130 / 221
第五章 未来のこと
新居で騒いだ日(朝)
しおりを挟む
玄関の先には狭い廊下があった。
廊下を挟む壁はしみひとつ無い白色で、左右にドアが二つずつ。
右側は洋室に、左側はトイレと浴室に繋がっている。
洋室の広さは六帖ほどで、前の部屋より少し狭い。
しかし、それが二部屋ある。
しかも、廊下の先には部屋を二つ合わせても足りない広さを持った場所がある。
間取り図にはLDKと示されていた場所は、キッチン、机、それからソファとテレビが置かれた三つのエリアに分かれていた。
「……ゆいちゃん、みたい」
「ああ、そうだな」
あちらの方が少し広いけれど、間取りは似たような具合だ。
ここが新しい住処。
俺とみさきは、今日からここで暮らす。
「ええと、ここもパシャった方がいいんですかね?」
部屋に入るなりケータイのカメラ片手にパシャパシャしている小日向さんと共に。
……一応、聞いとくか。
「小日向さん、なんで写真撮ってんだ?」
「あっ、その、引っ越したら先ずはパシャパシャしておけとネットに書いてありました。最初からあった傷でお金を請求されるトラブルがあるそうで……」
「マジか、それはやばいな」
てっきり記念撮影的な儀式なのかと思ってたが、流石は小日向さんだ。情報収集能力が高い。
「俺も手伝おうか」
「どもです。けど、これは一人の方がやりやすいですので、お気持ちだけ」
「そうか。じゃあ俺は、とりあえず外のダンボール部屋に」
「はい、よろしくお願いします」
こんな流れで役割分担をして、俺は部屋の外に出た。
運ぶ荷物が少なかったから、俺達は引っ越しトラックに乗ってここまで来た。マンションに着いた後は、三階にある部屋の前までダンボールを運んで貰って、そこで引っ越し業者さんとさよならした。
そういう経緯で一時的に放置されているダンボールを持ち上げて、部屋に戻る。
「……んんーっ」
後ろから聞こえた声に振り向くと、みさきがダンボールを持ち上げようと頑張っていた。
「ははは、重たいか?」
「……んーっ」
踏ん張っているが、持ち上がらないようだ。
「ありがとな、みさき。ダンボールは俺が運ぶから、中で待っててくれ」
「……ん」
少ししょんぼりした様子で部屋の中に戻ったみさき。そのまま廊下を少し歩いて、クルッと回転する。
「……ん」
俺が持っているダンボールに手を添えて、得意げな表情を見せたみさき。
正直戦力としてはマイナスだが、この気持ちは嬉しい。
「よし、じゃ声出して運ぶぞ……いち、に、いち、に」
「い、に、い、に」
仲良く荷物を運んでいると、途中で小日向さんが現れた。
せっかくなので、みさきと二人で記念撮影。
荷物を運んだ後、小日向さんと二人で隣に住んでる人と管理者に挨拶をした。
こうして、やるべきことが一通り終わった後、俺達は広い部屋に立ってそわそわしていた。
一言で感想を述べるなら、やばい。
まず天井が高い。背伸びした時、手を伸ばすと当たってしまうけれど、頭はぶつからない。これは評価が高い。
左手に目を向けるとキッチンがあり、当たり前のように設備が整っている。フライパンや包丁といった物は購入しなければならないようだが、我が家に電子レンジがあるというのは感動だ。コンビニで買った飯を温めることが出来る。
真ん中には机があって、みさきは普通の椅子だと座高が足りなそうだけれど、親切なことに子供用の椅子が備え付けられている。
そして右手にはテレビ、テレビがあるのだ。テレビがあるということは電気も通っている。せっかく買ったワイヤレス電源が不要になるのは寂しいが、なんというか現代人っぽい設備に感動する。
不要になったといえば、俺が持っている物の中で最も高価だった布団すら不要になってしまったことも思い出す。部屋には、みさきと二人で寝ても十分な広さのベッドがあった。もちろん布団もあって、しかも俺が買った布団より高級そうなヤツである。
「……本当に、引っ越したんだな」
「……そ、そうですね」
小日向さんと二人、もう長いこと部屋を見て溜息を吐いている。
みさきは途中まで一緒に溜息を吐いていたけれど、今は飽きたのか冷蔵庫で遊んでいた。パカパカ開けるのが楽しいらしい。
「このあと、どうしようか」
「……どう、しましょうか」
やるべきことは全て終わった。
やる前には大変な事が多い印象があったし、実際面倒だと感じる瞬間も多かった。しかし終わってしまえば、なんだこんなものかという感じだ。
「とりあえず飯でも食うか」
「……そ、そっすね」
なんだかんだで引っ越しという大きなことをした日だ。今日は奮発して、少し豪華な所で食うのもいいかもしれない。
豪華な所って……どんなとこだ?
