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第五章 未来のこと
新居で騒いだ日(翌朝)
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朝だ、朝になった。
この部屋で初めての朝を迎えた。
……今、何時だ?
これまでは窓やドアの隙間から差し込む光で大凡の時間が分かっていた。しかし窓の無いこの部屋ではそれが出来ない。
……みさきは?
いつもなら俺の寝顔を見ているみさき。
しかし今日は目を開けても白い天井しか見えなかった。
顔を横に向けて、みさきがいたはずの場所を見る。
そこにもいない。
「みさき?」
体を起こして名前を呼んだ。
その直後、腹部に軽い抵抗があったことに気が付く。
思ったよりも重たい布団……なわけねぇ。
「おはよう、みさき」
布団をめくって声をかけた。
「……びっくり」
ムッとした表情で言ったみさき。
どうやら俺の上で寝ていたらしいみさきは、突然転がされてご立腹の様子。
「悪い、気が付かなかった」
「……ない」
いかん、許してくれないらしい。
「……よる、どこ?」
どう謝ろうかと悩んでいたら、みさきが不機嫌な声で言った。
「夜は、小日向さんとアニメを見てた」
「……びっくり」
再び驚いたという意味の言葉を口にしたみさき。
しかしそれは一度目とは違うニュアンスがあり、そこでようやく気が付く。
「すまないみさき。起こしたら悪いと思ったんだ」
小さな手で俺の胸倉をグッと掴みあげている……もとい、握り締めているみさきの背を軽く撫でて言った。
どうやら深夜に目を覚ましたみさきは、近くに俺がいなくて驚いたようだ。みさきなら自分で探しに来るような印象があるけれど、実際は寂しい思いをしながら二度寝したらしい。
いや、もしかしたら俺が戻るまで起きていた可能性も……。
「すまん。次はちゃんとみさきに言うよ」
「……ん」
前々から思っていたが、みさきは眠りが浅いタイプらしい。
それとも物音に敏感なのか……。
「みきさ……?」
すー、という微かな寝息。
「マジか。まさか、ずっと起きてたのか?」
満足そうな寝顔を見て、脱力する。
どうやら俺が部屋に戻った後は、また何処かへ行かないように見張られていたらしい。
……困った。
なんだか口の中がパサパサするからスッキリしたいのだが、みさきを置いて部屋を出たらまた怒られてしまう。それに、この安心しきった寝顔を見てしまったら離れることなんて出来るわけがない。
俺は迷った末、みさきを抱いて部屋を出ることにした。
もう少しで七歳になるみさきだけれど、まだ片手で持ち上げられるくらいに軽い。
ただ、最近どんどん大きくなっているような気がする。
そんな成長を嬉しく思いつつ、俺はドアを開けた。
「あふぁっ」
……マジかよ。
「すまん小日向さん。気が付けなかった」
両手を額に当てて蹲る小日向さんに頭を下げる。
わりと痛そうな音がしたけれど、腕の中にいるみさきはグッスリ眠ったままだ。
「……いえ、前に立っていた私が悪いので」
額を抑えたまま立ち上がって、いつもの柔らかい笑みを浮かべる。
「ふひひ、おはようございます」
「おはよう、小日向さんも今起きたのか?」
「いえ、私はその、天童さん達を呼びに……」
「何か用だったか?」
頷いて、小日向さんはリビングの方に目を向けた。
追いかけると、大きな窓から差し込む気持ちの良い朝日が見えた。
あの感じだと時刻は午前七時くらいだろうか。
さておき、光に照らされた机に何かが載っている。
銀色の光を反射する物体はおそらく食器で、皿の上には小さな黄色い卵料理……オムレツだったか?
「よかったら一緒に食べませぬかっ!?」
下を噛みそうな早口で言った小日向さん。
やはり食べ物らしい。
「わざわざ用意してくれたのか?」
「いえそのっ、久々のキッチンでテンションが上がって作り過ぎてしまったといいますかっ」
「ありがとう、助かる」
素直に感謝を伝えると、小日向さんは照れた様子でペコペコした。
「みさきちゃんは寝てるんですかね……?」
俺の腕の中にいるみさきを見て言った。
するとみさきは体を捻って、眠そうな声で言う。
「……ごはん?」
それがなんだか可愛くて、俺と小日向さんは同時に吹き出した。
どうやら、みさきは睡眠より食事が優先らしい。
パチパチと瞬きをしながら俺を見るみさき。
「まずは顔を洗おうか」
「……ん」
頷いて、両手で顔をぺちぺちするみさき。
「……ごはん」
どうやら寝ぼけているらしい。
俺と小日向さんが再び笑うと、みさきは不思議そうに首を傾けた。
「みさきと顔を洗ってくる。先に食べててくれ」
「いえ、待ってます」
「悪いな。できるだけ急ぐよ」
みさきを抱いたまま洗面台へ向かった。
これまでなら外に出て公園まで歩かなければならなかったけれど、今日からは家の中で顔を洗うことが出来る。みさきと散歩する時間が失われて少しだけ悲しい気がするけれど、代わりに生まれた時間で出来ることが何かあると信じよう。
*
まだ真新しい見た目をした四角いテーブル。
窓際には俺が座っていて、隣にはみさき、みさきの向かいに小日向さんが座っている。
外から入ってくる光は少し眩しいけれど、カーテンを閉める程ではない。
机の上には白米と小さなオムレツ。
それぞれ皿の横にお茶の入ったコップと、箸が置かれている。
おそらく箸は小日向さんが買ったもので、桃色と藍色、それから動物柄の三種類がある。誰がどれを使っているかは言うまでも無いとして、みさきのところには小さなスプーンとフォークも用意してあった。
「何から何まで……ほんと、ありがとな」
「いえっ、そんなっ、勿体無いお言葉ですっ」
顔の前で両手を振って謙遜する小日向さん。
むしろ俺なんかには勿体無い気遣いだ。
なんてことを言っていたら料理が冷めてしまいそうだから、有り難く頂戴することにしよう。
「みさき、食べようか」
「……ん?」
え、まだダメだったの?
そんな感じに俺を見たみさき。その手にはスプーンが握られている。
「こら、ちゃんと頂きますしてからだろ」
「……した」
「そうか、してたのか」
「……ん」
満足そうな表情で、もぐもぐ小さな口を動かすみさき。
「……おいしい」
「そうか。ならほら、ちゃんと小日向さんにも言っとけ」
「ん。おいしい」
「ふひひ、ありがとう」
お礼を言った後、みさきは直ぐに食事を再開した。
その幸せそうな姿を見ていると、俺も食欲が……。
「いただきます」
「はひっ、め、めしあがれっ」
手を合わせて、箸を取る。
先ずはオムレツを一口。
「ど、どうですか……?」
「美味い。小日向さん、料理も出来るんだな」
「……い、いえいえ。お口に合ったようで何よりです」
少し照れたように言って、ご飯を僅かに口へ運んだ。
「……今日は、日曜日ですね」
「そうだな。引っ越し直後でドタバタすると思っていたが、なんというか余裕があって驚いてる」
「……そ、そですね。えっと、じゃあ――」
ぷるるる、と電話の音。
「悪い、俺のケータイだ」
「……あっ、ハイッ、どうゾ」
立ち上がって、音のしたテレビの方に向かう。
ケータイは常にポケットに入れていたはずだが、昨日ソファに座っている時に落としたのだろうか?
そう思いながら歩いて、果たしてソファの上にケータイを見付けた。
「もしもし?」
相手を確認せず電話に出る。
どうせ結衣からしか掛かって来ないしな。
『……龍誠?』
あれ、この声……。
「どうした?」
『……いや、そんな重要なことじゃないんだけど』
話をしながら、いつかのファミレスで連絡先を交換していたことを思い出す。
それから、ほんの一分ほど会話して、俺は電話を切った。
「悪い小日向さん、何の用だったっけ?」
「へっ? あっ、えと、本日のご予定は如何なのかと……」
「未定だったんだが、今ひとつ決まった」
「……と、言いますと?」
俺はケータイをポケットに閉まって、席に戻りながら言う。
「朱音が引っ越し祝いに食べ物をくれるらしい」
「……あかね、さん?」
「ああ、そういや小日向さんは会ったことなかったな」
椅子を引いて、
「今晩ここに来ると思うから、その時に紹介するよ」
「…………そ、ソデスカ」
この部屋で初めての朝を迎えた。
……今、何時だ?
これまでは窓やドアの隙間から差し込む光で大凡の時間が分かっていた。しかし窓の無いこの部屋ではそれが出来ない。
……みさきは?
いつもなら俺の寝顔を見ているみさき。
しかし今日は目を開けても白い天井しか見えなかった。
顔を横に向けて、みさきがいたはずの場所を見る。
そこにもいない。
「みさき?」
体を起こして名前を呼んだ。
その直後、腹部に軽い抵抗があったことに気が付く。
思ったよりも重たい布団……なわけねぇ。
「おはよう、みさき」
布団をめくって声をかけた。
「……びっくり」
ムッとした表情で言ったみさき。
どうやら俺の上で寝ていたらしいみさきは、突然転がされてご立腹の様子。
「悪い、気が付かなかった」
「……ない」
いかん、許してくれないらしい。
「……よる、どこ?」
どう謝ろうかと悩んでいたら、みさきが不機嫌な声で言った。
「夜は、小日向さんとアニメを見てた」
「……びっくり」
再び驚いたという意味の言葉を口にしたみさき。
しかしそれは一度目とは違うニュアンスがあり、そこでようやく気が付く。
「すまないみさき。起こしたら悪いと思ったんだ」
小さな手で俺の胸倉をグッと掴みあげている……もとい、握り締めているみさきの背を軽く撫でて言った。
どうやら深夜に目を覚ましたみさきは、近くに俺がいなくて驚いたようだ。みさきなら自分で探しに来るような印象があるけれど、実際は寂しい思いをしながら二度寝したらしい。
いや、もしかしたら俺が戻るまで起きていた可能性も……。
「すまん。次はちゃんとみさきに言うよ」
「……ん」
前々から思っていたが、みさきは眠りが浅いタイプらしい。
それとも物音に敏感なのか……。
「みきさ……?」
すー、という微かな寝息。
「マジか。まさか、ずっと起きてたのか?」
満足そうな寝顔を見て、脱力する。
どうやら俺が部屋に戻った後は、また何処かへ行かないように見張られていたらしい。
……困った。
なんだか口の中がパサパサするからスッキリしたいのだが、みさきを置いて部屋を出たらまた怒られてしまう。それに、この安心しきった寝顔を見てしまったら離れることなんて出来るわけがない。
俺は迷った末、みさきを抱いて部屋を出ることにした。
もう少しで七歳になるみさきだけれど、まだ片手で持ち上げられるくらいに軽い。
ただ、最近どんどん大きくなっているような気がする。
そんな成長を嬉しく思いつつ、俺はドアを開けた。
「あふぁっ」
……マジかよ。
「すまん小日向さん。気が付けなかった」
両手を額に当てて蹲る小日向さんに頭を下げる。
わりと痛そうな音がしたけれど、腕の中にいるみさきはグッスリ眠ったままだ。
「……いえ、前に立っていた私が悪いので」
額を抑えたまま立ち上がって、いつもの柔らかい笑みを浮かべる。
「ふひひ、おはようございます」
「おはよう、小日向さんも今起きたのか?」
「いえ、私はその、天童さん達を呼びに……」
「何か用だったか?」
頷いて、小日向さんはリビングの方に目を向けた。
追いかけると、大きな窓から差し込む気持ちの良い朝日が見えた。
あの感じだと時刻は午前七時くらいだろうか。
さておき、光に照らされた机に何かが載っている。
銀色の光を反射する物体はおそらく食器で、皿の上には小さな黄色い卵料理……オムレツだったか?
