【R18BL】クラスで人気の強面不良少年に一方的に彼女宣言されてドロドロに溺愛される話なんですけど……僕、男です。

斜偲泳(ななしの えい)

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長くなりすぎた初エッチ編

タワマンでファーストキスとお漏らし射精

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 鬼塚くん家がお金持ちなのは風の噂に聞いていた。

 それにしてもだ。

「高校生が高級タワマンの最上階に一人暮らしって……マ?」

 そこは地上数十メートル、あらゆる意味で現実離れした、芸能人とか実業家とかが住んでいそうな、おしゃれ~な一室だった。

 引き続き、僕は鬼塚君のムッチムチ雄っぱいと逞しい腕の間に挟まれて、お姫様扱いされている。

「親が金持ちのクズだからな。悪い意味で甘やかされてんだよ」

 地雷と言う程ではないけれど、その口ぶりからも分かる通り、鬼塚君とご両親の間には良くないナニカがあるらしい。

 それを口にした時の鬼塚君の横顔には、隠しきれない怒りと寂しさが浮かんでいた。

 気にならないと言えば大嘘になるけれど、とてもじゃないが詳しく聞ける雰囲気ではなく、そんな立場でもない。

 余計な事を言って鬼塚君に嫌われたくないし、折角の甘いムード(言う程甘いか?)というか、これから俺達エッチするぞー! の雰囲気をぶち壊したくない。

 帰り道では好きだなんだと言われたけれど、こってりと舐るような手つきでお尻を愛撫され、恥ずかしいお漏らしまでさせられてしまったけれど。

 言った所で僕達はまだ、それ程深い関係ではなく、僕からすればいつ心変わりをされてもおかしくないような関係だった。

 そんな事よりも僕にとって重要なのは、鬼塚君が高級タワマンの最上階で一人暮らしをしているという事だった。

 それはつまり、どれだけ騒いでも咎める者は誰もいないという事だ。

 どんな行為をしていても、助けてくれる人は誰もいないという事である。

 ……わーお。

 それってすごくドキドキする。

 震えるような恐怖と共に、それを上回る期待と好奇心で頭がくらくらした。

 鬼塚君は僕を抱えたまま、広いマンション内をのしのしと歩いていく。

「……綺麗だね」

 学生の、それも男子の一人暮らしという割りには、鬼塚君の部屋は驚く程に片付いていた。

 塵一つないと言える程よく見たわけではないけれど、そうであってもおかしくない程に掃除が行き届いて見えたし、脱ぎっぱなしの服や靴下、読みっぱなしの漫画や雑誌なんかどこにもなく、全てお行儀よくあるべき場所に収まっていた。