回らない寿司とかか?
「小日向さんは、何か食べたい物とかあるか?」
「……すー、はー、はー、すー、はすはすー」
「小日向さん?」
「は、はひっ、なんでそ!?」
どうしたんだ?
まあ、いつものことか。
「何か食べたい物とかあるか?」
「しょ、ショクジスカ?」
コクリと頷く。
小日向さんは不思議な返事をした後、カクカクした動きで言う。
「そ、その……わ、わたっ、わたくし…………甘い物が、食べたいです」
「甘い物か。なら、この前みさきと行ったケーキバイキングなんかいいかもな。あの日は口元にクリームをみさきが可愛かったなぁ……」
「……ケーキバイキング……いいですね。ふひひ」
なんだか乗り気じゃない感じだが……まあいいか。
「それじゃ、早速行こうか」
「……はい」
みさきに声をかけて、部屋を出る。
部屋を出た後、忘れずに鍵をかけて、そこで気が付いた。
「小日向さん、これ」
「……こ、これは」
「見ての通り鍵だ。悪い、渡すの忘れてた」
「……は、はひ」
またもカクカクした動きで両手を出した小日向さん。そこに、そっと鍵を落とす。
小日向さんは大事そうに鍵を握り締めた後、腰の位置にある桃色のポーチを開いて、そこに入れた。
「よし、行こうか」
と、まあこんな具合に。
俺達の新生活が始まったのだった。
廊下を挟む壁はしみひとつ無い白色で、左右にドアが二つずつ。
右側は洋室に、左側はトイレと浴室に繋がっている。
洋室の広さは六帖ほどで、前の部屋より少し狭い。
しかし、それが二部屋ある。
しかも、廊下の先には部屋を二つ合わせても足りない広さを持った場所がある。
間取り図にはLDKと示されていた場所は、キッチン、机、それからソファとテレビが置かれた三つのエリアに分かれていた。
「……ゆいちゃん、みたい」
「ああ、そうだな」
あちらの方が少し広いけれど、間取りは似たような具合だ。
ここが新しい住処。
俺とみさきは、今日からここで暮らす。
「ええと、ここもパシャった方がいいんですかね?」
部屋に入るなりケータイのカメラ片手にパシャパシャしている小日向さんと共に。
……一応、聞いとくか。
「小日向さん、なんで写真撮ってんだ?」
「あっ、その、引っ越したら先ずはパシャパシャしておけとネットに書いてありました。最初からあった傷でお金を請求されるトラブルがあるそうで……」
「マジか、それはやばいな」
てっきり記念撮影的な儀式なのかと思ってたが、流石は小日向さんだ。情報収集能力が高い。
「俺も手伝おうか」
「どもです。けど、これは一人の方がやりやすいですので、お気持ちだけ」
「そうか。じゃあ俺は、とりあえず外のダンボール部屋に」
「はい、よろしくお願いします」
こんな流れで役割分担をして、俺は部屋の外に出た。
運ぶ荷物が少なかったから、俺達は引っ越しトラックに乗ってここまで来た。マンションに着いた後は、三階にある部屋の前までダンボールを運んで貰って、そこで引っ越し業者さんとさよならした。
そういう経緯で一時的に放置されているダンボールを持ち上げて、部屋に戻る。
「……んんーっ」
後ろから聞こえた声に振り向くと、みさきがダンボールを持ち上げようと頑張っていた。
「ははは、重たいか?」
「……んーっ」
踏ん張っているが、持ち上がらないようだ。
「ありがとな、みさき。ダンボールは俺が運ぶから、中で待っててくれ」
「……ん」
少ししょんぼりした様子で部屋の中に戻ったみさき。そのまま廊下を少し歩いて、クルッと回転する。
「……ん」
俺が持っているダンボールに手を添えて、得意げな表情を見せたみさき。
正直戦力としてはマイナスだが、この気持ちは嬉しい。
「よし、じゃ声出して運ぶぞ……いち、に、いち、に」
「い、に、い、に」
仲良く荷物を運んでいると、途中で小日向さんが現れた。
せっかくなので、みさきと二人で記念撮影。
荷物を運んだ後、小日向さんと二人で隣に住んでる人と管理者に挨拶をした。
こうして、やるべきことが一通り終わった後、俺達は広い部屋に立ってそわそわしていた。
一言で感想を述べるなら、やばい。
まず天井が高い。背伸びした時、手を伸ばすと当たってしまうけれど、頭はぶつからない。これは評価が高い。
左手に目を向けるとキッチンがあり、当たり前のように設備が整っている。フライパンや包丁といった物は購入しなければならないようだが、我が家に電子レンジがあるというのは感動だ。コンビニで買った飯を温めることが出来る。
真ん中には机があって、みさきは普通の椅子だと座高が足りなそうだけれど、親切なことに子供用の椅子が備え付けられている。
そして右手にはテレビ、テレビがあるのだ。テレビがあるということは電気も通っている。せっかく買ったワイヤレス電源が不要になるのは寂しいが、なんというか現代人っぽい設備に感動する。
不要になったといえば、俺が持っている物の中で最も高価だった布団すら不要になってしまったことも思い出す。部屋には、みさきと二人で寝ても十分な広さのベッドがあった。もちろん布団もあって、しかも俺が買った布団より高級そうなヤツである。
「……本当に、引っ越したんだな」
「……そ、そうですね」
小日向さんと二人、もう長いこと部屋を見て溜息を吐いている。
みさきは途中まで一緒に溜息を吐いていたけれど、今は飽きたのか冷蔵庫で遊んでいた。パカパカ開けるのが楽しいらしい。
「このあと、どうしようか」
「……どう、しましょうか」
やるべきことは全て終わった。
やる前には大変な事が多い印象があったし、実際面倒だと感じる瞬間も多かった。しかし終わってしまえば、なんだこんなものかという感じだ。
「とりあえず飯でも食うか」
「……そ、そっすね」
なんだかんだで引っ越しという大きなことをした日だ。今日は奮発して、少し豪華な所で食うのもいいかもしれない。
豪華な所って……どんなとこだ?
