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白雪姫の母は全捨離した。
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「白雪姫の母は全捨離した」
三日月李衣
元にした作品のタイトル「白雪姫」
グリムヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール
「ああ、今日も暇だわ。誰も私に話しかけてくれなくて、なんて不幸かしら」
いらない物が散乱している部屋の中で、ぼさぼさ頭の女王が椅子に座って、つまらない人生を嘆いていた。
白雪姫と王子が結婚して一人ぼっちになった女王は部屋を掃除しないで、ゴミばかり集めて部屋を汚していた。
金の縁で美しかった鏡が曇っていて、テーブルにはお菓子の食べかすがポロポロ落ちていて汚れていた。
「私は寂しいわ。白雪姫にあんな事しなければ、私は幸せだったわ」
はあと、ため息ついた女王は白雪姫にひどい仕打ちをしていた事を思い出しながら、窓の外の青空を見つめていた。窓の外の青空は雲一つないさわやかな空だ。
女王は窓の外を見ていると、何か黒いものがプラプラと揺れていた。何だと思った女王は手で黒い物を振り払おうとしたが、黒い物は消えない。
「ちょっと、女王様。あなたは幸せになりたい?」
どこからか、可愛らしい声が聞こえてくる。
「何ですか? 偉大な女王の私に幸せになりたいですって? 今、すっごく憂鬱な気持ちですわ」
寂しい暮らしをしていた女王は誰かに構って欲しいか、思わず答える。
窓に小さな黒い蜘蛛が糸を垂らしながら、
「女王様、今すぐいらない物八割捨てなよ。あなたのお部屋すごく汚いよ。邪気まみれで誰も来ないんだよ」と可愛らしい声で言う。
「く、蜘蛛が喋っている? あなた何者?」
女王は喋る蜘蛛に驚きながら、蜘蛛の方に近寄る。
「僕は全捨離の神様だよ。汚部屋で不運な人を助けるために生まれてきたんだよ」
「ぜ、全捨離? 何ですの?」
「全捨離ってね、部屋の中にあるいらない物を八割捨てて、住み心地いい部屋にして運気を上げて幸せになる行いだよ。女王様のお部屋、何でいらない物を沢山詰め込んでいるの?」
蜘蛛が全捨離って訳の分からない言葉を聞いた女王は全捨離って何だという顔をしていた。
「何故、全捨離すると幸せになれるのか、それやれば私でも幸せになれるのか? 誰も構ってくれなくて寂しい私を救ってくれるのか? それなら」
「じゃあ、今からいらない物八割捨てなよ。すぐにやればその分良い事が早くやって来るよ」
「やるわ! 今すぐ、全捨離しますわ!」
女王は幸せになるために、全捨離しようと即座に衣裳部屋の扉を開けてもう着なくなったドレスを捨て始めた。
いらないドレスは五百着もあって、サッとゴミ袋に入れて捨てた。女王はもっと全捨離しようと、タンスの中にある宝石やネックレスや指輪を全部ゴミ袋に入れて捨てた。
テーブルに置きっぱなしの香水の瓶や読まなくなった本をポンと処分した。
すっかり楽しくなった女王はソファも処分してホコリまみれの床を雑巾で拭いて綺麗にした。ピカピカの床が初恋の甘酸っぱい気分の様で嬉しくなった。
「ああ、綺麗になったわ。もっと綺麗にしたいわ」
「そうだよ、運気が良くなってきたよね。女王様頬っぺたがピンク色になってきたね。さっきは青ざめていたもん」
「そうなのか? 何だか全捨離してたら体がポカポカしてきたわ」
「運気が良くなり始めた証拠だよ。もっと頑張りなよー!」
どんどん部屋を綺麗にしたい女王はお城を綺麗にしたくて、お城にあるいらない物を処分し始めた。いらない銅像や絵画、カーペットにタンス、置物も全部捨てた。
「女王様、こんなに捨てて良いですか?」
「良いのよ。置きっぱなしにするよりマシでしょ」
いらない物を躊躇なく捨てる女王を心配した女官がオロオロしているが女王は新しい自分になるために全捨離しているから良い。