 ここに比べたら僕の部屋なんかハリケーンに吹き飛ばされた後みたいなものだろう。

 自分でもズボラだと思うけど、平均的な思春期男子の生活力、整頓力、掃除力なんかその程度の物だと思う。

 なんとなく、根拠なく、僕はそこに女の臭いを感じてしまい、下らない、恥ずかしい、みっともない嫉妬心を覚えてしまう。

「家事代行を雇ってるからな。そうでなきゃ、一週間でゴミ溜だ」

 鬼塚君が冗談めかしてニヤリと笑う。

 そこに宿る親しみとセクシーさにドキドキしつつ、僕は内心ホッとした。

 どうやら僕が想像するような通い妻的存在ではなかったらしい。

 それでも一つまみ程は、鬼塚君の部屋の掃除を許された家事代行に嫉妬して、お門違いの危機感を覚えた。

 だって鬼塚君は男の僕から見ても思わずおちんちんが勃ってしまうくらいのセクシーボーイなのだ。

 相手が女の人ならば言わずもがな。

 その家事代行が綺麗な女の人で、鬼塚君に邪な気持ちを抱いて誘惑しないか不安になった。

 この通り、僕は冴えないチビ助だから、そんな事になったら鬼塚君を盗られてしまう。

 別に僕の物になったわけではないのだけれど……。

 なにかの間違いで欲望の捌け口として認められ、力づくで連れ込まれているだけなのだけど。

 それでも僕は部不相応な嫉妬を覚え、不安になり、あれだけ盛大にお漏らししたにも関わらずまだ硬いままのおちんちんを少しだけ萎えさせた。

「さぁやるぞ!」

 僕の部屋が犬小屋に思えるような馬鹿げたサイズと豪華さの寝室に到着すると、鬼塚君は王様が使うような巨大なベッドに僕を放った。

 途端に僕の中から余計な不安や嫉妬が吹き飛び、初めてのホモセックスに対する緊張とドキドキで埋め尽くされる。

「ちょ、ちょっと待って! このままするの!? せ、せめてシャワー! シャワー浴びさせて!」
「なんでだよ」

 仰向けに転がった僕の上に鬼塚君がのし掛かる。

 流石に倍はないけれど、それに近い身長差のある僕と鬼塚君だ。

 僕の身体はすっぽりと鬼塚君の分厚い身体に覆われて、鬼塚君という名の布団を被っているような気分だ。

 鬼塚君の燃えるような体温と、ムワッとしたセクシーすぎる体臭が太陽みたいに降り注ぎ、僕のおちんちんを必要以上に元気にさせる。

 さっきあんなに出したのに……。

 鬼塚君との初めての射精はエッチがよくて、必死に我慢して、でも出来なくて、びゅるびゅると街中で盛大に漏らしてしまったのに。

 もうこんなに大きく硬くなっている。

 これではまるで、僕が性欲オバケのエッチが大好きなスケベマンみたいだ。

 ……そりゃ、僕だって一応は健全な思春期の男の子だから、人並みにそういう点があるのは否定できないけど……。

 でも、鬼塚君にそんな風に思われるのは嫌だし恥ずかしい。

 というかそもそもの話だ。

「……き、汚いから……」

 先程から何度も言っている通り、僕のパンツの中は盛大にお漏らしした白いおしっこでエグイ事になっている。

 お姫様抱っこされたせいで、お尻の方までドロドロのネチョネチョだ。

 物凄く気持ち悪いし、興奮と緊張で汗もかいているから、物凄く臭いのは間違いない。

 今日は体育だってあったのだ。

 とてもじゃないけど鬼塚君にはお見せ出来ない。

 こんな姿を見られたら、恥ずかしくて死んでしまう。

 それなのに!

「バーカ。それがいいんだろうが」

 肉食獣の笑みでニタリと笑うと、鬼塚君のムチッとしたゴツイ太ももが僕の股を強引に割り、グリグリとおちんちんの付け根の辺りを責め立てる。

「にゃぁ!? や、やだぁ!? き、気持ち悪いよぉ!?」

 パンツの中で冷めた精子がニチャニチャグチョグチョ音を立てる。

 その感触にゾッとして、僕は必死に足をバタつかせ、両手を突っ張って鬼塚君の太ももを遠ざけようとする。

 非力過ぎてビクともしなかったけど。

「抵抗すんな」
「むぐっ!?」

 鬼塚君の暴力的なイケメン顔が目の前に降ってきて、僕の唇を奪った。

 火傷するかと思う程熱くなった舌がぬるりと口の中に入って来る。

 鬼塚君の舌を傷つけるわけにはいかない。

 中途半端に開いたまま、唇を含めた僕の全身はカチンと強張った。

 鬼塚君は小さな壺に鼻先を突っ込んで必死にハチミツを舐める熊みたいに僕の口を貪った。

 極上の牛タンみたいに肉厚でプリプリした鬼塚君の舌が、甘い肉汁を滴らせながら僕の咥内を、頬っぺたの裏側を、歯と歯茎を、唇を、短い舌を、丹念に掃除するように愛撫した。

 それこそ僕の口から極上のハチミツが染み出しているとでも言いたげに、美味しそうに愛撫した。一週間も何も食べていない人みたいに、必死になって愛撫した。

 美味しいのは僕の方だった。

 どぷどぷと、びゅーびゅーと、脳内麻薬が噴き出して頭の中が真っ白になる。

 その癖僕の背中には、シュワシュワと炭酸が弾けるような甘い快感が駆け巡り、射精にも似た快感でお腹の底と腰の裏が切なくなった。

 気付けば僕は小熊のように鬼塚君にしがみ付き、グリグリと乱暴に突き上げる鬼塚君のムッチリとした太ももにみっともなくおちんちんの付け根を擦り付け、そこから得られる甘くもどかしい快感を貪っていた。

 がむしゃらに口の中を暴れ回る鬼塚君の舌におっかなびっくり舌を絡め、僕の口の中の小さなダンスホールで見よう見まねのタンゴを踊った。

 情熱的で荒々しく、下品で野蛮なキスだった。

 でも僕には、僕の主観では、ウットリする程ロマンチックなキスだった。

 僕は射精した。
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