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LOVE IS SOMETHING YOU FALL IN.
LOVE IS SOMETHING YOU FALL IN. 第39話
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(ダメだ……。それじゃ、この前と一緒だ……)
自分本位に考え、腹を立て、八つ当たりをしたあの時と自分は何も変わっていない。
親友を失望させただけでなく支えるべき友人を陥れる言葉を発したあの時の自分のままだ。
悠栖はそれじゃダメだと自分自身に言い聞かせる。
信頼を失ってしまうと自分が恐怖するのはお門違い。
今の自分がするべきは過去を隠すことではなく、責任と向き合うことだ。
「ひ、ヒデ、その話なんだけど―――」
「唯哉の奴、ここ数日ずっとこの世の終わりみたいな顔してるんだぜ?」
意を決して口を開いたのに英彰の苦笑交じりの言葉に声がかき消される。なんともタイミングが悪い。
一生分の勇気を振り絞った気分だったのに出鼻を挫かれ、また自己保身に走りそうになる悠栖。
しかし、英彰の「あいつもちゃんと反省してるから」と続く声に、どういうことだと眉を顰めてしまった。
「なんでチカが反省するんだ……?」
「『なんで?』って、喧嘩したからだろ?」
「違う……。俺達、喧嘩なんてしてない……」
うわ言のように英彰の言葉を否定すれば、今度は英彰がどういうことだと眉を顰めた。お前らいったい何があったんだ。と。
問い詰めるような視線。
悠栖は先ほど消沈した決意を再び呼び起こし、全てを話した。自分の馬鹿な発言が唯哉を怒らせたのだと、正直に。
打ち明けながらも消えない恐怖に所々で声が震え、視線は地面に向けたまま。
相槌も何も返してこない英彰に、自分の言葉の責任はきちんと取ろうと決めた心が弱くなる。
でも、それでも何とか全て話すことができた。
悠栖は両手で顔覆い隠し、「俺はサイテーだ……」と自分を批難した。
英彰はそんな自分に何も言わなかった。きっとそれが英彰の『応え』なのだろう。
「ヒデも俺の事信頼してくれてたのに、ごめん……。俺、二人が思ってくれてるような男じゃなかった……」
悠栖は声を震わせながら何度も謝った。自分は友達を貶めることを平気で言ってしまう最低な奴だったんだ。と。
(泣くな、泣くなっ、くそっ!)
同情を誘うようなみっともない真似をしたくない。
しかし、そう思っているのに目頭は熱くなって、悠栖は涙を堰き止めようと両手で力いっぱい抑えて足掻いた。
英彰の反応が『正しい』のだと、現実を受け入れる努力をした……。
「……本当、お前ってサイテーだな……」
「! わ、分かってるっ……」
「全然分かってねぇーよ。本当、全然。……俺はお前に惚れてるって何回言えば分かんだよ……」
力なく息を吐く英彰は、「なんで俺じゃダメなんだよ」と悔しそうに呟いた。
悠栖は、英彰の言葉の真意がわからない……。
「ヒデ……?」
手を放し隣に座る親友へと視線を向ければ、英彰はとても苦しそうな、辛そうな表情で空を仰いでいた。
「こんなに、こんなに好きなのになんで俺じゃないんだよっ……」
俺でもよかったはずなのに、なんで違うんだよ。
そう吐き捨てる英彰は「お前は酷い奴だ」と表情を歪め、悠栖を見つめた。
その表情はどうしようもないほどの悲しみに満ちていて、理由は分からないが悠栖も心が痛み、今度は耐えきれず涙が零れてしまった。
自分本位に考え、腹を立て、八つ当たりをしたあの時と自分は何も変わっていない。
親友を失望させただけでなく支えるべき友人を陥れる言葉を発したあの時の自分のままだ。
悠栖はそれじゃダメだと自分自身に言い聞かせる。
信頼を失ってしまうと自分が恐怖するのはお門違い。
今の自分がするべきは過去を隠すことではなく、責任と向き合うことだ。
「ひ、ヒデ、その話なんだけど―――」
「唯哉の奴、ここ数日ずっとこの世の終わりみたいな顔してるんだぜ?」
意を決して口を開いたのに英彰の苦笑交じりの言葉に声がかき消される。なんともタイミングが悪い。
一生分の勇気を振り絞った気分だったのに出鼻を挫かれ、また自己保身に走りそうになる悠栖。
しかし、英彰の「あいつもちゃんと反省してるから」と続く声に、どういうことだと眉を顰めてしまった。
「なんでチカが反省するんだ……?」
「『なんで?』って、喧嘩したからだろ?」
「違う……。俺達、喧嘩なんてしてない……」
うわ言のように英彰の言葉を否定すれば、今度は英彰がどういうことだと眉を顰めた。お前らいったい何があったんだ。と。
問い詰めるような視線。
悠栖は先ほど消沈した決意を再び呼び起こし、全てを話した。自分の馬鹿な発言が唯哉を怒らせたのだと、正直に。
打ち明けながらも消えない恐怖に所々で声が震え、視線は地面に向けたまま。
相槌も何も返してこない英彰に、自分の言葉の責任はきちんと取ろうと決めた心が弱くなる。
でも、それでも何とか全て話すことができた。
悠栖は両手で顔覆い隠し、「俺はサイテーだ……」と自分を批難した。
英彰はそんな自分に何も言わなかった。きっとそれが英彰の『応え』なのだろう。
「ヒデも俺の事信頼してくれてたのに、ごめん……。俺、二人が思ってくれてるような男じゃなかった……」
悠栖は声を震わせながら何度も謝った。自分は友達を貶めることを平気で言ってしまう最低な奴だったんだ。と。
(泣くな、泣くなっ、くそっ!)
同情を誘うようなみっともない真似をしたくない。
しかし、そう思っているのに目頭は熱くなって、悠栖は涙を堰き止めようと両手で力いっぱい抑えて足掻いた。
英彰の反応が『正しい』のだと、現実を受け入れる努力をした……。
「……本当、お前ってサイテーだな……」
「! わ、分かってるっ……」
「全然分かってねぇーよ。本当、全然。……俺はお前に惚れてるって何回言えば分かんだよ……」
力なく息を吐く英彰は、「なんで俺じゃダメなんだよ」と悔しそうに呟いた。
悠栖は、英彰の言葉の真意がわからない……。
「ヒデ……?」
手を放し隣に座る親友へと視線を向ければ、英彰はとても苦しそうな、辛そうな表情で空を仰いでいた。
「こんなに、こんなに好きなのになんで俺じゃないんだよっ……」
俺でもよかったはずなのに、なんで違うんだよ。
そう吐き捨てる英彰は「お前は酷い奴だ」と表情を歪め、悠栖を見つめた。
その表情はどうしようもないほどの悲しみに満ちていて、理由は分からないが悠栖も心が痛み、今度は耐えきれず涙が零れてしまった。
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