女王は王子様と結婚し、国を出て行った白雪姫の部屋に向かった。
白雪姫の部屋はすっかり埃だらけで物もたくさんある。
女王はふと白雪姫の部屋を一周した。白雪姫の部屋は可愛らしい人形がたくさん置いてあり、本もたくさん本棚にあった。
女王は白雪姫が寂しい思いをしていた事が改めて感じていた。
女王は白雪姫の机に何か日記帳みたいなものを発見した。
「何かしら、どんなの書かれているのかしら? 今日はお母様にクッキーを作りました。でもお母様はクッキーを食べてくれませんでした。忙しかったからかな?」
女王は白雪姫が書いていた日記帳を読んでみた。
「今日は一人でままごとをしてみました。私一人でお父様とお母様の役をやってみました。
お母様がいればよかったのに、どうしてお母様は私の事が嫌いなの? 私はお母様が大好きだよ。いつかままごとをやろうね」
女王は白雪姫の日記を読むたびに胸が締め付けられるような表情をした。
「私は結婚してもお母様の事大好きだよ。構ってくれなくてもお母様はお母様だよ。私はお母様みたいな美しくて優しい女性になりたいな」
女王は大きな瞳から涙がボロボロと零れて、ううっと泣き出しました。蜘蛛は泣き崩れる女王を見て、
「女王様、白雪姫の事を好きだったの? ずっと一緒にいたかったの?」と言いました。
「私はなんてバカなのかしら。白雪姫の美しさを憎んで、毒リンゴを食べさせて殺そうとしていた……あの子は毒まみれの私をこんなに愛してくれていた事を知らなかったなんて」
「白雪姫の事を想っているなら、すべて捨てなよ。憎しみと一緒にね。もう白雪姫に執着するのをやめなよ」
「白雪姫の物をすべて捨てるですって? それは出来ないわ!」
「何言っているんだ! 愚か者!」
蜘蛛が白雪姫の物を捨てる事が出来ない女王に怒り込めて叫んだ。
「うう!」
女王は初めて愚か者と言われて、グジグジしてしまう。
「女王様は白雪姫に執着しすぎなんだよ! いつまでも過去に縛られているから、前に進めないんだ。白雪姫は今、幸せなんだろう? 彼女を信じなよ」
「分かっているわ! でも、あの子は私より美しいのが気に入らなかった。私は世界一美しい女と呼ばれたかった。私が一番でいたいのよ!」
「人に嫉妬してる暇があるなら、さっさと全部捨ててこい! そうすれば女王様も白雪姫も幸せになれるぞ! ボケ!」
「く、うう……」
「嫉妬はな、どんな美人も醜くなるよ。女王様、美しい女でいたいでしょ? もう誰かに執着するのをやめて、幸せになろうよ? な?」
蜘蛛から嫉妬はどんな美人も醜くなると、白雪姫に執着していた女王はグジグジしていたから不幸になった。幸せになりたい女王は、涙を腕で拭って蜘蛛にこう言った。
「蜘蛛さん、ありがとう。私は人の事ばかり気にしていたわ。もう誰かに執着するのをやめるわ。自分の為に生きるわ」
初めて女王は誰かにありがとうと言った。何でも人のせいにするのをやめようと決意した女王は、白雪姫の部屋にある物をすべて捨てて自分と白雪姫を幸せに生きるために。
もう執着するのをやめた女王はどんどん部屋にある物をゴミ袋に入れて、白雪姫の物をすべて捨てた。物が無くなった白雪姫の部屋の床を雑巾で水拭きしてホコリ一つもないピカピカの床になった。
「はあ、スッキリしたわ。何かもやもやした気持ちがすっかり晴れたわ。久しぶりに外に出たいわ」
物が一つもない白雪姫の部屋を邪気が取れて晴れやかな女王は、久しぶりに外に出かけようとする。
「女王様、綺麗な顔になったね。これからは幸せになりなよ」
蜘蛛に綺麗と言われて、嬉しくなった女王はうんと笑顔で頷いた。女王は何もない城から外に出かけた。
久しぶりに外に出た女王は、澄み切った空と暖かい光を照らしてくれる太陽、目に心地よい新緑の森が女王の眼に入って来る。
「美しいわ。世界はこんなに綺麗だなんて、これじゃあ嫉妬なんかできないわ」
穏やかな笑みを浮かべた女王は世界の美しさを心と体で感じていた。女王はまだ見ぬ世界に向かって走り始める。
