日刊幼女みさきちゃん!

下城米雪

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最初の一歩

SS:みさきとお風呂とまゆみさん

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 次の日の朝。
 俺は、銭湯について考えていた。
 ひたすら考えていた。

 昨日の変態みたいなヤツが、みさきを視姦しているかもしれない。
 そう思うと、みさきを男風呂に連れていくなんて二度と出来ない。

 だが、みさきを独りで女風呂に行かせるのは不可能だし、俺が女風呂に入るのも論外だ。女子トイレくらいなら女みたいな面《ツラ》をしていることもあって問題無いだろうが、風呂となれば話が違う。

「というわけで相談がある」
「……ど、どんなご相談でしょう?」

 みさきを保育園へ送った後、俺は自室ではなく隣の部屋に帰宅した。

 いつかと同じ様にドアの近くに正座して、座布団に座るエロ漫画家さんに問いかける。

「おまえ、風呂って入ってるか?」
「入ってますよぉ!! こう見えても綺麗好きですから、はい!」

 いかん、怒られた。

「すまん、悪気は無い。あれだ、やっぱり近所の銭湯か?」
「ええ、私的には温泉ですけどね、はい」

 いかん、見るからに不機嫌だ。

「もう、私を罵りに来たんですか? そんなプレイ頼んでないですよまったく」
「いや、その……一緒に入ってくれないかと思ってな」
「アヘっ!? そそそ、そんなエロ同人みたいなプレイは漫画の中だけでお願いしまする!」
「ん? 良く分からんが、変態の目にさらされるのかと思うと、気が気じゃなくてな……」
「なんてハイレベル!?」
「だから、みさきと一緒に入ってくれる女性を探しているんだが……」
「…………ぁ、みさきちゃんと……ぁぁ、はは、はは……ふへ」


 そんなこんなで――


 こんばんは、また私です。
 急遽、みさきちゃんとお風呂に入る事になりました。

 幼女とお風呂……ふ、ふひひ、親になる前に、子供とお風呂に入る事になるなんて。

「み、みさきちゃーん、よろしくねー」
「……ん」

 いつもは昼間に利用する銭湯ですが、やっぱり夜だと人が多くてアヘっちゃいそうになります。

 ……うぇ、ここに居る人の8割がリア充だと思うと吐きそう。

「ええっと、じ、自分じゃ服を脱げないのかなぁぁ? ふひひひ」

 バンザイしてモゾモゾしているみさきちゃんに話しかける私、完全に不審者だなぁ……ふへへ、でも合法、合法だから。

「……ん」

 うぉ、みさきちゃん動じない。
 人見知りとかしない子なのかな?

 同意を得たので、みさきちゃんの服を剥ぎ取る私。
 
 ……ふぅぅ、もし貧乳属性があったら犯罪者になっていたかも。危ない危ない。
 幼女は大好きだけど、あくまでライクだからね。ピュアラブだから。
 私と同じ大きさの胸に興奮したりせんですよ。ふふん。

「……ええとぉ、みさきちゃん? なにかな?」

 脳内トークを繰り広げる私をガン見していたみさきちゃん。
 ……み、みさきちゃんが私の大事なところを……なんてね。顔を見てるんだよね、顔。

「……ない」
「むっ」

 この幼女、言ってはならぬことを……これでもBだから! Bだから!

「おちんちん、ついてない」
「ぶはっ――」

 お、思わず吹いたでござる。
 この幼女おちんちんと申したか?
 おのれ、いったいどんな教育をされておるのだ……。

「ええとね、女の子にはね、ついてないんだよぉぉぉ……」

 つらたん。
 幼女相手にもコミュ症スキルがパッシブとか、泣きそう。

「おんなのこ?」

 不思議そうな顔できょろきょろするみさきちゃん。

 はぁ、これがロリじゃなくてショタだったら、素養はあるのに。

 あーらあらみさきくん、そんなに女の子の身体が気になるの?
 だったらぁ、お姉さんが、教えてあげようか?

 ……ふふへ、やはりおねショタは鉄板……おおお、オネショちゃうわい! 

「だいじょうぶ?」

 あかん、心配されてもうた。

「だいじょーぶだよぉぉ、さ、さぁ、お風呂いこうか、ふへへ」
「……ん」

 つかつかと私の前を歩くみさきちゃん。
 ……お、大物だぁ。

 それから自然な動きで一番奥のシャワーを占拠したみさきちゃん。
 じーっと私を見ている……洗えと申すか?
 ふ、ならば仕方あるまい。
 小日向檀、おぬしの召使いとなってしんぜよう――

 あふぁ、髪すべすべぇ……肌もすべすべぇ……はぁ、はぁ……次の本はおねロリの百合物でもいいかも知れない……ふひっ、はかどりそう。

 妄想はさておき、みさきちゃんウォッシングは真剣に。

「ど、どう? いいぃ痛く無いかなぁぁ、はは」
「……じょーず」

 ほ、褒められてしまったでござる。

「て、やわらかい」
「そ、そう?」

 これは、あの人と比べてということでせう?
 そんな、まるで行為中に前のパートナーと比べられているかのような――アヘッ、なんて高度な寝取りプレイ!

 ……って、真面目にやれ私! ここは自分の部屋じゃない!
 全年齢対象……全年齢向け……。

「か、痒い所とか無いかなぁぁ、へへ」
「……ん」

 …………ふぅぅ、初めて幼女の身体を洗ってしまった。
 なんという柔らかさ、なんという緊張感、なんという達成感……。

 こんなにも湯船が心地良いと感じたのは何年ぶ……そうでもないかな、うん。

 おぅふ、みさきちゃんにツンツンされてしまった。

「……えぇぇと、次は何かなぁぁ、へへ」
「ひざ」

 ひざ? どういう意味?

「……」
「……」

 ご、ごめんなさい。
 全然分からないでござる。

「……」

 あれ、ちょっと怒った?
 ごごごごごって近寄ってくる……はぁ、はぁ、あの手に叩かれたら柔らかくて気持ちぃだろうなぁ……。

「……って、あれ? み、みさきちゃん?」

 私に馬乗りになったみさきちゃん。
 何をするつもりなのだろう。背中を向けているけれど……おぅふ、寝転がった。

 ああぁぁ、全身で感じる幼女の肌……やーらかぃぃぃ。

 だ、抱きしめたりしたら怒られるかな?

 だ、ダメ。イエス・ロリータ・ノータッチ……我慢しないと。
 で、でも私は、ウーマン。紳士ではなく、淑女……だ、大丈夫な、はず……。

 だけど否定されたらどうしよう……きっと私、ショックで自殺する。

 ……抱くか、やめるか……。

「…………おかあ、さん」

 ――っ!?

「ぇぇと、みさきちゃん? ……あ、寝てる」

 や、やばかった。
 今の、破壊力半端じゃなかった。

 ……でも、そう、だよね。
 みさきちゃん、お母さん、いないんだよね……。

「……」

 あぁ、これが母性なのだろうか。
 私にも、女としての機能が残っていたらしい。

 ……はぁ、子供ほしくなっちゃったなぁ……くぅぅ、リア充になりだぃ”ぃ”!
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