回らない寿司とかか?
「小日向さんは、何か食べたい物とかあるか?」
「……すー、はー、はー、すー、はすはすー」
「小日向さん?」
「は、はひっ、なんでそ!?」
どうしたんだ?
まあ、いつものことか。
「何か食べたい物とかあるか?」
「しょ、ショクジスカ?」
コクリと頷く。
小日向さんは不思議な返事をした後、カクカクした動きで言う。
「そ、その……わ、わたっ、わたくし…………甘い物が、食べたいです」
「甘い物か。なら、この前みさきと行ったケーキバイキングなんかいいかもな。あの日は口元にクリームをみさきが可愛かったなぁ……」
「……ケーキバイキング……いいですね。ふひひ」
なんだか乗り気じゃない感じだが……まあいいか。
「それじゃ、早速行こうか」
「……はい」
みさきに声をかけて、部屋を出る。
部屋を出た後、忘れずに鍵をかけて、そこで気が付いた。
「小日向さん、これ」
「……こ、これは」
「見ての通り鍵だ。悪い、渡すの忘れてた」
「……は、はひ」
またもカクカクした動きで両手を出した小日向さん。そこに、そっと鍵を落とす。
小日向さんは大事そうに鍵を握り締めた後、腰の位置にある桃色のポーチを開いて、そこに入れた。
「よし、行こうか」
と、まあこんな具合に。
俺達の新生活が始まったのだった。
0
お気に入りに追加
110
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
元平民の義妹は私の婚約者を狙っている
カレイ
恋愛
伯爵令嬢エミーヌは父親の再婚によって義母とその娘、つまり義妹であるヴィヴィと暮らすこととなった。
最初のうちは仲良く暮らしていたはずなのに、気づけばエミーヌの居場所はなくなっていた。その理由は単純。
「エミーヌお嬢様は平民がお嫌い」だから。
そんな噂が広まったのは、おそらく義母が陰で「あの子が私を母親だと認めてくれないの!やっぱり平民の私じゃ……」とか、義妹が「時々エミーヌに睨まれてる気がするの。私は仲良くしたいのに……」とか言っているからだろう。
そして学園に入学すると義妹はエミーヌの婚約者ロバートへと近づいていくのだった……。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
廃妃の再婚
束原ミヤコ
恋愛
伯爵家の令嬢としてうまれたフィアナは、母を亡くしてからというもの
父にも第二夫人にも、そして腹違いの妹にも邪険に扱われていた。
ある日フィアナは、川で倒れている青年を助ける。
それから四年後、フィアナの元に国王から結婚の申し込みがくる。
身分差を気にしながらも断ることができず、フィアナは王妃となった。
あの時助けた青年は、国王になっていたのである。
「君を永遠に愛する」と約束をした国王カトル・エスタニアは
結婚してすぐに辺境にて部族の反乱が起こり、平定戦に向かう。
帰還したカトルは、族長の娘であり『精霊の愛し子』と呼ばれている美しい女性イルサナを連れていた。
カトルはイルサナを寵愛しはじめる。
王城にて居場所を失ったフィアナは、聖騎士ユリシアスに下賜されることになる。
ユリシアスは先の戦いで怪我を負い、顔の半分を包帯で覆っている寡黙な男だった。
引け目を感じながらフィアナはユリシアスと過ごすことになる。
ユリシアスと過ごすうち、フィアナは彼と惹かれ合っていく。
だがユリシアスは何かを隠しているようだ。
それはカトルの抱える、真実だった──。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる