幼馴染をわからせたい ~実は両想いだと気が付かない二人は、今日も相手を告らせるために勝負(誘惑)して空回る~

下城米雪

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Case1. 反省会。芽衣の場合

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*  芽衣  *


(……久々に太一のちんこ見たいなぁ)

 最後に見たのは六歳の時だったっけ?
 あの頃はよく一緒にお風呂入ってたなぁ。

 一緒に子ども作る想像はいつもしてるけど、肝心のアレについては、幼い頃のイメージと変わってないんだよね。

(……よし、脱がそう)

 どんな勝負が良いかな?
 ……いやいや待って。頭大丈夫か?

 何を真剣に考えてるの?
 相手を全裸にするためのゲーム? は?

 でも見たいからしょうがないわよね!

(……要するに)

 私はペンを握り、ノートに文字を記す。

(……知的なゲームなら大丈夫なのよ)

 脱衣。知的。私が勝つ。
 必要な情報を列挙した後、思考する。

(……これだっ!)

 数分後、舞い降りた。
 私はペンを置き、軽く息を吐いた。

 流石、私。
 完全無欠とは私のためにある言葉ね。

(……ふぅ、明日が楽しみね)

 私はペンを置き、退屈な授業を聞きながら、ふと今朝のことを思い出した。

(あー、やっべ。ニヤけちゃう)

 太一の反応、最高だった。
 あの様子なら少しは私のことを意識したに違いない。

 イケる。
 そうだよ。最初からこうすれば良かった。

 スポーツとか勉強とか、そんな勝負に付き合う必要、無かった。これからは私が勝負の内容を考えて、私の魅力をわからせる。

(ふふ、覚悟しなさい)

 私は真面目に授業を受ける姿勢を演じながら、同じ教室に居る婚約者に想いを馳せる。

(私は覚悟できてるわよ!)

 高校生活、残り三年間。
 最後まで時間をかけるつもりは無い。

 さっさと彼をメロメロにする。
 一度きりの青春を、恋人として二人で一緒に過ごしてみせる。
 
 
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