自分の幸せにために女王は走る。
三日月李衣
元にした作品のタイトル「白雪姫」
グリムヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール
「ああ、今日も暇だわ。誰も私に話しかけてくれなくて、なんて不幸かしら」
いらない物が散乱している部屋の中で、ぼさぼさ頭の女王が椅子に座って、つまらない人生を嘆いていた。
白雪姫と王子が結婚して一人ぼっちになった女王は部屋を掃除しないで、ゴミばかり集めて部屋を汚していた。
金の縁で美しかった鏡が曇っていて、テーブルにはお菓子の食べかすがポロポロ落ちていて汚れていた。
「私は寂しいわ。白雪姫にあんな事しなければ、私は幸せだったわ」
はあと、ため息ついた女王は白雪姫にひどい仕打ちをしていた事を思い出しながら、窓の外の青空を見つめていた。窓の外の青空は雲一つないさわやかな空だ。
女王は窓の外を見ていると、何か黒いものがプラプラと揺れていた。何だと思った女王は手で黒い物を振り払おうとしたが、黒い物は消えない。
「ちょっと、女王様。あなたは幸せになりたい?」
どこからか、可愛らしい声が聞こえてくる。
「何ですか? 偉大な女王の私に幸せになりたいですって? 今、すっごく憂鬱な気持ちですわ」
寂しい暮らしをしていた女王は誰かに構って欲しいか、思わず答える。
窓に小さな黒い蜘蛛が糸を垂らしながら、
「女王様、今すぐいらない物八割捨てなよ。あなたのお部屋すごく汚いよ。邪気まみれで誰も来ないんだよ」と可愛らしい声で言う。
「く、蜘蛛が喋っている? あなた何者?」
女王は喋る蜘蛛に驚きながら、蜘蛛の方に近寄る。
「僕は全捨離の神様だよ。汚部屋で不運な人を助けるために生まれてきたんだよ」
「ぜ、全捨離? 何ですの?」
「全捨離ってね、部屋の中にあるいらない物を八割捨てて、住み心地いい部屋にして運気を上げて幸せになる行いだよ。女王様のお部屋、何でいらない物を沢山詰め込んでいるの?」
蜘蛛が全捨離って訳の分からない言葉を聞いた女王は全捨離って何だという顔をしていた。
「何故、全捨離すると幸せになれるのか、それやれば私でも幸せになれるのか? 誰も構ってくれなくて寂しい私を救ってくれるのか? それなら」
「じゃあ、今からいらない物八割捨てなよ。すぐにやればその分良い事が早くやって来るよ」
「やるわ! 今すぐ、全捨離しますわ!」
女王は幸せになるために、全捨離しようと即座に衣裳部屋の扉を開けてもう着なくなったドレスを捨て始めた。
いらないドレスは五百着もあって、サッとゴミ袋に入れて捨てた。女王はもっと全捨離しようと、タンスの中にある宝石やネックレスや指輪を全部ゴミ袋に入れて捨てた。
テーブルに置きっぱなしの香水の瓶や読まなくなった本をポンと処分した。
すっかり楽しくなった女王はソファも処分してホコリまみれの床を雑巾で拭いて綺麗にした。ピカピカの床が初恋の甘酸っぱい気分の様で嬉しくなった。
「ああ、綺麗になったわ。もっと綺麗にしたいわ」
「そうだよ、運気が良くなってきたよね。女王様頬っぺたがピンク色になってきたね。さっきは青ざめていたもん」
「そうなのか? 何だか全捨離してたら体がポカポカしてきたわ」
「運気が良くなり始めた証拠だよ。もっと頑張りなよー!」
どんどん部屋を綺麗にしたい女王はお城を綺麗にしたくて、お城にあるいらない物を処分し始めた。いらない銅像や絵画、カーペットにタンス、置物も全部捨てた。
「女王様、こんなに捨てて良いですか?」
「良いのよ。置きっぱなしにするよりマシでしょ」
いらない物を躊躇なく捨てる女王を心配した女官がオロオロしているが女王は新しい自分になるために全捨離しているから良い。
女王は王子様と結婚し、国を出て行った白雪姫の部屋に向かった。
白雪姫の部屋はすっかり埃だらけで物もたくさんある。