「よかったら一緒に食べませぬかっ!?」
下を噛みそうな早口で言った小日向さん。
やはり食べ物らしい。
「わざわざ用意してくれたのか?」
「いえそのっ、久々のキッチンでテンションが上がって作り過ぎてしまったといいますかっ」
「ありがとう、助かる」
素直に感謝を伝えると、小日向さんは照れた様子でペコペコした。
「みさきちゃんは寝てるんですかね……?」
俺の腕の中にいるみさきを見て言った。
するとみさきは体を捻って、眠そうな声で言う。
「……ごはん?」
それがなんだか可愛くて、俺と小日向さんは同時に吹き出した。
どうやら、みさきは睡眠より食事が優先らしい。
パチパチと瞬きをしながら俺を見るみさき。
「まずは顔を洗おうか」
「……ん」
頷いて、両手で顔をぺちぺちするみさき。
「……ごはん」
どうやら寝ぼけているらしい。
俺と小日向さんが再び笑うと、みさきは不思議そうに首を傾けた。
「みさきと顔を洗ってくる。先に食べててくれ」
「いえ、待ってます」
「悪いな。できるだけ急ぐよ」
みさきを抱いたまま洗面台へ向かった。
これまでなら外に出て公園まで歩かなければならなかったけれど、今日からは家の中で顔を洗うことが出来る。みさきと散歩する時間が失われて少しだけ悲しい気がするけれど、代わりに生まれた時間で出来ることが何かあると信じよう。
*
まだ真新しい見た目をした四角いテーブル。
窓際には俺が座っていて、隣にはみさき、みさきの向かいに小日向さんが座っている。
外から入ってくる光は少し眩しいけれど、カーテンを閉める程ではない。
机の上には白米と小さなオムレツ。
それぞれ皿の横にお茶の入ったコップと、箸が置かれている。
おそらく箸は小日向さんが買ったもので、桃色と藍色、それから動物柄の三種類がある。誰がどれを使っているかは言うまでも無いとして、みさきのところには小さなスプーンとフォークも用意してあった。
「何から何まで……ほんと、ありがとな」
「いえっ、そんなっ、勿体無いお言葉ですっ」
顔の前で両手を振って謙遜する小日向さん。
むしろ俺なんかには勿体無い気遣いだ。
なんてことを言っていたら料理が冷めてしまいそうだから、有り難く頂戴することにしよう。
「みさき、食べようか」
「……ん?」
え、まだダメだったの?
そんな感じに俺を見たみさき。その手にはスプーンが握られている。
「こら、ちゃんと頂きますしてからだろ」
「……した」
「そうか、してたのか」
「……ん」
満足そうな表情で、もぐもぐ小さな口を動かすみさき。
「……おいしい」
「そうか。ならほら、ちゃんと小日向さんにも言っとけ」
「ん。おいしい」
「ふひひ、ありがとう」
お礼を言った後、みさきは直ぐに食事を再開した。
その幸せそうな姿を見ていると、俺も食欲が……。
「いただきます」
「はひっ、め、めしあがれっ」
手を合わせて、箸を取る。
先ずはオムレツを一口。
「ど、どうですか……?」
「美味い。小日向さん、料理も出来るんだな」
「……い、いえいえ。お口に合ったようで何よりです」
少し照れたように言って、ご飯を僅かに口へ運んだ。
「……今日は、日曜日ですね」
「そうだな。引っ越し直後でドタバタすると思っていたが、なんというか余裕があって驚いてる」
「……そ、そですね。えっと、じゃあ――」
ぷるるる、と電話の音。
「悪い、俺のケータイだ」
「……あっ、ハイッ、どうゾ」
立ち上がって、音のしたテレビの方に向かう。
ケータイは常にポケットに入れていたはずだが、昨日ソファに座っている時に落としたのだろうか?
そう思いながら歩いて、果たしてソファの上にケータイを見付けた。
「もしもし?」
相手を確認せず電話に出る。
どうせ結衣からしか掛かって来ないしな。
『……龍誠?』
あれ、この声……。
「どうした?」
『……いや、そんな重要なことじゃないんだけど』
話をしながら、いつかのファミレスで連絡先を交換していたことを思い出す。
それから、ほんの一分ほど会話して、俺は電話を切った。
「悪い小日向さん、何の用だったっけ?」
「へっ? あっ、えと、本日のご予定は如何なのかと……」
「未定だったんだが、今ひとつ決まった」
「……と、言いますと?」
俺はケータイをポケットに閉まって、席に戻りながら言う。
「朱音が引っ越し祝いに食べ物をくれるらしい」
「……あかね、さん?」
「ああ、そういや小日向さんは会ったことなかったな」
椅子を引いて、
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「…………そ、ソデスカ」
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