。あっという間に風が強くなって、備蓄を置いてある物置にさえ行くのが危なくなってしまった。それでみんなが寒いとかお腹が空いたって言いだした時にお兄ちゃんが備蓄用の物置から中身を転移させたんだ。
ヒロくんに言われて「そうね。ありがとう」って言う人も怯えていたし、転移されてきた物を使おうとしない人もいた。逆に「いっそ私たちをもっと安全な場所に移動させられないの?」とか「僕のうちからゲーム持ってきて」とか言う人も出てきてパニックになった時、黒いローブを着た人が現れたんだ。今の野島さんと全く同じものだから、もしかしたら弟子入りしたか制服なのかもしれない。
「見つけましたよ野島小太郎くん。来なさい。君は国が保護します」
丁寧なようで有無を言わせない空気だった。
お兄ちゃんは黒魔術師を見上げて、黒魔術師はお兄ちゃんに何か言われたみたいになった。
「どうやって? ちょっと力を使っただけでこの有様。もう元には戻れませんよ」
きっとお兄ちゃんの心を読んでたんだろう。
「心配いりません。君が現れる前に戻るだけです」
一瞬だった。
一瞬で黒魔術師とお兄ちゃんは消えて、みんなはどうして毛布と缶詰がここにあるのか少しも考えずに使い始めた。俺とヒロ君をのぞいて。
台風が去って家に帰って、次に公園に行った時にはヒロくんさえお兄ちゃんのことを忘れていた。
「お兄ちゃんを探しに行こうよ!」
半泣きな俺にヒロくんは困ったように微笑んだ。
「お兄ちゃんがほしいの? 俺のことお兄ちゃんって呼んでもいいよ?」
「みんなのお兄ちゃんじゃなくて僕のお兄ちゃん! 台風からみんなを守ってくれたのに、どうして忘れちゃったの?」
ヒロくんの空気が変わった。
「……こたろう?」
近くにいたおばさんがぼんやりと自治会館を見ている。怯えながらもお兄ちゃんにありがとうって言ってくれた人だ。
次の瞬間。またあの黒魔術師が現れた。リードに繋がれたレトリバーを連れていて、そのリードをヒロくんに持たせた。
「こたろうくんです」
とだけ言って、ママさんに向かって指を鳴らしてすぐに消えた。
「ヒロくん?」
「あ、ああ。こたろう頑張ったよな。あの台風のなか物置から色々持って来るなんて」
あの人のせいだ! まさかおばさんも?
「おばさん! 自治会館で」
「そうそう自治会館ね、交番の隣に移動するんだって。あそこはマンションになるそうよ。」
次の日に俺が公園に行こうとすると、珍しく従姉が俺の手を引いて一緒に家を出た。なのになぜか病院に向かって歩きだしたんだ。
「病院に行くの?」
従姉は不思議そう。
「いつも行ってるでしょ?」
そこにはあの公園とよく似た公園があった。
その後も思い出しかけるたびにあの黒魔術師が現れて俺から糸口を奪っていった。
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