女王はふと白雪姫の部屋を一周した。白雪姫の部屋は可愛らしい人形がたくさん置いてあり、本もたくさん本棚にあった。
女王は白雪姫が寂しい思いをしていた事が改めて感じていた。
女王は白雪姫の机に何か日記帳みたいなものを発見した。
「何かしら、どんなの書かれているのかしら? 今日はお母様にクッキーを作りました。でもお母様はクッキーを食べてくれませんでした。忙しかったからかな?」
女王は白雪姫が書いていた日記帳を読んでみた。
「今日は一人でままごとをしてみました。私一人でお父様とお母様の役をやってみました。
お母様がいればよかったのに、どうしてお母様は私の事が嫌いなの? 私はお母様が大好きだよ。いつかままごとをやろうね」
女王は白雪姫の日記を読むたびに胸が締め付けられるような表情をした。
「私は結婚してもお母様の事大好きだよ。構ってくれなくてもお母様はお母様だよ。私はお母様みたいな美しくて優しい女性になりたいな」
女王は大きな瞳から涙がボロボロと零れて、ううっと泣き出しました。蜘蛛は泣き崩れる女王を見て、
「女王様、白雪姫の事を好きだったの? ずっと一緒にいたかったの?」と言いました。
「私はなんてバカなのかしら。白雪姫の美しさを憎んで、毒リンゴを食べさせて殺そうとしていた……あの子は毒まみれの私をこんなに愛してくれていた事を知らなかったなんて」
「白雪姫の事を想っているなら、すべて捨てなよ。憎しみと一緒にね。もう白雪姫に執着するのをやめなよ」
「白雪姫の物をすべて捨てるですって? それは出来ないわ!」
「何言っているんだ! 愚か者!」
蜘蛛が白雪姫の物を捨てる事が出来ない女王に怒り込めて叫んだ。
「うう!」
女王は初めて愚か者と言われて、グジグジしてしまう。
「女王様は白雪姫に執着しすぎなんだよ! いつまでも過去に縛られているから、前に進めないんだ。白雪姫は今、幸せなんだろう? 彼女を信じなよ」
「分かっているわ! でも、あの子は私より美しいのが気に入らなかった。私は世界一美しい女と呼ばれたかった。私が一番でいたいのよ!」
「人に嫉妬してる暇があるなら、さっさと全部捨ててこい! そうすれば女王様も白雪姫も幸せになれるぞ! ボケ!」
「く、うう……」
「嫉妬はな、どんな美人も醜くなるよ。女王様、美しい女でいたいでしょ? もう誰かに執着するのをやめて、幸せになろうよ? な?」
蜘蛛から嫉妬はどんな美人も醜くなると、白雪姫に執着していた女王はグジグジしていたから不幸になった。幸せになりたい女王は、涙を腕で拭って蜘蛛にこう言った。
「蜘蛛さん、ありがとう。私は人の事ばかり気にしていたわ。もう誰かに執着するのをやめるわ。自分の為に生きるわ」
初めて女王は誰かにありがとうと言った。何でも人のせいにするのをやめようと決意した女王は、白雪姫の部屋にある物をすべて捨てて自分と白雪姫を幸せに生きるために。
もう執着するのをやめた女王はどんどん部屋にある物をゴミ袋に入れて、白雪姫の物をすべて捨てた。物が無くなった白雪姫の部屋の床を雑巾で水拭きしてホコリ一つもないピカピカの床になった。
「はあ、スッキリしたわ。何かもやもやした気持ちがすっかり晴れたわ。久しぶりに外に出たいわ」
物が一つもない白雪姫の部屋を邪気が取れて晴れやかな女王は、久しぶりに外に出かけようとする。
「女王様、綺麗な顔になったね。これからは幸せになりなよ」
蜘蛛に綺麗と言われて、嬉しくなった女王はうんと笑顔で頷いた。女王は何もない城から外に出かけた。
久しぶりに外に出た女王は、澄み切った空と暖かい光を照らしてくれる太陽、目に心地よい新緑の森が女王の眼に入って来る。
「美しいわ。世界はこんなに綺麗だなんて、これじゃあ嫉妬なんかできないわ」
穏やかな笑みを浮かべた女王は世界の美しさを心と体で感じていた。女王はまだ見ぬ世界に向かって走り始める。
自分の幸せにために女王は走る。
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